2013年12月8日日曜日

基礎教養の基礎教養『[新訳]フロンティヌス戦術書』

◆目次
●第Ⅰ部――指揮官として用意周到たれ
・1:司令官の企図は秘すべし
・2:敵を調べ、計画を見破れ
・3:戦争の性質を決めていけ
・4:敵の充満している土地で味方部隊を率いるとき
・5:危険な状況下から離脱するには
・6:行軍の途中で伏撃に対処する
・7:需品の欠乏を的に覚られぬうちに補う
・8:敵陣営の精神的な団結を切り崩す
・9:兵士たちの犯行にどう対処するか
・10:機宜を失している欲求を回避する
・11:舞台の敢闘心を高揚させる
・12:まがまがしき予示に怯んだ兵士たちの不安を拭い去れ

●第Ⅱ部――野戦に臨んで知っておくべきこと
・1:合戦の時を選べ
・2:合戦の場をうまく選べ
・3:戦闘のための部隊配列
・4:敵兵に恐慌を起こさせるには
・5:待ち伏せを仕掛ける
・6:敵を追い詰めず、猛反撃を喰らわぬようにする
・7:味方の寝返りや失敗はうまく隠せ
・8:不屈の剛毅を示して全軍の戦意を復活させよ
*合戦後に講ずる手管
・9:一勝の後、終戦につなげるための参考
・10:負け戦のあとの挽回
・11:信用できぬ者たちから、むりやり忠誠を引き出すには
・12:戦力に自信が持てぬとき、どう野営地を守るか
・13:退却にもちいる小技

●第Ⅲ部――要塞攻防の着眼
・1:奇襲をかける
・2:籠城者を欺け
・3:敵の内部に裏切者を見つけて利用せよ
・4:敵を貧窮に陥らせる
・5:敵をしてこの攻囲は降服するまで終わらないと信じさせる
・6:敵陣の注意を逸らせ
・7:飲用水源に対する工作
・8:籠城者たちを畏怖せしめる法
・9:予期せぬ方面から都市要塞を攻撃せよ
・10:籠城軍を外へ誘い出す罠
・11:いつわりの撤収
*籠城する側となったとき、どんな戦術があるか
・12:部下の徹宵警戒を督励するには
・13:書信の送達と受領の方法
・14:援軍や糧食補給を請うには
・15:物資が豊富にあるように敵に印象づける法
・16:秩序への反抗や戦線離脱の脅かしに向き合う
・17:被包囲状態からの反撃突出
・18:攻囲されても動揺を見せるな
(注~~目次のアラビア数字は、書籍中では全てローマ数字で表記されています)

兵頭二十八師の新刊『[新訳]フロンティヌス戦術書』を一足早く読みました。「古代西洋の兵学を集成したローマ人の覇道」という副題の通り、その中身は、古代ローマ時代における戦争の教科書そのものです。『孫氏』が戦略及び戦術の原則集だとするなら、こちらは具体的な事例集であり応用編という感じでしょうか。より踏み込んでいうなら、「カンネーの戦いに臨むにあたってハンニバル将軍は~」とか「危機に陥ったポンペイウス将軍が部下に対して言ったことは~」というような過去の戦訓を、「『合戦を始める前の注意』『合戦開始後、および終了するさいの注意』『城市攻囲と籠城守備のさいの注意』の三つの『部』に分類」(7~8頁)したものです。

古代ローマや古代ギリシアの戦争に疎い人向けに言うなら――

『三国志』にあった曹操と梅のエピソードってあるじゃん。そうアレ。曹操が張繍を攻めてたとき、炎暑のなか水場がなくて兵士がくたびれて「水をくれ!」って不満が噴出してきたときに、「少し先に梅の林がある。そこまでガマンせよ」と訓示したら、兵士が梅の酸っぱさを思いつばを出して、結果、ノドの渇きがおさまったってやつ。アレとか、柴田勝家の『瓶割り柴田』のハナシみたいなね、戦場における“頓智の効いたエピソード集”みたいな本だよ。

――と説明した方が、本の中身が想像しやすいのではないかと思います。

フロンティヌスは紀元1世紀のローマで活躍した人物なので、取り上げられているエピソードは、100年ちょっと前の「内乱の一世紀」で活躍したカエサル、ポンペイウス、クラッススとそのライバルとか、200年ちょっと前の「第二次ポエニ戦争」で活躍したハンニバル一党とスキピオ。300~400年前のピュロス、アレキサンドロス、フィリッポス二世といったあたりの「古代西洋の名将オールスター」の戦訓です。

具体的にどんな感じで書かれているのか? 個人的に初耳でかつ面白かったエピソードを2つ引用してみると――

Ⅰ-Ⅸ-3
ミラノの元老院が、ポムペイウスの部下の兵隊たちの不羈な所業のため、皆殺しになるという不祥事が起きてしまった。ポムペイウスは、直接の下手人だけを呼び出せば、頑強な叛乱を誘発すると懸念し、一計を案じた。
まったく忠良な兵隊たち多数の中に混ぜて、容疑者たちをも出頭させるようにしたのだ。おかげで容疑者たちは、自分たちが裁きを受けるために召喚されるとは思わなかった。しかし忠良な兵士たちは心得ており、道中、この容疑者たちが逃亡したりしないように、しっかり見張っていた。逃亡を幇助した仲間だとは、人から思われたくなかったからだ。[?年]
(91~92頁)

Ⅱ-Ⅲ-6
ペルシャの王位継承者アルタクセルクセスが、その王位を臨む弟が招致したギリシャ傭兵軍を主力とする叛逆軍と、ユーフラテス河畔のクナクサ(今のバグダッド、当時のバビロンの近郊)で会戦した。
ペルシャ軍は兵数においてまちがいなく優越していたから、アルタクセルクセスは、重装歩兵と騎兵と軽装歩兵(重い盾をもたない)の混成部隊を、両翼いっぱいに広がらせた。その正面の幅は、比較的に少数だった敵軍の全集団を初めから凌駕していた。そして、中央部分の前進速度を両翼よりも遅くさせて、ギリシャ人部隊を大きく包み込んで、勝利したのである。[紀元前四〇一年] *クナクサ会戦の一次史料と言えるものは、当の傭兵部隊の中級幹部であったクセノポーンが著した『アナバシス(一万人の退却)』しかない。クセノポーンは、ギリシャ傭兵隊は一人も負傷せずにペルシャの大軍を二度も壊乱させた、などと自慢している。しかしフロンティヌスは、そんなはずはなかったろうと疑って、彼の推理を展開している。
(142~143頁)

――という具合。こんな感じで322頁に渡って数多の戦訓が紹介されています。

このように古い時代の戦訓を抽象化せずに載せているものなので、これをそのまま教訓にするのは難しいでしょう。抽象化された原則論である『孫氏』であれば、現代の軍人でもサラリーマンでもプロ野球選手にでも応用できます。しかし、、「狼煙と粘土板、大声と笛による通信をベースに、ファランクスやレギオンを駆使した戦争」の“教科書”である同書の戦訓は、あまりにも具体的であるために応用がきかず、一度咀嚼しなければ実生活に使うことは難しいと思います。

で、この一度咀嚼したものがマキアヴェッリでありモンテスキューでありクラウゼヴィッツだったりするのですが、こうした基礎教養の基礎教養(=西洋啓蒙主義の元ネタ)として読む。あるいは単純に過去の名将の活躍ぶりを知るための“アイドル本”として読む。もしくは頓智の効いた歴史おもしろエピソード集として読む――というように、色々な読み方のできる本といえるでしょう。

また、ところどろこに軍師らしい鋭い着眼があります。例えばローマのレギオンは3000~6000人で構成されていますが、この人数について「密集した場合に一人の指揮官の大声が届く限界に一致し、自然、結束は固かった」(74頁)と指摘した点については、文字通り膝を打ちました(こう考えてみると、小柄ながら晩年まで大音声で知られた豊臣秀吉は、野戦司令官としても極めて優秀だったのだろうと想像がつきます)。

本邦初翻訳にして、↑のごとく面白さが約束された本でもあるので、古代ギリシャ及びローマ時代の戦争に少しでも興味があるなら、是非一読されることをおすすめします。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年12月7日土曜日

私家版・兵頭二十八の読み方:その26

**「私家版・兵頭二十八の読み方」のエントリでは、日本で唯一の軍学者である兵頭二十八師の著作を、独断と偏見を持って紹介します**

正社員として働いてきた老人をそのまま労働力として組み込めば、若者の雇用機会を奪い、社会の活性化は望めない。非正規雇用やニートを続けてきた老人は、そもそも労働力として員数に数えることはできない。彼らを養うには多大な税金が必要だが、だからといってこれを“排除”することもできない。ではどうすればいいのか?

この答えの見えない問題に対して軍師は、「老人を<準労働力>として社会に組み込んではどうか?」と提案しました。あ、ちなみに軍師は↑のようなことは一言も書いていません。あくまでも新刊を読んで手前が勝手に解釈しただけのことなので悪しからず。

その具体的な施策や提言は、新刊でこれ以上なく詳しく解説されています。「第5章:ニート老人に『予備畑』を管理させることで日本はどれくらい強くなるか」の、小見出しを抜粋してみると――

・日本の食料安全保障のリアルなリスクとは?
・海外からの食料輸入を担保するのは、カネか、軍事力か?
・世界的な食糧危機では最初の一~二年が肝要
・なぜ「予備水田」ではなく「予備畑」だけを考えるのか
・食糧と石油の奪い合いを見越した鄧小平
・天候リスクは農水省が心配すべき問題なのか
・「脱石油後」の農業の未来は、老人によって種を蒔かれる
・「耕地上仮設独居住宅」プロジェクトが人々の安心を確立する
・制度的イノベーションで、百万円の「Lo(ロー)基準住宅」を
・不作付け農地を貸す地主のメリットと、公共のメリット
・むしろレンタル最大面積の規制が必要
・どうやって「家屋単価百万円」を実現するか
・「メンテナンス・フリー」の屋根材を開発してほしい
・コンクリート・ブロックを進化させた壁にも期待
・「基礎工事」を今までのようにしないことについて
・土地の手当て――寒冷地と僻地の地価は下がる
・暖房をどうするかが大問題
・「予備畑」の管理と経営は画一的指導になじまず
・現実度外視の開拓政策がうまくいなかった過去の例(満州事変以前)
・明治顕官たちによる那須野ヶ原の開墾例
・空論の農業楽土だった満州国
・おそまきながら単位や総石高等の確認
・最終目標は「老人の独立活計」ではないこと
・気短な開拓は決してうまくいかない
・面積・技法などもすべて「クラウド」で探索するしかない
・山林に手を加え、自然の「救荒貯蔵庫」に改造しておくことはできるか

――という具合です。なお、これを書くために軍師は数年以上かけて自宅の庭で様々な作物の栽培実験を行っていたようです。その結果は、MIL短blogなどの植物栽培日記的なモノとしてアップロードされていたわけですが、よく訓練された兵頭ファンを自認する手前でさえ、「一体何が面白いんだ? てか、何のためにやってるんだ?」と思っていたほどに、意図のよく分からないものでした。しかし、これら全ては↑のためにあったということなのでしょう。当時の軍師は、一言でいうと未来に生き過ぎていたと思います。

さて、僻地と寒冷地に「予備畑」を作り、ニート老人を<準労働力>として社会に組み込むことで、どのような未来が訪れるのか。軍師は――

①:平時に不作付け農地や耕作放棄畑を「予備畑」にする。山林もできるだけ「後備畑」にする。
②:ニート老人を「予備畑」の常駐管理人にする。これにより終身居住可能な自宅っと農地を得、最低ランクの公的補助しかなくても餓死や野垂れ死にの恐れがなくなる。
③:①②が同時に起こることで、「食料有事」の危機を乗り切り、国民は餓死や野垂れ死にを心配することがなくなるので、将来への漠然とした不安が大きく改善されることだろう。

――と説いています(以上は250~251頁の内容を、手前が勝手にダイジェストしたものです)。

といっても、全ての高齢者を農業重視者にせい! というハナシでは全くないといえましょう。地方在住者だからといって農業をしなきゃならないわけじゃないでしょうし、都市部には都市部の仕事もあるでしょう。警備員ができる人なら警備員をやればいいし、介護士ができるなら介護士でもいい。

大切なことは、都市部に住むだけの収入がなく仕事のスキルもないような、現在であればホームレスになるしかないニート老人であっても、「予備畑」の管理人になればホームレスにならずに済むという「老後の人生の選択肢を増やす」ことにあります。

もっと言えば、現状のままではニート老人をホームレスに追いやるしかない年金、生活保護等の社会保障制度とか、インフレに極端に弱いベーシックインカム――軍師の言う石油高、原油高の時代になれば、ベーシックインカムで得られる給付は文字通り紙くずになるでしょう。また、物価スライド制を導入した場合は、いまの年金、生活保護制度よりも簡単に破綻するはず――のような“脆弱なセーフティネット”ではなく、税収や物価の影響を受けにくい“頑丈なセーフティネット”を掛ける提案ということです。

もちろん、これまでに誰も思いつかなかった大胆なアイディアだからこそ、ツッコミどころは多数あるでしょう。とりわけ農地の取り扱いを初めとする農業関連の話については、恐らく農家や農協、農政族議員を初めとするインサイダーの人から厳しく突っ込まれることの多い内容なのだと思います。

手前はインサイダーではないので、ツッコミどころがどこなのかを具体的に指摘することはできません。それでも、農業関係は利権で雁字搦めになっている世界なので、ちょっとした改革ですら、法律その他の点で、「こりゃおかしい!」とツッコミが入ることだろうということは、容易に想像がつきます。何しろ日本における農業関係の利権は、最も大きく深くかつどす黒いですからね。選挙のたびに半死人が出るのは、農業利権に関わる激戦区だけですし。

なのでこの辺のアイディアの深堀りについては、さらなる新著や保守系論壇誌だけでなく、是非とも農業関係の媒体……具体的に言えば農業業界紙やJAの機関紙などで読みたいところです。また、今回の新刊に限っていえば、こうしたインサイダーからの徹底的な批判にも期待しています。これまでに誰も主張してこなかった「手垢のついていないアイディア」なので、恐らくは批判の多くが建設的なモノと思われるからです。

高齢化問題の解決に、老人を<準労働力>として組み込むという新たな視点を基に、「予備畑」の管理人以外のアイディアはないか? 脱石油化時代における石油に頼らないビジネスとして、「予備畑」以外でベターなモノは考え得るか? “石油を食べている”ような現行の農業・漁業について、軍師の提案以外でモノになりそうなアイディアはないか?……etcと、一度ナナメ読みをしただけで↑のように啓発される本なので、ボーナスで懐の暖かくなった憂国の士は、是非、これを機会に軍師のアイディアを読むべし! と強力にオススメします。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年12月6日金曜日

私家版・兵頭二十八の読み方:その25

**「私家版・兵頭二十八の読み方」のエントリでは、日本で唯一の軍学者である兵頭二十八師の著作を、独断と偏見を持って紹介します**

高齢化問題に抜本的な解決法はない。このことは財務官僚以下の官吏にも自明のこと――というハナシについて、軍師は以下のように書いています。

「今日の財務官僚は、国家予算の三割を占めて、けっして今後も減ることはないであろう老人社会保障費について悩むうちに頭がおかしくなりました。戦前の陸軍省主導の『国家総動員』が日本の一人あたりGNPを逆に萎縮させていますように、財務省の考えつく唯一の『解』であるらしい消費増税も日本のGDPを停滞させるでしょう」(277頁)

正直、少々キツい表現と思いますが、手前はだいたい正しいと思います。実際、抜本的な解決法がないにも関わらず、「なんとかせい!」と解決するように全国民から迫られているわけですから。消費税増税を目指す財務官僚の心の中は、「どうせ高齢化問題を抜本的に解決できないなら、せめて少し延命しつつ自分らが得する次善の手を打とう」ってなものでしょう。

財務官僚の頭をおかしくするほどの解決不能な問題をどのように解決するのか? これについて軍師は、財政や社会保険制度の改革といった正面突破の手ではなく、老人を<準労働力>(都築有©。ようするに手前の造語です)として活用すべしという搦手からの解決法を提案しています。

つまり、「年金や生活保護で生活して」「病気がちだからガンガン医療費を使って」「仕事をせずGDP拡大に寄与しない」老人を――

①都市においては、今後増加するであろうロボット関連の仕事口(操作及び整備助手など)や介護力役による社会保険料納付などの施行により、<準労働者>として活用する。

②地方においては、1人当たり5反の「予備畑」の管理者という<準労働者>として活用する。

――ことにより解決するというアイディアを解決法を提示しているわけです。なお、①は『「自衛隊」無人化計画』(PHP研究所刊)で提案しているもので、新刊では一切触れていません。

ここでいう<準労働力>について手前は、現役世代の労働者のようにガンガン仕事をして稼ぐことがハナから求められていない「フルスペックの労働力に準じた労働力」くらいの意味で使っています。元ネタは新刊にある以下の文章です。

「本構想は、けっして、農業初心者の老人たちに、『わずかな農地に心血をそそいでもらい、そこからできるだけ多くの生産や収益を上げられるようなマーケティングの工夫もしていただく』だとか、『公的年金制度に負担をかけない独立・完結的な生計を理想として目指していただく』だとか、『山の中で、社会インフラから切断された、電気も石油も使わないエコ生活を実践してもらう』ことなどを迫る話じゃございません」(251頁)

つまり、老人を完全な労働力として見るのではなく、「最低ランクの公的老後年金しか受け取れなくとも、餓死や野垂れ死にのおそれがなくなる」(250~251頁)くらいの仕事をしてもらうことについて、いちいち↑のような説明をつけるのが面倒くさいので、ひとまず<準労働力>というレッテルを貼った次第です。

さて、これまでにも関係各所から「高齢化問題解決のため老人に仕事をさせよう!」という意図で、定年延長制以下、様々な提案がなされてきました。しかしいずれの案も、労働力として社会に参画することを期待したもので、「正社員歴のないニート」とか「資力のない独居老人」などを視野にいれたものではありませんでした。それこそ定年延長などは「企業の正社員」だけにスポットを当てた施策であって、そこから漏れた数多くの老人――非正規雇用がこれだけ増えている以上、近い将来、正社員歴のない老人が多数派となることは確実――のことは全く考慮されていません。

加えて、老人を労働力として社会に組み込んでしまうと、どうしても若い現役世代がそこからはじき出されてしまいます。結果、本来高齢者を支えるはずの現役世代がより薄くなるという悪循環を招いてしまう。結局のところ老人に労働力を期待する政策は、あまりスジが良くなさそうだということです。

この点、軍師の提案は、老人を独立活計する労働力としてではなく、<準労働力>として無理なく社会に組み込むことで、30年来非正規雇用を続けてきたようなニート老人であっても、最低限のセーフティネットで餓死や野垂れ死にの心配だけはしないで済む――という未来図を明確に描き出しているわけです。

このように将来多数派になるであろうニート老人までをも包含した高齢化問題解決策は、少なくとも手前が知る範囲では軍師しか提案していません。だからこそ手前は、先日のエントリで「日本一まともな救国策」とブチ上げたんですよ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。
(続く)

2013年12月5日木曜日

私家版・兵頭二十八の読み方:その24

**「私家版・兵頭二十八の読み方」のエントリでは、日本で唯一の軍学者である兵頭二十八師の著作を、独断と偏見を持って紹介します**

兵頭二十八師の新刊『兵頭二十八の農業安保論』(草思社)。手前はこの新刊を読んで色々と思うことがあったので、今回は新刊のレビューというよりは、新刊をダシに手前がつらつら考えてることを思うままに書いていきたいと思います。

まずは高齢化問題について。手前は「高齢化問題の解決には、彼らを“排除”するしかない」という結論を得ました。しかし国家が国家である以上、このような一手を打つことは決してできません。それは人道上の理由とかではなく、国家の存在意義に関わることだからです。当たり前すぎるほど当たり前のことですが、ここは兵頭流軍学の基本に則り敢えてゼロから考えてみます。

国家の存在意義とは何か? 軍師の考える権力の定義「権力=飢餓と不慮死の可能性からの遠さ」を基に考えるなら――

国家とは、「飢餓と不慮死の可能性が極めて近い」一個人の資力や労力を集積し、リーダーのもと効率的に運用することで「飢餓と不慮死の可能性の遠さ」を実現するために必要である。すなわち、人々が飢えることなく安定的かつ安価に食料を確保するとともに、戦争を仕掛けられないように軍備を整えたり、連続殺人犯を拘束できるように警察機構を整えたり、台風で川が氾濫して被害が拡大しないように堤防を作ったりするために、みんなで金(=税金)を出し合い、適当な人をリーダー(=皇帝、王、大統領etc)に担いだ結果として出来上がったもの。

