2013年9月30日月曜日

観測気球にしてはデカすぎるなぁ

飛ばしを100%外すスポニチだけならガン無視だけど、東スポと並ぶ“落合大本営”であるニッカンも報じているのであれば、簡単には無視できない。

落合前監督が中日新監督に浮上
落合氏 中日次期監督候補に急浮上 地元名古屋で待望論

落合が秋以降の講演&TV出演予定を白紙にしているのは確かなので、このオフにどこかの球団から招聘されれば受けるだろうとは思っていた。でも、巨人は原が盤石、DeNAも中畑続投っぽいので、「やっぱり監督として見るのは来年以降かナ」と思ってたんだけどねぇ。落合はプロの中のプロだから、相応の年俸とコーチ陣の人事権さえ保証されれば、中日だろうがどこだろうが契約するだろうとは思う。落合のプライドは、「プロ野球の監督としてどう評価されるか=球界トップレベルの年俸」にしかなくて、「あんな扱いされてまたパタパタ尻尾振ると思ったら大間違いだ!」みたいな子供じみた沽券なんてないだろうから。でもまぁ、立浪を神輿に担いだ勢力の――敵の敵は味方の理屈で、落合を敵にすることで山崎派と絶賛分裂中にあるフロントの再結集を目論んだ――観測気球なんだろうなぁ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

追記:【中日】新監督は落合氏か立浪氏か、シーズン終了後一本化――昨日の報道で、立浪以外の監督候補は全部消えた。リーク元がオーナーサイドか否かはアレとして、結果的にフロントが立浪一本で結束したことは確か。坂井(=一人ビールかけ&敗戦ガッツポ)がクビになることは人事の通例としてあり得ないから、結局落合は当て馬に使われただけなんだろうけど……それでも逆転就任の夢を見てみたいものだ。

2013年9月29日日曜日

久しぶりに本気でアタマに来た発言

栗山監督「一番悪いのはオレと吉川」 下位低迷の責任を痛感

この発言のおかしいところ。

・その1:1年活躍しただけの投手はまかり間違ってもエースとは呼ばない。せめて2ケタ勝利を3年続けなきゃエースとは呼べない。
・その2:エースではない投手を起用し続けて借金をこさえたのであれば、起用した監督が全面的に悪い。全ての責任は監督にある。
・その3:9/28時点で借金は11。仮に吉川の借金がゼロでも勝率5割に満たず、CS圏内には入らない。

すなわち最下位の責任は全て栗山監督にあるのであって、選手代表として吉川光夫投手にその責任を帰すことは極めて無責任な態度であるということ。彼が3年連続2ケタくらいの実績がある“ギリギリ”エースの立場にあって初めて、「(最下位の原因は)吉川の不調が全て」といっても許される。エースであれば、ケガがない限り1年間起用し続けるのは当然だからだ。でも、吉川投手は事実上、去年(=違反球シーズン)しか活躍していない投手であって、現時点では“確変”と言われても仕方のない投手であり、どこをどう見てもエースではないからね。そんな吉川投手を起用し続けて負け越したのであれば、負け越すまで使った監督が悪いに決まっているじゃないか!

もちろん吉川投手以外に使える投手がいなかったんだろうけど、そういう「もしも」の時に備えて投手陣を整備する――投手コーチに明快な方針を与えるか、あるいは起用から育成まで全てを完全に委任できる優秀なコーチを招聘or確保する――のが監督の仕事だろう。

それに日ハムのエースが武田勝投手であることは、衆目の一致するところなのに、敢えてシーズンの敗因に吉川投手を挙げたってことは、武田勝投手のプライドも大いに傷つけることになるわけでね。栗山監督は現役時代に(たとえ瞬間最大風速的にも)一流であったことは一度もなかったから、この辺の機微もわからないんじゃないかね。これで来シーズンも続投って大丈夫なのかね?

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年9月9日月曜日

マッドメン(シーズン5)を2回視聴しての小並感:補足

以下、忘れないうちに書いておく。

・シーズン5でペギーのゲン担ぎアイテムとして登場した「紫と銀のパッケージのキャンディ」(=ドンからの貰い物)。といっても出てきたのは1回だけで、ストーリー上そこまで大きな意味はなかったから、2回通して見ても、「ああ、多分、どっかのプレゼンの余り物かなんかだったのかな」としか思わなかった。

