2010年7月31日土曜日

日付とラテ欄、野球の結果以外はウソばかり!?

【秋葉原17人殺傷 被告語る2日目(11)】「自殺に他人を巻き込むなら目標100人」… 膨張する妄想

>弁護人「派遣切りに憤慨したことが犯行の動機ではないのですね」
>被告「それはないです」

じゃぁ、事件直後の報道は何だったんだ? コロンバイン高校銃乱射事件もそうだけど、この手の凶悪事件の“通説”ってのはデタラメばかりだね。コロンバイン事件の日本版wikipediaの項目なんて最初から最後まで間違いばかりだし。

記者やジャーナリストにも(というか「だからこそ」)確証バイアスが働いて、自分たちが考えるストーリー――秋葉原事件では「派遣切りで絶望した故の犯行。悪いのは小泉改革だ!」。コロンバイン事件では「オタク、ゴス、メタル好きな異端者の犯行。オタクはおっかねぇ!」という世間一般に流布している通俗的な見解――に沿った報道をするんだろうから、こういう報道は事実関係だけを押さえておいて、あとのことは聞き流すのが賢明なのだろうなぁ。

まぁ、相手を貶めるために頭から尻尾までウソをつくのもいるけど、こういう人間のいうことは信用できんわね。安倍晋三は憲政史上最低の総理大臣だと思うし、野中弘務ほど信用できない政治家はいないと心の底から思うけど、少なくとも両人は「いいのがれ」や「しらばっくれる」ことはしても、白を黒と言いくるめるような「あからさまなウソ」はつかなかったからねぇ。

2010年7月30日金曜日

当blogの“オレルール”について

当blogには、スタートするあたって自らに課した“オレルール”というものがあります。この“オレルール”については、知り合いや仕事仲間などに請われた際に話していたので、「何となくみんな知っているものだろう」と思い込んでいたものですが、よくよく考えてみたら肝心のblogには一切書いていなかったことなので、今回はこの“オレルール”を紹介することにします。

“オレルール”の条文は以下の2条です。

・第1条――毎日更新する。
・第2条――週1回は「野球本」を紹介する。

このうち毎日更新はいいとして、なぜ「野球本」の紹介なのか? と疑問に思われる人も多いかと思います。

なぜ、「野球本」の紹介なのかといえば、blogを始めた一番の理由が「野球本を紹介したかった」からなんですよ。

元々は、「手元に山積している野球本をこのまま死蔵させるのではなく、なんか良い形で活かせないかなぁ。このままブックオフに流すのはもったいないし」という漠然とした考えしかありませんでした。が、仕事が急減し、日がな読書とネットとシヴィライゼーション4:ビヨンド・ザ・ソードばかりをやっていたときに、「そういえば世の中に書評系blogや野球観戦、評論blogは数多くあれど、なぜか<野球本のblog>はないよなぁ」と思いついたことが、このblogを始めることになったきっかけです。

で、「尊敬する兵頭二十八師にならって、手前の持つ知識・情報をWeb上に紹介する運動をしてみようか」「兵頭師の軍事情報みたいに役立つことじゃないかも知れないけど、野球本の情報だって全く無駄ってわけじゃないだろうし」――という動機で始めたものであって、メインコンテンツは野球本の紹介なわけです。

なんてことを書くと、「お前、最近週1回の野球本紹介なんて全然してねぇじゃねぇか!」と突っ込まれそうですが、その突っ込みは甘んじて受けますよ。実際、最近は月1回更新みたいなものですから。

こっからは言い訳ですが、最初の3回くらいのアッサリ風味な感じで紹介するのであれば、週1回更新も可能なんですよ。ただ、何度か書いているうちに「もっと突っ込んだモノを書きたいナ」という気持ちがムクムクと盛り上がってですね、なかなかアッサリと紹介できなくなってきたわけです。最近のように少し深く紹介するとなると、そこそこ下準備をする必要もありますからね。

なもんですから、最近は第2条について「月1回は野球本を紹介しよう」くらいに考えています。

最後に取り上げる野球本の種類についてですが、これは「プロ野球選手及びOBが書いたもの」という縛りを設けています。原則的にスポーツライターが書いた本は取り上げません。理由は二つあって、一つは「プロ野球選手及びOBが書いた本しか持っていない」ことで、もう一つは「スポーツライターの本の大部分はつまらない」ことです。つまらないものをわざわざ取り上げて腐すのは品がないですからね。

2010年7月29日木曜日

史上最低の厚生大臣だよなぁ

・<中央省庁>「政権交代で残業増」厚労省は5割
・長妻氏ら三役に「おごり」と苦言 厚労省の若手PT

つまり、長妻昭がバカってことですね。ハンス・フォン・ゼークトの言葉として知られている(って俗説だけど)軍人の四分類――

A.有能な怠け者は指揮官向き
B.有能な働き者は参謀向き
C.無能な怠け者は兵隊向き
D.無能な働き者は処刑せよ

――のうち、典型的なDタイプの男だからね。こういうくだらないことをやる奴ってのは。無能なクセに文句だけは一流で絶対に頭を下げない。無謬性を好む社会主義者らしいや。

長浜博行副大臣曰く、「三役の考えが職員に伝わる仕組みを考えなければならない」ってことだけど、こういう風に「(頭の良いオレさまが)システムを作れば解決できる」って考え方は、スターリンや毛沢東がやっていた「(頭の良いオレさまが)スローガンを唱えれば問題は解決できる」ってのと同じことだからね。<頭の良い指導者>の考えを忠実に実行するよりも、<下々の奴ら>に勝手にさせた方が、ほとんどのことで上手く行くってことは“歴史的必然”なんだけどねぇ。

追記:久々に見たテレ東の本気

肉肉弾弾肉弾弾w

 ↑
JOHN

2010年7月28日水曜日

*読書メモ:テレプシコーラ第2部・第4巻

手前が最も尊敬する漫画家である山岸涼子御大の最新刊を読んだわけですが……ローザンヌ編、長ぇよ! 

このペースだとあと2巻くらいかかるのかな? 1部を終えてから更にミッチリと取材をしたらしく、随所に挟み込まれる薀蓄――薀蓄的に見た今回のクライマックスは、スポーツと慣性とインナーマッスルの関係についての解説!――と、バレエシーンの立ち姿描写の美しさは相変わらず素晴らしかったわけですが、個人的にはローラ・チャンvs茜のシーンにおけるローラの厩戸皇子っぷりにKOされましたよ。

あと、96頁下の茜の描写(御大の「オ! まともな顔」の突っ込みアリ)と演出。最近の漫画には珍しいくらい、単純すぎるほど単純な演出だけど、こういうところで下手にカッコつけたり崩さないのが御大の“ウデ”だよなぁ。こういう描写があるから、一見、トンデモなくて嫌らしい行動をしていても、キャラとしてキッチリ成立しているんだよなぁ。

って、六花が、六花がぁ! あと、完璧に演じたはずの茜もか! 御大は鬼や、悪魔や!

いやホント、御大のSっぷりはパネぇっすよ。やるときはやるというか、老いてますます盛んというか、予想を裏切り期待は裏切らないというか(この逆の漫画家は唸るほどいるけど)。4巻まで引っ張ってこの仕打ちとは。

御大! 一生ついていきます!

ローラが最後に踊るのが「『コッペリア』よりスワルニダのバリエーション」。千花の得意技というだけでなく、1部1巻でアノ娘が黒のレオタードを着て千花と六花の前で始めて踊った演目ということか。要するにローラの正体は……うわなにをするやめrくぁwせdrftgyふじこlp



2010年7月27日火曜日

辻本清美が離党するっていうけどさぁ

お花畑な左翼のことなんてどうでもいいけど、余計なお世話と知りつつ一言。

こういう裏切り者は、日本人にとことん嫌われるってなぜわからないかね?

そりゃ、次の選挙で民主党から対立候補出されたら終わりと思ったのかもしれないけど、次の総選挙は「民主必敗(ただし、自民必勝とは限らない)」の戦いでしょう? だったら、敢えて野党の立場に止まればこそ生きる目があるはずなのにねぇ。現実無視のお花畑とはいえ非自民、非民主なんて一番おいしいポジションじゃないの。みんなの党にいったり、新党つくったりするわけじゃないのなら、先の展望が何一つない離党になるんじゃないかね?

もしかして、それほど副大臣のポストが美味しかったのか?
それとも、みずぽの後釜狙って運動したものの誰の賛同も得られずに都落ちするのか?

これを契機に、社民党の代議士連中が離反する(早い話、みずぽが見捨てられる)と、衆議院で2/3確保できることになって3年間は連立組み替えがなくなり、国民新党が政権に残ることになり、外国人参政権法案が少しだけ通りにくくなる――といっても、議員立法で法案が出されれば、公明党が賛成して通っちゃうけど――ってことで、これはこれで歓迎すべきなのかも。もし、こういうことになれば、功績第一等の辻本は大臣ポストを得られるんでしょう。それでも次の総選挙で通るのは難しいと思うけどねぇ。

いずれにせよ、こういう選挙区の事情で立場をフラフラさせる奴は、なんで勝ち組の小早川金吾があれほど嫌われて負け組の石田治部が妙に好かれているのか、じっくり考えたほうが良いと思うけどなぁ。



2010年7月26日月曜日

アルソック体操をしていればケガしなかったのに!

中日・井端、右目異常訴え再び抹消…長期離脱か

残念ながら今年はもうダメかも。となると、今のところ結果を出している堂上直倫選手がセカンドのポジションを掴み、センターラインの要となるショートは荒木雅博選手がガッチリ守ると。時々悪送球するし不安っちゃぁ不安だけど、他の5球団のショートと比べてみれば及第点以上でしょう。前任者と比べるのは酷ってもんですよ。

って考えると、結果的にコンバートして良かったってことなのかな? 

