2014年12月26日金曜日

今年観た海外ドラマの短評

観たけど覚えていないものも多数あり。『ホームランド』とか『リベンジ』とかね。

・Arrow(S2):△。シーズン1より面白い。「実はあいつが生きていて~」みたいな展開については、放送局がCWなんだからしょうがない。リアリティレベルは高いように見えて、随分低めなので、肩肘はらずに見ていられる。大筋はシーズン1とほぼ同じで、要するに「バットマン・ビギンズ」を22~24epに渡って展開しているだけ。サラ(=ブラック・キャナリー)役のケイティ・ロッツは、ケツあご以外は文句なし。何より良く鍛えられたボディと、切れのあるアクションが良い。『マッドメン』で「野暮ったいカルフォルニアガール」を演じていたとは思えない。番組クラッシャーで有名なサマー・グローたんが結構出ずっぱりであったにも係わらず、シーズン3まで継続できたということは、それだけ番組に魅力があったからなのかも。

・私はラブリーガル(S4):×。シーズン3までは本当に面白かったんだけど……。シーズン全体の構成だけでなく、各話の法廷ドラマの出来も目に見えて質が落ちたような気がする。あと、これまではジェーンのハナシと対になるように、ステイシーのハナシが展開されていたものだけど、S4ではステイシーのハナシが随分減ってしまったのがねぇ。ステイシーファンとしては残念の極み。

・アウトランダー:○。8話まで視聴。原作も邦訳されたものは全て読んだけど、ドラマの方が面白さ、深みとも格段に上。S1E1の展開が結構ちんたらしているので、昨今流行のサッサとタイムトラベルするタイプのハナシに慣れた人には厳しいかも知れないけど、演者の魅力でグイグイ引っ張られる。ep2からはタイムトラベルモノの魅力がフルに発揮され、最高に面白くなってくる。原作に忠実なストレートなエロシーンが多いのも特徴的。

・アンダーザドーム:×。S1E2の途中まで視聴して脱落。ここまで見て、「あぁ、いつものキングね。ようするに『ザ・スタンド』とか『ミスト』みたいな展開になるのね」と早合点して自主的に視聴終了。聞くところによると『LOST』っぽいらしいけど、そもそも『LOST』みたいな「謎ありきのドラマ」が苦手中の苦手なので、どっちみち見続けても時間の無駄になるだろうと納得。

・Dr.WHO:◎。S4のクリスマススペシャルを視聴。S5からS7まで視聴して、ようやくマット・スミスに慣れたと思ったのに、いざ、デヴィッド・テナントを見ると、最初の1分で全部持っていかれた。もうね、彼は終身名誉ドクターでいいと思うの。

・ブレイキングバッド(S1~S5):◎。アメリカ文化の基礎教養レベルの作品。脚本、配役、演技。どれをとっても隙がない。面白さは文字通り破格。誰が見ても楽しめることは必定。これを見るためだけにHuluに加入してもいい。

・ハリーズ・ロー:△。S1E3まで視聴して中断。キャシー・ベイツはいいし、ブリタニー・スノウもかわいいんだけど、それ以上にコレといった魅力が感じられず。

・パンナム:×。S1E1で脱落。美術と衣装、CGは大したものだけど、肝心の脚本がダメ。ハナシの焦点が絞りきれていなくて実に散漫。女の一代記を見せたいのか、スパイ危機一髪を見せたいのか、ハイソなヤンエグの華麗な恋愛事情を見せたいのか。全部盛り込もうとして中途半端な出来になっている。

・グリム:×。S1E3で脱落。グリム童話をモチーフとした『量産型スーパーナチュラル』 ラスト近くに、あのエリザベス・マスラントニオ――トニー・モンタナの妹を皮切りに、90年代前半までハリウッド大作のヒロインをたびたび張っていた名女優――が出てくるというので、最後まで我慢して見ようと思ったんだけどねぇ。『スーパーナチュラル』でさえ、S1最後まで持たずに脱落した手前には厳しかった。