・でも、一昨日からシーズン1~4までを見返していたらあったねあったね! シーズン2ep4で、ボビーに父親のことを話した際、「紫と銀の包みのキャンディが好きだった。スミレ味のキャンディだった」って回顧していたね!! で、この回顧――伏線の使い方としては『バクマン。』で言う“1話完結じゃない1話完結の手法”――を踏まえてシーズン5を見返すと、尋常じゃないくらいに濃いドンとペギーの関係が、実はもっと濃厚であることがよくよく理解できて、その後の別れの重さが……おお、もう……。

・あと、シーズン4ep10以降のメーガンの行動。帰り際の化粧とか、わざわざ葬式の帰りまで待って残業していたりとか。シーズン4を見ていたときは、自然な行動だと思っていたけど、シーズン5を最後まで見るとねぇ。もしこれが計算なら、どんだけ計算高いんだっていう。

・落合博満の新刊『戦士の休息』。各章ごとに映画のハナシと野球のハナシを半々くらいに書いている。野球のハナシに新味はなし。図書館で読めるなら図書館で済ませるのが良いかも。ただし、山田洋次との対談は、「終始敬語で語る落合が読める」という一点で、ファンであれば金を出す価値アリ。

・コニー・ウィリスの新刊『オール・クリア2』。これ全編解決編。『ブラックアウト』から通して言えることは、駄作では決してないけど、傑作とか名作とは断じて言えないということ。テーマは既刊と同じく「絶望の下での献身」なので、初めてコニー・ウィリスを読むのであれば、よりタイトでよりイライラしない『航路』か『ドゥームズデイ・ブック』のが断然オススメ。

・マッドメンが重厚すぎたので、口直しに『Arrow』を見る。DCコミックのグリーンアロー(=要するに現代のロビンフッド)をドラマ化したもの。『Smallville』のファンにとっては、開巻10分くらいは違和感ありまくりだけど、その後は、主人公の尋常じゃない肉体美(?)と現代的にリファインされた弓のカッコ良さに惹かれ、「こっちはこっちで良い。てか、こっちのが良い」となるはず。ハナシも、現代風サスペンス・アクションドラマの定石通りに展開するので、よくも悪くも安心して見ていられる。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。









・追記:Bloggerの表示が何かおかしかったので、思い切ってテンプレートを変更しました。

2013年9月6日金曜日

マッドメン(シーズン5)を2回視聴しての小並感:その2

以下、強烈なネタバレを含むので、シーズン1~5を未見で「これからマッドメンを見よう!」と考えている方は、そのままブラウザの「戻る」をクリックされることをオススメします。

これはあくまでも手前勝手な小学生並みの感想であって、つまるところ「オレはこう解釈した」ってだけのことです。「製作者の意図」とか「本当はこういう意味だ」とかってことは良く知らないし、興味もないです。本当ならこういうとりとめのないことはアタマの中にしまっておくものなんですが、こうやって書かざるを得なくなってしまうのがマッドメンの凄いところですよ。

・昨日のエントリで書き忘れたこと。最終話におけるドンの「虫歯」は、すなわち「善き心」。メーガンとの結婚で丸くなった性根であり、良き夫善き人間であろうとあがいた努力の結晶。でもこれは、アダムの幻に「腐ったところ」と指摘される。

・アダムを引き止めるドンの心情は、事実上、自分の手で殺したアダム(シーズン1、ep5)への贖罪というよりは、「腐ったところ=善き心」を喪いたくないという最後のあがき。アダムは「心配しないで。また来るよ」と答える。つまるところ、今後、ドンがいくら良き夫良き人間であろうと努力しようとも、アダムは「腐ったところ=善き心」を抜きに来るってわけで、結局、無駄骨に終わることを示唆している。

・良き夫善き人間であろうと努力した弊害は、ビジネスの失敗に顕れた。といっても、ドンは人智を超えたスキル――作中においてドンに匹敵するA級クリエイターはペギーのみ。手前が見るに、ジャガーの案件でホームランをかっ飛ばしたマイケルもC~D級くらい――があるので、業績には微塵も影響しなかった。

・ただし、仕事への甘さとそこから生じた齟齬の全てをペギーに押し付けた結果、二人の関係は破綻。結局、ドンはメーガンに抱いていた“真実の愛”とともに、本当の自分を知るペギー――メーガンはドンの本名やアンナのことを含めて全て知っているけど、深いところで識っているのはペギーしかいない――も失った。

・このペギーとの別れのシーンは、シーズン1~4までを5回以上見てきたファンであれば号泣必至。てか、ここで泣かない奴は人非人ってレベル。いやホント、シーズン3最終話以降のドンとペギーとのシーンは、その全てに独特のテンションがあり、二人の演技の巧さと研ぎ澄まされた演出、練りこまれたセリフ回しと相まって超見応えがある。てか、全てのシーンを一つひとつ切り取って額縁を嵌めて飾りたいくらいに見事。