もし、ショートが空きポジションってことになったら、満足に守れるのは岩崎達郎選手しかいなかっただろうから、攻撃面での穴がデカ過ぎただろうしね。堂上選手にショートを守らせる? 坂本勇人選手レベルでいいならOKだけど、それじゃセンターラインが固まらないでしょうよ。

CM ALSOK体操

吉田沙保里、憧れの男性は中日の●●選手

吉田沙保里が井端結婚にファンとして祝福

2010年7月25日日曜日

清原和博、「反骨心」:その5

清原の「あれもこれも他人のせい」にする話は、この本のほぼ全編に渡って出てくるものなので、一々指摘はしない。興味があったら図書館で借りるなり、立ち読みするなり、アマゾンで買うなりして確かめてもらいたい。

ちなみに清原の自伝は『反骨心』のほかに『男道』(幻冬舎)があるが、内容はほとんど変わらない。冒頭、ある巨人軍関係者(長嶋一茂のこと)から戦力外通告を受けたという下りから、ドラフト後、桑田真澄を殴りに行くと息巻いたチームメートを止めるエピソードまで同じなので、「写真のある方が良い」のであれば『男道』を読み、「新書版で手に取りやすい方が良い」のであれば『反骨心』を読むのが良いかも知れない。

ただ、数多ある「他人のせい」「プレッシャーに負けた」話のなかで、一つだけ紹介したいエピソードがある。巨人の四番を初めて経験したときのことだ。

「結局、移籍一年目の僕が一三〇試合に出場したとはいえ、打率二割四分九厘、ホームラン三十二本、九十五打点という成績だった」
「ホームランと打点は前年より増えているのだが、打率は低かったし、なによりチームは日本一奪回どころか、四位に低迷した」
「そして、優勝を逃した責任が、史上最高の三億六〇〇〇万円の年俸をもらっている僕に一身にふりかかった。僕は“A級戦犯”の汚名を着せられた」
「というのも、僕が移籍する前年は落合さんが四番を打ち、ジャイアンツは優勝した。ところが、翌年僕が四番に入ったら、Bクラスに落ちてしまった。四番の差がはっきりと出てしまったのだ」(160~161頁)

「ライオンズのころは、『七回も失敗できる』とポジティブに考えることができた。だが、ジャイアンツでは『七回しか失敗できない』と、どうしてもネガティブにとらえざるをえなかった」
「なにしろ、『一回でも』失敗すれば、注目度が高いから容赦ない罵声が飛ぶし、失敗した場面がテレビや新聞でクローズアップされる。ましてやクリーンナップを打つバッターが失敗すると、期待が高いぶん、非難も倍増する」
「僕は、ジャイアンツというチームが持つ見えないプレッシャーに、あらためておそれ、おののいていた」(162~163頁)

この告白を読んで、「なるほど、巨人って大変なチームなんだなぁ」と思った人は、以下の落合博満の回想を読んでみてもらいたい。

「どこのチームの四番であっても、四番は四番なんだよ。もし、ロッテや中日で四番を打っていた時と今とで意識の違いがあったとしたら、オレは今ごろこういう地位にはついていないよ」
「よく『ジャイアンツの四番は特別なのか』と聞く人がいるけれど、それは極論すれば、『お客さんがたくさん入っているときは一生懸命やるのか、入っていなければ手を抜くのか』と聞いているのと同じだからね」(『激闘と挑戦』。128~129頁)

「俺はOBからあれこれ言われても、それをプレッシャーに感じなかったね。よく『巨人の四番は特別なんじゃないか』みたいなことを聞かれるけど、どこの四番も同じだよ。四番は四番、役割は一緒なんだから。だけど、巨人は特別なんだから、巨人の四番も特別なんだと思いたい人がいるんだろうね」
「俺がこういうふうに思えるのは他所を経験しているからでもあり、巨人の落合ではなく落合そのものとして勝負してきたという自負があるからだろうね」(『不敗人生』。81頁)

清原の持つ野球選手としての『肉体的才能』は、多分、落合のそれを大きく凌駕していたのだろう。しかし『精神的才能』についていえば、落合の足元にも及んでいなかったのではないか? 「巨人の四番」を巡る両者の見解を見る限り、こう思わざるを得ない。

「落合と清原が巨人で共存(ファースト落合、サード清原)していたとしたら、既に身体能力のピークを過ぎていた清原とはいえ、いくつかの三冠タイトルは獲れていたのかも知れない」――時々、このように考えることがあるが、自伝に書かれている清原のヘタレ振を知ってしまうと、結局、いまと大して変わらなかったのではないかとも思う。

実際、肉体改造後に落合から、「おまえ、上半身に筋肉をつけすぎなんじゃないか?」(183頁)と指摘されても、これを謙虚に受け入れることはなかったと告白している。

「(都築注:肉体改造の結果)そのために、バッティングフォームが変わってしまったのだという。落合さんは飛距離ばかりに気をとられて、本来僕が持っていたうまさが消えてしまっていると指摘した」
「デビュー当時から僕は、落合さんに折につけアドバイスを求めた。落合さんもそれに応えてくれ、いつも貴重な助言をくれた。どれだけ助かったかわからない」
「だけど、今度だけは自分のやり方を変えるつもりはなかった」
「心身ともにどん底だった二軍生活を乗り越え、一軍に復帰した二〇〇〇年七月七日、七夕の夜の大ホームランで、僕はあらためて気づかされたのだ――『ファンが僕に求めているのは、これなのだ。こういう美しい大ホームランなのだ。それでこそさすが清原だと喜んでくれるのだ』」(184頁)

一体、誰のために野球をやっているのか? 「ファンのために」という言葉は、一見美しい。しかし、突き詰めれば自分のためやるものだろう。そうして技術を高め、チームを優勝を導くことでファンの期待に応えるものではないか? 『バクマン。』の港浦がいう通り、「そんな無責任な意見に振り回されては駄目だ。自分達が面白いと思ったものを信念を持って描く」(『バクマン。』6巻、177頁)ことが肝要なのだ。

この下りを読んだときには、「自分の人生までファンに委ねるのか?」「自分が思うような成績が上げられない、思うように技術を高められず、安易な肉体改造に走ったことまでファンのせいにするのか?」といいたくなった。

「ファンのために」「家族のために」――そうした考え方は、一種の逃げであって、弱い自分に向き合うことのできない人間の常套句でしかない。このことにサッサと気づいて肉体改造ではなく、バッティング技術の習得に精進してくれたら――

・60年代は長嶋
・70年代は王
・80年代は落合
・90年代は清原
・00年代はイチロー

――と、間違いなく伝説の存在になっていたのではないだろうか?





2010年7月24日土曜日

デーブ大久保の問題は、ひとえにナベQの問題

西武の二軍打撃コーチの大久保博元(以下、デーブ)が解職された。ネットでスポーツ紙のサイトをザッとナナメ読みする限り、「若手に対する暴力行為」「行き過ぎたパワハラ」といった事情があるようなんですが、具体的な理由についてはどうにもハッキリしません。というわけで、クソ暑いなか駅まで歩いて売ってる夕刊紙を全部買ってきたわけですが……各紙を読む限り、最も深く取材しているのは東スポのようでした。発売から一日経ったので、以下、該当部分について引用します。

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◆東京スポーツ7/24、1面。
・パワハラでコーチ解任デーブ 雄星への暴行全容

~~(前略)~~まず球団が問題視したのが、5月から7月初旬にかけて二軍練習に一切顔を出さなくなった松坂健太外野手(24)の“練習拒否問題”だ。表向きの理由は「内臓疾患の疑いによるもの」だったが、実情は半ば強制的に参加させられる毎朝7時からの「アーリーワーク」への拒絶反応。大久保前コーチへの嫌悪感から2度続けて早朝練習に参加しなかった松坂が報復を恐れ、二軍本体の練習にも姿を見せなくなったという。

選手会からの報告で事態を重く見た球団は「第2の健太を作ってはいけない」と関係者が交代で若獅子寮を巡回。大久保前コーチの行動を監視するようになった。

また選手会からの反発が最も強く、球団が実態把握に時間をかけたとされるのが高額な罰金制度問題だ。「遅刻は1分につき1000円」「見逃し三振1000円」「チームの敗戦は連帯責任で一律1000円」などとペナルティーを詳細に設定し、まだ給料も少ない選手から一度に約20万円を徴収したこともあったという。

集めた罰金は「アーリー会」という選手との食事会等で還元していたそうだが、これに参加しない選手に対して「オレが一番渡辺(久信)監督(44)に近いコーチだということを忘れるな」というような脅し文句で選手を押さえつけ、強引に忠誠を誓わせていたともいう。コーチ権限を逸脱した大久保前コーチの“独裁”に対し選手の反発はすさまじかったが、立場の弱い若手が声を上げることもできず、多くの選手がやり場のない憤りを心の内にため込んでいた。

そんな中、とうとう7月中旬に決定的な事件が起きた。選手会からの報告で罰金制度への不満を把握していた球団が、関係者を通して「高額な罰金制度の廃止」を求めると、それに逆上した大久保前コーチが、寮内にある選手ロッカーに血相を変えて飛び込んできたという。向かった先はかねて罰金制度に反抗的だった雄星(菊池雄星=19)。目撃談によると「テメーだろ、(球団に)チクったのは!!」と雄星の髪の毛を引っ張り、胸ぐらをつかんで小競り合いとなったそうだ。

正義感が強く理不尽なことが許せないタイプの雄星は反抗的な態度を示したという。あろうことか育成の現場で球団の宝に対して暴力を振るった行為は瞬く間にフロントの知るところとなり、数日後、関係者による選手への聴き取り調査へとつながった。~~後略~~

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この件についていえば、一番悪いのは渡辺久信監督でしょう。二軍の打撃コーチに好き放題させるということは、「70人足らずの支配化選手の状況すら把握できない」か「チーム状況を良くわかっていても、部下の横暴を止められない」程度の指導力しか持っていないということ。完全な監督不行き届きです。解説者兼タレント事務所の社長として、それなりに稼いでいたデーブを安い年俸でコーチにさせたという負い目があったから、デーブにキツイことを言えなかったんだろうけど、ここまでの横暴を許しちゃうとはねぇ。

こうした負い目に加えて、「一軍打撃コーチにしたら日本一」「辞めさせたらBクラス」「二軍打撃コーチに戻したら首位」という抜群の実績を残している“名コーチ”だから、投手出身の渡辺監督としては「野手のことはデーブに任せる」と介入しづらかったんだろうけどね。何でデーブ如きが“名コーチ”なんだって? アーリーワークをはじめとする指導法の良し悪しはどうあれ、コーチも監督もプロである以上は結果が全てだもの。その結果を――現在のプロ野球界では明らかに抜群の結果を――残している以上、デーブのことは“名コーチ”と認めざるを得ないでしょうよ。

それにしても、もし解雇となったらデーブはどうするのかなぁ。フジテレビにしてみれば、リストラする気マンマンだったところでコーチとして出て行ってくれたから、今更解説者として復帰させることはないだろうし(水戸繋がりで世話になっていた豊田泰光もサンケイグループとは切れているし。もっとも豊田は既にデーブのことを見限っていたけど)。あの程度の実績だと他局で解説者の口を捜すってわけにもいかないだろうし。加えて、このスキャンダルだからね。……政治家にでもなるか?

追記:黒江を追い出したのもデーブというより、目の上のたんこぶをウザく思ったナベQの意向なんだろうなぁ。デーブがここまで増長できたのは、こうした汚れ役を“あうんの呼吸”で買って出たからこそなのかもね。

2010年7月23日金曜日

マジか!?

