2013年6月13日木曜日

今年になって「飛ぶボール」を使っているのではない。2年間「違反球」を使わせていたのだ

昨年、一昨年と統一球で定められた反発係数の下限を下回る「違反球」を使わせていたことが問題なんであって、マスコミの「飛ぶボール」「飛ばないボール」という報じ方は誤解を与えすぎると思うのですよ。

さて、この問題を時系列に整理してみると――

①11年シーズンよりNPBは、統一球ルールを導入した
②NPBは統一球ルールで、球の反発係数にも上限と下限を定めた
③NPBは統一球の製造・納入業者として、ミズノ一社のみを指名した
④11年、12年シーズンにミズノが納入した統一球は「違反球」だった
⑤統一球ルールで定めた反発係数の下限を下回っていた「違反球」だったのだ
⑥NPBはミズノに、統一球ルールに則った「正規球」の納入を求めた
⑦その一方でNPBは、ミズノに上記の事実を隠蔽するように求めた
⑧ミズノは13年シーズンより「正規球」を納入した
⑨NPBは「違反球」の在庫をオープン戦と2軍戦で消尽。13年シーズンより「正規球」を使用した

――となります。

以上は、NPBの公式見解を下に整理してみた事実関係ですが、これが本当に本当なのであれば、これはもう「ミズノが悪い!」としかいいようがない。NPBは精々、事実関係を隠蔽していたのが好ましくないってくらいで、悪いのは「違反球」を製造・納入したミズノ一択ってことになります。

が、んなわけないでしょうよ!

まず、ミズノの硬球生産能力をナメすぎ。ミズノってのは、曲りなりにも世界有数のスポーツメーカーであり、製造工程に関して言えば業界問わず神経症レベルに精確さを重んじる“ニッポンの会社”なわけです。常識で考えれば、ミズノほどの企業が要求仕様に沿わないモノを納入するわけがないんですよ。

そもそも納入までには数知れない試作を作り、部内で一々検討し、営業&開発が試作品をもって取引先の担当者と膝詰めで折衝し、新たな仕様に沿った改良を加え……(以下ループ)みたいなことは、“ニッポンの会社”であればそこらの中小企業の億に満たない取引でも当然のようにやっていること。なもんだから、統一球導入というNPBとミズノの超大口取引において、↑の例以上にギチギチに詰めて製造・納入していたであろうことは、まぁ、99.9%間違いない! といっていいわけです。

つまり、ミズノが不作為に「違反球」を製造・納入したことは、常識的に考えてあり得ないってこと。

となれば、最もあり得るであろう本当に本当のことってのは、NPBがミズノに「違反球」の製造・納入を指示していたってことですよ。いや、ちょっと言い過ぎか。より厳密に言うなら、「飛ばないボール」の製造・納入を指示していたんじゃねぇか? ってことです。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

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