・地味に素晴らしいのが、映画館でペギーがドンに気づいたときのリアクション。あの慌てぶりと「Are you waiting for somebody?」と問われて「Nope」と答える口調は、あまりにも自然で思わずドラマであることを忘れてしまった。

・今シーズンは、主要キャラ全てについてビジネス上の具体的な活躍ぶりが見られたことも良かった。これまで良くわからなかったピートやロジャーの仕事振りも、ハッキリと目に見える形で描かれている。とりわけピートについては、ep7でのドンの義父とのやりとりが良かった。

・その粋がep7でのハインツとのディナー。ペギーが2度失敗した結果、解約するつもり気満々のハインツに対して、ドン&メーガンが“夫婦漫才”でKOするシーンは、これまでのプレゼン成功シーン――シーズン1ep1の「焦げている」から回転木馬、ポプシクル、トパーズetc――の集大成。でも、ここが幸せのピークだったのだよなぁ……。

って書いていると、今月いっぱい書きまくることになりそうなので、ここで強引に打ち止め。ep11なんて神回の中の神回だものね。ジャガーと同じように「美しいけどカネがかかりすぐに走り去って実用的じゃない」モノを、ついに手に入れるハーブと、プレゼンが交錯する展開。メーガンがビュイック(=実用性がありドンが本当に求めている妻)ではなくてジャガーであることを薄々悟るドン。プレゼンの掉尾を飾る「Jaguar. At last, something beautiful you can truly own.」(ジャガー。あなたは美しいものをついに手に入れる)のコピーの見事さ……てな感じで、これについて書くだけで1万字くらい費やしそうだし。本当は「中の人が妊娠した結果、関取みたいに太ってしまったにも関わらず、登場して数秒で画面を支配してしまうベティのスター性」とか「ジョーンのあまりにもかっこ良すぎる『That's it』」とかいろいろ書きたいんだけどね。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

・追記:花巻東の千葉くんだっけ? 噂の「カット打法」について、このあいだ初めてYouTubeで見たけど、あれはない。だって高校野球のお約束に全面的に乗っかった打ち方だもの。つまるところ、「故意死球。とりわけアタマへの死球は絶対にない」ってことに甘えた打ち方であって、個人的には認めたくない。ルールの隙を衝くプレイには大賛成だけど、善意の隙を衝くようなやり方はねぇ……。ああいうやり方を認めたら、ラフプレーがエスカレートするのは必定だものね。てか、手前が投手なら独断で初球からアタマにぶつけるよ。

マッドメン(シーズン5)を2回視聴しての小並感:その1

以下、強烈なネタバレを含むので、シーズン1~5を未見で「これからマッドメンを見よう!」と考えている方は、そのままブラウザの「戻る」をクリックされることをオススメします。

相変わらず面白い。てか凄い。シーズンを重ねるごとに幾何級数的に面白くなる唯一のドラマかも。で、見終わったら何か書かずにはいられなくなったので、以下、手前勝手な小学生並みの感想です。

・今シーズンで一番感心したのは、「話が止まらない」こと。エピソードが一切停滞せず、どんな場面でも常に話が動いているので、重厚ながらもどこか淡々とした絵作りとは対称的に、スピーディーかつエキサイティングな印象を受けた。無駄なシーン、キャラは一つとしてなく、全てのセリフ、動き、視線に意味があるので、その密度はシーズン4以上に濃厚。

・あと、笑いのポイントが異様に多かったことも印象的だった。キャラの過剰さと違和感で笑わせる手法は、シーズンを5つ積み重ねたが故にできたことだろう。ギャグやスカシで安易に笑わせるのではないところに感心した。ただし、ドラマに入り込んでいない人は、「どこが面白いのか?」と思うこと必定。具体的にはep1のペギーとメーガンのやりとりで――

You have to invite Harry
I know, but he really doesn't like him
Really?