いま、となりのトトロを見終わってNHKをつけたら村崎百郎氏が殺されたってニュースがあったんだけど……。

追記:マジだった。鬼畜系ライターを自称していたから、らしいといえばらしいという最後なのかなぁ。「社会派くんが行く」は連載&単行本も読んでましたよ。ご冥福をお祈りします。

清原和博、「反骨心」:その4

「ただ、この身体は僕だけのものではなかった。両親が産んでくれたものだ。自分だけの意志で決めるわけにはいかない。だから、母親に電話して確認をとった。もちろん、なぜタトゥーを入れるのかという理由も告げて……」
「だが、母親の答えは『それだけは勘弁や』」
「『タトゥーなんて入れたら、私が死ぬ』と泣き叫んだ。そういわれては、さすがの僕でも強行するわけにはいかなかった」(24頁)

「僕は受話器の向こうの母に、つい弱音を吐いた」
「『おれ、明日スタメンで出るんやけど、バッティングの調子がよくないんや……』」
「すると、母はいった」
「『なにとぼけたこというてんの! あんたのフォーム、テレビで見ているとすごく小さくなってるよ。三振したってええやないの。高校のときのように、思い切り振りなさい』」(75~76頁)

「僕を目覚めさせたのは、母親のひとことだった。母親は僕にこういった」
「『いつまでメソメソしてんの! あんたが勝手に巨人を好きになって、勝手に振られたんだから、いつまでもピーピー泣くんじゃない。悔しかったら、西武で活躍して、巨人に『清原を獲っておけばよかった』といわしてやったらええねん! 見返してやり!』」(125頁)

「そして、それを聞いた母親がいったのだ」
「『あんたはジャイアンツに行くべきだ。ジャイアンツに対するうらみつらみからタイガースに行っても、同じことの繰り返し。あんたの野球人生、ずっと憎しみのなかで終わることになるよ。ジャイアンツが勝っているのを見て、また泣かなあかんことになる。ドラフトのことは謝ってくれたじゃないか。あんたはジャイアンツに行きたかったんでしょう。だったら、周りがなんといおうと、自分の『夢』を貫きなさい』」(152頁)

上から順番に、「巨人時代末期に不退転の決意を示すべく刺青を入れようとしたとき」「新人時代、バッティングに悩んでいたとき」「ドラフトで西武に指名され入団を悩んでいたとき」「FAで巨人に行くか阪神に行くか悩んでいたとき」に、母親に電話で相談した際の回想だ。このように清原がプロ生活の岐路で悩んでいたとき、最後に頼みとしたのは母親だった。

未成年だったドラフト時や新人時代に母親へ悩みを打ち明けるのは良いとしても(個人的にはどうかと思うが)、その後のFA時、巨人時代晩年のときに相談するというのはいかがなものか? 当時の年齢はそれぞれ29歳、38歳である。いい大人がやることではないだろう。

これをもって「マザコン!」と指弾したいわけではない。母親を慕うこと自体は別に悪いことではない。問題は「人生の岐路を自分自身で決断できない」「重い決断を下すときに、母親の一言を必要とする精神構造」にある。より踏み込んでいうなら、「自分の人生を他人(母親)任せにしている」ということだ。

このようになメンタリティの持ち主は、自分にとって都合の悪いことがあっても、自分の腹一つで飲み込めず、何かのせいにしてしまうものだ。

西武時代、深刻な不振に陥っていた1991年のシーズンについて、清原はこのように回想している。

「よくいわれるように、もともと僕はホームランバッターではない。岸和田リトルの栄川監督からつねにセンター返しをするよう教えられたこともあって、『右中間に飛ぶホームランはセンター返しの延長戦。センター返しこそ、最良のバッティング』だと考えていた。ホームランは、ヒットの延長だと思っていたのだ」
「ところが、先ほど述べたように、周囲はそれでは許してくれず、ホームランを期待した。先輩の秋山さんや渡辺久信さんを押しのけて一億円プレーヤーになっただけに、その期待はさらに高まっていた」
「『1億円の期待に応えなければ……』」
「そのプレッシャーがあらためて僕を襲っていたのである」(141~143頁)

つまり、「四番としてホームランを期待されるプレッシャー」「先輩を押しのけて一億円プレーヤーになったプレッシャー」に負けてスランプに陥ったということ。何の衒いもない実に素直な回想――といえばそれまでだが、それにしても一流のプロ野球選手だった男が言う言葉ではないだろう。

一流~超一流選手の自伝で、「プレッシャーに負けちゃったのよ」と回想しているものは99%ない(99%としているのは、手前が世に出ている全ての野球本を読んでいるわけではないためで、手前が読んだ数多の野球本の内容を思い返す限り、こういう情けないことを告白している自伝は一冊もない)。自伝という、ある程度“ええかっこしい”のウソが許される本で、自らの不甲斐なさをプレッシャーのせいにしてしまう――「これほどに大きなプレッシャーだから押しつぶされたんよ。決してオレの実力が足りなかったわけじゃないんよ」という自己弁護する――ハートの弱さこそが、清原の弱点だったと思うのだ。
(つづく)

2010年7月22日木曜日

清原和博、「反骨心」:その3

清原が巨大な才能を腐らせてしまったという見方は、手前の専売特許ではない。多分、KKコンビ時代から清原を見ているほとんどの野球ファンは同じように考えているだろうし、プロ野球OBの多くも同じように考えているようだ(野村克也、張本勲、落合博満など)。

問題は、なぜ巨大な才能を腐らせてしまったのかということだ。

これについても諸説あるが、大雑把にまとめると「練習が嫌いだった」「夜遊びばかりしていた」の2つにつきるだろう。

ただ、この2つの説だけでは、巨大な才能を腐らせた理由の全てを語っていないと思うのだ。

まず「練習嫌い」について。こうした評価は清原には当てはまらないのではないか? 何といっても下手なプロよりも練習させるPL学園全盛期の“最高傑作”なのだ。高校時代のKKコンビは誰よりも練習していたという(同級生、監督、ライバルらがもれなく証言している)。少なくとも元木大介のような「生来の練習嫌い」ではないだろう。プロ入り後も、西武時代は練習にも真面目に取り組んでいたとされている。練習についていえば、質はどうあれ量は十分以上こなしていたといえるのではないか。

巨人時代ではどうだったのか? 肉体改造するまでの成績は西武時代とさほど変わらず、その点で「西武時代末期のスペック通り」の働きはしていたといえる。つまり、西武時代の成績を維持するに必要なだけの練習はこなしていたと考えられよう。ただし、肉体改造から晩年にかけては、明らかに練習不足だった。

次に「夜遊び」について。これについては王貞治をはじめ、往年の超一流選手のほとんど全てが遊びまくっていたことを挙げれば十分だろう。遊びまくっても打てる選手は打てるのであって、「遊ぶ=練習しなくなる=才能が腐る」というほど単純な等式で表わせるものではないはずだ。

つまり、「練習嫌い」という評価は「夜遊び」というイメージに基づいたレッテル張りに過ぎず、巨大な才能を腐らせた本質的な問題ではないのではないか? というのが手前の考えだ。

ではなぜ、清原は巨大な才能を腐らせてしまったのか?

手前は、「悪いことを他人のせいにするメンタリティの弱さ」にあったと考えている。すなわち、超一流のプロ野球選手に必要な『精神的才能』(=悪いことを他人のせいにしないメンタリティの強さ。つまるところ責任感の強さ)に欠けていたということ。

なぜ、このような考えを持つに至ったかといえば、清原の自伝『反骨心』を読んだからだ。この自伝には、清原の持つ「悪いことを他人のせいにするメンタリティの弱さ」が如実に顕れている。
(つづく)

2010年7月21日水曜日

清原和博、「反骨心」:その2

「プロ野球史上、屈指の『肉体的才能』を持っていたものの、『精神的才能』欠け大成できなかった選手」――これがプロ野球選手・清原和博に対する手前の評価だ。

小学三年生のときにKKコンビのデビューを目撃した“KK直撃世代”だけに、こういう辛辣な評価をするのは気が引けるものの、清原のプロ生活を虚心坦懐に振り返ってみると、どうしても上記のような評価になってしまう。

手前に野球選手の才能を見通す眼はない。これはもう筋金入りで、手前が「こいつは凄い!」と思ったアマチュア選手――東亜学園の川島堅、秋田経法大附属の中川申也と小野仁、横浜高校の紀田彰一、PL学園の田中一徳、川之江高校の鎌倉健など――はことごとく大成せず、「こいつは大したことない」と思った選手――愛工大名電の鈴木一郎選手、福岡一高の前田幸長、東北高校のダルビッシュ有投手、光星学院高の坂本勇人選手――の多くが大成した。

このように小関某くらいの“逆神”っぷりなので、野球選手の才能についてとやかくいうのはどうか? と思うのは事実だ。ただ、いくら野球選手の才能を見通す眼がないといっても、あまりにも傑出した才能の良し悪しくらいは判断できるつもりだ。

桑田真澄、立浪和義、松井秀喜選手、田中将大投手などは、立ち姿から練習時の動きを見るだけで明らかにセンスが違うというか、良い意味で周りに溶け込めない強烈な個性があり、「こういう選手がプロで成功するんだろうなぁ」ということを、一考の余地もなく受け入れさせる何かがあるよう感じたものだ。

このクラスの誰が見ても凄い選手であれば、ちょっとした野球ファンでもハッキリと良し悪しがわかるものなのだろう。実際、前評判も高く、甲子園でも大活躍して、プロでも大成功を収めている。

このような明らかに傑出した才能の頂点に立つ選手が、清原だった。

「20年に1人の天才? いやプロ野球史上最高の天才だよ」
「王貞治のHR記録を超えられるのは彼しかいない」

プロ入り前からありとあらゆる称賛を受け、プロ1年目に高卒新人記録の全てを塗り替え、「ようやく名実共にONを超える選手が現れた!」と自他共に認める活躍をした大天才――。そんな清原のキャリアハイが新人時代で、その後、三冠タイトルを一つも獲らずに引退するとは、当時誰もが思わなかったに違いない。

「いや、通算安打2122本、通算HR525本という偉大な記録を作った選手に『大成できなかった』なんて失礼千万!」

という声もあろう。でも、彼の持つ巨大な才能を持ってすれば、打撃三冠タイトルの一つや二つは当然のこと、三冠王だって軽くとれたはずなのだ。

清原がプロの水になれた頃には、すでに新人時代の輝きを失いつつあるように見えた。当時、田舎でプロ野球ニュースに映し出される清原の勇姿を見ながら、「なぜ、落合博満を軽く凌駕する才能の持ち主が3割30本くらいのノルマをクリアできないんだろう?」と思っていた頃、勃然と思いついたのが『肉体的才能』『精神的才能』という考え方だった。

というわけで、本編の野球本紹介の前にもう少しだけ与太話を続けます(;^_^A

2010年7月20日火曜日

祝! 球団記録更新!

大島ナイス! よく出てくれた!
森野バントうめぇ!
ブランコ敬遠ってアホだろ!
ベンさんキタ━(゚∀゚)━!!!!! 

あ、あとブーちゃん初打席。なんという俊足!

これで5試合連続無失点! うれしいにも程がある!

追記:無失点記録は球団記録更新だけど、5試合連続完封勝利は日本記録なんだってね。今日も完封したら無失点記録も日本記録になるのかな?

清原和博、「反骨心」:その1

「プロ野球選手の才能には『肉体的才能』と『精神的才能』があり、どちらかが著しく欠けていると成功は覚束ない」(都築有)

と書くと、名言っぽく見えて途端に偉そうに見えますが、ともあれこれが手前の持論です。

「スポーツマンでもなく体育会系でもない人間が何を偉そうに!」

といわれると一言もありません。あくまでも、30年ちょっと野球を見続けてきた一野球ファンの意見です。

『肉体的才能』『精神的才能』とは何か?