――となります。もっと簡単に説明できないわけでもないですし、実際、上手く説明している先人も数多くいるのですが、ここでは敢えて手前の思考経路をありのままに記してみました。

↑の定義をある程度正しいと認めるなら、「国家は自国民を飢えさせたり、不慮死に追いやってはいけない」ということも正しいと言えるでしょう。飢えた国民がいれば最低限死なない程度の援助はしなければならないし、外敵から挑戦を受けたならこれを撥ね退けなければならない。これができない(しようと努力しない)国家は、国家としての存在意義はないということです。実際、国家としての存在意義をなくした国家は、だいたいの場合、外敵に滅ぼされるかクーデターで倒されています。

このように国家の意義というものをゼロから考えてみると、生活保護や軍隊の存在意義も十分に理解できるというものでしょう。健康で文化的な云々とかいう憲法以前のハナシとして、自国民を一人足りとも飢えさせないように努力した結果として、生活保護を初めとする様々なセーフティネットがあるということです。

逆に言えば、国家が国家として存続する限り、こうしたセーフティネットは止めたくても止められないということ。もっと言うなら「国家は平時において、自国民を死に追いやることはできない」わけです。

さて、ここまでのハナシを前提として考えてみると、少子高齢化が進み続ける日本の未来は極めて悲観的といえます。何しろ「年金や生活保護で生活して」「病気がちだからガンガン医療費を使って」「仕事をせずGDP拡大に寄与しない」という老人ばかりが増え続ける一方で、彼らを“排除”することは一切できないわけですから。つまり、手前が考えた「老人撲滅党」という暴論や、安いSF映画的解決法――『トゥモロー・ワールド』『ソイレント・グリーン』etc――は、国家が国家である以上、決してできない。高齢者とて一国民である以上、彼らを飢えさせないために、年金(年金未納者には生活保護)や医療費はいつまでも支出し続けなければならないってことですよ。

もちろん「老人撲滅党」が民主的な手続きに従って与党になれば、現役世代の民意において高齢者優遇施策を見直すことはあり得るでしょう。それでも一国民である高齢者をガス室に送るようなことはできないでしょう。もっといえば、高齢化の進展により現役世代の有権者が減り続けるなかでは、「老人撲滅党」が与党になる可能性は年を追って小さくなるはずなので、↑のようなこと自体、起こりえないと思います。

で、現状のまま手をこまねいていれば、財政上の問題で日本は遠からず破綻するでしょう。税制とか社会保険制度とかをいくらいじったところで解決できる問題ではありません。これは手前みたいにアタマの血の巡りが悪いバカでもわかることです。当然、手前よりも遥かに出来の良い財務官僚以下の官吏にも自明のことでしょう。

高齢化問題に抜本的な解決法はない――これが、これから書くことの大前提です。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。
(続く)

2013年12月1日日曜日

2013年現在、日本一まともな救国策『兵頭二十八の農業安保論』

◆目次
・序章:老人だらけの時代に、国家は老人を安堵させ得るのか?
・第1章:役所の飢餓回避方策はどこが間違っているか
・第2章:いまどき「食料が輸入できなくなる」なんてあり得るか?
・第3章:英vs独「食料封鎖合戦」の教訓(第一次大戦)
・第4章:日本式「統制経済」の失敗(第二次大戦)
・第5章:ニート老人に「予備畑」を管理させることで日本はどのくらい強くなるか
・終章:TPPで守るべきは水田か、「予備畑」か
・まとめ:昔マルクス、今アメリカ(TPPの構図とは)

今週末に発売が予定されている兵頭二十八師の新刊を、一足早く読みました。エントリのタイトルは、そのファーストインプレッションです。

「日本で唯一の軍学者だからって、日本一の救国策なんてのはフカし過ぎじゃね」
「アンタは兵頭ファンだから、贔屓しすぎて目が曇っているんだよ」

と、言われるかも知れませんが、決してフカしではありません。確かに手前は兵頭二十八ファンです。どれくらいのファンかといえば“信者”認定されて誇りに思う――『マッドメン』や『氷と炎の歌シリーズ』は大好きでも、マシュー・ワイナーやジョージ・R・R・マーティンの“信者”かと言われたら即座に否定するけれども、兵頭二十八と落合博満、セシル・スコット・フォレスターは“信者”レベルに好きという――ほどのファンです。でもですね、そういう熱烈なファンだからこそ、贔屓の引き倒しにならないよう常に批判的な目で読むわけです。そういう厳しめな読者の目で読み、かつ、ごくごく控えめに言っても、「やっぱねぇ、救国のアイディアという点では、今現在日本語で書かれている本のなかでは出色のモノだな」と。

手前は20年以上新聞を取らず、2年前からはTVも見ていない――TVを見たのは大河ドラマの第1回とプロ野球中継数回くらい。ああ、そういえば今年の新春大型時代劇は隆慶一郎の『影武者徳川家康』とか。見たい。猛烈に見たい。でも、TVがないから無理――ものの、これまでの人生でそれなりに色々な本に目を通し、最近のニュースや論説もネットで漁っているので、年齢相応の常識や知見はあると思っています。

それこそ日本の将来をどうすべきか? という救国策についていえば、政治家の演説、著作から各省庁の報道資料、学者や評論家の著作やネット論説まで、いろいろと目を通してきたつもりです。財政再建、社会保障、少子化対策、安全保障etcと、ありとあらゆる観点から書かれた多種多様の論説と比べて、兵頭師の新刊が優れている理由は、「高齢化問題について、具体的でかつある程度の説得力あるアイディアを提示している」ことにあります。

この高齢化問題ですが、実は手前も長きにわたって解決策を考えていたものです。大作映画で例えるなら、それこそ「構想20年」というくらいに考え続けてきました。ただ、考え続けたといっても、このテーマでおまんまを食べているわけではないので、真剣に考えぬいたわけではありません。ただ、長きに渡って折にふれて考え、仕事の合間に様々な人々に話を聞いたり、論文や統計資料を読んだりした結果、5年ほど前に一つの結論を得ました。

その結論とは、老人を処分しなければ日本に未来はないです。

要するに「姥捨て山」であり「国策による自殺奨励」であり「ソイレント・グリーン」ですよ。もう少しソフィスティケートされた言い方をするなら「老人撲滅党を作って、高齢者優遇施策を止めよう」となります。ハッキリいって暴論も暴論。現実味ゼロのしょうもないハナシですよ。恥ずかしながら手前は、15年以上に渡って考えぬいても↑のような結論しか得られませんでした。

でも、今の日本の現状を振り返ってみて、このアホらしい結論を笑える人なんて、そんなにいないと思うんですよ。それこそ財務省の平成24年度決算を見て、その膨大な社会保障関係費と年金医療介護保険給付費から、「いまでコレなら20年後に来る少子高齢化のピークには、絶対に破綻しているだろ」と絶望した人であれば、消費税増税を初めとする増税でどうにかなるハナシではないことがすぐに感得できるでしょう。明日から10年間、株価が3万円台を維持するほどの景気になれば、こうした財政的な問題は事実上全て解決できるけど、ゼロサムゲームである現在の世界経済の下では夢のまた夢ですよ。だから国債をバンバン発行して景気をV字回復させて、ジャパン・アズ・ナンバーワンよ再び! みたいな夢に耽溺することもできない。実際、こういう太平楽な論よりは、M資金詐欺の方がまだリアルに感じられますからね

こういう具合に諸論を腐していくとキリがないので、この辺でババっとまとめますが、現在、数多の政治家、官僚、学者、評論家の言う救国の策は、思いっきり乱暴に突き詰めると「無駄をはぶき増税して財政再建→高齢化進展による社会保障費を確保する」「規制緩和(自由経済)or重点投資(社会主義経済)で景気回復し、歳入を増やす→高齢化進展による社会保障費を確保する」ってことでしょう? 

こういうハナシは確かに現実的ではあるんですよ。でも、たとえその論をそのまま政策に反映できたとしても、結局は制度がちょっとだけ効率よくなるだけで、高齢化の進捗を止めたり、社会保障への支出を減らしたりするわけじゃないですからね。厳しい言い方をするなら、根本的な問題を何一つ解決できそうにないという一点で、「何も言っていないに等しい論」ってことなんですよ。

翻って兵頭師の新刊ですが、手前が老人を処分しなければ日本に未来はない――と勝手に思いつめた高齢化問題について、これまで誰も着眼してこなかった切り口から実にアクロバティックな解決策を提示しているんですよ。手前はこれを読めただけで、「数多の救国本より格上」と認定しました。仮に著者の名前が中谷彰宏や勝間和代であっても、考えは些かも変わりません。名前じゃなくて書いてることが優れているんだから。

その是非とか実現性云々のハナシについては、後日改めて書くつもりです。ともあれ、高齢化問題に目を背けずに真正面から取り組み、これまで誰も言及しなかったアイディアを提示している本は、2013年現在の本邦では他にありません。なので、一度でも日本の将来を憂いたことのある人なら、手にとって絶対に損をすることはないと思います。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年11月25日月曜日