――というところで、ペギーが「Really?」という意味、表情、声音、タイミングの絶妙さに笑える人は、多分、ep5~6までは笑いながら見られるはず。

・とはいっても、単純なギャグも多いし、笑いを狙ったとしかいいようのない展開(=ラクシュミ)もある。ポールをああいう風に出すとはねぇ……。

・シーズン全体の基調は完全な「よろめきモノ」(って古いね)。といっても、ドンはシーズン通して一度も浮気しない! シーズン1~3では不倫しまくり、シーズン4でも女を取っ替え引っ替えしていたのが、今シーズンに限ってはメーガン一穴主義を徹底――夢のなかで浮気するも、その浮気相手を絞め殺すくらい――した。というわけで色恋沙汰に走るのは周りの人々で、そのクズっぷりは清々しさを感じるほど。

・つまり今シーズンは、“第一級ロクデナシ”だったドンが、ベティとの結婚に失敗した後、理想の花嫁であるメーガンを手に入れて二度目の人生で夢(=平穏な家庭)を目指すべく、「あるべき夫であり善き人間」になるべく努力するも、様々な理由&障害により挫折するってハナシですよ。てか、手前は↑のように見た。

・で、これを踏まえてep13(最終話)のラストを見ると、(西野カナじゃないけど)その構成の素晴らしさに震えまくり。

・満たされた生活に満たされずに幻を追い、女優への夢をショートカットすべくドンにゴネてCM起用を迫るメーガン。ゴネ得を認めれば二度と“理想の妻”は戻らず、愛のある平穏な家庭は望めない。かといって断ればメーガンがベティと同じように“壊れる”ことは必定。究極の二択の結果、クリエイティブチーフの権限でメーガンをCMに起用するドン。結果、メーガンに対する“真実の愛”は喪われた。結局メーガンも、ドンを利用してのし上がる「有象無象の一人」だったのだ――。

てな、経緯の末、会社で一人、メーガンのテストフィルムを愛おしげな目で見るドン。

CM撮影ではしゃぐメーガンを優しく見守るドン。リハ開始と同時に背を向けると、苦みばしった表情で暗闇へと歩き出す。遠ざかる明るいスタジオ。そこに掛かるナンシー・シナトラの『You Only Live Twice(007は二度死ぬ)』

紳士淑女が集まる高級クラブ。ここでシーズン通して初めて「オールド・ファッションド」を注文する。

高級娼婦らしいブロンドが火を貸してくれと迫り、「Are You alone?」と尋ねる。これに応えて振り向いたところでエンドクレジット。

・テストフィルムのメーガンと遠ざかる明るいスタジオは、このシーズンで求め続けていた「あるべきもの」の象徴で、それに対して敢然と背を向ける。そのうえで、紫煙にまみれた高級クラブでかつての自分(=第一級ロクデナシ)の象徴であった「オールド・ファッションド」を注文する。

・ここに至るまでの苦衷。そうせざるを得なかったドンの心中。「善き人間」になるべく最大限努力したにも関わらず、全く報われることのなかった虚しさ。これを噛み締めながら聴く『You Only Live Twice』――シーズン5のドンの状況を歌いきっているとしかいいようのない歌詞――は格別というしかない。

1967 - James Bond - You only live twice: title sequence

・ドンにとっての“真実の愛”の対象は、全話通して「ブルネットの女性」だった。レイチェルしかりスザンヌしかりメーガンしかり。これは母ちゃん(実母&養母)がブルネットだったからだろう。一方、「ブロンドの女性」は、ベティを筆頭に“上辺の愛”の対象でしかない。で、ブロンドの高級娼婦っぽい女に、「あそこのブルネットの友だちがあなたに興味があるみたいよ」と声をかけられ、女殺しの目で振り向いたドンの明日は……といえば、これはもうメーガンを裏切って浮気街道まっしぐら――しかないわけで、シーズン6はいよいよ不幸になるのだろうなぁ、と期待で胸膨らみまくりですよ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2013年9月2日月曜日

『Victoria2 HoD』を楽しむ

夏は海、夏は山、夏は花火という世間並みの夏休みを送らなかった貧乏な自営業である手前にとって、夏は仕事であり『Vic2』です。あ、『Tomb Raider(2013)』もか。TPSゲームとしては多分、10年振りくらいにクリアしたからね(前にクリアしたのは『GTA:SA』だったはず)。

というわけで、7月末くらいに届いた拡張パック『A Heart of Darkness』(日本語版)を入れて、アメリカ、サルディーニャ・ピエモンテで楽しんだわけですが、新たに導入された「危機システム」とリファインされた「植民地」「海戦」はいずれも良かった。経済は「実りの良いRGOを持つか工業化に成功しないと厳しい」感じで、鉄か石炭のない欧州諸国のスタートダッシュは少し難しくなった感があるかも。ただ、商業技術を同世代レベルに上げたうえで工業化に成功していれば、補助金ダダ流しでも大概黒字になるので、終盤の国家経営は随分楽になった。