これを定義づけると、それだけで20エントリくらい消費しそうなので、ここではごく簡単な“オレさま定義”を紹介することでお茶を濁すことにします。

手前が考えるプロ野球選手の『肉体的才能』とは、生まれつきの身体能力のこと。身長、手の大きさ、手足の長さ、足の速さ、肩の強さ、視力、柔軟性、関節の稼動範囲……挙げていけばキリがありませんが、ここでは「練習だけではどうにもならない身体のポテンシャル」くらいに考えてください。

もう一つの『精神的才能』とは、『肉体的才能』以外の生まれつきの才能のこと。一言でいえば「頭の良さとか精神力の強さ」みたいなものです。地頭の良さ(思考の柔軟性、知能の高さなど)、プレッシャー耐性、環境適応の早さ、語学センス……こちらも挙げていけばキリがありませんが、ここでは「練習だけではどうにもならない頭のポテンシャル」くらいに考えてください。

偉そうに“オレさま定義”を紹介している手前は、日頃、プロ野球選手をどのように見ているのかというと――

「あ~そういえばアノ選手は、飛ばすパワーは凄いけどバカだよね」(『肉体的才能』に恵まれているものの『精神的才能』に欠けているタイプ)
「コノ選手は打球判断とか練習への取り組みは素晴らしいんだけど、いかんせん背が低くてパワーがね……」(『精神的才能』に恵まれているものの『肉体的才能』に欠けているタイプ)

――といった具合に眺めています。

で、タイトルに清原和博の著書を上げているのに、何で本のハナシをせずにこんな与太話をしているかというと、手前が清原のことを書くには、この『肉体的才能』と『精神的才能』のハナシを絡めないと、どうにも上手く処理できないからなんですよ。
(つづく)

2010年7月19日月曜日

マツダスタジアムでの初記録は中日が独占しますた

3 名前:名無しさん@恐縮です[] 投稿日:2010/07/18(日) 21:00:15
初ヒット:荒木(中)
初ホームラン:和田(中)
初打点:和田(中)
初勝利:吉見(中)
初セーブ:ネルソン(中)
初三タテ勝ち:中日
初三タテ完封勝ち:中日

初失点:ルイス(広)
初被本塁打:ルイス(広)
初敗戦:ルイス(広)
初振り逃げ:喜田(広)
初三タテ負け:広島
初三タテ完封負け:広島
(2ch芸スポ板より)

ああ、なんという多幸感!!

巨人がああもブザマに負けた後にこの快挙だもの、こんなに嬉しいことはないなぁ。9連戦の真ん中という一番投手が疲れるカードでこの快挙。これで浅尾拓也投手も十分休めた――3試合とも岩瀬仁紀投手以外を用意させる展開じゃなかった――だろうし、今日からは勝ち負けは別として投手のやりくりで困ることは一切ないから、ストレスなく試合を見れるんだろうなぁ。いやはや、山井大介投手、中田賢一投手、チェン・ウェイン投手には最敬礼ですよ。

あとはヤクルトへの苦手意識さえなくなれば本物なんだけど……まぁ、今日くらいはイヤなことを忘れて喜びをかみ締めたいものです。

追記:Podcast28_Military_News_Blogのエントリ「あの国がヤバそうなんですけども……【2010-7-16作文】」が面白い。「APのHYUNG-JIN KIM 記者による2010-7-15記事『Amputations without anesthesia in Nkorea』」の摘録で、北朝鮮の医療体制についてのレポート。聞きしにまさる凄い実態だ。覚醒剤の代わりにモルヒネを作っておけば、いろんな分野に応用できたんだろうけど、モルヒネじゃぁ日本市場に売り込めないからなぁ。

2010年7月18日日曜日

3試合連続完封!

ある意味、優勝よりもずっと凄い。てか、もう優勝でいいじゃん。

*読書メモ:経済学的思考のセンス

選手の球団間移動の自由は、一人勝ちをもたらすわけではない。経済学の答えは、「球団の経営目的が利潤を最大すること」にある。ファンがどちらの球団が勝つかわからないというスリルを楽しんでいるかぎり、球団間の戦力均衡は保たれる。

ルイス=シュメリングの逆説:対等な実力の二人のうち、ルイスがもっと強ければ、ルイスの人気がもっと高まって、より高い所得を得られただろうか? 答えはNO。ルイスがもっと強ければ、シュメリングと力が拮抗していた場合に比べてより低い所得しか得られなかっただろう。つまり、スポーツにおいては結果が予測できない場合に、観客動員や球団の利潤が最大になるということ(都築注:戦前のアメリカで人気を博したボクシングヘビー級チャンピオンのジョー・ルイスとマックス・シュメリングのこと)。

野球ファンが好みのチームが勝つことに満足していて、勝率が高い場合に観客動員数が増える場合は、戦力均衡が達成できない。しかし、この問題には簡単な解決策がある。球団の参入を自由にしておけば球団の戦力バランスは達成できる。人口が多く収益が高い地域により多くの球団が参入してくることで、結果的に戦力均衡が達成される。

一人勝ちが生じる原因は、FAやドラフト形骸化ではなく、球団の参入や売買が制限されていることだ。日本プロ野球の問題は、参入規制を強くしたまま、ドラフト形骸化を進め、FAを導入したことにある。悪役が弱すぎるとスリルを少しも楽しめないものだ。

プロ野球選手の年俸が高い理由について。一般家庭におけるプロ野球への支出は、例えば子どもの教育などへの支出に比べて極めて低い。しかし、一人一人のファンの支出が少なくても、TV放送により一流選手に人気が集中するために、一人の選手が膨大なファンを獲得し、莫大な額の年俸を手にする。

一流選手と二流選手の試合が同じ料金でTV観戦ができるのであれば、わざわざ二流選手の試合を見る必要はない。だから、一軍選手と二軍選手の年俸格差は大きい。同じことは大リーグとプロ野球の関係についてもいえる。一流選手の海外移籍を止めるためには、プロ野球を世界レベルにするか、TV観戦ではなく球場でなければ味わえない価値を高めて観客動員数を増やすしかない。

感想:日本プロ野球の課題を解決するための方法は、いずれもハードルが高いものだ。ただし、唯一導入のハードルが低く、やろうと思えば来シーズンから始められる一手がある。答えは「外国人枠の撤廃」だ。その結果、9人全員外国人のチーム――中日ドミニカンズとか阪神3A’sとか――ができるかも知れない。ただし、そういったチームは長期的に見て客離れを起こすだろうから、中長期的には日本人と外国人が丁度良いバランスで均衡するだろう。また、外国人の参入が自由になることで選手間の競争はこれまでとは比べ物にならないほど激しくなるので、球界全体のレベルアップは確実に達成されることだろう。結果、日本プロ野球のレベルは、現在よりもメジャーリーグに近づく可能性が高くなり、一流選手の流出も緩和できる(=ファン離れを止める)はずだ。

2010年7月17日土曜日

今年のラッキボーイは32歳!?

入団8年目の32歳。入団以来、先発として使われ続けたものの通算勝ち星は21勝。

このスペックだけを見たら、「あぁ、もうそろそろクビでしょ? この選手」といったところだけど、クビになんて絶対できないんですよ、お客さん! ちょろっと本気だしたらすぐ完封。もう少し本気だしたら完全試合できるくらい基本スペックが高いんですから!

全く危なげない投げっぷりで6年ぶりの完封――つまり、前の完封は長峰昌司投手とのジャンケンに勝って先発したときか――を決めるんだものなぁ。山井大介投手には随分失礼なことを言ったような気がするので、ここでキッチリ謝っておきます。ホント、すんませんでした。

落合博満監督曰く、「山井は投げっぷりといい、バランスといい、100点満点。フォームとかをあまり考えずに投げれば、なんぼでも勝てるピッチャーになれる」と大絶賛。てか、ここまで個別の選手を褒めたのは、就任以来、初めてのことですよ。こういう風に自身のスペックの50~60%くらいを常日頃から発揮してくれれば、最多勝を獲ることなんて、そこらの畑から大根を引っこ抜くくらいに簡単なことなんだろうなぁ。

これまでは「好投、KO、KO、KO、好投」って感じだったけど、今年は一軍に戻ってきてから「好投、好投」と来ているので、このまま勝ち続けてもらいたいものです。って、もしこれから連勝するってことになると、佐藤充投手、川井雄大投手に続く“ラッキーボーイ”は山井投手だったということになるのか……信じていいんだな?

2010年7月16日金曜日

2010年上半期に読んだ本・ベスト5

blogと一緒に始めた『読書メーター』の管理人さまより、「2010年上半期読んだ本ランキング発表!」というメールをいただき、これに触発されての思いつき企画です。「今年発売」じゃなくて「今年読んだ」というところに注意してください。

というわけで、早速発表。

★第五位:もしも月がなかったら―ありえたかもしれない地球への10の旅(東京書籍)

◆読書メーターの感想:風が吹けば桶屋が儲かる――という類のハナシの大風呂敷版。発想の飛躍と学術的裏づけのバランスが丁度良くとっても面白かった。視覚、聴覚、嗅覚以外のコミュニケーションの可能性がありえたなんて……。こういうIFものには弱いので、評価が甘いかも知れなけど。

*ここ1年くらいの就寝パターンは、「21:00~22:00には床に入って、30分くらい読書しながら寝る」というものなのですが、この本を読んだときは、「21:30頃に読み始めて、2:30頃まで一気読み」でした。宇宙とIF話とSFと生物学が好きな人は必読です。



★第四位:「環境主義」は本当に正しいか? チェコ大統領が温暖化論争に警告する(日経BP社)

◆読書メーターの感想:管理人が経済学博士(チェコ大統領)、取り上げているテーマが環境主義反対派の論文という「ハイクラスな2chまとめページ」的な内容。「環境主義=新手の社会主義」との見方には大納得。環境保護には賛成だけど、環境主義には反対ですよ。ええ。

*感想はblogにある通り。学術的な話はビョルン・ロンボルグの論がメインなので、正直、新味はない。ただ、共産圏で苦労した大統領が語る、「社会主義はおっかねぇ。社会主義は信用できねぇ」のハナシには重みがある。



★第三位:帝国陸軍の栄光と転落(文春新書)

◆読書メーターの感想:別宮史観の集大成。これまでの著書の中では群を抜いてわかりやすい。統帥権とシビリアンコントロールに関する“誤解”には蒙を啓かされた。それにしても「試験秀才が国を滅ぼす」のは、中国も日本も同じということか。

*別宮氏の本は全て読んでいるけど、この本は数多ある“別宮本”の決定版といっていいでしょう。統制経済(=社会主義)批判、陸軍悪玉論(=海軍善玉論)への疑義、山県有朋の再評価など、10年後には通説になっているであろう所論がわかりやすく解説されている。といっても歴史本としては“中級者以上”を対象に書かれているので、日本近代史について高校教科書レベルの知識を仕入れてから読むのがベター。



★第二位:眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く(草思社)