兵頭二十八師よりblog終了の正式なご挨拶

2013年7月付で『MIL短blog』に掲載する予定だったのが、どうしてもアップロードできず、そのまま放置していたとか。というわけで、以下、軍師からいただいたテキストファイルをそのまま転載します。

~~~~~~~~~~~~~~~

兵頭二十八からのご挨拶 2013年7月

 読者の皆様と管理人様、愈愈ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 ところで小生、さいきんトシのせいか、2009年にJSSEOを立ち上げたときのような元気がなくなってきました。心身ともに老人になったようです。(ウソだと思う人は宇都宮講演の動画でも見てください。わたしは自分の動画は心臓に悪いので見ませんが。)
 思い起こせばこのHPは、2010年に小生が退任したJSSEOで小生がやるべきだとはじめより考えていながら遂に果たせずじまいだったネットラジオ放送を実現できる場として今の管理人様にお願いしてわざわざ立ち上げていただいたのでありましたが、ラジオ講演のための草稿を書いていますと、本業の書籍の執筆が進まなくなって家族を養えぬという現実にぶつかり、立ち上げと同時に困り果てたような次第でした。すべては、現実的なビジネスモデルを計算する頭脳の無いこの兵頭の不始末・不徳でございます。
 せめて人々の役に立つ情報を世の中に付加しようと、英文ニュースの抄訳やコメントをテキストとしてこれまで製造して参りましたが、ご承知のような出版不況で、この無償奉仕活動も、いささか整理しませんことには活計が成り立ちそうにない瀬戸際です。
 また、HPを維持するためには毎年何万円もかかるものだと聞いております(この前ネット検索して承知をして驚きました。数千円で済むのだろうと思ってました)。この負担を管理人様にずっと続けてもらうというのは何とも心苦しいことです。
 わたしは、わたしとかかわる人には全員に幸せになってもらいたい。苦労をして無理な犠牲を払ってもらいたくない。実生活を険悪にしてほしくない。できるだけ気楽にやってもらいたい。あるいは面白がってやってもらいたい。楽でなくなったらそれは止めてもらいたい。――と、思っています。
「史実を世界に発信する会」(2012年7月に兵頭は顧問等一切の肩書を拝辞し、以来、小生はただの外野の声援者です)のように、言いだしっぺのわたしが運営会議に一度も顔も出さず、放っておいてもひとりでに運行して行くような活動こそ、意義深い上に愉快であると思っています。
 趣味もしくは一種の楽しみでわたくしにHPの書き込みの場をご提供くださる方々や、「篤志つうじ倶楽部」のように文字通りの篤志活動でご協賛くださる方々に、あらためてこのことはお願いし直したいと思います。この大不況下です。失業中の方も居られるだろう。家業の見通しが暗い方も居られるだろう。資産にも所得にも余裕のない方も多いだろう。忙しい人も多いだろう。だから、あくまで、楽に続けられる範囲でやって欲しい。無理をする継続は早死にへの道です。歳をとれば皆様にもこれはしぜんにお分かりになるでしょう。
 わたくしのもともとの能力不足でアフィリエイトを稼げないことに加え、わたくしの加齢に伴うここ数日間の体調不良で、わたくしは、JSSEOの継続のステージとして個人的に位置づけてきたこの「ポッドキャスト_28」を、最終的に店仕舞いしていただくよう、管理人様にお願い申し上げねばならないと決意するに至りました。3年前にわたくしの無謀な希望にただひとり協賛してくださり、これまで筆紙に尽くせぬ御苦労を一方的にご負担いただきました管理人様には、重ねまして、深甚の御礼を申し上げたい。ありがとうございました!

2013年11月3日日曜日

DeNAのノリさんに対するやり方は居直り強盗レベル

DeNAはノリさんに対して年俸アップを提示しました。球団が選手に年俸アップを提示するというのはどういう意味か? 球団にどんな思惑があるにせよ、形式上は次のような意味を持ちます。

すなわち「ノリさん君。君の契約期間内での活躍と翌年度の期待値を加味して、我々はこれだけの年俸アップを提示します。翌年度も引き続き我が球団の戦力として活躍してください」です。どこをどう解釈しても「お前はいらない」「君はクビ」という意味はあり得ません。

たとえ球団が、「ノリもおっさんだし来年は今年以上の成績は望めまい。といっても若手が伸び悩んでいるから“保険”として置いておくには格好の選手だ。ただ、バカみたいに年俸アップはできないし、ゴネるならクビだ。どーせクビにしたってノリみたいなトラブルメーカーはどこの球団もとらないだろう。となれば“はした金”で契約できるんじゃね?」と思っていたとしても、年俸アップを提示した以上、「ゴネるならクビ」とは形式上絶っっ対に言えないんですよ。クビにするなら黙って戦力外通告をするか、25%以上の年俸ダウンを提示すりゃいいんですよ。

もちろん年俸提示は下交渉のことであって、本交渉ではありませんよ。球団としては「どんな経緯があったにせよ、第二次通告までにどこの誰を戦力外にするか否かは球団が勝手に決めることであって、文句を言われる筋合いはない」ってことでしょう。実際、ルール違反じゃないですからね。

でも下交渉であったとしても、実際に契約する段になれば現状維持以上の年俸を提示するのは間違いないわけでしょ? 2013年の成績でダウン提示というのはありえないし、仮にそういうふざけた提示をするのであれば、ノリさんは年俸調停を申請して、十中八九ノリさんの希望が容れられる――少なくとも現状維持以上になる――ことでしょう。

こんな具合に現状維持以上の年俸を提示する。もっといえば選手の同意なしに減額できるダウン幅(=ノリさんの場合は年俸1億円以下なので25%以上のダウン)よりも高い年俸を提示する考えがある以上、名実ともに「DeNAはノリさんを戦力外とは見なしていない」って見られるということです。

で、ノリさん戦力外と見なしていないのであれば、たとえ年俸のアップ幅について交渉する余地がゼロだとしても、来年1/9までの保留期間まで年俸交渉を続け、物別れに終わったら年俸調停にかけて白黒つける――というのが、これまでに積み上げられてきた球団と選手間の交渉の慣習でしょう?

DeNAとノリさんとの年俸交渉の行方について、70年以上に渡って積み上げられてきた球界の慣習に照らし合わて見ると、以下のようになるはずです。

①:下交渉で決裂。ただし、DeNAはノリさんに対して現状維持以上の評価をしている。すなわち戦力外とは見なしていないので、本交渉で年俸を提示する。

②:DeNAとノリさん、年俸アップ幅について交渉を重ねる。

③:越年交渉の結果、決裂する。

④:ノリさんは年俸調停を申請する。

⑤:調停はノリさんに不利な結果となった。

⑥:ノリさんは調停を結果を受け入れず任意引退扱い。メジャーリーグはもちろんのこと独立リーグにもいけず、ひっそりバットを置く。

以上は最もこじれた場合にどうなるかをシミュレートしたものですが、いずれにせよ②~⑤の段階で妥結すればDeNAで現役を続けることになり、最後まで妥結しなければ選手にとっても最も怖い任意引退の道が待っているということ。

こういう風に、球団にとっては「戦力外通告をしない選手に対しては、誠実に交渉を続けなければならず、好き勝手にクビは切れない」というリスクがあり、選手にとっては「戦力外通告されていないにも関わらず、コネにゴネまくれば強制的に引退させられる」というリスクがあるわけです。こういうことで球団と選手間のパワーバランスをとっているわけですよ。

もちろん下交渉段階で、「このアップ幅が飲めないならクビな!」なんて乱暴な交渉をしてはいけない――なんてことは、野球協約や統一契約書や選手会との取り決めで明文化されているわけではないですよ。

でもねぇ、球団の地位を濫用して、「(中村らの交渉は)あくまでも特例。みんながみんな、そうはならない」(高田GM)なんてことをほざくのであれば、これはもう居直り強盗みたいなものであって、そんな強盗まがいの交渉を許すなら、選手側の権利をより露骨に拡大――極端なハナシ、選手にタンパリングを認めてもいいくらい――しなきゃ、球団と選手とのパワーバランスがとれないでしょ。だいたいGM自ら「特例」なんて言ってるんだから、これはもう語るに落ちるってやつでね。てか、こういう交渉はダメってことを明文化しなきゃダメじゃね? もっといえば選手会はもっと迅速に対応すべきことだと思うね。

翻って、昨日から話題になっている井端弘和選手への仮借なきダウン提示について。これは明らかに「君を戦力とは見なしていない。納得できなければ自由契約にするからどこにいっても結構。もちろん調停にかけてもかまわんよ」というだけのハナシであって、どうのこうのという感想はない。ただまぁ、「今の時代、功労者だからといって5000~6000万円も貰える時代じゃないのだなぁ」という感慨は抱いたけどね。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

追記:怒りに任せて書いたのでわかりにくいところが多々有り、ちょっとリライトしました。

<参考>
●NPBと選手会とのあいだで決められた戦力外通告期間のルール
・第一次通告は10/1からレギュラーシーズン翌日まで。
・第二次通告はクライマックスシリーズ終了翌日から日本シリーズ終了翌日まで。
・12月までにトライアウトが行われ、12/2にコミッショナーが保留選手名簿を公示する。ここから漏れた選手は自由契約となる。

●統一契約書
・球団は2/1から11/30まで契約により選手を拘束できる(第3条:参稼報酬)
・契約期間及び保留期間中はトレードできる(第21条:契約の譲渡)
・球団は翌々年1/9まで契約更新する権利を保留できる(第31条:契約の更新)
・球団は年俸1億円以上の場合は40%、1億円以下の場合は25%まで選手の同意なしに翌年度の年俸を減額できる(第31条:契約の更新)
・上記減額幅を超えた契約更新を選手が拒否した場合、球団は契約更新する権利を喪失する(第31条:契約の更新)

2013年11月1日金曜日

いまの人にとって「ドン」ってのは誰になるんだろうか?

川上哲治死去。あれだけの偉人なのに、スポーツ紙が一日騒いでおしまいってくらいに過去の人になっていたのだね。19歳での首位打者とか、試合数の少ない1シーズン時代を過ごしながら、かつ選手としてのピーク時に戦地に行きながらも2000本安打を打ったりした超一流の選手にして、監督としてはV9を果たした屈指の名将という、NPB史上“最強”の野球人――史上“最大”の野球人は言うまでもなく長嶋茂雄。手前は、NPBの「生みの親」は大下弘で、「育ての親」は長嶋茂雄だと思っています――なのにねぇ。

とはいえ人格的には最低なので、これはこれで仕方のない事なのかもしれない。丹波哲郎のハナシとか湯口事件とか、色々と悪いハナシはあるけど、こうした類のハナシについては「まぁ、そんなこともあるでしょ」としか思わない。記者の名刺を受け取らないことだって、野村克也が散々やっていることだし。

ただねぇ、息子が書いた本で関係各所をディスりまくっていたことだけはねぇ、実にどうも卑怯千万なんじゃないかと。いえね、自分の名前でディスるならいいんですよ。それこそ小正力に対しては、悪口の一つくらい言ってもバチは当たらないわけだし。でもねぇ、息子の本(=『父の背番号は16だった』)で、「息子が忖度した心情」という形にして、あらかじめテメェへの反論の余地を封じたうえで、水原や小正力や長嶋を散々腐すのはのはねぇ……。他の著書で悪口を一切書かないで聖人君子ぶっているからこそ、手前はこういう態度は卑怯極まりない! と思ってしまうのですよ。

それにしても長嶋にしても王にしても、かなり深刻な病気をこじらせたにも関わらず元気なのは、やっぱり青年~中年期に半端無く鍛えていたからなのかね。故人も先月楽天優勝にコメントだしていたくらい元気だったわけだし。やっぱり超一流の野球人は寿命も長いのだね。合掌。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。



追記:DeNAがノリさんにまたヒドい仕打ちをしている件について。企業間の交渉としても、あそこまでアコギなことはしないだろう。ひょっとしてITビジネスの世界では、ああいうやり方が普通なのか? よしんばそうだとしても、ベテランをああいう風に扱うことがバレたら、有望なFA選手は誰も見向きしないだろうね。だって3~5年後にあんな風にぞんざいに扱われることがわかっているのであれば、「もうちょっと大事にしてくれるとこに行きたい」って思うのが当然だもの。少なくとも日ハムの鶴岡選手や西武の涌井投手みたいなビッグネームの争奪戦に勝つことはできないでしょ。つまるところ優勝できる補強が限りなく難しくなるってわけだけど、本当にそれでいいのかね?

2013年10月9日水曜日

これは言葉通りのウルトラCだと思う

【中日】落合GM、谷繁監督を正式発表

坂井“敗戦ガッツポ” 克彦が更迭されたことで、大島派(=反落合派)はたった2年でキレイに一掃。再び小山派の天下が来るなんて想像だにしなかった。だってオーナーって85歳でしょ? いつ倒れてもおかしくない年齢&球団上層部に誰一人として味方がいないなかで、よく巻き返したなぁ。中堅以下のフロントが“落合信者”ってことを考慮しても、人事の通例――大島派と小山派は「持明院統と大覚寺統の両統迭立」みたく交互に4~5年ずつ社長をやるという通例――を破ってまで坂井“敗戦ガッツポ” 克彦を2年で辞任に追い込むとは……。球団初の黄金期を創った落合の影響力が凄いのか、白井オーナーの辣腕&策士振りが凄いのか。

それにしてもこれで再び常勝軍団になったら、白井オーナー亡き後も「勝ち続けているあいだは小山派の天下」ってことになるのかね? てか、向こう5年くらい優勝争いを続けるようになったら立浪和義の監督の目は限りなくゼロになる――多分、谷澤健一みたいな感じになる――んだろうなぁ。その頃には井上一樹以下のコーチ経験者&現ベテラン選手が監督候補になっているだろうからね。

正直、白井オーナーの「(落合新GMについて)戦術面で第一に力を発揮してくれるんじゃないか。それとかチームの編成とか」って発言を聞くに、「いやいやいや、GMが戦術に口出しちゃダメでしょ!」と不安が先にくるけども、ともあれ落合が現場復帰したのは嬉しいこと。というわけで、来シーズンはDeNAではなく中日を応援することにします。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

・追記:DeNAは高木豊のクビを切って山本功児を招聘するとか。高田繁の戦力を見極める眼力は素晴らしいと思うけど、ことコーチ陣の整備についていえば“お友達内閣”から一歩も抜け出ていないところが……。クビになったデニーは、是非、中日が拾ってほしいところ。

2013年10月1日火曜日

『ウォーキングデッド』は面白かったけど、2つだけ文句をいいたい

「せっかく『hulu』と契約しているんだから、やっぱり見なきゃ損だよな。レンタルじゃシーズン3の途中までしかないらしいし」と、ここにきてようやく『The Walking Dead』を見る。ゾンビモノは好き嫌い以前に大して興味のない手前にして、「うん、確かに面白いね。ヒットするのも良くわかる」と思いながら、シーズン3最終話まで一度も脱落せずに見たくらいなので、多分、誰が見ても面白いんだろうと思う(シーズン2がちょっとグダグダ気味だったのは秘密)。

で、感想。基本、ひねくれ者なので、世間一般の感想に同調することはあんまりないんだけど、ことこの作品についてだけは、世間一般の感想に全然同意。どういうことかっていうと、「主人公の妻がクズすぎてウザい」ってこと。

でもねぇ、クズってかほとんど人格破綻者みたいに論理性のない行動をとらせるのはどうかと思うなぁ。シーズン2終盤のアレとかも、それまでのハナシで積み上げてきた言動&行動で描き出されてきたキャラクターからは、絶対に出てこないようなモノだもの。もちろん「描いているのは人間」「人間は常に論理的なわけではない」って理屈なのかも知れないけど、こっちが見たいのはリアルな人間ってわけじゃくなくて、おもしろい“お話”だからね。えなりかずきが「先にシャワーを浴びてこいよ」って言うのだって、モノマネタレントが言うから面白いんであって、渡鬼で本当に言ったら「あいつ何言ってんだ?」ってことになるように、それまで積み上げてきたキャラクターからは絶対に出てこないような行動や言動をとられたら、それはもう人格破綻者にしか見えないわけでね。

あと、これは全面的に手前の見方が悪いってことはわかっているんだけど、書かずにいられない文句を一つ。

気合の入ったゾンビメイクとか、いちいち銃の訓練したり髪を切ったりしているように、この手のドラマにしては、結構細かいことに配慮しているところは素晴らしいと思う。「刃こぼれしない日本刀? カッコいいからいいじゃん!」「1年経っても足元が白骨化せず歩けるゾンビ? 怖いからいいじゃん!」という具合に、整合性よりもカッコよさや怖さを重視したリアリティのバランスにも好感は持てる。

だからこそ、だからこそねぇ、インフラ全滅なのにも関わらずアトランタの廃ビルでなぜかガスが通っていたり、サンドイッチのパンが山崎パンよりもフワッフワな食パンだったりするような“詰めの甘さ”が際立ってしまってねぇ……。こういうのが2~3話ごとに1度くらいの頻度で出てくるものだから、気になって気になって仕方がなかった。

普段は「薄い目」で見て見過ごすんだけど、なまじリアリティ重視に作っているから↑のようなところがノイズになってしまって、「あのパンはどの工場で作られているのか? ああいうパンは自家製では絶対作れないよね。で、100歩譲って工場が稼働していたとしても、あの道路事情では絶対に流通されないよなぁ。いや、アレはスーパーに残っていた商品なんだ! って考えたとしても、一番新しいと仮定しても1カ月前に作られていたものだろうからカビだらけだろうなぁ」みたいなことをグルグルと考えてしまって、実にどうもドラマの内容がアタマに入らず二度見したことも何度かあったりしたので、シーズン4以降は、こういうところもキッチリと詰めて欲しいと思ったり思わなかったり。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年9月30日月曜日

観測気球にしてはデカすぎるなぁ

飛ばしを100%外すスポニチだけならガン無視だけど、東スポと並ぶ“落合大本営”であるニッカンも報じているのであれば、簡単には無視できない。

落合前監督が中日新監督に浮上
落合氏 中日次期監督候補に急浮上 地元名古屋で待望論

落合が秋以降の講演&TV出演予定を白紙にしているのは確かなので、このオフにどこかの球団から招聘されれば受けるだろうとは思っていた。でも、巨人は原が盤石、DeNAも中畑続投っぽいので、「やっぱり監督として見るのは来年以降かナ」と思ってたんだけどねぇ。落合はプロの中のプロだから、相応の年俸とコーチ陣の人事権さえ保証されれば、中日だろうがどこだろうが契約するだろうとは思う。落合のプライドは、「プロ野球の監督としてどう評価されるか=球界トップレベルの年俸」にしかなくて、「あんな扱いされてまたパタパタ尻尾振ると思ったら大間違いだ!」みたいな子供じみた沽券なんてないだろうから。でもまぁ、立浪を神輿に担いだ勢力の――敵の敵は味方の理屈で、落合を敵にすることで山崎派と絶賛分裂中にあるフロントの再結集を目論んだ――観測気球なんだろうなぁ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

追記:【中日】新監督は落合氏か立浪氏か、シーズン終了後一本化――昨日の報道で、立浪以外の監督候補は全部消えた。リーク元がオーナーサイドか否かはアレとして、結果的にフロントが立浪一本で結束したことは確か。坂井(=一人ビールかけ&敗戦ガッツポ)がクビになることは人事の通例としてあり得ないから、結局落合は当て馬に使われただけなんだろうけど……それでも逆転就任の夢を見てみたいものだ。

2013年9月29日日曜日

久しぶりに本気でアタマに来た発言

栗山監督「一番悪いのはオレと吉川」 下位低迷の責任を痛感

この発言のおかしいところ。

・その1:1年活躍しただけの投手はまかり間違ってもエースとは呼ばない。せめて2ケタ勝利を3年続けなきゃエースとは呼べない。
・その2:エースではない投手を起用し続けて借金をこさえたのであれば、起用した監督が全面的に悪い。全ての責任は監督にある。
・その3:9/28時点で借金は11。仮に吉川の借金がゼロでも勝率5割に満たず、CS圏内には入らない。

すなわち最下位の責任は全て栗山監督にあるのであって、選手代表として吉川光夫投手にその責任を帰すことは極めて無責任な態度であるということ。彼が3年連続2ケタくらいの実績がある“ギリギリ”エースの立場にあって初めて、「(最下位の原因は)吉川の不調が全て」といっても許される。エースであれば、ケガがない限り1年間起用し続けるのは当然だからだ。でも、吉川投手は事実上、去年(=違反球シーズン)しか活躍していない投手であって、現時点では“確変”と言われても仕方のない投手であり、どこをどう見てもエースではないからね。そんな吉川投手を起用し続けて負け越したのであれば、負け越すまで使った監督が悪いに決まっているじゃないか!

もちろん吉川投手以外に使える投手がいなかったんだろうけど、そういう「もしも」の時に備えて投手陣を整備する――投手コーチに明快な方針を与えるか、あるいは起用から育成まで全てを完全に委任できる優秀なコーチを招聘or確保する――のが監督の仕事だろう。

それに日ハムのエースが武田勝投手であることは、衆目の一致するところなのに、敢えてシーズンの敗因に吉川投手を挙げたってことは、武田勝投手のプライドも大いに傷つけることになるわけでね。栗山監督は現役時代に(たとえ瞬間最大風速的にも)一流であったことは一度もなかったから、この辺の機微もわからないんじゃないかね。これで来シーズンも続投って大丈夫なのかね?

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年9月9日月曜日

マッドメン(シーズン5)を2回視聴しての小並感:補足

以下、忘れないうちに書いておく。

・シーズン5でペギーのゲン担ぎアイテムとして登場した「紫と銀のパッケージのキャンディ」(=ドンからの貰い物)。といっても出てきたのは1回だけで、ストーリー上そこまで大きな意味はなかったから、2回通して見ても、「ああ、多分、どっかのプレゼンの余り物かなんかだったのかな」としか思わなかった。

・でも、一昨日からシーズン1~4までを見返していたらあったねあったね! シーズン2ep4で、ボビーに父親のことを話した際、「紫と銀の包みのキャンディが好きだった。スミレ味のキャンディだった」って回顧していたね!! で、この回顧――伏線の使い方としては『バクマン。』で言う“1話完結じゃない1話完結の手法”――を踏まえてシーズン5を見返すと、尋常じゃないくらいに濃いドンとペギーの関係が、実はもっと濃厚であることがよくよく理解できて、その後の別れの重さが……おお、もう……。

・あと、シーズン4ep10以降のメーガンの行動。帰り際の化粧とか、わざわざ葬式の帰りまで待って残業していたりとか。シーズン4を見ていたときは、自然な行動だと思っていたけど、シーズン5を最後まで見るとねぇ。もしこれが計算なら、どんだけ計算高いんだっていう。

・落合博満の新刊『戦士の休息』。各章ごとに映画のハナシと野球のハナシを半々くらいに書いている。野球のハナシに新味はなし。図書館で読めるなら図書館で済ませるのが良いかも。ただし、山田洋次との対談は、「終始敬語で語る落合が読める」という一点で、ファンであれば金を出す価値アリ。

・コニー・ウィリスの新刊『オール・クリア2』。これ全編解決編。『ブラックアウト』から通して言えることは、駄作では決してないけど、傑作とか名作とは断じて言えないということ。テーマは既刊と同じく「絶望の下での献身」なので、初めてコニー・ウィリスを読むのであれば、よりタイトでよりイライラしない『航路』か『ドゥームズデイ・ブック』のが断然オススメ。

