2010年3月25日木曜日

2010年セリーグ展望(順位予想はしないよ)

セリーグ開幕前日ということで、どこもかしこもペナント予想(大体、優勝候補は巨人)なんかをしちゃっているんでしょう。でも、短期決戦ならいざしらず、半年かけて144試合を戦う長期戦の行方を予想するなんて土台無理な話。というわけで順位予想は一切しません。

……で済ませてしまうと面白くないし、blogのネタも埋まらないので、「順位予想のないシーズン展望」でお茶を濁すことにします。

◆横浜

横浜の尾花高夫はスゴ腕だと思うけど、低迷しているチームが短期間で変貌することはまずない。三原脩が率いたときは、最下位から優勝して三原マジックといわれたけど、あれは例外中の例外。

打線については「四番がいる」というだけで十分に戦えるレベル。投手陣は巨人、中日に比べれば二枚か三枚劣るものの、他の3チームと比べればどっこいどっこいのレベル。一番の問題はセンターライン。とりわけ二遊間。ここに新外国人を置かなきゃならないところがツライ。経験的な話だけど、内野で堅実な守りができる外国人っていないもの。キッチリ守れる選手であれば、打てなくてもメジャーで使われることが多いし。我慢しても若手を使えといいたいところだけど、その若手がいないしねぇ。

まぁ、これ以上、下に落ちることはないんだし、戦術・戦略眼についていえば、近年就任した監督のなかでは頭二つくらい抜けているので、上手くいけば(何らかの理由でヤクルトか中日が大不振に陥ったら)Aクラス入りできるかも。

◆広島

広島の野村謙二郎はねぇ……。達川晃豊のときもそうだけど、生え抜きの熱血監督って成功しないんだよなぁ。ガンガン練習させたことで、選手の実力が向上していればいいけど、その分、ガス欠も早いし。投手コーチも大野豊でしょう? WBCで株を上げたといっても、前のときに大失敗だったからなぁ。10年前にさんざん言われていた「鯉のぼりの季節まで強い」ってのを体現するんじゃないでしょうかね? 正直、Aクラス入りは難しいと思います。

◆阪神

強いチームの条件は確固たる「エース」と「四番」がいること。そのうえで「天皇」がいないこと――ってのが手前の持論なんだけど、阪神の場合は「天皇」がいるからなぁ……。チームに絶対者が二人いるようでは、いくら戦力があっても100%発揮することは不可能だもの。真弓明信監督がチームを掌握するためには、まず“絶対に外せない四番打者”を外すことから始めないと。これが無理なら優勝も到底無理。

◆ヤクルト

今年のキャンプは失敗したらしい――戦力に見込んでいた投手、捕手がこぞって故障&調整不足。川島慶三選手も今季絶望――ので、去年のようにはいかないのかなぁ。ただ、由規投手が物凄く良さそうだし、ケガ人の多いリリーフ陣も押本健彦投手(惚れ惚れするようなストレートを投げるよなぁ。個人的に物凄く好きな投手)が無事なので、彼を軸に回せばどうにかなる……のかなぁ。イム・チャンヨン投手は、キッチリ研究されているはずなので去年のような“林無双”という活躍はできないでしょう。

◆中日

四半世紀来の落合ファンとしては、「優勝」という結論以外ないのですが……。でも、巨人が去年のように何もかも上手く行くとは思えない! という話が前提ですが。

とはいえ、中日にも不安な点は一杯あって、なかでも一番アレなのが「投手陣」。ほとんどの評論家は「12球団トップクラスの投手陣」と評価しているけど、んなこたぁない(タモリ風)。

朝倉健太投手、中田賢一投手という本来“Wエース”となるはずの2人の計算が立たず、開幕ローテの一角に入った山井大介投手が一年間ケガ一つなくローテを守れるとはとても信じられず、期待の新星である伊藤準規投手にしたって「高卒2年目の投手に何を期待するんだ!」って話だし、浅尾拓也投手も今年はキッチリ研究されているだろうし、岩瀬仁紀投手だって年齢的にもそろそろ限界がきている感じだし(3~4年前から同じことを言われてますが)……と、まぁ不安一杯ですよ。

逆に野手陣の方が安心してみていられるんじゃないかと。なんてったってビョン様がいないし。アライバのコンバートにしても、他が言うほど不安には思いません。井端弘和選手はセカンドの経験があるし、荒木雅博選手のショート(って開幕2軍ですが)にしても「多分、球界ナンバーワンの井端選手より下手というレベル」であって、他チームの若手よりは上手いでしょう。ダメなら岩崎達郎選手だっているんだし。

◆巨人

高橋由伸選手の処遇が全てだろうなぁ。彼にファーストを守らせて8番に置く意味がわからない。彼のプライドとチームの士気を考えれば「使うか使わないか」(クリンアップを任せるか、代打or二軍に幽閉させるか)じゃないかなぁ。もし負けこんできたら、この辺から不協和音が出てくることは目に見えてるし。

投手陣は他がいうほど層は厚くない。福田聡志投手、野間口貴彦投手、辻内崇伸投手といったドラフト上位組が誰一人としてまともな戦力になっていないので(金刃憲人投手がようやく中継ぎとして目途が立ったくらい)、開幕1軍メンバーの誰かがケガで脱落したら、そこからガタガタ行く可能性もある。

ウィルフィン・オビスポ投手、ディッキー・ゴンザレス投手が去年のように大活躍できる保証はないし、セス・グライシンガー投手もすでに休養モード。加えて高橋尚成投手が抜けたので、先発陣もスカスカ。リリーフも山口鉄也投手が先発に回る(どころか開幕1軍から外れちゃったけど)となると、計算できるのは越智大祐投手くらいなので、これも不安っちゃぁ不安でしょう。

もっとも、こうした不安を拭い去るくらい、「日ハムの三番、ヤクルトの四番、ロッテの四番、オリックスの三番」とかで構成された打線が凄いんですが。彼らもイイ年齢なんで、額面通りの働きができるとも限らない。でもねぇ、現時点における最強打者・小笠原道大選手がいるってだけでクリンアップの厚みが違うからなぁ……。

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