◆読書メーターの感想:世に出ている全ての科学本を読んでいるわけではないので、断言することは憚られるが、それでも言いたい。この本は00年代に出版された一般向け科学本のなかで、最も重要な一冊だろう。シンプルだが説得力のある説は、文字通り“コロンブスの卵”。内容の9割以上が仮説の検証(前置き)であるため、読者によっては冗長に感じるかも知れない。そんな方には、9章から読みすすめることをオススメしたい。

*カンブリア大爆発については、スティーヴン・ジェイ・グールドの『ワンダフル・ライフ』を契機に一般に浸透し、これまでに様々な仮説が立てられ、数多の本が出版されているけど、同書はこうした“カンブリア本”の最高傑作(もちろん現時点でのハナシ)です。



★第一位:競争と公平感―市場経済の本当のメリット (中公新書)

◆読書メーターの感想:現時点で今年のベストワン。「一般向けの経済学入門」といった趣のエッセイ本だが、この手の本にありがちな扇情的なところは一切ない。<競争と規制>について、わかりやすい喩えと明晰な論理で解説している。それぞれの論の典拠がハッキリしているところも好ましい。同じ中公新書の名作(『地政学入門』『ゾウの時間ネズミの時間』など)に匹敵する一冊。

感想はblogにある通り。この一冊で、大竹文雄氏は手前の中で「大竹氏」から「大竹先生」へとランクアップしました。その後、大竹先生の他の著作も読んでみたんですが、基本、芸風(持ちネタ)が一緒なので、どれか一冊読むのであれば断然同書をオススメします。



今のところ、一位と二位の差が大きく、二位と三位には超えられない大きな壁があるという感じでしょうか。ギリギリ選外は「ろくでなし三国志 本当はだらしない英雄たち」(本田透著。ソフトバンク新書)「偽書『東日流外三郡誌』事件」(斉藤光政著。新人物往来社)の2冊。あと、兵頭二十八師の本については、手前の中で「永世名人」的なポジション――一頃の『BURRN!』のベストプレイヤー投票で、キーボード部門一位が延々とジョン・ロードだったときのようなポジション――を占めているので、ランキングからは外しています。ページ右の「Recommend」にある本は全てオススメですよ!

2010年7月15日木曜日

選挙と内ゲバだけが政治じゃないだろう

西日本中心に大雨続く=死者、不明者計5人に―土砂災害、引き続き警戒・気象庁

国交相でも首相でも、なんで豪雨被災地に行かないかね。どうせヒマなんでしょう? こういうときに軽いフットワークで現地に飛ぶのも政治家の大事な仕事だろうに。

いま東京を離れたら政局についていけなくなるって?

ホント、民主党は選挙と内ゲバしか考えてないんだなぁ。見え透いたパフォーマンスであっても「国民のことを考えています」って姿勢をみせなきゃ。大多数の有権者は、屁理屈じゃなくて感情で動くんだから。

2010年7月14日水曜日

もう井端でいいよ……

9回、ノーアウト満塁。野本の押し出しで2-1。これでサヨナラできなかったから今シーズン終了だろJK……って谷繁三振、弟ホームゲッツーって……。

だめだ、何も書く気がしない。

堂上直倫選手は若いけど、もう4年目だしね。ああいう場面でああいうことをやる選手は、スターになれないんだろうなぁ。

思いつき政界再編

政界再編、自民と民主のガラガラポンの話がでるとき、その再編の軸として語られるのは、多くの場合「縦軸=大きな政府vs小さな政府」(財政重視vs金融重視、規制強化vs規制改革と同じ)「横軸=親米vs親中」(ウヨvsサヨ、現実路線vs理想路線と同じ)という、経済政策と外交・イデオロギーを基準としたものです。この4つのポジションを基準に政党のスタンスを計り、「ココとココは近そうだ」とか「こいつとあいつは一緒になれる」みたいな感じで政界再編の可能性を探るというのが、多くのマスコミや政治評論家の言説でしょう。

ただ、こうした視点で見ると、4つのポジションでは計りきれないスタンスの取り扱いや支援組織との絡みなどで、なかなかスッキリとガラガラポンとはいかないケースが出てきます。とりわけ小選挙区制の下では選挙区調整が大変――二大政党間で同じ選挙区から出る政治家は、思想的に同じであっても決して相容れない――なので、簡単に政界再編が進みがたいという事情もあったりします。

で、フト思いついたんですよ。「政界再編を考えるときの基準として経済政策と外交・イデオロギーを置くのは、そもそも大間違いじゃないのか?」って。経済と外交で語るよりも、もっとわかりやすい基準があるんじゃないかと。

どういう基準かといえば、<連合業界党>と<ポピュリス党>の二大政党です(キリ!

……ええわかってます。ナニ突拍子もないことを言うのかってね。まぁ、聞いてくださいよ。

<連合業界党>ってのは、文字通り「あらゆる労働組合」と「あらゆる業界団体」が支援する政党です。連合や日教組から経団連、医師会、トラック協会とかが支援する労組と業界団体の代弁者です。

<ポピュリス党>ってのは、文字通り組織からの支援を一切受けない、浮動票頼みの政党です。あらゆるしがらみがないので、政権与党になれば政権公約を一言一句実行するという投票してくれた有権者の代弁者です。

こうして分ければ、政界再編もスムースにできるんじゃないでしょうかね? 選挙区調整についていえば、浮動票頼みで地盤というしがらみもない<ポピュリス党>の候補は、理論上どこにでも落下傘できます。労働組合と業界団体との利益は、ほとんどの場合相反することはないでしょう。だいたいほとんどの労働組合は御用組合であって、業界団体とはツーカーなわけですし。もちろん業界団体ごとに利益が相反することはあるだろうけど、そこは派閥政治時代の自民党のように、党内派閥が利益調整の話し合いを進めて「足して二で割る」政治決断をすればいいだけですから。

と、思いつきだけで書いているんで瑕疵ありまくりなハナシだけど、案外、筋は悪くないんじゃないかと思うんですけどねぇ。

2010年7月13日火曜日

政権交代後を考えたら「与野党談合」がベストのシナリオだけど……

新聞各紙の前日予想(民主党の獲得議席)
・朝日:49
・読売:50
・毎日:54
・日経:50
・産経:51

このエントリでは「+-数議席の精度で当てる」なんて書いちゃったけど、大ハズレでしたね(^_^;)。与党が44議席という惨敗もさることながら、自民党が51議席も獲るとは夢にも思わなかった。「自民党が勝てる可能性はゼロだろうけど」なんて書いたけど、この見立ても大ハズレでしたorz。いやぁ、選挙はわからないねぇ。

これからの政局がどうなるかは流動的ですが、大筋では前に書いたような感じでいくのでしょう。イヤな現実だけど、これも国民の選択なんだから仕方がない。これ以外の道を模索するのであれば、話し合い国会しかないんだろうなぁ。

社会主義が大好きなマスコミは、民主党が野党時代に「解散まで追い込め!」と煽っていたことを忘れたかのようにして、「与党と野党は協調路線を歩め」と煽っています。こういうご都合主義には吐き気をもよおすものの、これはこれでアリだと思います。ここで闇雲に対立路線を突っ走って解散させても、自民党にとってはうまみが薄いでしょうから。それに3年後のダブル選挙で自民党が圧勝するとしても、ねじれ解消は不可能だものね。

単独でねじれを解消するためには70議席超が必要だけど、圧倒的な支持を受けた01年の小泉ですら64議席で精一杯だったし。与党に厳しい現在の選挙制度が続く限り、ねじれ解消が難しいのは自明なわけで、今日より先は与野党とも「ねじれはあって当然」という認識に立って国会運営するのがベターってことじゃないですかね。

ようするに強権的な国会運営をやめて、国対も“金丸・田辺時代”のときのような話し合い(ぶっちゃけ与野党談合)国会にするってことです。近年では、小渕内閣が民主党の金融再生法案を丸呑みした例があるけど、こうした国会運営を常態化させるしか政治の安定は望めないわけだし。

こうした国会運営について自民党は、腹芸ができる人材(大島、石破、浜田、逢沢など)もいるし、3年後にねじれ含みで政権復帰予定なので満更でもないんでしょう。ただ民主党には、こうした泥臭い駆け引きができる人材が一人もいない――屁理屈しかいえない松下政経塾出か、強権的な手法しか知らない小沢の茶坊主しかいない――からねぇ。それに、これから台頭するのが与野党談合を徹底的に批判して強権的な手法で突っ走りまくった小沢一郎だとすれば、「話し合い国対? そんなことより連立組替えだっちゅーの!」ってことになるんだろうし……。八方塞ですなぁ、ホント。

追記:枝野、仙石のクーデターに乗っかった菅にしてみれば、枝野が辞表を出すことも認められないんだろうねぇ。正直、菅にとっての最善手は「明日にも解散」しかないんだけどね。今なら自民アレルギーがあるから、野党過半数にはならないだろうに。

2010年7月12日月曜日

いやぁ、昨日はいい日だった

最高だぁ! なんというスガスガしさ! これがカタルシスってやつか?

巨人を三タテ、しかも三戦連続二桁安打(巨人は球団記録更新の11試合連続二桁被安打!)のオマケつき。初戦は兄ちゃん、二戦は弟、三戦は荒木の一発&河原復活だもの。こんなにスカッとしたのは久しぶりだなぁ。これで4.5差。5割でウロウロしていたときは「こりゃ終戦か?」と思ってたけど、ここまで来たら、十分、優勝を射程圏内に入れたといっていいでしょう。

やっぱり荒木雅博選手が打てば、チームは勝てるってことだね。3連戦全てでマルチヒット、昨日は猛打賞&HR。いくらスランプが長引いても辛抱強く使い続ける必要があるってことですよ。トニ・ブランコ選手にも一発が出たし、そして何より頼れる男・河原純一投手が上位打線をピチっと抑える鬼っぷり。

落合博満監督曰く、「河原が戻ってきたのは大きい。あのコントロールがあれば大崩れはしない。あいつをずっと待っていたんだ」。泣けるねぇ。一人の選手を手放しでホメることが滅多にない落合監督にして、ここまで言わせる河原投手の凄さにシビれますよ。いや、もちろん投げっぷりの方が凄いことはいうまでもないんですけどね。

河原投手が去年並みに期待できるってことになれば、中継ぎに三本柱ができるってことですからね。これで浅尾拓也投手の負担を減らすことができれば、春からフル回転してきた中継ぎ陣も少しは余裕が出てくるってものでしょうし。優勝というにはちょっと気が早すぎるけど、チーム状態が上昇気味になってきたことは間違いないんでしょう。

2010年7月11日日曜日

直近の民意(笑)

福田首相は無責任な居直り 衆院の信任決議は意味なさず 会見で菅代行(2008/06/12)
「民意は小沢総理」平田健二参議院幹事長が記者会見で(2007/09/25)
「ねじれ解消は政権交代で」首班指名受け緊急街頭演説(2007/09/25)
新総理は国民の信を早急に問うべき 菅代表代行が会見で(2007/09/13)

民主党ホームページのニュース(バックナンバー)より。連立与党過半数割れに備えて、早めに用意しておきますね。連立与党で過半数を獲れれば問題ないでしょうけど、獲れなかったら「新総理は早急に信を問うべき」だし「ねじれ解消は連立組換えではなく政権交代でやるべき」だし「民意は谷垣総理」だし「無責任な居直りは意味なさず」ってことですよねぇ。

まぁ、民主党支持者にしてみれば――

・小沢派の軽くてパーな新総理or岡田総理が改めて信を問う必要はない(キリ!
・ねじれ解消は民公、民み、民改連立でしのぐ(キリ!
・民意は新総理(キリ!
・景気や財政再建のためには居直りも意味がある(キリ!