・マッドメンが重厚すぎたので、口直しに『Arrow』を見る。DCコミックのグリーンアロー(=要するに現代のロビンフッド)をドラマ化したもの。『Smallville』のファンにとっては、開巻10分くらいは違和感ありまくりだけど、その後は、主人公の尋常じゃない肉体美(?)と現代的にリファインされた弓のカッコ良さに惹かれ、「こっちはこっちで良い。てか、こっちのが良い」となるはず。ハナシも、現代風サスペンス・アクションドラマの定石通りに展開するので、よくも悪くも安心して見ていられる。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。









・追記:Bloggerの表示が何かおかしかったので、思い切ってテンプレートを変更しました。

2013年9月6日金曜日

マッドメン(シーズン5)を2回視聴しての小並感:その2

以下、強烈なネタバレを含むので、シーズン1~5を未見で「これからマッドメンを見よう!」と考えている方は、そのままブラウザの「戻る」をクリックされることをオススメします。

これはあくまでも手前勝手な小学生並みの感想であって、つまるところ「オレはこう解釈した」ってだけのことです。「製作者の意図」とか「本当はこういう意味だ」とかってことは良く知らないし、興味もないです。本当ならこういうとりとめのないことはアタマの中にしまっておくものなんですが、こうやって書かざるを得なくなってしまうのがマッドメンの凄いところですよ。

・昨日のエントリで書き忘れたこと。最終話におけるドンの「虫歯」は、すなわち「善き心」。メーガンとの結婚で丸くなった性根であり、良き夫善き人間であろうとあがいた努力の結晶。でもこれは、アダムの幻に「腐ったところ」と指摘される。

・アダムを引き止めるドンの心情は、事実上、自分の手で殺したアダム(シーズン1、ep5)への贖罪というよりは、「腐ったところ=善き心」を喪いたくないという最後のあがき。アダムは「心配しないで。また来るよ」と答える。つまるところ、今後、ドンがいくら良き夫良き人間であろうと努力しようとも、アダムは「腐ったところ=善き心」を抜きに来るってわけで、結局、無駄骨に終わることを示唆している。

・良き夫善き人間であろうと努力した弊害は、ビジネスの失敗に顕れた。といっても、ドンは人智を超えたスキル――作中においてドンに匹敵するA級クリエイターはペギーのみ。手前が見るに、ジャガーの案件でホームランをかっ飛ばしたマイケルもC~D級くらい――があるので、業績には微塵も影響しなかった。

・ただし、仕事への甘さとそこから生じた齟齬の全てをペギーに押し付けた結果、二人の関係は破綻。結局、ドンはメーガンに抱いていた“真実の愛”とともに、本当の自分を知るペギー――メーガンはドンの本名やアンナのことを含めて全て知っているけど、深いところで識っているのはペギーしかいない――も失った。

・このペギーとの別れのシーンは、シーズン1~4までを5回以上見てきたファンであれば号泣必至。てか、ここで泣かない奴は人非人ってレベル。いやホント、シーズン3最終話以降のドンとペギーとのシーンは、その全てに独特のテンションがあり、二人の演技の巧さと研ぎ澄まされた演出、練りこまれたセリフ回しと相まって超見応えがある。てか、全てのシーンを一つひとつ切り取って額縁を嵌めて飾りたいくらいに見事。

・地味に素晴らしいのが、映画館でペギーがドンに気づいたときのリアクション。あの慌てぶりと「Are you waiting for somebody?」と問われて「Nope」と答える口調は、あまりにも自然で思わずドラマであることを忘れてしまった。

・今シーズンは、主要キャラ全てについてビジネス上の具体的な活躍ぶりが見られたことも良かった。これまで良くわからなかったピートやロジャーの仕事振りも、ハッキリと目に見える形で描かれている。とりわけピートについては、ep7でのドンの義父とのやりとりが良かった。

・その粋がep7でのハインツとのディナー。ペギーが2度失敗した結果、解約するつもり気満々のハインツに対して、ドン&メーガンが“夫婦漫才”でKOするシーンは、これまでのプレゼン成功シーン――シーズン1ep1の「焦げている」から回転木馬、ポプシクル、トパーズetc――の集大成。でも、ここが幸せのピークだったのだよなぁ……。

って書いていると、今月いっぱい書きまくることになりそうなので、ここで強引に打ち止め。ep11なんて神回の中の神回だものね。ジャガーと同じように「美しいけどカネがかかりすぐに走り去って実用的じゃない」モノを、ついに手に入れるハーブと、プレゼンが交錯する展開。メーガンがビュイック(=実用性がありドンが本当に求めている妻)ではなくてジャガーであることを薄々悟るドン。プレゼンの掉尾を飾る「Jaguar. At last, something beautiful you can truly own.」(ジャガー。あなたは美しいものをついに手に入れる)のコピーの見事さ……てな感じで、これについて書くだけで1万字くらい費やしそうだし。本当は「中の人が妊娠した結果、関取みたいに太ってしまったにも関わらず、登場して数秒で画面を支配してしまうベティのスター性」とか「ジョーンのあまりにもかっこ良すぎる『That's it』」とかいろいろ書きたいんだけどね。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

・追記:花巻東の千葉くんだっけ? 噂の「カット打法」について、このあいだ初めてYouTubeで見たけど、あれはない。だって高校野球のお約束に全面的に乗っかった打ち方だもの。つまるところ、「故意死球。とりわけアタマへの死球は絶対にない」ってことに甘えた打ち方であって、個人的には認めたくない。ルールの隙を衝くプレイには大賛成だけど、善意の隙を衝くようなやり方はねぇ……。ああいうやり方を認めたら、ラフプレーがエスカレートするのは必定だものね。てか、手前が投手なら独断で初球からアタマにぶつけるよ。

マッドメン(シーズン5)を2回視聴しての小並感:その1

以下、強烈なネタバレを含むので、シーズン1~5を未見で「これからマッドメンを見よう!」と考えている方は、そのままブラウザの「戻る」をクリックされることをオススメします。

相変わらず面白い。てか凄い。シーズンを重ねるごとに幾何級数的に面白くなる唯一のドラマかも。で、見終わったら何か書かずにはいられなくなったので、以下、手前勝手な小学生並みの感想です。

・今シーズンで一番感心したのは、「話が止まらない」こと。エピソードが一切停滞せず、どんな場面でも常に話が動いているので、重厚ながらもどこか淡々とした絵作りとは対称的に、スピーディーかつエキサイティングな印象を受けた。無駄なシーン、キャラは一つとしてなく、全てのセリフ、動き、視線に意味があるので、その密度はシーズン4以上に濃厚。

・あと、笑いのポイントが異様に多かったことも印象的だった。キャラの過剰さと違和感で笑わせる手法は、シーズンを5つ積み重ねたが故にできたことだろう。ギャグやスカシで安易に笑わせるのではないところに感心した。ただし、ドラマに入り込んでいない人は、「どこが面白いのか?」と思うこと必定。具体的にはep1のペギーとメーガンのやりとりで――

You have to invite Harry
I know, but he really doesn't like him
Really?

――というところで、ペギーが「Really?」という意味、表情、声音、タイミングの絶妙さに笑える人は、多分、ep5~6までは笑いながら見られるはず。

・とはいっても、単純なギャグも多いし、笑いを狙ったとしかいいようのない展開(=ラクシュミ)もある。ポールをああいう風に出すとはねぇ……。

・シーズン全体の基調は完全な「よろめきモノ」(って古いね)。といっても、ドンはシーズン通して一度も浮気しない! シーズン1~3では不倫しまくり、シーズン4でも女を取っ替え引っ替えしていたのが、今シーズンに限ってはメーガン一穴主義を徹底――夢のなかで浮気するも、その浮気相手を絞め殺すくらい――した。というわけで色恋沙汰に走るのは周りの人々で、そのクズっぷりは清々しさを感じるほど。

・つまり今シーズンは、“第一級ロクデナシ”だったドンが、ベティとの結婚に失敗した後、理想の花嫁であるメーガンを手に入れて二度目の人生で夢(=平穏な家庭)を目指すべく、「あるべき夫であり善き人間」になるべく努力するも、様々な理由&障害により挫折するってハナシですよ。てか、手前は↑のように見た。

・で、これを踏まえてep13(最終話)のラストを見ると、(西野カナじゃないけど)その構成の素晴らしさに震えまくり。

・満たされた生活に満たされずに幻を追い、女優への夢をショートカットすべくドンにゴネてCM起用を迫るメーガン。ゴネ得を認めれば二度と“理想の妻”は戻らず、愛のある平穏な家庭は望めない。かといって断ればメーガンがベティと同じように“壊れる”ことは必定。究極の二択の結果、クリエイティブチーフの権限でメーガンをCMに起用するドン。結果、メーガンに対する“真実の愛”は喪われた。結局メーガンも、ドンを利用してのし上がる「有象無象の一人」だったのだ――。

てな、経緯の末、会社で一人、メーガンのテストフィルムを愛おしげな目で見るドン。

CM撮影ではしゃぐメーガンを優しく見守るドン。リハ開始と同時に背を向けると、苦みばしった表情で暗闇へと歩き出す。遠ざかる明るいスタジオ。そこに掛かるナンシー・シナトラの『You Only Live Twice(007は二度死ぬ)』

紳士淑女が集まる高級クラブ。ここでシーズン通して初めて「オールド・ファッションド」を注文する。

高級娼婦らしいブロンドが火を貸してくれと迫り、「Are You alone?」と尋ねる。これに応えて振り向いたところでエンドクレジット。

・テストフィルムのメーガンと遠ざかる明るいスタジオは、このシーズンで求め続けていた「あるべきもの」の象徴で、それに対して敢然と背を向ける。そのうえで、紫煙にまみれた高級クラブでかつての自分(=第一級ロクデナシ)の象徴であった「オールド・ファッションド」を注文する。

・ここに至るまでの苦衷。そうせざるを得なかったドンの心中。「善き人間」になるべく最大限努力したにも関わらず、全く報われることのなかった虚しさ。これを噛み締めながら聴く『You Only Live Twice』――シーズン5のドンの状況を歌いきっているとしかいいようのない歌詞――は格別というしかない。

1967 - James Bond - You only live twice: title sequence

・ドンにとっての“真実の愛”の対象は、全話通して「ブルネットの女性」だった。レイチェルしかりスザンヌしかりメーガンしかり。これは母ちゃん(実母&養母)がブルネットだったからだろう。一方、「ブロンドの女性」は、ベティを筆頭に“上辺の愛”の対象でしかない。で、ブロンドの高級娼婦っぽい女に、「あそこのブルネットの友だちがあなたに興味があるみたいよ」と声をかけられ、女殺しの目で振り向いたドンの明日は……といえば、これはもうメーガンを裏切って浮気街道まっしぐら――しかないわけで、シーズン6はいよいよ不幸になるのだろうなぁ、と期待で胸膨らみまくりですよ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年9月2日月曜日

『Victoria2 HoD』を楽しむ

夏は海、夏は山、夏は花火という世間並みの夏休みを送らなかった貧乏な自営業である手前にとって、夏は仕事であり『Vic2』です。あ、『Tomb Raider(2013)』もか。TPSゲームとしては多分、10年振りくらいにクリアしたからね(前にクリアしたのは『GTA:SA』だったはず)。

というわけで、7月末くらいに届いた拡張パック『A Heart of Darkness』(日本語版)を入れて、アメリカ、サルディーニャ・ピエモンテで楽しんだわけですが、新たに導入された「危機システム」とリファインされた「植民地」「海戦」はいずれも良かった。経済は「実りの良いRGOを持つか工業化に成功しないと厳しい」感じで、鉄か石炭のない欧州諸国のスタートダッシュは少し難しくなった感があるかも。ただ、商業技術を同世代レベルに上げたうえで工業化に成功していれば、補助金ダダ流しでも大概黒字になるので、終盤の国家経営は随分楽になった。

ただし軍事費も劇的に上がったので、「自国の経済規模と近隣諸国とのパワーバランス」を見極めながら、戦艦を1隻、連隊を1個追加するか否か、海軍物資、陸軍物資をどのレベルまで下げるか否かを判断する必要があり、これが実に面白い。大戦で負けたらワヤになる――大戦条約を飲まされて常備軍が解体されたところにアカどもが跳梁して赤化というのが当たり前のように起きる!――ので、下手に軍備を削減するわけにいかず、かといって補給限界まで艦隊をつくると維持費で国家財政がパンクする……ってことになるので、国家台帳で列強の連隊数や艦船数を見ながら、「いまはフランスと同盟しているから、両国で80隻あればドイツにも負けないはず」みたいに、ちまちまと軍備を整えていくのが実に楽しい。

海戦のシステムが刷新されただけなく、陸戦も少しバランス調整されたようで、将軍のスキル、偵察能力、支援能力、地形効果がよりビビッドに反映されている……ような気がする。これはもう感覚的なものなので、本当かどうかわからないけどね。でも、技術力同等の敵(歩兵7、騎兵1、砲兵2)に対して、倍の動員兵(歩兵のみ。指揮、物資100%)をぶつけて惨敗した経験から鑑みるに、ちょっと手が入っているんじゃないぁなぁと。

以下、アメリカとサルディーニャ・ピエモンテで遊んだ記憶について。

・シリーズ通して初めてとなるアメリカプレイ。「奴隷州を作りまくって連合国を強大化させて、統一連合国で暴れまわろう!」という目的を完遂すべく、しこしこと新規ステートを奴隷州にして南北戦争に突入したものの……アメリカ全土の3/4を占めているにも関わらず、合衆国に勝てなかった。

・で、チートを使いまくって連合国で統一してみたら……統一時点でゲームオーバー! これは知らなかった。てことは、連合国プレイを継続したいのであれば、ワシントンは絶対に陥落させられないってことなのね。

・というわけで気を取り直して合衆国プレイ。目的は「モンロー主義を採らない世界警察・アメリカ」。基本戦略は「旧大陸は分裂してナンボ」。独仏どっちも強くさせず、英連邦は解体させるという方針のもと、ベネルクス統一戦争や普墺戦争、普仏戦争に介入しまくる。

・結果、ベルギーはフランドルとワロニアに分割(いずれも合衆国の傀儡国家)され、英連邦はイングランド、スコットランド、アイルランドに分割され、独仏は凋落し、旧大陸国家の7割近くがファシスト独裁国家になった。

・一方、サルディーニャ・ピエモンテ。イタリア建国までの流れは両シチリア王国でのプレイと同じ感じ。ただ、教皇領はイタリア統一時に合流せず、統一後に合邦を求めてきた。

・イタリア統一後の目的は「オーストリアの持つ中核領土全部とコルシカ島(=プロヴァンス)の奪回」。危機に乗じて大戦を引き起こし、フランスを虐めることによりプロバンスだけでなくローヌまで獲り、かつカタルーニャを独立させフランスを追い落とすことに成功。合わせて南北戦争にも積極的に介入して連合国を支援。合衆国を大戦に巻き込んで弱体化させたことで、ゲーム終了まで連合国を残すことに成功。中国にはロシアをけしかけて統一を邪魔させる――という感じで、同盟国のイギリス、ドイツ以外の国を全て引きずり落とした結果、見事に列強1位となった。

・で、両国を最後までと欧州中堅国をいくつかやってみて思ったことは、「ベナン、ナイジェリアを制すものが世界を制すだな」と。結局、工業化成功のカギはゴムの確保と同義――石油はなんとかなるけどゴムはどうにもならない。植民地か影響圏にないと原料不足で工場が稼働しなくなる――であって、植民地獲得競争のときにゴムを産出するアノあたりを確保できさえすれば、「電気機器、電話、ラジオ、自動車、戦車というドル箱工場を幾ら拡張しても原材料確保に困らない」「需要が途切れないから関税ダダ入り」「唸るほどの金をベースに海軍増強」というサイクルに乗って、どんなにしょぼい国でも列強になれるという。その意味では、「植民地兵縛り」と同じように、「ベナン縛り」をした方が面白く遊べるのかも知れない……かも。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

追記:画像の説明。上から「内戦突入イベント」「合衆国がイギリスを追い詰めるの図」「合衆国プレイでの旧大陸地図」「合衆国プレイでの最終スコア」「イタリアプレイでの旧大陸地図」「イタリアプレイでの新大陸地図」「イタリアプレイでの最終スコア」






2013年8月1日木曜日

飛ばしじゃないから安心だ

DeNA 中畑監督来季続投へ 春田オーナー「当然あると思う」

観測記事を100%外すスポニチといえど、新聞社は新聞社なんであって、ちゃんと当事者にハナシを聞いているときには間違えないだろう。個人的にはあと3年くらい高田とキヨシ(あ、とデニー! あの投手陣を最適効率で運用するマネジメント能力は素晴らしい!)の体制でやってもらいたかったので、ひとまず安心。てか、この成績と動員力でクビにするフロントはいないわね。DeNAってプロ野球球団のオーナーとしては、本当に素晴らしい会社だわ。

・Steamのサマーセールで買った『Tomb Raider(2013)』が凄い。ゲームのグラフィックはENBを導入した『Skyrim』で極まったと思っていたけど……既存のモノとは段違い。話題の「髪ファサー」のインパクトも結構なもの。といっても、プレイする時間がなくて最初のキャンプでの焚き火以降放置中。

・さて、当blogですが今月以降、更新頻度を大幅に減らします。毎月1回は更新するつもりですが、それ以外は完全に不定期にするつもりです。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。


2013年7月10日水曜日

軍師が久しぶりに更新していたので

臨時に更新。次の更新は8月に入ってから。

兵頭二十八師は、「参院選挙の比例区では岩本壮一郎氏(日本維新の会)に投票するぜ!」とのこと。自民党の比例区候補者に品性下劣な人間のクズがいたので、「いやぁ、比例区の投票はマジどうしよう」と思ってたけど、これで吹っ切れた。正直、「日本維新の会」という看板についていえば、アカと同じくらい気に食わない。党のツートップが皇室を軽視すること甚だしいというだけで、投票の選択肢には入り得ないわけで、今回、自民党が品性下劣な人間のクズを候補者に立てていなければ、比例区の投票先も迷うことはなかったんだけどね。

でも、こうやって迷ってしまった以上は、「お前を信じる俺を信じろ」(天元突破グレンラガン©)の応用で、「手前が信じる軍師が信じる本山氏が信じる岩本氏を信じろ」という行動原理を採るのが良いと思ったので、手前も軍師に倣うことにします。

候補者のPV

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

・追記:『秘録・日韓1兆円資金』が面白かった。全斗煥がクーデターを完遂した直後、日本に100億ドル(当時のレートで約2兆1千億円)の経済協力を唐突に求めてきたことに端を発するハナシ。冷戦下における「反共の砦」――なにしろ北と南との軍事力は1/10で負けているとフカし、それがある程度の事実として認識されていた――と「日韓併合の元被害者」しての“価値”を最大限に行使する全斗煥政権の狡猾さや、事実上、韓国の軍事費の肩代わりとなる経済協力について、安全保障の肩代わりとは口が裂けても言えない日本の苦衷が活き活きと描かれている(当時は、日米安保のことを日米同盟と公言することさえ憚られていた)。著者は元韓国大使の外交官。

2013年7月1日月曜日

もう朝鮮半島は赤くなってもいいと思うの

「英オンラインゲームに旭日旗」韓国ゲーマーら削除求める署名運動

これって去年のロンドン五輪のサッカーで、「竹島はウチの領土」ってプラカード掲げたバカな選手がIOCから処分されるってハナシになったときに、韓国人が「政治的主張が悪い? だったら小日本の旭日旗の応援はどうなんだ!」ってイチャモンつけたのが始まりだよね? 曰く、旭日旗はハーケンクロイツと同じだとかナントカって。「日本海=東海論争」もそうだし「売春婦=慰安婦論争」もそうだけど、まぁ、韓国人――北朝鮮の人間はこういうことを国外でおおっぴらに主張しないので、朝鮮人まで一括りにするのはちょっと酷だろうね――の常套手段だわね。

「所詮小国のやること。大国が一々相手にしてもしょうがない」
「反共の砦としての価値はあるから適当に受け流しておこう」

と、黙っていたら、祖国敗北主義戦術を採るアカ(社会党や共産党)と大アジア主義を夢見るバカ(=河野洋平や加藤紘一みたいな国賊)が、それぞれの思惑から無条件に韓国の言い分を受け入れて、ウソがホントとして認められてしまい、これに味を占めた韓国人が図に乗って……。

という負のスパイラルはいい加減に断ち切るのが、両国にとっても健康的なことだと思うので、こういうことには逐一反論するとともに、外交的にも敢えて一定の距離を置いておくのが良いんじゃないでしょうかね。具体的には、「いつでも対話のドアは開けておきます。好きなときに来てね。でも、歴史問題とかを取り上げる限り、何一つお土産は上げないんで」という姿勢をとると。アメリカは「仲良くせんか!」と陰に陽に迫ってくるだろうけど、そこで折れ続けた結果が今日の状況なわけだから。

朴大統領への厚遇に大喜びの韓国 隅に追いやられる日本=中国報道

で、折れなかった末に半島が赤化したとしても、それはそれでしょうがないでしょう。そこでクーデターや内乱が起きないのであれば、半島の赤化統一こそが韓国国民の望んだ答えってことになるわけだし。

さて、当blogですが7月一杯更新を休みます。理由はいろいろありますが、突き詰めると「日々更新するのがちょっと面倒くさくなってきたなぁ」ってことです。次の更新は8月以降の予定です。

あと、兵頭二十八師のMIL短信(事実上のblog)は、7月1日時点でも『兵頭二十八ファンサイト半公式』の「放送形式」(http://sorceress.raindrop.jp/blog/)で更新中です。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月28日金曜日

(゚Д゚)ハァ?

マイクロソフト 「DirectXの読み方はダイレクトエックスではなくディレクトエックス」

17~8年前からずぅ~っとダイレクトエックスって呼んでたから、今更そんなこと言われてもねぇ。てか、カタカナ読みは所詮カタカナ読みなんだから。ジーコはジーコだし、ラジオはラジオでいいじゃん。ズィーコっていうのは三浦カズだけで十分だし、レディオっていうのも徳永英明だけで十分ですよ。わかってくださいよ。

もう一つどうでもいいハナシ。昨日、某所で取引先の方と雑談していて↓の言葉を聞き、思わずリアルで膝を打ち「バウバウ」みたいな反応をしてしまった。

「都築さんのいう廃憲には合点いかないけど、立憲君主制が大事っていうのはよくわかります。だってねぇ、天皇陛下の代わりに鳩山由紀夫大統領を戴くなんて、そんなバカなハナシはないですからね」

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

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18 : ボルネオヤマネコ(東京都) 2013/06/27(木) 11:09:38.44 ID:eIeh9xCp0
directorをダイレクターと読むやつもいるからダイレクトXもOK

20 : ターキッシュアンゴラ(神奈川県) 2013/06/27(木) 11:10:41.28 ID:SRnk1ujBP
windowsアプリ作ってる時でも
エイリアスって呼ぶし、ディレクトリって呼ぶし、ログインログアウトって呼ぶ

30 : キジトラ(大阪府) 2013/06/27(木) 11:19:26.74 ID:n+zJmodg0