ただし軍事費も劇的に上がったので、「自国の経済規模と近隣諸国とのパワーバランス」を見極めながら、戦艦を1隻、連隊を1個追加するか否か、海軍物資、陸軍物資をどのレベルまで下げるか否かを判断する必要があり、これが実に面白い。大戦で負けたらワヤになる――大戦条約を飲まされて常備軍が解体されたところにアカどもが跳梁して赤化というのが当たり前のように起きる!――ので、下手に軍備を削減するわけにいかず、かといって補給限界まで艦隊をつくると維持費で国家財政がパンクする……ってことになるので、国家台帳で列強の連隊数や艦船数を見ながら、「いまはフランスと同盟しているから、両国で80隻あればドイツにも負けないはず」みたいに、ちまちまと軍備を整えていくのが実に楽しい。

海戦のシステムが刷新されただけなく、陸戦も少しバランス調整されたようで、将軍のスキル、偵察能力、支援能力、地形効果がよりビビッドに反映されている……ような気がする。これはもう感覚的なものなので、本当かどうかわからないけどね。でも、技術力同等の敵(歩兵7、騎兵1、砲兵2)に対して、倍の動員兵(歩兵のみ。指揮、物資100%)をぶつけて惨敗した経験から鑑みるに、ちょっと手が入っているんじゃないぁなぁと。

以下、アメリカとサルディーニャ・ピエモンテで遊んだ記憶について。

・シリーズ通して初めてとなるアメリカプレイ。「奴隷州を作りまくって連合国を強大化させて、統一連合国で暴れまわろう!」という目的を完遂すべく、しこしこと新規ステートを奴隷州にして南北戦争に突入したものの……アメリカ全土の3/4を占めているにも関わらず、合衆国に勝てなかった。

・で、チートを使いまくって連合国で統一してみたら……統一時点でゲームオーバー! これは知らなかった。てことは、連合国プレイを継続したいのであれば、ワシントンは絶対に陥落させられないってことなのね。

・というわけで気を取り直して合衆国プレイ。目的は「モンロー主義を採らない世界警察・アメリカ」。基本戦略は「旧大陸は分裂してナンボ」。独仏どっちも強くさせず、英連邦は解体させるという方針のもと、ベネルクス統一戦争や普墺戦争、普仏戦争に介入しまくる。

・結果、ベルギーはフランドルとワロニアに分割(いずれも合衆国の傀儡国家)され、英連邦はイングランド、スコットランド、アイルランドに分割され、独仏は凋落し、旧大陸国家の7割近くがファシスト独裁国家になった。

・一方、サルディーニャ・ピエモンテ。イタリア建国までの流れは両シチリア王国でのプレイと同じ感じ。ただ、教皇領はイタリア統一時に合流せず、統一後に合邦を求めてきた。

・イタリア統一後の目的は「オーストリアの持つ中核領土全部とコルシカ島(=プロヴァンス)の奪回」。危機に乗じて大戦を引き起こし、フランスを虐めることによりプロバンスだけでなくローヌまで獲り、かつカタルーニャを独立させフランスを追い落とすことに成功。合わせて南北戦争にも積極的に介入して連合国を支援。合衆国を大戦に巻き込んで弱体化させたことで、ゲーム終了まで連合国を残すことに成功。中国にはロシアをけしかけて統一を邪魔させる――という感じで、同盟国のイギリス、ドイツ以外の国を全て引きずり落とした結果、見事に列強1位となった。

・で、両国を最後までと欧州中堅国をいくつかやってみて思ったことは、「ベナン、ナイジェリアを制すものが世界を制すだな」と。結局、工業化成功のカギはゴムの確保と同義――石油はなんとかなるけどゴムはどうにもならない。植民地か影響圏にないと原料不足で工場が稼働しなくなる――であって、植民地獲得競争のときにゴムを産出するアノあたりを確保できさえすれば、「電気機器、電話、ラジオ、自動車、戦車というドル箱工場を幾ら拡張しても原材料確保に困らない」「需要が途切れないから関税ダダ入り」「唸るほどの金をベースに海軍増強」というサイクルに乗って、どんなにしょぼい国でも列強になれるという。その意味では、「植民地兵縛り」と同じように、「ベナン縛り」をした方が面白く遊べるのかも知れない……かも。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

追記:画像の説明。上から「内戦突入イベント」「合衆国がイギリスを追い詰めるの図」「合衆国プレイでの旧大陸地図」「合衆国プレイでの最終スコア」「イタリアプレイでの旧大陸地図」「イタリアプレイでの新大陸地図」「イタリアプレイでの最終スコア」