――ってことなんでしょうが。

ここまでの情勢だと、みんなの党が第3党になりそうな勢いですが、そこまで勝っちゃうと民主党との連立はできないでしょう。連立を組んだ瞬間から次の総選挙での敗北確定なわけだし、このまま解散に追い込めば次の総選挙で議席取り放題なんだし。同じ理由から自民党が大連立を組むこともないだろうから、結局、公明党が連立相手の最右翼ってことなんでしょう。

民主党が40議席台前半くらいの派手な負けを喫して、公明党が思うように議席を獲れないと民公連立で参議院の過半数に達しないかも知れないけど、衆議院の2/3は悠々確保できるわけだし。で、外国人参政権法案を速やかに通して、残り3年間の地方選で自民党の基盤を徹底的に切り崩すと……。

こうして考えてみると、21世紀の日本における転換点は「安倍晋三が郵政造反組を復党させたとき」だったと回顧されるのかもなぁ。

追記:弟よくやった! えらい、えらいぞぉ。ノーツーから良く思い切り振り切った。これで5.5差。正直、選挙結果より中日戦の行方の方が気になる。今日も勝て、勝ってくれ!

2010年7月10日土曜日

シー・シェパードは日本人との約束を尊重しないようです

元船長“反捕鯨活動続ける”

そもそも異教徒が執り行った裁判での約束など守る必要はないし、神の前でウソをつかないことを約束したわけでもないから、ウソをついてもいいということですね。わかります。だったらこういう奴らに限っては礼儀正しく接する必要もないし、法を適用する必要もない(=妨害活動をしたら即射殺)って思うのは、手前がまだまだ文明人として成熟していないからですかね?

久しぶりにスカッとした勝利

兄ちゃんよくやった! えらい、えらいぞぉ。アノ難しい球を打つとはシビれるねぇ。エースを降ろした甲斐がある、値千金の一打だぁ。おぉぉっ、荒木! 大島! このつるべ打ち感。まさに、打て、打て、打て、打て、打ってぇ、打ってぇ、打ちまくれ♪ のフレーズ通り!

いやぁ、久しぶりに気持ちの良い勝利だったなぁ。中盤までは投手戦、7回に先発&中継ぎをKO、岩瀬にセーブつけさせ隊もしっかり仕事をして、最後は岩瀬仁紀投手が締める。久々の地上波中継で、これ以上ない試合でしたよ。これで酒が飲めれば気持ち良く酔っ払えるんだろうけどね。

堂上剛裕選手は、代打で結果を出してるなぁ。守りの点で大島洋平選手に及ばないから代打に甘んじているけど、ディオニス・セサル選手が下降気味になってきたら、すぐにでもライトのポジションを獲れるでしょう。それまでに少ないチャンスを確実にモノにして、“代打の切り札”の地位を確立できるかどうか? 8月まで代打の成功率が3割を超えていたら十分チャンスがあるんじゃないでしょうかね。

さて、これで6.5差。3タテすれば4.5差ということで、ようやく「終戦気味」から「優勝争い」へとクラスチェンジできるということか。ここは連勝して欲しいなぁ。ここで連勝できれば、今シーズン初の上昇気流に乗れるだろうし、良いイメージを持って後半戦に入れるはずだからね。正直、昨日まではほとんど終戦っぽい戦いをしていたんだから、変なプレッシャーを感じずに戦って、「気づいたら3タテしてた!」みたいな結果になってくれればいいんだけど……。

2010年7月9日金曜日

21世紀の新聞の情勢分析はなかなかの精度です

与党過半数厳しく 参院選全国終盤情勢(共同通信)
与党、過半数は困難 朝日新聞終盤情勢調査
与党過半数厳しく、民主比例伸び悩む…読売調査

各社の数字を見る限り、「民主党=50議席前後」「自民党=40議席からどこまで伸ばすか」といったところで落ち着くのではないでしょうか。恐らく民主党の単独過半数の芽はないのでしょう。……え、新聞の情勢分析なんて信用できないって? いや、最近は結構良く当たっていると思うんですけどね。

過去5回の参院選について日経、毎日、読売の情勢分析を調べてみたんですが、98年、95年の選挙では大ハズレだったものの、01年、04年、07年はかなり良い形で当てているんですよ。

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参院選情勢報道(自民党)
◆日経
・2007年――自民は改選64議席を大幅に下回る。40議席を下回る可能性も指摘。○
・2004年――自民は改選50議席の維持は微妙。◎
・2001年――自民は改選61議席を超える勢い。60議席後半をうかがう。○
・1998年――自民は改選61議席は維持する見通し。×
・1995年――自民は50議席台前半に止まる見通し。×

◆毎日
・2007年――自民は44議席を下回る可能性。○
・2004年――自民は改選50議席の維持が厳しい。◎
・2001年――自民は改選61議席を上回り、60台半ばに達する勢い。◎
・1998年――自民は改選61議席に止まる。×
・1995年――自民は50議席台前半で伸び悩む。×

◆読売
・2007年――自民は40議席台を下回る可能性。◎
・2004年――自民は改選51議席を確保できるかギリギリの攻防。○
・2001年――自民は改選61議席は確保する見通し。○
・1998年――自民は改選61議席の現状ラインで攻防を展開。×
・1995年――自民は50議席台をうかがっている。×

◆結果
・2007年――自民37議席
・2004年――自民49議席
・2001年――自民64議席
・1998年――自民44議席
・1995年――自民46議席

参院選情勢報道(民主党、新進党)
◆日経
・2007年――民主は60議席台をうかがう。◎
・2004年――民主は50議席台に乗せる勢い。◎
・2001年――民主は30議席に達しない可能性も。◎
・1998年――民主は改選18議席を上回れるかギリギリの戦い。×
・1995年――新進は改選19議席を上回り30議席台に届く勢い。×

◆毎日
・2007年――民主は50議席を超える勢い。○
・2004年――民主は50議席を超える勢い。◎
・2001年――民主は改選23議席を維持しそう。○
・1998年――民主は20議席に達する見込み。×
・1995年――新進は少なくとも30議席を突破する勢い。△

◆読売
・2007年――民主は60議席台をうかがっている。◎
・2004年――民主は改選38議席を超え自民を上回る可能性。◎
・2001年――民主は改選23議席を超え、98年並みの議席数をうかがう。◎
・1998年――民主は改選18議席をやや上回り20議席台に届くか。×
・1995年――新進は30議席台前半を巡る戦いを進めている。×

◆結果
・2007年――民主60議席
・2004年――民主50議席
・2001年――民主26議席
・1998年――民主27議席
・1995年――新進40議席

*日経は07/7/22、04/7/4、01/7/22、98/7/7、95/7/18。毎日は07/7/22、04/7/5、01/7/24、98/7/7、95/7/19。読売は07/7/26、04/7/5、01/7/24、98/7/8、95/7/19の朝刊より。
*末尾の◎、○、△、×は、情勢分析の精度に対する手前の主観。

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このように、過去3回の選挙では各社とも「+-数議席」くらいの精度で当てています。

この実績を考えると、中盤~終盤情勢分析で各社とも「連立与党の過半数確保は厳しい」という結論を出したことには、それなりの重みがあるといっていいのではないでしょうか。まぁ、郵政選挙(05年総選挙)では、全ての新聞社が大ハズレ――産経だけが「300議席以上の可能性も」と指摘しただけで、他社は全て自民単独過半数超えと予想していた――でしたが、今回はあのときのようなイレギュラーに近い“大風”も吹いてないですしね。

2010年7月8日木曜日

子供の頃は「この人、女にモテまくりだろうなぁ」と思ってたけど

酒気帯び運転?ジョージ・マイケルが車を店に突っ込んで逮捕

90年代後半から1年半おきに1度くらいのペースでタブロイド紙を騒がすだけの存在になってしまって……。日本で例えると、槇原敬之あたりが1年半ごとにトイレでオ○ニーとか野外S○Xとか大麻吸引とか交通事故とかをやって、それを一々夕刊フジとか日刊ゲンダイが報じるってことなんだろうけど、日本だったら3回目くらいから芸能人生命がなくなるよなぁ。

新作とかツアーとか贅沢なことを望みません。ヒゲを剃れともいいません。男の恋人と別れてくれともいいません。ただただ静かにしていてくれないかなぁ。で、時々、昔の曲とかをチョロっと歌ってくれれば、もう何も望みませんよ。

ガキの頃、夢中になった偉大な天才がこういうダメなニュースのときだけしかないってのは、あまりに寂しすぎ。マイケル・ジャクソンのファンの気持ちは痛いほどわかりますよ。ええ。輝いていた時期は本当に短かったけど、そのあいだの活躍ぶりは天才としかいいようがなかったものなぁ。ホント、どうしてこうなった!

Somebody to Love
フレディ・マーキュリー追悼ライブでの伝説のパフォーマンス。1:27~からはコピーではなくジョージ節。3:45~の締めが素晴らしすぎ。これを聴いたら誰だって「QUEENが集金ライブをやるとしたら、間違いなくボーカルは彼しかいない!」と思ったはずなのに、どういうわけがフレディとは真逆のタイプのポール・ロジャースになってしまい……。

Roxanne - George Michael
The Policeのカバーだけど、ある意味、Judas PriestのJohnny B. Goodeよりも凄い原曲レイプ。歌われている内容を考えたら有り得ない曲調だし、AOR風の型を忠実になぞったつまらないカバーではあるものの、ジョージの超絶歌唱が全ての疑問と違和感を洗い流している。ちなみに数多あるRoxaneのカバーで一番好きなのはこの人のやつです。

WHAM!での活躍ぶりは、改めて紹介するまでもないことなので割愛します。

2010年7月7日水曜日

監督推薦多すぎだって? そりゃ邪推でしょう

“オレ流”抵抗する気力もなし? 球宴監督推薦12球団最多

岩瀬仁紀投手は別格として、他の3人はオールスターで名前を売る意味があるメンバーだもの。かえって選ばれて良かったってところでしょう。敢えていうなら浅尾拓也投手が少し可哀想とは思うけど、それでも今年の実績を考えたら選ばないのがウソだし。まぁ、高橋聡文投手が選ばれていれば手前も大いにキレていたところですが、ここは避けているわけだから。

現役時代は巨人の4番の座をアッサリ追われ、監督になってからはナベツネに「落合クンの方が頭が良かった」とまで言われた原辰徳監督にしてみれば、落合博満監督に思うところがあるのかも知れませんが、当の落合は歯牙にもかけてないでしょう。だいたい球界で落合に面と向かって文句を言える資格があるのは、ONと野村克也、張本勲くらいだものね。

木佐貫「盆と正月が来た」

初の月間MVP受賞、おめでとう! 新人のとき、初めてピッチングを見たときから「松坂世代で随一の才能」と思っていたけど、ここにきてようやく開花してくれて……。何というか自分のことのように嬉しいですよ。

追記:北の湖に記者章を取り上げられそうになった杉原何とかという人曰く、「相撲の結果はニュースとして報道する価値がある」と。なぁ、スポーツ紙以外で新日の結果を報道するマスコミがあるのか? ダイジェストでも要らないだろう。あと、金剛。麻雀賭博で逮捕されたお前が何偉そうな口を利いてるんだ?