外国語のカタカナ表記の定義づけが無意味な事いいかげん理解しろよ

31 : イリオモテヤマネコ(九州地方) 2013/06/27(木) 11:25:28.72 ID:ua95y4dUO
ASUSみたいに会社が公式回答しない限りおれはだいれくとえっくすと呼び続ける

39 : スナネコ(中国地方) 2013/06/27(木) 11:33:48.29 ID:LT7KAaHS0
今更そんなこと言われても無理

10年来の付き合いの渡辺が
「ゴメン俺って実はワタナベじゃなくてワタベなんだ」
っていうくらい無理。

89 : オリエンタル(愛知県) 2013/06/27(木) 19:06:01.16 ID:GUteHi3cP
どうでもいいついでに「ヘルメット」の正しい発音は、
「ホルメッ」です

2013年6月27日木曜日

特定アジア難民受け入れの地ならしだね

ちょっとおっさんの愚痴モード。

記者の目:難民受け入れ進まぬ日本=河津啓介(横浜支局)

・2013年時点でも物価が高く、いつ停電が起こるかわからず、生活が不安定な状況にある中~下流階層に溢れる韓国。

・少数民族や法輪功、民主活動家のみならず、単純に権力闘争に敗れた党員とその係累の人権が一切保証されていない中国。

・世界最貧国クラスの北朝鮮。

という、比較的情勢が安定している現時点ですら数百万人単位で日本に密入国してやろうっていう隣国民が多いってのにねぇ。

いまは中共が曲がりなりにも大陸全土を統治しているけど、10~20年後も同じように統治できていると考えている人は、よっぽどおめでたい人か強固な反米主義者か中共のプロパー以外にいないでしょう。

分裂するとなれば、仮に内乱が起きず、平和裏に軍閥ごとで別れたとしても、権力闘争に敗れた共産党員は難民になるんだろうし。こんな感じで中共の支配が終わるってことは、中共の朝鮮半島への影響力(=支援)が大きく減殺されるってことであって、結果、北朝鮮からの難民――もし南北統一がなればより多くが難民になる――が溢れ、玉突き事故的に日本に押し寄せるってことは、中長期的に見れば明らか過ぎるほど明らかなわけで。

だいたい現在においてさえ、密入国する中国人、朝鮮/韓国人が多くて問題だってのに、これ以上受け入れられるわけがなかろうに。

えっ? 少子高齢化が劇的に進む中では移民を受け入れこそが国家隆盛への道であり、移民を峻拒することは亡国の途だって? 大きなお世話だバカヤロー! 日本くらいの大国であれば、自分の面倒くらい自分で見られるっつーの!

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

・追記:兵頭二十八師の「MIL短報」(事実上のblog)は、現在、「兵頭二十八ファンサイト半公式」(http://sorceress.raindrop.jp/index.html)の「放送形式」(http://sorceress.raindrop.jp/blog/)で更新中です。

2013年6月26日水曜日

腐ってもDQということか

【衝撃速報】ドラクエ10 前代未聞の課金者52万アカウント

商売としては大成功というしかない。でも、この一手で「日本一のRPG」というブランドは消し飛んでしまったから、10年先を見据えた戦略としては失敗したってことになるんじゃないか?

……と、思ったけど、DQの核でありエンジンである堀井雄二氏(59歳)がいつまでも元気でいる保証はないので、ハナから「DQブランドで最後の商売をする」という心づもりでやったことなのかもね。

で、今度PC版が出るってことで、ベンチマークソフトを落として動かしてみたんだけど、あの“ガクガクのお目々”はどうにかならんのかね? 最高設定&フルHDで『Oblivion』どころか『Mount&Blade』にも及ばないってのはどういうことなのよ。正直、ゲームのグラフィックには無頓着――未だにFPSは『CoD4』レベルで十分だと信じている――なのだけど、そんな手前にしてやる気をなくさせるような見栄えでは、ねぇ。

ちなみにベンチマークの結果は「8342」。クソグラの割には重かったです。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

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13: クロアシネコ(やわらか銀行) 2013/06/25(火) 17:22:36.79 ID:Py/Wm+oV0
多いんだか少ないんだかわからん
ドラゴンボールに例えてくれ

17: スノーシュー(北海道) 2013/06/25(火) 17:25:06.08 ID:JrDWn0Nq0
>>13
FF11:最大時55万(世界全体)
FF14:不明だが、多分10万以下
リネージュ2:最大時20万前後(2004年~2005年あたり)

DQ10:最大時52万(日本のみ)

14: ギコ(やわらか銀行) 2013/06/25(火) 17:23:25.07 ID:Bfo7W9860
でも毎晩ゴールデンタイムに遊んでいる同時接続人数は2万人程度なんでしょwwwww

これ明らかな株価操作だよな

55: ターキッシュアンゴラ(関西・東海) 2013/06/25(火) 17:50:50.47 ID:8i4xCgGo0
>>14
同時接続2万で笑われるの(´・ω・`)?
こっちのやってるFPSはせいぜい1万強なんだけど…

24: バーミーズ(チベット自治区) 2013/06/25(火) 17:27:35.30 ID:W5J9RrZx0
月額料金払ってるっていう意味での課金者なんか?

28: ベンガル(青森県) 2013/06/25(火) 17:30:39.37 ID:vyAC0C2u0
>>24
アカウント登録数=一回でも金払いましたじゃね

30: ギコ(やわらか銀行) 2013/06/25(火) 17:32:04.36 ID:Bfo7W9860
>>28その通りだよ

52万人というのは正確には1度でも払ったユーザーの数であって

株主総会で株価操作を堂々と行っているとも取れる

34: コーニッシュレック(徳島県) 2013/06/25(火) 17:33:54.83 ID:dO4X0bEZ0
PCで発売すんだろ?WiiUまで購入した人間が激怒してるそうじゃないか

36: エジプシャン・マウ(西日本) 2013/06/25(火) 17:36:28.50 ID:dHhNVyxdP
>>34
私です

2013年6月25日火曜日

うん、敵国敵国

日本の主張、分からない 拉致問題で盧武鉉氏発言

ほとんど“北の傀儡”みたいな大統領だったから、当時から「多分、北に阿っていたんだろうなぁ」とは思っていたけど、日本大使に対してここまで言い切っていたとまでは想像できなかった。こういう人物が大統領だったということは、つまるところ韓国国民の意志が斯くの如しだったというわけで、いくら日米の親韓派が「反共の防波堤=中国への盾」として期待したところで、現状では期待通りになることはあり得ないんでしょうなぁ。前にも書いたけど、本気で「反共の防波堤=中国への盾」にしたいと欲するのであれば、もう、CIAが中南米で散々やってきたようにクーデターを使嗾するしかないのだろうね。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月24日月曜日

読書記録:新書2冊と歴史本3冊

●脱出――1940夏・パリ(ハンナ・ダイアモンド著。朝日新聞出版)

ドイツのフランス侵攻により、南仏へとちりぢりに疎開する一般市民を軸に、その間の政府の動き、ドイツの対応を淡々と描写。そこに当時の市民の貴重な証言を織り交ぜている。左翼政権の下、何も決められない内閣の無能により、疎開方針や疎開場所が泥縄式に決められた結果、幹線道路に難民が殺到。反撃を目指す軍はこれに進路を阻まれて思うような機動が出来ず、ドイツ軍に為す術もなく敗れる……。“電撃作戦”があそこまで上手くいった背景には、この無計画な疎開もあったということなのね。




●維新風雲回顧録(田中光顕著。河出文庫)

高杉晋作→伊藤博文の腰巾着をやっていた土佐出身の志士の回顧録。吉田東洋暗殺犯である叔父・那須信吾の思い出から8.18政変、武市党壊滅、第二次長州征伐、高野山義挙までを、ほとんど講談調に回顧。当時における一般的な志士の胸中――例えば攘夷or開国などは真面目に考えておらず、そのときそのときの思潮の流行に流されていたこと――が窺い知れて興味深かった。



●「中卒」でもわかる科学入門(小飼弾著。角川oneテーマ21)

副題の「“+-×÷”で科学のウソは見抜ける!」にある通りの内容。非常にわかりやすく、これまでに読んだ著者の本では最も面白かった。原発がビジネスとして不適格であるとの説にも全然同意。ただ、その代替案として太陽光発電を薦めるのはなぁ……。それこそ「当たり前のように大気圏外に太陽光パネルを置ける」ようにならないと、ビジネスとして成立しないんじゃないかなぁ。



●壬申の乱を読み解く(早川万年著。吉川弘文館)

『日本書紀』と『壬申記』『続日本記』をベースに、「史実」と「記述」を丁寧によりわけ、歴史的事実としてあったであろう戦乱の事実や功臣、政治体制など浮き彫りにしている。読み物としての面白みはあまりない。



●ふしぎなキリスト教(橋爪大三郎、大澤真幸著。講談社現代新書)

いろいろと評判の悪い本だが、「読んでみなければ真価はわからんだろう」と思い、ようやく図書館で普通に借りられるようになったところで読み始めたわけだけど……そこまで悪く言われるほどのものか? 確かに手前でもソラで指摘できるような誤りがあったことはあったけど、そういった瑕疵は瑕疵として、大筋では「聖書を読んだことすらない人=大多数の日本人」を対象にしたベストセラーとしては十分な内容なんじゃないかなぁ。肩のこらない読み物としてはよく出来ている。もちろん、ここで書かれた内容を真に受けて、「キリスト教とは~」と一席ぶったらバカにされること必至だろうけど。



ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月21日金曜日

New Vegasは面白かった!

10日ほど前、とある仕事がキャンセルとなってしまい時間を持て余してしまったので、PCを新調して以来、面倒くさくて日本語化していなかった『Fallout3』の日本語化に着手。しばらく新キャラでプレイしているうちに、ついつい『Fallout New Vegas』が欲しくなってきてしまいSteamで単品(9.99ドル)を突発的に開発。

で、ついさきほどメインクエストをハードコアモードでクリアしたわけですが……コレは“ベセスダゲーム”というよりは“普通のRPG”だね。『Skyrim』から“ベセスダゲーム”に入った手前としては、『Fallout3』より面白かったですよ。

入れたMODは「4GB Fallout New Vegas」(メモリ管理の拡張)、「Perk every level」(チートだけど初プレイでもパークが色々欲しかったから)「Hi-Res World View Weapon Textures」(アイアンサイトを覗いたときに武器がのっぺりしていたから)、「Cigarettes Replacement」(前作よりタバコはラッキーストライクにしていたから)、「Populated Casinos」(カジノに初めて入ったときあまりに寂しかったから)の5つのみ。

ほぼバニラに近い状態で遊んだけど、最初から食事、睡眠などのMODが入っている(=ハードコアモードがある)し、武器も色々と改造できるし、何より戦闘のバランスが前作よりFPSに近く――遊んだ感じでは「敵が硬い『Call of Duty』」みたいな感じ――なっているのが良い。

『Fallout3』では、レベルが10~15くらいになると、デスクローも含めてほぼ無双できていたけど、今作ではレベル20を超えても、油断すればアッという間に死ぬバランスなので、プレイを通してそこそこ緊張感があった。実際、『Fallout3』は3回最初から遊んだけど、いずれもレベル10くらいまでは夢中になるものの、そこから先になると俄然、作業感が前面に出てきてやる気がなくなっていたんでね。

ただ、↑のようにほぼバニラであるにも関わらず、CTDとフリーズが頻発したことには閉口した。PCゲームのCTD、フリーズ頻度を5段階評価した場合、例えば『Civ4』や『Civ5』、その他メジャーなスタジオの超安定したゲームをAとした場合、『Skyrim』やパラドゲーがB、『Oblivion』『Fallout3』がCとすると、『Fallout New Vegas』は断然Eという感じ。

といっても約980円で映画10本以上の時間を楽しく過ごせたことは確かなので、前のセール時に半額で買わなかったことを後悔なんかしてないんだからね!

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

・追記:テクスチャMODをゲームに反映させる「Archive Invalidation」について。種々の解説サイトにある通りに弄ってもゲームに反映されない! という方に一言。「Fallout Mod Manager」の一番上のバーの左から2番目にある「Tools」をクリックしてみましょう。デフォルトでは、このタブの一番下にある「Archive Invalidation」にチェックが入っていますが、これを一回外し、再度チェックしてからゲームを起動すると、「Archive Invalidation」が働き、テクスチャMODがゲームに反映されるようです。

2013年6月20日木曜日

こんな朝からサッカーの試合をしていたんだねぇ

4-3という結果しか見ておらず、実際にどんな試合が行われたのかはサッパリわからない。YouTubeでダイジェストすら見ていないので、誰がどんな動きをしていたのかも知らない。というかスタメンがどういう構成なのか、双方の選手のスキルがどんなものなのかってことすら知らない。

そのうえで、ズブの素人がこの結果を見て単純に思うことは、「攻撃を重視すれば、守備は疎かになるってことだね」ということ。これまでは「守備を重視していたから、点が入らなかったものね」だったから、そのバランスを変えた結果、起こるべくして起こったってことじゃないのかなぁ。そもそもチームの総合力自体は簡単に上げられるものじゃないわけだし。でもまぁ、0-1よりは4-3という景気の良い数字の方が楽しげなので、どのみち勝てないのであれば今の路線で突っ走ってもいいんじゃないか――とも思う。

前回W杯以来、サッカーの試合をまともに見ておらず、『Football Manager 2013』も開始30分で投げ出した素人が、4-3という数字だけを基に↑のようなことを偉そうに書いてみたけど、こんなクズみたいな能書きでさえ、金子達仁の評論より若干マシなんじゃないかって思ったりしています。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月19日水曜日

NPBは居留守を使っちゃいけないと思います

まずは日経新聞の記事から。

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●日本経済新聞、2013年6月15日朝刊、37面より

◆NPB、「飛ばなすぎる」球続出、11~12年シーズン

日本野球機構(NPB)は14日、2011年から導入している統一球に関し、ボールの飛びやすさの度合いを示す反発係数の調査結果を公表した。11~12年はセ・パ両リーグのアグリーメントで定めた基準値の下限(0.4134)を下回る「飛ばなすぎる」ボールが続出していた。

検査は11年5月から今年6月まで計9回実施(再検査の1回を除く)。昨年までの7回の検査では、調査した6球場での平均値が基準値の下限を上回ったことが1度もなかった。ただ、品質のばらつきを考慮した許容範囲の下限(0.4034)よりは高かった。

今年の2回の検査では平均値がともに0.416で基準値の下限より高く、「調整した」とするNPBの説明を裏付けた。

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ポイントは、「セ・パ両リーグのアグリーメントで定めた基準値の下限(0.4134)」です。公認野球規則では、使用球について「素材」「大きさ」のみを定めていて、反発係数については一切言及していません(念のため昨日、書店で2013年版の公認野球規則を立ち読み)。

では、公式球の反発係数について、セ・パ両リーグのアグリーメントでは第何条で定めているのか?

これを確認すべく、休館日明けの市立図書館を訪れてみたわけですが、該当する書籍はナシ。検索をかけた限りでは県立図書館にもないとのこと。で、ネットでザザっと調べてみても、↑のアグリーメント全文はない。というかセリーグのサイトによれば「いわば内規みたいな部分も多いから、一般には公開されていない」とのこと。

だったらNPBに訊くしかあるまい――というわけで、昨日11:25頃、NPBの代表番号に電話してみたわけですが……。

「本日の業務は終了しました。恐れ入りますが平日の午前10時から午後5時までにおかけ直しください」という女性のガイダンスが流れてきたという……。火曜日の昼前、しかも昼休み前のそこそこ手隙の時間にコレかい!

で、しょうがないからダメもとで日経新聞東京支社に電話してみました。

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・都築――●●県、◆◆市在住の都築と申します。本紙6月15日朝刊、37面、スポーツ欄の記事についてお尋ねしたいのですが、よろしいでしょうか?

・日経――どの記事でしょうか?

・都築――見出しは「NPB、『飛ばなすぎる』球続出、11~12年シーズン」。統一球関連のニュースです。

・日経――あ~はいはい。この記事ですね。

・都築――この記事にある、「セ・パ両リーグのアグリーメント」なんですが、これはどこで確認できるか教えていただけますか?

・日経――それは日本プロ野球機構(=NPB)の管轄ですから、NPBに訊いていただけますか?

・都築――NPBに電話したのですが、平日の営業時間にも関わらず「本日の業務は終了しています」という女性の声のガイダンスが流れていたものですから、ダメ元で御社に電話したんですよ。

・日経――それって本当ですか?

・都築――ええ、つい4~5分ほど前(18日11時25~6分頃)に代表番号に電話したのですが、「本日の業務は終了しました。営業時間は平日の10時から17時までとなっておりますので、後日改めてお電話ください」とのアナウンスが流れていました。

御社に連絡する前に、書店や図書館、ネット等でひと通り調べてみたのですが、アグリーメントの全文がどこで公表されているのか、どのようにして読めるのかが、よくわからないんですよ。もし、御社の方で、「どこで読めるか」「記事の元となる条文は何条か」といったことを教えていただければと思ったのですが。

・日経――申し訳ありませんが、記事以上のことはお教えできないんですよ。具体的なことはNPBに訊いていただくほかはありませんね。

・都築――そうですか。お忙しいところ対応いただきましてありがとうございました。

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というわけで、アグリーメントは確認できず。多分、この先も確認できそうにないので、過日の「違反球」のエントリは、99.9%誤っていることが確かなんだろうけど、敢えてそのままにしておきます。

てか、「基準値の公差0.01」が条文にしっかり書かれているのであれば、手前としてもグウの音も出ません。が、仮に「基準値の公差0.01」について、条文及び付記で一言も触れられていないのであれば、それがオーナー間で申し合わせたものであったとしても、11~12年シーズンの統一球は「違反球」だったと思うのですよ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月18日火曜日

これは信用していいのやら……

ロッテ メジャー555発ラミレス獲り 伊東監督「強い時に補強を」

10日くらい前(?)の報知の飛ばしによれば、「ロッテ、ラミレス(=ラミちゃん)獲得へ」だったけど、今日のスポニチは「ロッテ、ラミレス(=マニー!!)獲得へ」だったりする。これは想像だけど、「ロッテがラミレスを獲るらしい」という噂が広まった時点で、常識的に考えた報知は、「まぁ、ラミちゃんだろう」と判断し、この飛ばしを見てDeNAに探りを入れてみたところ放出の気配なしと判断したスポニチが、「夏で台湾球団との3カ月契約が切れるマニーだろう」と憶測したってことなのかなぁ。ただ、どういった経緯で報じられたものであれば、個人的な経験則から言えば、報知の飛ばしはちょっとだけ信用できるけど、スポニチの飛ばしは伝統的に全く信用できないんだけど……。

それにねぇ、スポニチが書いている――

かねて伊東勤監督(50)は「まだまだやれるでしょ。お客さんも呼べる」とラブコールを送ってきたが、戦力補強について林信平球団本部長(52)は「編成について監督の考えは最大限尊重したい」と強調。現場トップの意向をくむ構えを示した。

――って、ラミちゃんでも全く通るハナシだからね。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月17日月曜日

加藤良三はどうすれば良かったのか?

まずは「違反球」関連のエントリについて。

反発係数の下限と公差について、世に言う0.4134の下限が基準値(=0.01ポイントの公差が認められている)なのか限界値なのかがいまいちハッキリしません。日経や産経の報道によれば、0.4134の下限は基準値なので、11、12年の統一球は「違反球」ではないとしています。もしそうなら、「違反球」関連のエントリは全て誤っているので、確認が取れ次第、関連エントリを訂正します。

で、改めて統一球のハナシ。

加藤良三が統一球を導入したがった理由は、「NPBのレベルを上げ、MLBと対等に戦える体制を作るため」です。

すなわち、「狭い球場&飛ぶボールでパカスカホームランを打つような大味な野球では、ガラパゴス化してしまうではないか! ここは一つ飛ばないボールを導入することにより、打者のレベルアップを促し、NPB全体のレベルアップに繋げよう」みたいな理屈から、敢えて反発係数の下限ギリギリのボールを普及させるべく、これまでバラバラだったボール供給業者を一つにまとめ、そこに低反発球を発注した――ということ。まぁ、本当に本当の理由は『名誉欲』であって、これが90%以上を占めているに違いないんですが、少なくとも残り10%の過半を占めているのは↑のようなポリシーでしょう。

このポリシーについて、手前は基本的に賛成しています。といっても、いいたいこと、突っ込みたいことは山ほどあるんですが、ここでは措いておきます。

さて、統一球の導入が決まり、ボールが供給された。出来たボールは狙い通りの“飛ばないボール”でホームランは激減。あとは各々の打者が技術を磨いてレベルアップするのを待とうじゃないか! と思っていたら、どうやら出来上がってきたボールは、公認野球規則にある反発係数の下限を下回るもので、「違反球」っぽいという報告が上がってきた。

さて、ここで加藤良三はどうすれば良かったのか?

手前が思う最善手は、「速やかに反発係数の見直しを指示する。納入された1年分の統一球は11年シーズン一杯使用する。そして、これらのことを記者会見で公表し、オーナー会議に進退届けを出す」だったと思います。

反発係数の下限が基準値(公差0.01まで認められる)なのであれば、↑の通りで良いでしょう。ただし、反発係数の下限が限界値だったのであれば「違反球」を1シーズン使わせることになるので、その旨も説明した上で、進退届けではなくて辞任を申し出るべきだったでしょう。

が、加藤良三とNPBは、反発係数の下限が基準値であり、出来上がったボールの反発係数が低すぎるといっても公差である0.01以内に収まっているのだから――

「11年、12年シーズンだって違反しているわけじゃない」
