●空飛ぶ山岳救助隊(羽根田治著。ヤマケイ文庫)
「ヘリレスキュー自体の歴史が極めて浅い」「そのパイオニアとなる人物が航空会社の一営業マン」ということを初めて知った。中身はよく出来た伝記風ノンフィクション。変に感傷的じゃないところが良い。これだけ面白い題材なのだから、当然、手前の知らないところでとっくに映画化されていると思ったけど……。海猿だか山猿なんかより、こういうモノこそ映画化しなきゃダメでしょ。
●帝国陸軍の<改革と抵抗>(黒野耐著。講談社現代新書)
視点、切り口ともごく平凡で荒っぽい決めつけに終始した内容に感じてしまったのは、多分、ページ数が限られていたためだろう。宇垣一成の取り上げ方に顕著なように、一個人のキャラクターにハナシを帰結させすぎているところが気になった。著者の本にしては“ていどがひくい”ように思う。
●グラゼニ・10(アダチケイジ、森高夕次著。モーニングKC)
ほぼ全編、日本シリーズの試合描写で占められている。で、連続して試合のハナシばかりを読んでみた結果、改めて「グラゼニの良さはオンではなくて、オフにあるのだなぁ」ということを痛感する。まぁ、次巻はお楽しみの契約更改なので、そのための引きと思えばいいか。正直、野球マンガの試合描写についていえば、王道は水島新司、邪道は三田紀房で完成されてしまっている感があるように思う。
●神学部とは何か――非キリスト教徒にとっての神学入門(佐藤優著。新教出版社)
これは面白かった! 正直、著者の本や評論については、処女作の『国家の罠』以外は全然感心したことがなかったけど、この本には大変感服した。もっとも、神学の“し”の字も知らなかったからこそ、著者特有の「超絶上から目線で冷静に説明する」というクセのある文体が大いにハマり、見事KOされたのだと思うけど。著者の説明が神学の基本なのか否かはわからない――そもそも神学者の著書や神学の基本的文献を読んだことがない――けど、「虚学」である神学が、実学である他の学問とは全く違うことや、信仰と神学の基本的な関係、神学部の内情については、よくよく理解できた。良書。
ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。
・追記:カズも決めた!!日伊OB戦は2-2ドロー…注目のバッジョは出場せず
記事を読むだけでちょっと興奮した。ビエリ、パリュウカ、ディ・リービオとか何というオレ得! お金と時間があったら生観戦してたかもなぁ。正直、手前にとってはメッシとかを生で見るよりも価値があることは確か。てか、プロ野球でも現役のスター選手より、コーチの方が気になる――例えば内海哲也投手のサインよりも、川口和久のサインの方が欲しい――くらいだから、まぁ、手前も十分おっさんになったということなのだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