2010年7月6日火曜日

兵頭二十八師のblog移転について

新しい移転先は、こちらのようです。

Podcast28_Military_News_Blog
・軍学者 兵頭二十八 の 軍事ニュース要約 "ポッドキャスト28 ミリタリーニュースブログ"

今年に入ってから膨大な軍事記事要約を毎日更新していた兵頭二十八師の「兵頭二十八の放送形式」(事実上のblog)。これが6月下旬に入ってからめっきり更新されず、6/24付で「テスト【6-24】」というエントリを投稿してからは、ファンサイトの管理人さんの代理書き込み(内容は軍師のモノ)となり、更新頻度もめっきり減っていました。

文面から見るに、軍師の事情というよりは「ハード」(軍師のPC、ネット環境か放送形式の環境)の問題で更新が滞っているのであって、しばらくしたら毎日更新するんだろうと思っていたものの、一向に更新頻度が復活することもなく「どうしたのかねぇ」と思いつつ、もう一つの関連サイトである「Podcast28」を見ていたところ……リンク先に「Podcast28_Military_News_Blog」なる文字列があるじゃありませんか!

で、ポチっとクリックしたところ、6/23以降の軍事要約記事が今日まで毎日更新されていたのを発見したわけです。6/24付記事に「このコーナーは兵頭が日本文をメールで『ポッドキャスト28』の管理人さんに送り、管理人さんがあとで暇をみてUPしてくださるという手順になっております」と書かれていたので、どうやら軍師の“主戦場”は、放送形式からコチラに移行したといっていいのではないでしょうか。

ザザッとナナメ読みしたところでは、

・6/26のエントリ:「除草剤や殺虫剤の必要量も減らせる。肥料は、従来にくらべてたった3%で済むようになる」のハナシ

・6/28のエントリ:「日本のトップの言語能力と嘘をついても許される社会の考察と今次参院選」のハナシ

・7/2のエントリ:「旧軍の『軍神』制度の意義について」のハナシ

は、個人的に大ヒットでした。正直、軍事記事についてはリテラシースキルが大きく欠けている――単純に知識が乏しく、野球や科学本ほど興味も掻きたてられない――ので、流し読みすることが多いのですが、こういう軍師独自の考察は他の評論家にはない着眼点が面白いし、タメになりますからね。それに要約されている膨大な軍事記事でも本当に重要なことは、『正論』の連載や新刊本で手前のような“ド素人”にも理解できるようにわかりやすく噛み砕いて説明されてますから。

*読書メモ:明日をどこまで計算できるか?

同書のまとめ(334頁より)
「予測とは全体論的に扱うべきものだ。将来の気候と健康と富は、相互関係をもつ数々の影響に左右されるものであり、ひとつに統合した形で扱わなければならない」
「長期予測の難しさは短期予測の場合とまったく違わない。結果を振り返ることができるのが遠い未来というだけの違いだ」
「気候などのシステムを正確に予測できない理由はふたつある。(1)方程式がない。方程式は計算不可能なシステムには存在しない。(2)私たちが予測に使っているモデルには、パラメーター化の誤差に対する鋭敏性がある。既存のモデルを少しでも替えると、たいてい値がずいぶん異なる予測が生まれる」
「新たな疾病の発生はそもそもランダムで予測不可能だ。鳥インフルエンザが次の大量殺人犯かもしれない――だが、もっと心配なのは、まだだれも聞いたこともないようなものだ」
「モデルは、システムの脆さを理解する一助となる。気候が温暖化するとツンドラが融けたり、熱帯雨林が焼失したりして、大量に蓄えられていた炭素が放出される。ただし、モデルはそうした出来事が起こる正確な確率も、それらによる具体的な結果も予測できない」
「不確かさがあるかぎり、楽観論者と懐疑論者という対立勢力のあいだで意見が極端に分かれる。これが、未知なる将来の危険を見積もることの難しさと相まって、無策へと向かわせる」

血液型がAB型の人はコレラに対して実質的に免疫がある。鎌状赤血球性貧血を引き起こす遺伝子には、マラリアを防ぐ働きもある。遺伝子CCR5の変異型はエイズを引き起こすウイルスを撃退するようだ。

遺伝的要素のある病気の大部分は、たった一つの突然変異した遺伝子によって発生するものではない。むしろ遺伝因子と環境因子の組み合わせによって生じる。そのため現在の研究では、一緒に変化する遺伝子のセットを見つけることに重点が置かれている。

しかし、それが病気の原因となるセットであるかどうかはわからない。例えば心臓病の発病一つをとっても、体力、肥満、喫煙、ストレス、仕事上の地位、近所のファーストフード店の数、純然たる運など、定量化が難しい相関する因子が影響するためだ。

第一次湾岸戦争の折、イスラエルに向けられたスカッドミサイルはほとんど効果がなかったが、その脅威によって心臓発作の発生数が急増した。ストレスは遺伝子レベルで作用するが、それを遺伝病とはいわない。抑鬱のような精神状態も特定の遺伝子の発現に影響するが、だからといって、その原因が遺伝子にあるわけではない。

すなわち「特定の遺伝子が複雑な病気を引き起こす」という統計に基づいた主張は、よくよく検討してみるとほとんどの場合、単純化のしすぎだ。

DNAは本のように読めるものではない。多細胞生物の発達は「マスター分子」からの命令よりも、数多くの小さな局所の決定に負っている。遺伝子型と表現型のあいだに直接的で計算可能なつながりがないということは、ボトムアップでDNAを翻訳できないということだ。

2001年、オーストラリアで行なわれたマウスの不妊ワクチン開発の実験でのこと。その過程では、遺伝子インターロイキン4がエクトロメリア(天然痘の一種。人には感染しない)のゲノムに挿入された。この遺伝子は抗体作りの活性化を期待されていたが、実際にはウイルスを殺人鬼に仕立て上げ、実験台だったマウスは全て死亡した。DNA配列を解析しても、疫病の致死性や伝染性は予測できない。症状は表現型と同じで、微生物と宿主の複雑な相互作用の結果であるためだ。

2010年7月5日月曜日

“アイドルの芸”は求められていないのか?

「あのさぁ、ほら<アキバよんじゅうはち>っているじゃん」
「<エーケービーよんじゅうはち>でしょ」
「そうそれ、あの看板のやつ。手前もさぁ、年取ったからかも知れないんだど、彼女らの名前が全然わからなくてね」
「そりゃ知っている人の方が少ないでしょ」
「いやこれでもね、モーニング娘。までは結構メンバーの名前は知ってたんだよ。後藤真希とか安倍なつみとか。でも、AKB48って誰一人としてわからないんだよ。やっぱ年かね。それともニュースと野球中継以外のテレビを見てないからかね」
「都築さんくらいの年だと、知っている方が珍しいでしょ」
「あ、でも一人だけ知ってるのいた。ほら、去年巨人戦中継の読売新聞のCMで歌ってたやつ。あれの最後に何人か集まるんだけど、あれで一番左に来た奴。あれ下品な娘だねぇ。六本木……いや、仙台とか地方都市のキャバクラにいそうな安っい雰囲気の。名前はわからないんだけど、あの娘の顔だけは知ってる」
「それじゃ知ってるとはいえないでしょ」

この春、出先で昼食に向かう途中、仕事相手と雑談したときのことです。

つまるところ、手前にとってAKB48とモーニング娘。というのはこういう位置づけなわけですが、最近はマスコミへの露出が多いAKB48に比べ、モーニング娘。はパッタリ話題にならなくなり、「なるほど流行り廃りというか賞味期限ちゅうもんがあるのかねぇ」と思っていました。

ですが、昨日このニュースを見て、いろいろと考えさせられましたよ。

「鳥肌が立ちました!」 モーニング娘。のパリ公演に4000人が大興奮
AKB48空席だらけのロス公演!初センター大島「まだまだだなあ」

2ch芸能版によれば――

・モーニング娘。は有料コンサート。フランスのFrance3ニュース(NHKのニュース7に相当するらしい)に大きく取り上げられ、取材するプレスも海外ばかり。
・AKB48は無料コンサート。09年に出たモーニング娘。は有料コンサートで7500人。08年は中川翔子、07年は平野綾(両名とも無料コンサート)で7000人を集めた。取材するプレスも日本ばかり。

――とのこと。2chソースなのでハナシ1/3くらいにして聞いておけばいいのかも知れないけど、「それにしても国内と海外とでそこまで人気に差があるものかねぇ」と思い、ヒマにあかせてYoutubeで両グループのPV、Liveなどを見てきたわけですが……

AKB48 渡り廊下走り隊 「アッカンベー橋」 横浜アリーナ 2010
【LIVE】SONGS - Morning Musume(Eng Sub)[HD]

……全然クオリティが違うじゃねぇか!