「13年シーズンに反発係数を上げるよう指示したが、これだって規定内の“微調整”に過ぎない」
「故に我々は何も悪いことをしてないし、不祥事でも何でもない」
「ただし、事務局長がミズノに隠蔽を指示したのは好ましくなかったので、これは遺憾ですわ」

――という立場をとっています。

ファンに対する説明責任や、反発係数の“微調整”がもたらす甚大な影響も一切考慮していない最悪の一手ですが、ルール違反か否かという視点で見れば、これはこれで筋は通っているといえます。

つまり、反発係数の下限が限界値ではなく基準値だったのであれば、今回の問題は――

①反発係数変更の指示を行うのはコミッショナーの専権事項で良いのか?
②反発係数変更の指示は“微調整”と呼ぶに値するのか?
③これらのことを隠蔽した道義的責任をどうとるのか?

――の3点に絞られます。

すなわち、「1年間、全ての試合で使用する公式球の反発係数変更という大きな決断を、球界の最高意思決定機関であるオーナー会議を経ずに決めて良いのか否か」「11~12年シーズンと、13年シーズンの選手成績には劇的な違いがある。これだけの結果をもたらす指示を、果たして微調整と呼べるのか否か」「全て公認野球規則に則っていたこととはいえ、出入り業者にまで口裏合わせをすることが許されるのか否か」ということです。

というわけで、統一球関連のエントリは、関連する報道が出尽くすのを待つとともに、種々の情報確認をした後、改めて書くことにします。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月15日土曜日

やっぱりそうじゃないか!

加藤コミッショナー 知ってて放置 飛ばない統一球は基準未満

>統一球は反発力係数の目標を基準値の下限に設置。製造に当たって生じる誤差(公差)を0.4034~0.4234の間で認めていた。厳密には、公差の下限内に検査結果は収まっているから規則違反とはならないが、あまりに低い数値だった。

つまり、ピンポイントで公認野球規則の下限を狙っていたということね。しかも、最初からルールよりも0.01低い「違反球」が出る可能性を許容していたと。

>NPB・井原敦事務局次長は「0.413をポイントで狙うと下ブレする厳しいデータは出ていた」と説明。下限に近づけようとすると、どうしても基準値の下限を下回るという。

ボールには牛革以下の有機物を使うんだから、鋼鉄を使う自動車部品なんかと違って公差が大きくなるのは当然のこと。その公差として0.01を認めていたのであれば、下限より0.01ポイント高めの0.4234を基準に製造することを指示するのが理の当然。この指示の下で「違反球」が納入された時点で、初めて「ミズノが悪い!」となる。

>製造するミズノ社にNPBとして目標値に近づける努力を求めていたが、加藤コミッショナーは反発力係数の変更などの改善には「朝令暮改はしない」と徹底的に拒否。検査結果については「(基準値を)下回ったのは反省したい。ただ、ボールは生き物でピタリと(数値が)一致しなかった」と、ひたすら弁明を繰り返した。

一昨日、昨日に書いたことそのまんま。これが真実なら、ハナっから公認野球規則を破る気マンマンな「違反球」の製造を指示した加藤良三が悪い。

この問題の本質は――

・統一球は「違反球」だったこと
・「違反球」を作らせたのは加藤良三であること
・このルール違反を2年間隠してきたこと

――の3つにある。

ミズノのコンプライアンスの問題――出入り業者として強く出られない苦衷はわかるし、厳密に民法及び刑法を犯しているわけではないが、それでも自ら告発すべきだった。それによりNPBとの関係は断絶するかも知れないが、企業としてのブランドイメージは保たれていたはず――や、“飛ばないボール”で成績を左右された選手の生活権の問題なんかも大事ではあるけど、この問題の本質ではない。↑の3つの問題こそが本質であって、もしこれが真実であるならば、NPBにとっては黒い霧事件以来の不祥事といえる。何しろ現役のコミッショナーが率先してルール違反を指示し、これを隠蔽していたんだから!

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月14日金曜日

ルール違反を承知で「違反球」を作らせていたんじゃないか?

昨日書いたハナシをもう少し詳しく書きます。

日本プロ野球(NPB)で使われる「公式球」は、公認野球規則により反発係数が下限0.4134から上限0.4374と定められている。つまり製造時の誤差は0.024ポイントまで認められているということ。

これを前提に考えてみると、メーカーはどのようなボールを作るだろうか? 納品先から特別な注文がない限り、メーカーは、反発係数の目標を中央値となる0.4254に設定して製造するだろう。納品するボールの反発係数は、モノによって前後0.012の幅でブレる可能性があるが、多くのボールは反発係数0.4254に近いモノとなるだろう――。

といっても本邦のスポーツメーカーは、反発係数の誤差として0.024もの幅をとらなければならないほど杜撰じゃぁありませんですよ。

だって、ミズノ、ゼット、アシックスetcといったスポーツメーカーは、それぞれ反発係数の誤差0.024の幅の中で、「上限に限りなく近いボール(=飛ぶボール)」と「下限に限りなく近いボール(=飛ばないボール)」を作ってきたわけでしょ。実際、統一球が導入されるまでは、「中日のホームでは飛ばないボールを使う」「巨人のホームでは飛ぶボールを使う」ということが行われていたわけだから。

もちろん飛ぶボールのロットの一部に飛ばないボールが混ざっていたかも知れない。でも、使われたボールと過去の成績との相関関係を見れば、総じて高い精度で飛ぶボール、飛ばないボールが製造されていたことは疑いようがない。もちろん、これらのボールが「違反球」であったという報告は、少なくとも過去20年間では一件も上がってきていない。

ということは、「日本の大手スポーツメーカーは、公認野球規則で定められている反発係数の誤差0.024の幅のなかで、飛ぶボール、飛ばないボールを自在に製造する能力があった」といえる。

つまり、昨日のハナシの繰り返しになるけど、ミズノが不作為に「違反球」を製造・納入したことは考えがたいってこと。逆に言えば、ミズノはNPBからの指示により反発係数の下限に限りなく近いボールを製造・納入していたってことですよ。

実際、ミズノのサイトでは、統一球について以下のように謳っている。

来季からプロ野球12球団に納品する統一球の仕様について(2010年8月23日)

>来季から全球団に納品するボールには、新たに開発した低反発ゴム材を用いることで、限りなく規格値下限の0.4134に近づけて製造していきます。

さて、この一文からわかることは以下の2点。

①ミズノは自社の硬球製造能力について、反発係数の誤差0.024(前後0.012の誤差)を気にしないほど正確であると自負している。

②誰に言われたかわからないけど、ミズノは敢えて反発係数の下限に近いボールを製造しようと考えている。

過去の実績と製造ラインの能力から鑑みて、「どう生産しても反発係数で誤差0.012以下に収める自信がある」ってことであり、その能力をもって、「誰かの意向により反発係数の低いボールを製造する」ってこと。

で、以上のことをアタマに入れて以下の記事を読んでみるとですね、実にどうも合点のいかないことが出てくるわけですよ。

NPBが情報を隠ぺい 統一球問題(中日スポーツ、2013年6月12日)

>NPB・下田事務局長によると、公式試合球の反発係数については年に数回の検査で確認しているという。両リーグのアグリーメントでは「試合球の平均反発係数は0.4134~0.4374」と定められているが、昨年は下限を下回る検査結果が何度もあり、最も低い平均値は「0.408」だったという。つまり、想定以上の「飛ばなすぎるボール」になっていたということだ。

最も低い反発係数の平均値で0.408。これは下限である0.4134より0.0054低い。

反発係数の誤差0.024から見れば“誤差の誤差”に見えるかも知れない。でも、これまでミズノ初め国内のスポーツメーカーは、この0.024という“幅”を目一杯使って飛ぶボール、飛ばないボールを作ってきたわけでね。仮に飛ぶボール、飛ばないボールの誤差を目一杯とった場合、中央値の0.4254から前後0.012の誤差の更に半分となる0.006になる。↑の0.0054に限りなく近い。

「だったら製造過程での誤差で済むハナシじゃね」って?

いえいえいえ。ここで挙げた目一杯の誤差0.006ってのは、反発係数の下限目標を「下限ギリギリの0.4134」ではなく「下限ギリギリより0.006余裕を見た0.4194」と設定した場合のハナシですからね。つまり、下限ギリギリより0.006高めにしておけば、製造段階で反発係数の誤差が前後0.006あっても「違反球」にならないだろう――という、随分緩い仮定でのハナシってこと。

つまり何が問題なのかというと、0.024という反発係数の幅の中で、長年に渡って飛ぶボール、飛ばないボールを作ってきたミズノが、↑のように緩く仮定した0.006に近い幅の誤差を、「反発係数の下限ギリギリより更に低い値で出していた」ということ。これは取りも直さず、「ルール違反になることを承知で、反発係数の下限ギリギリのボールを製造していた可能性が高い」ってことです。

で、ただの“出入り業者”であるミズノが、ルール違反になることを承知でボールを作り続けていたとは考えられないんですよ。だいいちそんなことをしてもミズノにとって一銭の価値もないわけだし。ってことは、「反発係数の下限ギリギリでボールを作れ!」という指示があったことはまず間違いないわけで、それがNPBであり加藤良三であったことも、十中八九間違いない……ってことまで書いてきてきて、あまりにも長くなってしまったことに気づき、ここでひとまず打ち止め。

統一球が加藤の肝いりで始められたこと、WBC第3回大会を見据えて敢えて飛ばないボールの導入を目指したこと、ミズノのコンプライアンスと出入り業者の苦悩……etcと、書きたいことは山ほどあるんだけどね。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月13日木曜日

今年になって「飛ぶボール」を使っているのではない。2年間「違反球」を使わせていたのだ

昨年、一昨年と統一球で定められた反発係数の下限を下回る「違反球」を使わせていたことが問題なんであって、マスコミの「飛ぶボール」「飛ばないボール」という報じ方は誤解を与えすぎると思うのですよ。

さて、この問題を時系列に整理してみると――

①11年シーズンよりNPBは、統一球ルールを導入した
②NPBは統一球ルールで、球の反発係数にも上限と下限を定めた
③NPBは統一球の製造・納入業者として、ミズノ一社のみを指名した
④11年、12年シーズンにミズノが納入した統一球は「違反球」だった
⑤統一球ルールで定めた反発係数の下限を下回っていた「違反球」だったのだ
⑥NPBはミズノに、統一球ルールに則った「正規球」の納入を求めた
⑦その一方でNPBは、ミズノに上記の事実を隠蔽するように求めた
⑧ミズノは13年シーズンより「正規球」を納入した
⑨NPBは「違反球」の在庫をオープン戦と2軍戦で消尽。13年シーズンより「正規球」を使用した

――となります。

以上は、NPBの公式見解を下に整理してみた事実関係ですが、これが本当に本当なのであれば、これはもう「ミズノが悪い!」としかいいようがない。NPBは精々、事実関係を隠蔽していたのが好ましくないってくらいで、悪いのは「違反球」を製造・納入したミズノ一択ってことになります。

が、んなわけないでしょうよ!

まず、ミズノの硬球生産能力をナメすぎ。ミズノってのは、曲りなりにも世界有数のスポーツメーカーであり、製造工程に関して言えば業界問わず神経症レベルに精確さを重んじる“ニッポンの会社”なわけです。常識で考えれば、ミズノほどの企業が要求仕様に沿わないモノを納入するわけがないんですよ。

そもそも納入までには数知れない試作を作り、部内で一々検討し、営業&開発が試作品をもって取引先の担当者と膝詰めで折衝し、新たな仕様に沿った改良を加え……(以下ループ)みたいなことは、“ニッポンの会社”であればそこらの中小企業の億に満たない取引でも当然のようにやっていること。なもんだから、統一球導入というNPBとミズノの超大口取引において、↑の例以上にギチギチに詰めて製造・納入していたであろうことは、まぁ、99.9%間違いない! といっていいわけです。

つまり、ミズノが不作為に「違反球」を製造・納入したことは、常識的に考えてあり得ないってこと。

となれば、最もあり得るであろう本当に本当のことってのは、NPBがミズノに「違反球」の製造・納入を指示していたってことですよ。いや、ちょっと言い過ぎか。より厳密に言うなら、「飛ばないボール」の製造・納入を指示していたんじゃねぇか? ってことです。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月12日水曜日

加藤良三は辞めろ、即刻辞めろ

「統一球変わっていない」はウソだった 加藤Cの責任問題に発展も

変えるなら変えるで別に構うことはないのよ。シーズン前に、「いやぁ、統一球に変えて2年。HRが出ないから、この際、もっとHRの出るボールに変えるわ」って一言断っておけば、多分、誰も文句はいわなかった。統一球というアイディア自体は良いものなんだし、そういった新しい試みを行うにあたって失敗があることも理の当然であって、失敗したら速やかに失敗を認めてこれをあらためる――ってことには誰も文句は言わない。てか、「よく2年で見切った。フットワーク軽いじゃん」で済んだはず。今回のやり方は考え得る最悪の一手。これで隠し通せるとでも思ったのだろうか? こんなん絶対週刊誌あたりが抜く――ミズノから内通者が出るに2ペソ――に決まってんじゃん! これで加藤がやめないとしても、次のオーナー会議なり選手会との談合では、誰もいうことを聞かないと思いますですよ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月11日火曜日

在日認定に対する気の利いた返し

ってものがあったら、是非、教えて欲しい。手前は十年以上考えたけど、結局、「日本人ならば、朝鮮/韓国人呼ばわりされたら全力で否定するわな」という“解”以上のことは思いつかなかった。

楽天・三木谷会長&民主党・細野幹事長&Zeebra “在日認定ツイート”に怒る人たち

そもそも現代日本における「朝鮮人」って言葉には、「お前は約束を平気で破り、盗んだものを返さず、嘘八百を並べて相手をこき下ろしながら、いざ敗勢と悟ったらところ構わず土下座するような奴なんだな」って意味が込められているわけで……。つまるところ日本に居住する人に対する最大級の侮蔑表現ってことだからね。実際、在日朝鮮/韓国人ですら『在日だろ!』って言われたら烈火の如く怒るんだし。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月10日月曜日

読書記録:文庫と新書とマンガと良書

●空飛ぶ山岳救助隊(羽根田治著。ヤマケイ文庫)

「ヘリレスキュー自体の歴史が極めて浅い」「そのパイオニアとなる人物が航空会社の一営業マン」ということを初めて知った。中身はよく出来た伝記風ノンフィクション。変に感傷的じゃないところが良い。これだけ面白い題材なのだから、当然、手前の知らないところでとっくに映画化されていると思ったけど……。海猿だか山猿なんかより、こういうモノこそ映画化しなきゃダメでしょ。



●帝国陸軍の<改革と抵抗>(黒野耐著。講談社現代新書)

視点、切り口ともごく平凡で荒っぽい決めつけに終始した内容に感じてしまったのは、多分、ページ数が限られていたためだろう。宇垣一成の取り上げ方に顕著なように、一個人のキャラクターにハナシを帰結させすぎているところが気になった。著者の本にしては“ていどがひくい”ように思う。



●グラゼニ・10(アダチケイジ、森高夕次著。モーニングKC)

ほぼ全編、日本シリーズの試合描写で占められている。で、連続して試合のハナシばかりを読んでみた結果、改めて「グラゼニの良さはオンではなくて、オフにあるのだなぁ」ということを痛感する。まぁ、次巻はお楽しみの契約更改なので、そのための引きと思えばいいか。正直、野球マンガの試合描写についていえば、王道は水島新司、邪道は三田紀房で完成されてしまっている感があるように思う。



●神学部とは何か――非キリスト教徒にとっての神学入門(佐藤優著。新教出版社)

これは面白かった! 正直、著者の本や評論については、処女作の『国家の罠』以外は全然感心したことがなかったけど、この本には大変感服した。もっとも、神学の“し”の字も知らなかったからこそ、著者特有の「超絶上から目線で冷静に説明する」というクセのある文体が大いにハマり、見事KOされたのだと思うけど。著者の説明が神学の基本なのか否かはわからない――そもそも神学者の著書や神学の基本的文献を読んだことがない――けど、「虚学」である神学が、実学である他の学問とは全く違うことや、信仰と神学の基本的な関係、神学部の内情については、よくよく理解できた。良書。



ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

・追記:カズも決めた!!日伊OB戦は2-2ドロー…注目のバッジョは出場せず

記事を読むだけでちょっと興奮した。ビエリ、パリュウカ、ディ・リービオとか何というオレ得! お金と時間があったら生観戦してたかもなぁ。正直、手前にとってはメッシとかを生で見るよりも価値があることは確か。てか、プロ野球でも現役のスター選手より、コーチの方が気になる――例えば内海哲也投手のサインよりも、川口和久のサインの方が欲しい――くらいだから、まぁ、手前も十分おっさんになったということなのだろう。

2013年6月7日金曜日

こういう明らかな悪手って結構珍しい

何故栗山はわざわざ阿部と勝負したのか

一見、セオリー無視に見える采配であっても、その監督の思想や個々人の対戦データ、試合の「流れ」や球場の「雰囲気」みたいなものを勘案すれば“一分の理”が見えてくるものだけど、栗山英樹監督のこの一手には、どこをどうみても“一分の理”がないように思える。ここまでハッキリとダメ出しできる悪手って結構珍しい。てか、野手コーチは一体何をしていたんだろうか? 普通なら進言の一つあってもいいところだと思うんだけど……やっぱりアレかね、周りを年下のイエスマンで固めたから、栗山にダメ出しできないってヤツかね?

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

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3 :風吹けば名無し 2013/06/07(金) 07:17:53.45 ID:CNKatycu
坂本に2ボール先行→よし!坂本敬遠で阿部勝負だ!
坂本鈴木重盗で一塁が空く→よし!阿部勝負だ!

なぜなのか

5 :風吹けば名無し 2013/06/07(金) 07:20:07.71 ID:U0dqbkGn
なぜダブルスチールしたのか
なぜ坂本敬遠したのか
なぜ黒木を雇ったのか
なぜサイレントなのか
なぜがっつりなのか

さっぱりわからん

21 :風吹けば名無し 2013/06/07(金) 07:24:40.67 ID:Y80yPh4U
>>5
謎が謎を呼ぶな

7 :風吹けば名無し 2013/06/07(金) 07:20:17.59 ID:nBbQRVU4
まぁ左右病やろな
実際に阿部の対左.220ぐらいやったし

15 :風吹けば名無し 2013/06/07(金) 07:21:48.95 ID:eo8hylaL
>>7
なお対石井は12打数6安打と得意にしているもよう

41 :風吹けば名無し 2013/06/07(金) 07:49:41.65 ID:GxhVfuK3
坂本、阿部、ロペスの対左打率から考えた結果だろ

43 :風吹けば名無し 2013/06/07(金) 07:51:48.24 ID:cJlKC352
>>41
そこまでデータ重視するなら阿部が5割打ってる石井変えたほうがいいんじゃないですかねぇ

47 :風吹けば名無し 2013/06/07(金) 07:56:00.75 ID:IReNwae2
少なくともセのチームなら坂本歩かせて阿部勝負とか絶対しないけどね

2013年6月6日木曜日

本当にボールが変わったのだなぁ……

小笠原 ドン底からの復活サヨナラ弾「やっぱり気持ちいい」

昨年、一昨年までは、真芯で捉えてもライトフライだったけど、今回はちゃんとスタンドまで届いているものね。統一球が変わったといわれて久しいけど、これでようやく変わっていたことに確信がもてた。バッティングフォームはスポニチが書いているほど変わっているとは思わない――前捌きになったというけど、他の選手に比べれば十分引きつけている――ものの、構えが02~03年頃の“北のサムライ”っぽくなっているところは、ちょっとカッコイイ。

このサヨナラホームランは、多分、巨人ファンのみならず普通の野球ファンの大多数が喜んでいると思う。でも、日本で唯一人、原辰徳だけは苦々しく思っているんだろうねぇ。これで仁志のように干すわけにいかなくなったものね!

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月5日水曜日

本日より仏像返還のための“大カトー運動”を開始しました

「返還判断示さない」 対馬・盗難仏像で韓国地裁

まだ判決は出ていないけど、まぁ、返す気なんてサラサラないんでしょう。「ここで返還せよなんてことを言ったら世論が沸騰してたまらん」って? それはそれ、これはこれ。盗んだものを返すってのは、人として当たり前のこと。それができないってことは韓国人は人じゃないってことだ。文明人とか野蛮人とか以前の問題。犬畜生の類ってこと。新大統領になってから、政治経済でいろいろと問題が山積しているってことだけど、それもこれも仏罰なんでしょう。

そこで手前は、1カ月前に書いたことを自ら実践することにしました。手前は政治家じゃないし、このblogだって零細もいいとこだけど、それでもできることはちゃんとやらないとね。Twitterで拡散! とかいうのは趣味じゃないけど、願わくばこの“大カトー運動”が広がってくれたらなぁ、と思ったり思わなかったり。

というわけで、本日より韓国から仏像が返還されるまで、当blog更新のたびに、必ずエントリの末尾に以下の一文を付け加えることにします(赤字にしたり太字にしたりとかはその日の気分による)。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年6月4日火曜日

賞味期限の切れた人♪

だからといって持っているアルバムやら何やらを捨てちゃうわ♪ とまでは思わないけど、見返しても悲しくなるだけなので、どこかに封印しておくことにする。もしかしたらブックオフに売るかも。

あ、昨日のハナシの続きです。

それにしても今年上半期で最大級の衝撃を受けてから一晩経って、ルックスが変貌したことの正当化を試みてみるものの、一番妥当だと思った「やっぱりねぇ、この年齢で小娘の役がつくわけでもないし、主戦場は舞台になっているのだから、ここで大胆にも“元アイドル”から“赤木春恵的おばちゃん”というポジションに変えたかったのではないか? 女優のアンチエイジング化が劇的に進む昨今では、アラフォーでおばちゃんができる役者ってのもそうそういないわけだし」という結論にして、実にどうも無理があったりするので、逆に猛烈に腹が立っているところ。いや、腹を立てたからどうなるものではないってことは良くわかっているのだけどね。

でもねぇ、元アイドルである永作博美や内田有紀、石田ゆり子あたりに負けるのはしゃあないとしてもだね、10歳年上でただの漫画家でしかない西原理恵子といい勝負ってのは、元アイドルとしてどうよ?

2013年6月3日月曜日

アイドルとしての才能は史上屈指だったと、今でも信じてます

高橋由美子(39)の劣化が凄いと話題に