・ロストガール:△。S1E3で中断。こっちは女の子2人組による『量産型スーパーナチュラル』。主人公がサキュバスで、『スペースバンパイア』みたいな特技を持っているところが面白いし、サブの子もカワイイから見続けたいんだけど、それ以上の魅力がないところがなぁ。

・メジャークライムズ(S1):○。主人公がドニー・ダーコの母ちゃん(あるいは地球連邦大統領)になっても、面白さは相変わらず。手前的にはフリンとプロペンザの二人が元気でいれば、それで満足。脚本の完成度はいつもどおりハイレベル。良くも悪くも安定した面白さ。

・デクスター(S8):△。S5以降では一番面白くなかったかも。ラスボスが小物なのは仕方がないとしても、ハンナとの復縁とかデボラとの関係修復とかがね、ハナシの展開にあわせて無理矢理こじつけられた感がありありと感じられしまってね。ちなみにデクスターについての手前の評価は、「完成度ならS1。面白さならS2。でも一番好きなのはS3」という感じ。

・チャック(S5):△。ep1は面白かったけど、それ以降は尻すぼみ。これまで意図的に伏せられていたこと(サラの母親など)も全部開陳しつつ、広げっぱなしだった風呂敷をある程度畳むことに成功しているけど、展開が異常に早いので、脚本のアラが目立つ目立つ。フルシーズンでやっていれば大分印象が違ったんだろうけど……。終わり方については、まぁ、アレでいいんじゃないかと。

・ホワイトカラー(S4):○。いつかつまらなくなる! と思いながら見続けているものの、全然つまらなくならなかった。全シーズン、一定して面白い。アレックスが劣化したことと、番組内での扱いがぞんざいなことにナミダしたけど、それ以外にこれといった不満はなし。

・リゾーリ&アイルズ(S1~S3):△。刑事モノとしても家族モノとしても中途半端な出来なドラマだけど、タイトルになっている2人のキャラ造形があまりにも良くて、それだけで持っているドラマ。あと、オープニングについては、ここで取り上げた全てのドラマの中で一番かっこいい。

・スーツ(S1~S2):○。S1E1の出来が存外良かったので、その貯金で見続けているうちに段々とハマっていった。ヒロイン役は『フリンジ』に出ていたときとは打って変わって美人に撮られている。メイクと服装でここまで変わるのだね。

・アルファズ(S1):△。S1まで見て中断。S2はDVDをレンタルすれば見られるけど、お金を出してまで見る価値はないと判断。内容は劣化版『HEROS』。

・コバート・アフェア(S3):×。ジェイとお姉ちゃんの退場で、ハナシが一気に薄っぺらくなった。元々OLに毛の生えたようなアニーが、銃声に怯えながら書類を獲ったり獲られたりするような一風変わったスパイモノ――というのがウリだったのに、S2で戦闘訓練をして以降、良くあるアクションモノになっちゃったのがなぁ。

・パーソンオブインタレスト(S1~S2):△。S1E1は最高に面白かった。けど、以降はこれ以上に面白くはならず。S2はS1よりハナシがつまらないものの、エイミー・アッカー(加藤夏希の上位互換)、サラ・シャヒ(とにかくイイ女)という、手前の好きな二大TV女優が出てきたので、彼女たち見たさに視聴を続けた。

・ハウスオブカーズ(S2):◎。文句をつけるところは一つもなし。ドロドロした権謀術数が好きな人なら見ないと損。一言でいうなら“21世紀のアメリカ版夫婦坂”だけど、妻は耐える女では全然なくて、夫以上に野心があり智謀に長け執念深いという女傑。これを演じきるロビン・ライト(フォレスト・ガンプのヒロイン。そう、あの清楚系クソビッチ!)が本当に素晴らしい。

・エレメンタリー(S1):△。S1E8で脱落。ホームズ、ワトソンの配役、演技に文句をつけるところはゼロ。てか、BBCの現代風リメイクより好きだったりする。この辺はさすがにハリウッド俳優なんだけど、ここまでのところでは、お話自体に大きな魅力が感じられず。何というか、よくある刑事モノとあんまり変わらない感じがしてね。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。