39歳なら中学生の息子がいるくらいの年齢だし、世間一般のおばちゃん程度の老け方ではあると思う。例えば手前が20歳若くて、こんな感じのバイト先のおばちゃんから迫られたら、35%くらいの確率で受け入れるかも知れない。つまりそのなんだ、身近にいる人として見れば、及第点なルックスということ。

でもねぇ、物心ついてから数多のアイドルやセックスシンボルにも大して心を動かされなかった手前にして、40年弱の人生の中で唯一、心の底から応援しまくった――『Scarlet』から『気分上々』までのCD初回盤、ライブ&PVのビデオとLD全部に『TORICOLORE』までの写真集と、欲しくもないのにゲームギアを買ったくらい熱烈に応援していた。いまでもファミレスでグッピーについて軽く3時間は喋り倒せる自信アリ――“20世紀最後のアイドル”の現在って考えると……。

スレッドのタイトルを認識した時点では、「いやぁ、劣化っつったって、実は全然劣化してなかったってパターンじゃね? 実際、数年前のblogではそこそこのルックスで顔出ししていたわけだし」と、軽い気持ちでいたんだけど、いざ写真を見たらショックのあまりマウスを持つ右手が数分動かなくなってしまった。食後に見ていたら辛さのあまり吐き気をもよおしていたかも知れない。いやぁ、文字通り見てはいけないものを見てしまったという感じ。

『ショムニ』の続編が「主演以外全部キャスト交代で撮影」というハナシを耳にして、「なんでオレのグッピーが出ないの?」って思ってたものだけど、このルックスじゃぁ起用されないのも残当。

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26 : 白黒(神奈川県):2013/06/02(日) 21:15:29.66 ID:ErFCx8JB0
タバコでも吸ってるのかな
何で顔の肉?皮膚?こんなにだるんだるんなんだ?

94 : 白黒(東日本):2013/06/02(日) 21:26:51.44 ID:dhno+LQQ0
>>92
可愛いな…
高橋由美子って子持ち?

107 : カナダオオヤマネコ(神奈川県):2013/06/02(日) 21:29:54.11 ID:j5KCjnK60
>>94
独身

112 : 白黒(東日本):2013/06/02(日) 21:30:43.14 ID:dhno+LQQ0
>>107
マジカ 独身でこれは駄目だろ

46 : デボンレックス(家):2013/06/02(日) 21:17:31.24 ID:Zz5aZC0p0
画像だと50歳くらいに見えるな

64 : シャム(新潟・東北):2013/06/02(日) 21:19:47.76 ID:yV67H9vVO
ショムニのころから劣化がヒドかっただろwww
と思い画像を見たら想像を遙かに超えていた

95 : マーゲイ(茨城県):2013/06/02(日) 21:27:03.47 ID:qfKb17vY0
ほんとにこの子、かわいかったのにな。
これは予想外。
だから女はわからない。

117 : サイベリアン(関東・甲信越):2013/06/02(日) 21:31:40.49 ID:iM4WnV6qO
>>1の画像なんか見なきゃ良かった…
時間とは、かくも残酷なものなのか

143 : ベンガル(東日本):2013/06/02(日) 21:39:37.98 ID:ctwt4JLx0
顔で嫁選んでも9割型意味なんてなくなるってのがよくわかるだろ?

・追記:渡邊美樹が自民党公認候補に決定! いやぁ、安倍晋三って本当に喧嘩が下手。教科書通りにコトを進めるのは“お上手”だけど、「勝負の勘所」というか「戦の気配」みたいなモノが全然理解できないのだね。てか、前回参院選の敗因が「郵政造反組を復党させたことにある」ってことすら認識してないのか? 選対の反対を押し切って著名人を直々に指名したのは、「一票でも多く積み上げること」という教科書通りにコトを進めただけであって、これが悪手であるとはちっとも思ってないんだろうね。品性下劣な人間(=裏切り者や人間のクズ)を表に立てることの愚かさがなぜわからないのか? 今夏の参院選は民主党の息の根を止める大切な大切な勝負どころだってのに、これじゃぁ、自民党に投票なんてできるわけないじゃないか!

2013年5月31日金曜日

海音寺潮五郎の新装版『西郷隆盛』を読了

海音寺潮五郎の新装版『西郷隆盛』全9巻をようやく読了。最後は上野戦争で、本当にぷっつりと終わる。まぁ、言葉通りの絶筆だからしょうがないんだけど。しかし、9巻は前に書いたことの繰り返しが多いのと、西郷の礼賛が強烈だった。どれくらいアレかというと、熱烈な西郷ファンである手前もドン引きするくらい。一つ例を挙げると、戊辰戦争の契機となった江戸騒擾について、「この手紙の文句を信ずるなら、西郷には江戸藩邸の浪士等のしていることが、ほとんどわかっていなかったようである。浪士等は勝手な動きをしていたようである」(27頁)と、現存する手紙から見事に“立証”してるんだけど、実のところは西郷が教唆していたんであろうことは、まぁ間違いないわけで……。

そういった教唆をした手紙が残っていない一方で、「いやぁ、江戸藩邸のことは知らなかったでごわす」な手紙が残っていることも、当時の手紙の意味――私的なものであっても限りなく公文書に近いもので、私信というよりマニフェストに近いものだった。実際、書かれた内容のほとんどは、宛先となった藩士or浪士から仲間へ口々に噂されていたわけだし――を考えてみれば、「まぁ、西郷ほどの出来たリーダーが、あからさまな証拠を残すわけがないわな」と思い至るのが自然なわけだし。

ともあれ、薩摩史観の史伝としては第一級のものだし、読み物として面白いことは間違いないので、読了後の感想は大満足の一言。本当に言っても詮のないのことだけど、征韓論→西南の役までを読みたかったなぁ。

あと、戊辰戦争における徳川慶喜の醜態について、予てから手前が思っていたことを、以下のごとく一言一句言語化してくれたことも良かった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

慶喜は京都を去って一週間立たぬ間に、手を打ちはじめたと見てよいだろう。手を打ってよいのである。王政復古派のやり方は無理であり、横車なのだから、慶喜が天皇をいただいての諸侯合議の公議政体を意図し、それで日本を立て直し、世界の日本たらしめる自信があるなら、遠慮することはない、大いにそれに邁進し、薩長や岩倉と堂々と戦うがよいのである。天皇を抱きこむ必要があるなら、抱きこむ工夫をするがよいのである。

しかし、慶喜はその点実に煮え切らない。戦うつもりがあるようでもあり、そうでないようでもあった。幕府方の連中は慶喜の煮え切らない態度にいらいらしている。

やがて、火の手は江戸方面で上がった。薩摩屋敷の焼打ちがあり、その知らせがとどくと、一時にわっと皆燃え上がった。そこで討薩表が草せられ、大軍が編成され、これをひきいて上洛ということになった。

ここまで踏み切った以上、慶喜たるもの、最後の最後まで、戦うべきなのである。しかし、彼の心はたえず揺れつづけた。揺れてやまないのは彼の性癖なのだが、この時は一そう揺れた。結局、城から一歩も出なかった。そのうち、戦況の報告がとどいた。ついに一月六日には、将士には明日は自ら出陣するとだましておいて、ほんの数人と城を脱出したのである。

「賊名が確定するのを恐れた」

というのだが、戦場に征討将軍宮が行き向い、錦旗がひるがえっているというのに、賊名が確定するのを恐れるというのは何たる言いぐさであろう。こんな時には勝たねばならんのである。勝つことによってのみ、賊名は雪がれるのである。勝てば官軍、負くれば賊軍とはこのことである。これが革命の論理なのである。

あるいは、戦いが長期にわたり、民を苦しめ、外国の難のおこることを恐れたのかも知れない。しかし、それを恐れるくらいなら、あれだけの大軍を擁していながら、なぜあの不用意さでノサノサと伏見・鳥羽に近づいて行ったのだろう。

要するに、徳川慶喜という人は、かしこい人ではあったが、つまりは太平の時代の才子にすぎない。風雲の時代の英雄にはなり得ない人であった。そのなり得ない人が、最後の将軍として最大の難局に当たらなければならなかったのは、大不幸であったといわなければならない。言うまでもなく、彼はなまじっかに英雄でなかったことが、日本のためには幸運であったが。
(68~69頁)

2013年5月30日木曜日

口に出す前に0.1秒でも考えたことがあるのだろうか?

民主・青木氏が事務所開きで決意表明

>選対本部長の原口一博県連代表が「円安、株高というが得をしているのは一部の人間だけ。大多数の人は置き去りにされている」と、安倍政権の経済政策を批判。「この流れを止められるのは私たちしかいない」と支援を訴え、連合佐賀の武重信一郎会長も激励した。

円高、株安で不幸に……とか、一々書くのもバカバカしい。普通に仕事をしておまんまをいただいている人であれば、↑のどこがどうおかしいのかは自明のことと思うので割愛。それにしても、口に出す前に0.1秒でも考えれば、絶対に↑のような言葉は出てこないはずなんだけどね。

ちなみに2カ月ほど前には、「原口一博氏アベノミクスを評価 自民党の逆張りを反省」とほざいてました。佐賀県は一度しか訪れたことがないし、知己もいないし、県民性なんかも何一つ知らない。そんな手前でも、「こいつを通した佐賀県民はバカばかり!」って断言しても許されると思うのですよ。

・追記:渡邉美樹が自民党比例の候補者になるかもというニュースについて。現時点では正式な発表はないようだけど、本当に本当なら野村沙知代を候補にした小沢一郎よりもマズい一手だと思う。てか、選対が知名度さえあればクズでもクソでも候補にする(せざるを得ないプレッシャーが掛かる)ことが是とされるから“大選挙区”にはNO! と言わざるを得ないんだよなぁ。

2013年5月29日水曜日

今シーズンオワタ\(^0^)/

いま日刊スポーツのスコア速報みたんだけど……

【DeNA】
(右) モーガン(左=ブルワーズ) 0 0 0 0 .200 1
(二) 内村(両) 0 0 0 0 .235 0
(中) 荒波(左) 0 0 0 0 .263 0
(三) 中村(右) 0 0 0 0 .319 7
(左) 多村(右=ソフトバンク) 0 0 0 0 .284 4
(一) 後藤(右) 0 0 0 0 .333 1
(遊) 梶谷(左) 0 0 0 0 .269 0
(捕) 黒羽根(右) 0 0 0 0 .000 0
(投) 鄭(右=阪神) 0 0 0 0 .000 0

トニ・ブランコ選手がスタメン落ちじゃん! なんでも昨日膝に死球を受けた影響らしいけど、ここまで完全にブランコ選手におんぶにだっこのチームだったから、これはもうダメかもしれんね。ノリさん四番は嬉しいっちゃぁ嬉しいんだけど、やっぱりねぇ、ノリさんが四番打つような層の薄いチームじゃぁ……ねぇ……。

2013年5月28日火曜日

こんなことになっていたのか……

打撃成績とか全然見なくなったので気づかなかったけど、ここまで酷くなっていたのね。

荒木 打率.217 OPS.497 井端 打率.200 OPS.513

井端弘和選手は使っているうちに打つだろうけど、荒木雅博選手の方は動体視力がガクンと落ちる年齢(34~35歳)でこの成績になっているので、もしかしたら持ち直すのは難しいのかも。ただまぁ、ここまで打ててないのは技術云々よりもモチベーションの問題なんだろうけど。

で、モチベーション低下の原因といえば、ファンも以下のように見ている通りであって……。

――芸スポ板のとあるスレより。

70 名前:名無しさん@恐縮です[sage] 投稿日:2013/05/27(月) 22:07:13.70 ID:35zxKIxs0
野球板の解任スレ

高木監督解任スレ ★27
和田監督勇退スレ ★17
星野監督解任スレ ★12
栗山監督解任スレ ★10
渡辺監督解任スレ ★5
伊東監督解任スレ ★4
西村監督解任スレ ★2
森脇監督解任スレ ★1
立浪監督解任スレ ★1
秋山監督解任スレ ★1
小川監督解任スレ ★1
高田GM解任スレ ★1
デニー友利解任スレ ★1
デーブ二軍監督解任スレ ★1

中畑永久監督スレ ★1


ぶっちぎりですなあ

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30: 風吹けば名無し 2013/05/28(火) 00:14:35.76 ID:8zfqWZ1o
問題は取って代わる若手がいないことだろ

121: 風吹けば名無し 2013/05/28(火) 00:40:23.21 ID:SVCksfOF
一昨年堂上がレギュラー取れなかったのが悪いという風潮
一理ある

124: 風吹けば名無し 2013/05/28(火) 00:41:25.09 ID:14ggwvb7
>>121
求められていたハードルは大分低かったはずなのにな
それでも飛び越える気配が微塵もなかった

149: 風吹けば名無し 2013/05/28(火) 00:50:01.50 ID:A9ofAitt
代わりはいないというがほぼ全ての打撃指標でリーグ最低クラスを叩き出すって逆に難しいで

151: 風吹けば名無し 2013/05/28(火) 00:50:37.14 ID:g1IMFggw
>>149
若手はこれ以下って言ってるようなもんやからな・・・

2013年5月27日月曜日

日本語化した『Oblivion』にENBを入れたらCTDするのはウチだけなのか?

・昨日、朝一でメールをチェックしたら、Steamのウィッシュリストに入れていた『Football Manager 2013』が66%引きの13.60ドルになっているとの知らせがあり、即開発。朝食を摂る前に日本語化を終え、朝食を食べつつ遊び始める。

・無職からベルギー3部チームの監督のオファーを受けたはいいものの……あまりの情報の洪水っぷりに30分で撃沈。てか、これ最初の一日を進めるだけでリアルに丸一日かかるんじゃないかなぁ。買ったはいいけどやる時間はとてもなさそう。

・で、朝っぱらからゲームづいてしまったので、久しぶりに『Oblivion』をクリーンインストール。OOO(Oscuro's Oblivion Overhaul)以下、これまで敢えて入れて来なかった大規模改変&激重画質改善MODをしこたま入れる。この選定とMOD構築作業は本当に楽しいんだけど、時間がかかるのと非生産的過ぎるのが玉に瑕。

・ともあれ、「メインクエストをクリアするまでは最低限のMODで我慢しよう」と、ほぼバニラの状態でゲームをやってきた手前にとって、MOD入れまくり、映像強化しまくりの『Oblivion』は全くの別世界。『Skyrim』発売当初に、『Oblivion』のヘビーユーザーが、「これならENB入れて、MODで強化しまくってるオブリの方が楽しいじゃん」と言ってたことに、ようやく納得できた。

・ただ、OOOを入れたシロディールは、キャラの成長が遅くなる一方で、敵は大幅に強化されていることから、アンヴィルからスタートした新米死霊術師にとっては隣の街にいくのも難しいという世紀末っぷり。といっても、何の経験もないそこらのおっさんが、ショートソード一本担ぎながらたった一人で山賊の砦に特攻していって皆殺しにする――バニラの『Oblivion』や『Skyrim』では、当たり前の光景――っていうのもおかしなハナシなので、これはこれでいいのだろう。

・最後にここしばらくで読んだ本について。『シシド 完結編 小説・日活撮影所』は大失敗。前半1/3までは前作のテンションと丁寧さが幾ばくか残っているものの、残る2/3は手抜きというのも憚られるほどヒドイ出来。日活作品のタイトルの羅列だけで全ページの1/4以上を埋め尽くしていることに疑問を感じない人であれば、面白く読めるかも知れない。

・海音寺潮五郎の『西郷隆盛』は5~8巻まで読了。5巻半ばから少しづつハナシのペースが上がっていくとともに、執拗な掘り下げ&書き込みは薄くなってきた感じ。7巻、8巻は西郷の正当化&礼賛がちょっと鼻についた。それでもベラボウに面白いことは確か。

2013年5月24日金曜日

清原に全然同意

【日刊】清原「俺の記録を抜けるのは大谷しかいない」

ニコ動の中継とYouTubeの動画で見ただけだけど、大谷翔平選手のバッティングは素晴らしいの一言。たとえるなら福留孝介選手の上位互換verという感じで、打者一本で大過なく現役生活を過ごせたなら、超一流の中距離打者として世代を代表する選手になれると思う。この点、清原の見立てには全然同意。

で、昨日、投手としてデビューしたわけだけど……高卒1年目の投手としては出来すぎだけど、「怪物」ではなかったかなぁ。スピードガンでは良かったけど、プロの打者を手玉に取れるストレートではなかったし――球筋や伸び云々というよりも、あまりにもフォームが素直すぎるので、2~3球見極められると簡単に弾き返されてしまったのだと思う――、クイックに課題があるのは素人目にもハッキリしていたしね。なんというか、「ドミニカあたりの素材型投手」のオープン戦デビューのような感じ。フィールディングとコントロールを鍛えればモノになるだろうけど、マックスでも8勝8敗くらいで終わるんじゃなかろうか?

ただ、ピッチャーゴロを捌いた後、軽く投げた送球が矢のようなスピードだったので、ロマン的に、「外野手じゃなくて超大型ショートとして育てて欲しい」とは思う。守備については、広岡達朗や落合博満の言うとおり、どんなに素質のない奴でも練習されすれば必ず一流になるものだし。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

22: 風吹けば名無し 2013/05/22 06:44:00 ID:bQLaBwxd
実際金属に慣れきった高卒打者が1年目から3割狙えるって異常だからな
バッティングに関しちゃマジで天才だと思う。ピッチングは速いだけ

31: 風吹けば名無し 2013/05/22 06:47:50 ID:P7B7wn72
まぁ球が速いって能力は野手になっても生きるんだよな

40: 風吹けば名無し 2013/05/22 06:51:26 ID:KEHaj+/n
投手としても凄いものあると思うけど打者で見たいな
つか打者のスターが見たいんや

72: 風吹けば名無し 2013/05/22 07:05:20 ID:v7HaXZEa
ピッチャーは毎年出てくるからやらんでいい
打者のスター不在、高齢化はシャレにならんレベル

92: 風吹けば名無し 2013/05/22 07:10:33 ID:l3eTVkjm
高卒一年目に活躍した打者

・清原3割30本
・立浪2割2分20盗塁
・松井2割2分10本
・イチロー2割5分&二軍首位打者
・東出2割2分8盗塁
・大谷3割8厘←←←←←

清原以外はそんな打数多くないから100打席で今の成績維持したら清原以来の逸材ってことでええな

2013年5月23日木曜日

よく見ろ日本人、これがヘイトスピーチだ(笑)

原爆投下は「神の懲罰」 韓国紙、日本批判で暴走

忙しいので簡単に。9条の会でも広島or長崎の反原爆運動家でもさぁ、もしこれを日本人やアメリカ人が書いたら、ただじゃおかないでしょ? なんで韓国人に対してだけはスルーするのかね? あと、レイシストしばき隊もさぁ、これこそが本物のヘイトスピーチってやつじゃないの? これをしばかないでどーすんの?

80年前は、幣原外交――中国と仲良くするためなら、自国民が多数強姦されても見てみぬふりをするという、要するに民主党外交みたいな外交ドクトリン――を続けた結果、中国の“侮日”に繋がり、上海で戦争計画を発動(=侵略)され、日華事変を引き起こしてしまった。これを教訓とするのであれば、特定アジアに対しては侮られない姿勢を貫くしかないってことでしょう。

2013年5月22日水曜日

これは良い傾向

タバコかっこ悪いという風潮・・・北海道での喫煙率が48.7%→2.9%に急減

手前が高校生だったのは20年以上前のことだけど、当時における道内高校生の喫煙事情は、「不良だから吸う」「ワルのステータス」的なものでは全然なくて、もう普通に「吸いたい奴は吸い、吸いたくない奴は吸わない」というものだった。「不良=タバコ」というステレオタイプは精々中学2年生くらいまでで、3年になったら普通の子も“喫煙デビュー”していたもの。その当時のことを思い返してみると、やっぱり時代は良い方向へと進歩しているのだなぁ……と感慨を覚えてしまった。

手前が非喫煙者なのは、中学時代、周りの友人のほとんどが喫煙者になってしまっていて、「ここで敢えて吸わない方がカッコ良かろう。てか、孤高ってやつ」という中二病的な心情から吸わないでいたら、そのまま“喫煙デビュー”するタイミングを失ってしまったというだけであって、もし当時、周囲に流されて吸っていたら、今頃は「嫌煙運動家は氏ね。いや氏ねじゃなくて死ね」みたいに、いまとは正反対の主張をしていたのだろうなぁ。

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2 :ハムスター名無し2013年05月21日 14:29 ID:34WQHtPb0
高校生48.7%!?

3 :ハムスター名無し2013年05月21日 14:29 ID:rWztjYiQ0
未成年は0%が妥当だろw
むしろ半数近く吸ってたことが異常

19 :ハムスター名無し2013年05月21日 14:31 ID:.tj8v2mD0
17年ぐらい前だとヤンキー漫画全盛期からちょっとすぎたぐらいかな
クローズとか人気だったし

21 :ハムスター名無し2013年05月21日 14:32 ID:v6bt0oyn0
いやいやいや成人かと思って感心したのに未成年かよどうなってんだよ
前提からしておかしいじゃねぇか

36 :ハムスター名無し2013年05月21日 14:36 ID:v6bt0oyn0
同じ調査方法で東京なら1%だろうなぁ
そんでもって本当に吸ってるのは倍以上

2013年5月21日火曜日

どこが2軍や!

いったい何が起きているのか?

【悲報】中日2軍選手たちの飲み会が楽しそう

前列左から「期待の若手」「去年のローテ」「地元高卒のエース候補」「最多ホールド」「去年のセットアッパー」「不動のエース」「去年のローテ」「ベテラン左腕」「シリーズ完全未遂男」――1軍、いや超1軍レベルのメンツじゃないか! ケガはしょうがないとしても、これだけのメンツが2軍に落ちてるなら、そらDeNAより下位にいてもしょうがない。それにしても中日投手陣にいったい何が起きているのか? ケガにしても疲労にしても、よっぽどマネジメントを怠らない限りこんなことにはならないだろうに。

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31: 風吹けば名無し 2013/05/21(火) 01:13:53.72 ID:HA/EZUDR
このメンツが二軍でニコニコ焼肉食ってるとこが今年の中日のおかしさ

39: 風吹けば名無し 2013/05/21(火) 01:14:38.45 ID:Da0ek50f
田島の笑顔が今の中日1軍投手陣を物語っている

65: 風吹けば名無し 2013/05/21(火) 01:17:46.33 ID:dtl/1bEr
一軍
大野朝倉カブレラブラッドリー
二軍
吉見山内山本昌伊藤準岩田川井
なんやこれ・・・

108: 風吹けば名無し 2013/05/21(火) 01:21:22.81 ID:bCXUkSs4
ワイ「楽しそう言うても2軍やろ、まあ大学生みたいなノリやろ」

メンツ見る

ワイ「あっ…(察し)」

145: 風吹けば名無し 2013/05/21(火) 01:24:28.94 ID:22A9J0Cy
吉見 29,000万円
浅尾 22,000万円
山井 *8,000万円
山内 *4,200万円
田島 *3,500万円
雄太 *2,800万円
岩田 *2,800万円
伊藤 *1,000万円
小熊 **,570万円

154: 風吹けば名無し 2013/05/21(火) 01:25:46.96 ID:nLVIpFzA
>>145
年齢的には山井が払ったのかな

2013年5月20日月曜日

テッテッテッテッだけじゃ、さすがにわからなかった

テッテッテッテッテッテレレテッテ~♪ 仕事中に突然、幼い日にボクシング中継で聴いたメロディが耳についてしまい、しょうがないからYouTubeで原曲を探してみようと思い立つも、タイトルもTV局もわからなかったので、やむを得ず「テッテッテッテッテッテレレテッテ~ スポーツ中継 曲」などのキーワードでググってみたものの失敗。アニソンは“テレテレ”だけでわかるらしいのに、それよか遥かにメジャーなキー局スポーツ中継のテーマはわからんのかい!

で、“テレテレ”でググるのは諦め、消去法を使って推理。

「NHKは『スポーツショー行進曲』、日テレは全日のアレで、テレ朝は新日のアレであって、いま耳から離れないテーマじゃないことだけは確かだから、残るはフジかTBSか」

「そういえばフジには古き良きマーチ的なテーマはなくって、フュージョンっぽい何かだったから……そうか、TBSか!」

と、あたりをつけ、「TBS スポーツ中継 テーマ」でググり、ようやく見つけたのが↓

TBSスポーツ番組『コバルトの空』 by 自衛隊音楽隊

この結論を得るまでに無駄にwikiを読んだり、YouTubeで全然関係ない動画を漁ったりして、結局、3時間近くを浪費することに。でもまぁ、これで死ぬまで『コバルトの空』という言葉を忘れることはないだろう。

2013年5月17日金曜日

今日は日付を埋めるだけ

いろいろあってこの時間までblogを更新してなかったことに気づく。といっても、書きたいネタ、書かなければならないハナシもそうないわけで、今日は日付を埋めるだけのアリバイ更新で済ます。それはそうとニコ動でハムvsDeNA戦を見ているんだけど、ハムの暗黒っぷりが半端ない。初回で3点とって先発をKOしたのにエラー連発で逆転、追加点をとられるなんて……。10連敗待ったなし!

追記:エラー5つのチームに負けるチームがあるらしい。

2013年5月16日木曜日

慶喜嫌いの手前も大納得!

いやぁ、新装版『西郷隆盛』が本ッ当に面白い。午後に地下鉄車内で4巻を読み終えたところだけど、西郷その人は二度目の遠流で沖永良部島に入牢している頃のハナシなので、一切出てこない。書かれているのは、島津久光上京から松平容保の京都守護職就任までの半年余で、この文久2~3年の政治状況だけで452頁も書き綴っているのだからたまらない。もちろんいい意味で。

幕末史では比較的地味な期間――天誅テロと土佐勤王党が躍進した頃――で、普通の小説なら1~2章さけば十分なくらいなのに、ここで主人公を出さずにガッツリ&ちきんと書ききった“体力”が素晴らしい。志士・公卿らの手紙も、重要なモノは現代文の書き下しで全文掲載しているように、「わかりにくいことを無理にわかりやすく要約せず、ひたすら誠実に書く」という姿勢が何より気持ち良い。

あと、徳川慶喜嫌いの手前にとっては、以下の辛辣な批評にも大納得。『最後の将軍』を読んで、言葉にならない違和感を感じていた20年以上前の手前に、この本を読ませたかったなぁ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「つまり、慶喜は春嶽の攘夷説を姑息としてしりぞけて、堂々の開国論を主張して、一旦幕閣の意見をまとめたのだが、勅使の来着が迫ると、山内容堂に説得されて、春嶽の最初に主張した攘夷説となり、さらにここでまた開国論にかえって、攘夷説では自信が持てないと言って辞表を提出したという次第である。時の情勢とはいえ、心のくるくると変わりやすいこと驚くべきであるが、これが慶喜という人の性質なのである」(224頁)

「このように一橋の強情は驚くべきものがある。心が変わり易くて強情――二律背反の趣きがあるが、これが現実に生きている人間の性格というものであろう。生きている人間の性格は、凡庸な小説に書かれているように単純ではない。複雑をきわめながら、甲は甲であり、乙は乙なのである。もし一橋がそのすぐれた見識をこの強情によって守ってくじけなかったなら、幕末・維新史はちがった形をなしたはずであり、彼は幕末・維新史上の英雄となったはずであるが、その変わりやすい心のために翩々たる小才子的将軍でおわらざるを得なかったのである」(229頁)

「慶喜という人は抜群にあたまのよい人であったが、切所に臨むといつもこのようにくるりくるりと心が揺れ動くのである。このことだけではそう断ずるわけに行かないが、彼の生涯にはこんなことが実に多いのであるから、そう断定せざるを得ないのである。学者や評論家や芸術家なら、社会や国家には影響が少ないし、あるいはその変化が多彩として魅力であるかも知れないが、政治家には最も不適当な人だったと言わねばならない」(275~276頁)

「慶喜という人は意思を堅固に持たなければならない時には心を揺れさせ、強情を張ってはならない時には強情になるというこまった性癖がある。彼はズバぬけて賢い人であり、そのために天下の人に嘱望されて、いつも最も重要な地位につかれたのであるが、その賢さが生涯何の役にも立たなかった人である。それは詮じつめるとこの一点にある」(278頁)

2013年5月15日水曜日

今年最下位なら田淵クラスのダメ監督かも

逆転勝利も…守道監督、井端激しく口論!

【ニコニコ動画】13/5/14 中日 5-4 日ハム 山崎奇跡の3塁打! 井端と高木もめて険悪ムード?

問題のシーン(~11:15以降)を見ての感想は、以下のとおり。

A:プロ野球の場合、あの場所からの送球であれば、普通はショートがカットに入ることはない
B:カットに入るとすればファーストで、この場合はマウンド付近につめておくのがセオリー

Aについては、高校野球であればショートがカットに入るが、大学、社会人野球では入らない。ただし、外野手が異常な弱肩であれば、ショートがカットに入ることもあり得るが、その場合はキャンプ時点でフォーメーションの練習をする。

Bについては、よく訓練されたチームであればファーストがマウンド付近につめる。ただ、ファーストが新加入の外国人やサボりぐせのついたベテラン、及びよく訓練されず弛緩した空気の漂うチームであれば、その限りではない(こういった選手、チームは基本的なベースカバーも怠ることが少なくない)。

結論からいえば、井端弘和選手は悪くない。現代野球には恐ろしく複雑な約束事が存在する。恐らく高木監督の現役時代と比べて10倍以上は複雑なものであって、監督一人で全てをマネジメントするのは難しく、だからこそ野手コーチ(=参謀)が存在する。そして、この約束事を選手に徹底させ、打球方向やランナーの配置により反射的にフォーメーション通りの動きができるようにするために、キャンプというものがある。

つまり、キャンプで練習しなかった約束事やフォーメーションを選手に求めるのは酷なハナシということ。加えて、約束事を尊重しつつも臨機応変に動くことを許したなら、約束事やフォーメーションは守られなくなり、遠からずチームは崩壊してしまうだろう。

つまるところ、今回の件で悪いのは外国人にフォーメーションを徹底させなかったor横着させる空気を作った高木監督しかいない。もちろん高木監督だって↑のことは重々承知しているんだろうけど、評論家のクセが抜けずに口に出しちゃったんだろうねぇ。

2013年5月14日火曜日

読書記録:GW期間中に読んだもの

いろいろあったけど、すでに図書館に返したりしていてタイトルすら忘れてしまっているものがあって、おお、もう……。

●新世界より(貴志祐介著。講談社文庫)

ブックオフの値引きチケットで購入。『すばらしい新世界』というか『ザ・ギバー』に近いディストピアを舞台にした革命話。一気読みするくらいには面白かった。



●悪の教典(貴志祐介著。文春文庫)

ツタヤで借りた漫画版が面白かったので、原作上下巻をブックオフにて210円で購入。これって現代版の『蘇る金狼』だね。ということは、朝倉哲也はサイコパスだったってことなのだな――と、勝手に納得。



●野球にときめいて―王貞治、半生を語る(王貞治著。中央公論新社)

再読。語り下ろしだけに、内容は案外薄い。早すぎた引退について大いに悔いを残している――曰く、「できるなら自分の人生を書き換えたいくらい」 今にして思えば、単なる不調を40歳という年齢に責任転嫁していたとのこと――ことと、巨人監督時代の壮大な愚痴は面白い。



追記:長嶋と王を間違えてたorz

●野茂英雄―日米の野球をどう変えたか(ロバート・ホワイティング著。PHP新書)

野茂の伝記というよりは、野茂以降の日本人大リーガーの評伝という感じ。著者の本はだいたい楽しく読んでいたが、この本に限って言えば、そこかしこに著者の偏見が露骨に出ていて、読後感が実に不快だった。MLBとNPBの実力に差異がなくなりつつあると言いながら、「(都築注:張本曰く)『日本野球には、ガイジン監督なんか必要ないんですよ』 日本球界の前方に、新たな障壁が待ち受けているのは明らかだ」(262頁)と説くが、著者のアタマの中には、「優れた日本人監督がMLBチームに招聘される」という仮定は一切ないのだろう。NPBの閉鎖性、日本人の差別を言い立てながら、自身(=アメリカ人)の持つナチュラルな差別意識を無視したモノ言いは、実に不快。



●恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた(ピーター・D・ウォード著。文藝春秋)

タイトルだけ辛うじて覚えていた。進化を巡る科学本で、酸素濃度の濃淡で進化の方向性が決まるという仮説を大々的に説いている。ただし、過去の酸素濃度の測定方法は“眉唾モノ”と思った。



●シシド―小説・日活撮影所(宍戸錠著。角川文庫)

GW中に読んだ本では、以下に紹介する本と並んで面白かった。品の良い暴露本という感じ。「ニューフェイス時代」から「石原裕次郎、スキーで大ケガ」までのハナシ。一番読みたかった「殺しの烙印」のエピソードは次巻(完結編)ということね。



で、GW中から今日まで読み続けている(現時点で4巻途中)のが、海音寺潮五郎の『西郷隆盛』。図書館でいつもは見ない小説の棚を覗いてみたら、朝日新聞社の新装版が並んでいて狂喜乱舞。西郷隆盛の伝記及び小説にはあまり良いものがない――というのが手前の持論だったけど、薩摩出身の歴史小説の大家にして西郷信者である著者の書く“史伝”を読んだ結果、手のひらをおもいっきり返してしまった。尊敬する人は? との問いに、「とりあえず西郷隆盛」と答えるくらいに西郷が好きで、西郷を評価している手前にとっては、これまでに読んだあらゆる西郷関係の本のなかで一番面白く読めている。

2013年5月13日月曜日

にわかDeNAファンで良かった

贔屓球団の監督が↓の如しだと、オールスター前までに憤死しそうだ。

高木監督 自ら田島に説教「お辞儀しとる あのボールじゃいかん」

・以下、2chなんJ板、守道監督「田島のせいでせっかくのいい流れが逃げた」のスレより

5 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:03:47.03 ID:iNmVLEgf
@東海ラジオ ガッツナイタースペシャル ベンチ大澤アナ

《 高木監督、試合後の談話 》
・「凡ミスが多いよ」
 「せっかく、いい流れが来とるのに田島はストライクが入らんなぁ。何とかせなあかんな。
  またかとみんな思っちゃうからな」
・(井端途中交代について)
 「体が動かんのや。脚が動かん。トレーナーが別に大丈夫だと言っとったが、
  休ませた方がいいんじゃない。このままやっても体が動かん。ちゃんとしてこん。
  井端のらしさが出てこん。本人はやると言っとるけれどもなぁ……」

11 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:05:15.76 ID:qE/Y3YHm
>>5
>休ませた方がいいんじゃない
なぜ田島にはこの思いやりができないのか

13 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:06:04.40 ID:A7HZsa1K
>>11
まだ若いからね
へーきへーき

43 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:15:19.76 ID:1c8sZVni
>>11
井端はフルで出てるけど田島は1イニングだからとか考えてるんじゃ・・・

47 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:16:10.99 ID:iNmVLEgf
188 名前:名無しさん@恐縮です[] 投稿日:2013/05/12(日) 19:07:56.31 ID:461NTxiD0
田島カレンダー

月火水木金土日
--------田休田
--田田休休休田
--田田田休休休
--休田休田田田
--休休田休田休
休休田--田休休
田田田--田田田 new!

53 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:19:23.76 ID:0F6wzsi3
>>47
100登板かな?

50 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:17:27.63 ID:F+8y5gce
もう今シーズンは捨てて平田堂上高橋周無理やり使おう

51 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:18:59.82 ID:UJ8UtXXg
>>50
なお田島岡田井端荒木が無理矢理つかわれるもよう

55 :風吹けば名無し 2013/05/12(日) 22:21:07.50 ID:uQFk8sVU
権藤がいないとブレーキが壊れた車状態やね

こういう典型的なダメ監督がいると、どの試合、どんな局面でも奇策はほとんどせず、基本に忠実な采配を続ける中畑清の素晴らしさが実感できる。広岡達朗の言うとおり、「監督の用兵や選手育成法には、それほど特異なものはない」「どのようにしたら勝てるか、どのようにしたら選手を育成できるかといった理念的なことは、結局のところ、誰が考えても大差はない」わけで。つまるところ試合において監督に求められることというのは、平静でいられない心理状態にあっても、平然と普通のことができる“肝の太さ”にあるということで、この点、中畑は十分合格点だと思うのですよ。

2013年5月10日金曜日

日本の見識のない左巻きの考えるファシズム

特集ワイド:息苦しさ漂う社会の「空気」 辺見庸さんに聞く――◇今の日本は自己規制、ファシズムの国

ようするに「オレの気に食わない国家主義=ファシズム」ってことだね。もうバカ丸出し。一々突っ込むのも面倒くさい。

それでも一つだけ言うと、この人のような日本の見識のない左巻きが考えるファシズムって、「ムッソリーニ、ヒトラー、東条英機を一緒くたにファシストにする」ような乱暴な論がほとんどだったりするのよね。でもねぇ、ムッソリーニは社会主義経済はやらなかったし、教皇とも妥協したし、王制も残したけど、ヒトラーはバリバリの社会主義経済をやって、ホーエンツォレルン家の復古を一顧だにしなかった――というように、その内実は全く違うわけですよ。共通点は「反共」くらいなものでね。まして、統制経済下にあった大日本帝国と現代日本なんて、天皇陛下と日本語圏の大八島以外にどんな共通点があるのかと。

じゃぁなんで、日本の見識のない左巻きが考えるファシズムが↑のようになっているのかといえば、スターリンの指示の下、コミンテルンが通達した「日本における情勢と日本共産党の任務に関するテーゼ」(32年テーゼ)で、社会民主主義とファシズムを同列視し、ヒトラーの国家社会主義(NSDAP)運動を「国家社会主義」と呼称するのを禁じたからですよ。以後、「ムッソリーニとヒトラー、東条英機ともみんなファシストだい」ってことになって、これが後々まで影響して、未だに日本の見識のない左巻きは、クソもミソもファシズムというようになっているという。

この人の本は読んだことないけど、こういう基本的なことを知らない人なら、多分、書いている内容もきっと中華料理店のメニュー表より中身がないのだろう――ってことを確信しましたですよ。

2013年5月9日木曜日

いまこそ政治家は大カトーに倣おう!

古代ローマの政治家・大カトーは、隣国にして仇敵であるカルタゴへの警戒を喚起すべく、元老院での演説では必ず「ともあれ、私はカルタゴは滅ぼされるべきであると思う」(Ceterum autem censeo, Carthaginem esse delendam)と末尾に付け加えたという。すなわち――

「ここまで述べた通り、今日における上水道の整備ほど重要な案件はありません。是非、ここに重点的な予算を配分する必要があると考えます。ともあれ、私はカルタゴは滅ぼされるべきであると思います。以上」

「このように不適切な行為を重ねた議員がかつていたでしょうか? これはもはや元老院の恥、いやローマの恥というべきです。ここに私は彼に対する厳罰を要求します。ともあれ、私はカルタゴは滅ぼされるべきであると思います。以上」

――という具合に。

現在、わが国の隣国である韓国は、以下のように喧嘩を売ってきています。

朴大統領「歴史で衝突絶えぬ」米議会で日本批判

現実世界は『Civ4』ではないので、隣国に喧嘩を売られたからといって「貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ(パパパパパウワードドン)」と、戦争を始めるわけにはいきません。といって、仇敵視する相手に折れる必要も全くありません。

では、どうすべきか?

儒教に染まった宗教国家――今回の話も、日本の援助が欲しい以上に、「道義的に日本の上に立ちたい」という宗教的観念から起きたことであって、日本が金を出したところで納得するわけではない。文字通り天皇陛下を跪かせなければ納得しないだろう――に対して、同じ土俵に乗るのではなく、こっちのルール(=国際法)で臨めば良いということ。

で、その第一歩としては大カトーに倣ってですね、全ての政治家が国会での質問に必ず「ともあれ、私は韓国は仏像を返還すべきであると思う」と、末尾に付け加えることから始めるべきだと思うのですよ。

2013年5月8日水曜日

Skyrim最新版の最適化作業を終える

Bethesdaが『TES V: Skyrim』 DLCの開発終了を宣言、次回作に完全移行か【追記】

つまるところDLC『Dragonborn』を上市し終えたところで、ようやく『Skyrim』は完全版になったということね。というわけで、Steamのセールを待たずに『Dragonborn』を開発。どうせ最初のセールでは50%引きにはならないだろうし、33%引きでも600円強と、お昼一食分程度のお得感しかないわけだし。

で、半年振りくらいに『Skyrim』を起動する前に、「半年でいろいろとアップデートしているようだし、何よりMODが古くなっていてアレだろうから」と、一回アンインストールしてから、日本語版をダウンロード。その後、英語版を日本語化して、チュートリアル直後のセーブデータ(バニラ)からテストプレイをスタート。何度かルーカン・バレリウスより「お前は兄妹のためにスゴイことをやってくれた」という賛辞を受け(もうブリークフォール墓地は目隠ししてもクリアできると思う)、MODの探索、解凍、日本語化or自家翻訳作業を行い、満を持して↑のセーブデータから事実上のニューゲームを始めたところ、開始3時間でCTDに遭遇。

「アレ、もしかしてMODの相性が悪かったとか? いやいや大してMODは入れてないし、クリーニングも万全だからMOD周りじゃないはず――ってことは、もしかしてスペック不足?」

と、最悪状況を想定してFPSとVRAMの状況を見てみたら、起動直後のホワイトランで1800MB超えになっていてビックリ! いくらENBを入れているといっても、ここまでメモリは消費しないはず。武器も防具も追加してないし、フィールド美化のテクスチャも入れてないのにどうしたのか?

改めてMOD周りを見たら、公式ハイレゾパックが一つ増えてるんじゃないか! 結局、半年前に新調したHD7870ではVRAM2GBが足枷になって、公式ハイレゾパックとENBを共存させるのは難しいってことだね。

こんなことなら無理に1万円上乗せしてもHD7970にしておけば良かったのかも、と、思いつつ「公式ハイレゾパックを切った上で、見栄えが良く、かつ、常時FPSを55~60を保てる環境」を追求すべく、最適化作業をスタート。2日かけていろいろ試した結果、手前のPCでは以下の設定が最適であると結論する。

●映像関連MOD
・ENBSeries:ver0.166
・Dark Dungeons for ENB(ENBセッティング)
・Project Reality(天候オーバーホール)
・Quietcool ENB for PR-COT(ENBセッティング)
・Revamped Exterior Fog(屋外の霧低減)
・Remove Ambient Interior Fog(屋内の霧低減)
・W.A.T.E.R.(水質全般改善)

●Quietcool ENBのインストール内容
・1 - Main Files
・4 - SSAO, Edge AA & DOF enabled

●Catalyst Control Center(ver13.10)
◆アンチエイリアシング
・アンチエイリアスモード:アプリケーション設定を使用する
・アンチエイリアスレベル:アプリケーション設定を使用する
・フィルター:スタンダード
・アンチエイリアスメソッド:マルチサンプリング
・形態学的フィルタリング:オフ

◆テクスチャフィルタリング
・異方性フィルタリングモード:アプリケーション設定を使用する
・異方性フィルタリングレベル:アプリケーション設定を使用する
・テクスチャフィルタリング:パフォーマンス
・表面フォーマット最適化:オン

◆ポリゴン分割
・ポリゴン分割モード:
・最大ポリゴン分割レベル:AMDの最適化

●Skyrim Options
・解像度:1920×1080
・Antialiasing:4 Samples
・Anisotropic Filtering:16 Samples
・Detail:Ultra(ただし、Shadow DetailはHigh、Distant Object DetailはHighに落とし、Ocject Detail Fadeにもチェックを入れている)

●比較的VRAMを食いそうな導入済みMOD
・aMidianBorn book of silence(バニラの武器・防具・ユニーク装備のリプレイス)
・No stretching(テクスチャ関係のバグフィックス)
・Skyrim Redone(システムのオーバーホール)
・Static Mesh Improvement Mod(環境メッシュ改善)
・WIC Cloaks(毛皮マント追加)

以上の設定で、起動時のVRAMは1100~1300MB、MODで導入した家屋内や盗賊ギルドなど、とりわけVRAMを使う場面でも1400~1600MB程度なので、仮に24時間プレイし続けてもVRAM不足によるCTDは絶対に起きないはず。アンチエイリアスが×4なのは、×8だとフィールドの一部でFPSが43~53くらいになってしまうため。プレイに支障はないけど、やっぱりヌルヌルとはいかないのでね。

公式ハイレゾパックがなくても、ENBが機能してさえいれば、見栄えにさほど変わりはない。それでも鎧や武器がノッペリしてしまうのは確かなので、そこは傑作MODであるaMidianBornシリーズを入れてカバーすれば良いんでね。以下、スクショの簡単な説明。

●リフテン近郊とバーナードメア:屋外、屋内とも対象に近づかなければ美観はほとんど損なわれない。

●バーナードメアのシンミールさん:装備の重量感に注目。aMidianBornシリーズ最高や! 公式ハイレゾパックなんて最初からいらんかったんや!

●ドラゴンズリーチの長テーブル:対象に近づくとテクスチャの粗が目立つ。

●今回プレイしているキャラ:男カジート。素手と長弓、回復魔法、変性魔法が得意なスクゥーマ中毒者。素手で戦ってみると、ロングソードや破壊魔法の有り難みをしみじみ感じるね。あと、男でカジートだと良い感じの装備MODがほとんどないのが残念。