あのね、ルックスについてとやかくはいいません。てか、30歳を過ぎてから女の子の顔は3~4種類くらいにしか見分けられなくなっているから(あれです、演歌とかHR/HMの曲って、ファンじゃない人にはどれも同じように聞こえるっていうじゃないですか。あんな感じで若い女の子の顔が同じように見えるってことです)。でもねぇ、アイドルソングを聞き込んでいるわけでもなく音符を読むのだってかなり怪しい手前でもねぇ、「ただのフォークダンスを、口パクでバラバラの振り付けで踊る」のと「プロがしっかり仕事をした曲を、きっちりと歌ってきっちりと踊る」の違いくらいはわかりますよ。

こういうことをいうとオッサン臭いといわれるのかもしれないけど、AKB48ってお金を取れる仕事をしてないでしょ。いや、若い娘が歌って踊るだけでありがたいっていうのかも知れないけど、それにしたって最低限のクオリティってものがあるんじゃないか? おニャン子クラブも酷かったけど、曲のクオリティは「ヨドバシカメラのCMソングみたいな手抜きソング」よりは高かったもの。それに若い娘がこれだけのことをやる! ってのだけがウリならAVを見ていればいいわけでね……って下品ですか? 下品ですね。

まぁ、Youtubeで見たビデオについては「モーニング娘。のピン」と「AKB48のキリ」なのかも知れないけど、ここまでクオリティに差があるのなら、海外での人気に差が出るのも当然のことと思いましたよ。“アイドルの芸”としての完成度が桁違いだし、日本人と韓国人、中国人の見分けのつかない人々にとっては、素人ではできない芸を評価するものでしょうし。てか、最近のモーニング娘。ってスゴイことになってるのね。相当稽古を積まないとここまではできないでしょう。こういうプロフェッショナルな姿勢は素晴らしいと思いますよ。

2010年7月4日日曜日

オグリ武 競馬ブームに オヤジギャル

つまり、手前にとってオグリキャップはバブルの象徴であり、日本が一番良かった頃の象徴であって、オグリキャップの死とは良き時代の思い出でありシンボルを永遠に喪ってしまったってことなのかも知れない――。昨日、悲報を聞いて思いのほか取り乱してしまった理由についてつらつら考えてみたことろ、どうやらこういった感情の動きがあったのかもなぁ……と自分なりに整理したところです。

もう二度と日本が世界一になることはない。株価が3万円を超えることも、エンパイアステートビルを日本人が買うことも、ベンチャーズ以外の外タレが日本の隅々までドサ回りすることも、週末深夜にタクシーが全然捕まらないことも、もう二度とない。こういうことがあるとしても、手前が生きているうちでないことは確かで、明日から政治がどんなに素晴らしい舵取りをしたとしても、良いとこフランスくらいにしかなれないという諦観。薄々気づいていたけど目を逸らしていた未来図を、否応なく目の前に突きつけるきっかけ。それが手前にとってはオグリキャップの死だったということです。

堀内恒夫が立候補したときに激しく落ち込んだときと同じような心の動きを、オグリキャップの死で再演したというか、手前の心の中にある“落胆スイッチ”がオグリキャップの死でポチッと押ささってしまったというか。

石原裕次郎が死んだときも、美空ひばりが死んだときも「昭和のスターがまた一人逝く」とかいわれて惜しまれていたけど、子どもだった手前にとっては、「デブで偉そうなオッサン」「歌の上手いオバサン」がいなくなっただけで何の感慨もわかなかった。でも、オグリキャップが死んで、初めて石原裕次郎や美空ひばりの死に悲しみ、大きな喪失感を覚えた当時の大人の気持ちが少しだけわかった気がする。きっと、あの当時の大人も彼らにとって一番良かった時代(=決して取り戻せない輝かしい過去)が永遠に来ないという事実を、その象徴の死で否応なく突きつけられたということなのだろう。

でも、彼らには高度経済成長が手の届かない過去のものになっても、バブルがあり、その後の老後の安泰があった。さて、手前の世代にはこの先何があるんだろうか?

2010年7月3日土曜日

何か全然まとまらないけど

いい年齢だったし、別に驚くことはないのかも知れないけど……ショックだなぁ。

ナリタトップロードが死んだときも随分堪えたけど、オグリキャップが死んでそれ以上にショックを受けるとは夢にも思わなかった。現役時代はさして好きな馬じゃなかったのになぁ。時代を代表する名馬だったこと、手前が真面目に競馬を見始めた頃に大活躍した名馬だったことが、もしかしたら心のどこかで大きな位置を占めていたのかなぁ。本当、何なんだろうか、この喪失感は。

――オサイチがんばった。オグリ先頭か、オグリ先頭か。200を切った。オグリキャップ先頭(ライアン!)、オグリキャップ先頭、そしてライアンきた(ライアン!)、ライアンきた、しかしオグリ先頭、オグリ一着、オグリ一着、右手を上げた武豊、オグリ一着、オグリ一着、見事に引退の花道を飾りました。スーパーホースです。オグリキャップです――

って、そらでココまで(ってうろ覚えだけど)書けるほど、90年末の有馬記念のビデオは見まくったっけ。明石家さんまが言うほど大川慶次郎はライアン! って叫んでないのよ。武豊が上げているのも左手だし(これはリアルタイムで突っ込んだっけ)。

……こう思い出が止め処なくあふれ出てきて、なんというか、しみじみ悲しい。あの有馬記念にしても放馬したヤエノムテキとか逃げなかったミスターシクレノンとか見せ場のなかったラケットボールとかね。ああ、なんというか完っ全にノスタルジースイッチが入っちゃったよ。もう仕事になんね!

オグリキャップ死す

うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!
言葉が、言葉が出てこない。

落合、ルーキーイヤーの清原を語る

昨日、山積みになっていた古本を片付けていたら山際淳司の『ルーキー』(角川文庫)を発見。捨てたか売ったかと思ってたんだけどなぁ……と思いつつ、片付けの手を休めてナナメ読みしていたら、落合博満と清原和博の対談を発見! だいぶ昔に読んでいたはずなんだけど、こんな対談が収録されていたとは全然気づかなかった(というか忘れていた?)。

というわけで、ブックオフに流すか、そのまま捨ててしまう前に、落合の対談部分だけピックアップ――さすがに清原との対談の“完全版”となると引用の範囲を軽く超えそうなので――することにします。

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◆86年オフ、TBSの番組にて(『ルーキー』:198~204頁)

落合:(都築注:初めて清原を見たのは)高校時代。甲子園でやっているときにテレビで見た。そのときのほうがよかったという印象だね。なにしろ、構えがよかったんだ。打席に入るでしょ。すると、スッと、すじが通っている。そういうスタンスだった。ところが、プロ入りしてその良さがなくなった。どこで変わったのかな。キャンプ、オープン戦、シーズン初めと、実際にこの目で見ていなくても、毎日、テレビで清原のバッティングは見られるでしょう。それを見ていると、悪くなった。

落合:(都築注:フォームの修正には)自分で自分のチェックポイントを持っていればいいんだよ。それは一年目の選手でも五年目の選手でも同じことだね。コーチのアドバイスを受けるでしょ。そうするとね、迷いが生じてくるんだ。自分は間違っていたんじゃないか、とかね。だけど、自分のチェックポイントを持っていれば迷うことがない。最近はビデオとか、いろんなものがあるから、利用したほうがいい。

落合:(都築注:落合にはスキがないとの指摘に)どまん中だけは打ってないよ(笑)。案外、打てないんだよね、どまん中が。

落合:(都築注:清原が打撃を教えてくれといったら)いいですよ。教えますよ。まだまだ負けないと思うからね。負けないと思うから教えられるんですよ。こいつに教えたら自分が負けになるなと思ったら、教えないね。まだ、しばらく大丈夫じゃないかな。負ける、というところまでいくのは、だいぶ先だよ。

落合:プロに入って初めてのシーズンが終わって、今シーズンは清原に打たれたということで名をあげるピッチャーもいたと思うんだ。それが次のシーズンからはない。もう、そういうのはない。清原を抑えきって名をあげようとする。攻め方は当然、変わってくる。それにどのくらい対処できるか、ということがポイントだろうね。

落合:日本シリーズでも、カープのピッチャーにだいぶ頭に近いあたりを攻められていただろう。あのときね、見ていたら、表情を変えるんだよね。ムッとしたような表情を見せる。あれ、おれにいわせれば損だと思う。

落合:こういったことがあったんだ。谷村さんというピッチャーが阪急にいた。わりと気の強いピッチャーでね、ぶつけても頭を下げるようなピッチャーじゃなかった。そういうピッチャーにぶつけられた。あ、これはぶつかるなとすぐにわかる球、どうせなら痛くないところで当たろうと、関節をさけて脇腹のあたりかな、そこで受けた。それでね、おれは顔色ひとつ変えずに一塁に歩いた。平然とね。そしたらね、あの谷村さんが、帽子をとってあやまった。

今の若いバッターは、ぶつけられるとすぐにニラみかえしたりするんだ。おれがピッチャーだったら、なんだこいつと、もう一度ぶつけてやろうという気になるよ。

落合:(都築注:清原のインコース打ちについて)ヘタだね。たしかに下手。だけどね、今は外が打てる。それを徐々に徐々に内側にもってくればいい。一シーズンでボール一個ずつ内側に入れてくるぐらいの気持ちでいいんだ。このオフからキャンプにかけて、インサイドいっぱいのボールを打とうとしたら、バラバラになるよ。

外には、今でも手が届いているんだから、内側いっぱいまで打とう打とうとしなくていい。あるところからそれ以上内側にきたらゴメンナサイでいいんだ。そういう気持ちでやっていれば、あと、三、四年のうちにインサイドも打てるようになるね。

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谷村智啓のエピソードは、多分、この対談が初出。他の著書では触れられていないものだ。「ぶつけられてもニラまない」「3~4年計画で内角打ちを完成させる」――この二つだけでも克服できていれば、打撃三冠タイトルの二つや三つくらいは軽く取れていただろうに。それにしてもこの本が出た頃は、まさか清原のキャリアハイがルーキーイヤーで、その後、22年も現役を続けるとは夢にも思わなかったなぁ。

2010年7月2日金曜日

肩こりさえなくなれば、生産性が倍になるのになぁ

日がな狭い部屋にこもってモニターと格闘していると、どうしたって肩は凝る、頭がぼやけてくる、集中力が続かなくなる――というわけで、時々、YouTubeやニコニコ動画を見て気分転換をしているのですが、気づいたら3時間も無為な時間を過ごしてしまったわけで……やっぱり、仕事中に懐メロPVを見るのはダメだね。でも、わかっちゃいるけどやめられないんだよなぁ。

で、久しぶりに見て「何でこんなモノに夢中になっていたのか?」と愕然とするとともに、猛烈な恥ずかしさで枕に顔を埋めてバタバタしたくなった動画をちょっとだけ紹介することにします。

Winger - Seventeen

・LAメタルのPVはどれも恥ずかしいものだけど、これの恥ずかしさはホームラン級ですよ。当時からダサいとは感じつつも、演奏が上手いので「カッコいいなァ」と思っていたのですが、いま見たらちょっと正視できないなぁ。サビに入る直前(50秒~)のキップ・ウインガーのドヤ顔と首の動きは……おお、もう!

Impelliteri - Stand In Line 1988

・なんでこの頃のHR/HM関係の人々は脚を上げたがるのか? クリス・インペリテリが脚を上げているのはイングヴェイ・マルムスティーンの影響(そもそも全てが丸パクリ)だけど、イングヴェイがなぜ脚を上げるのかといえば、リッチー・ブラックモアの影響とはいえないんだよなぁ。そもそもリッチーはあんまし脚上げてなかったし。じゃぁ、ジミ・ヘンドリックスやピート・タウンゼントかというと、両名とも脚を上げてなかったしなぁ。PVと曲の出来はアレだけど、グラハム・ボネットの歌声はこの頃がピーク。まさにロックを歌うための声だ。

Debbie Gibson Only In My Dreams MV( Music Video Official)

・同時期にティファニー、ちょっと後のマルティカと一緒にアメリカでアイドルをやっていたのが、気がついたら名前を変えるわ脱いでるわで(しかもかなりがっかりな身体!)……。いま見たら「こんなにパッとしない顔だったか?」と驚く。男性ホルモンが最高潮に出ているときは、どんな女性でも美女に見えるってことかね。それとも手前の頭のなかでイメージが超絶美形へと再構築されていたのか。「♪No~No~No~」(~44秒)での振り付けで“愚息も昇天”してた頃が懐かしい。

2010年7月1日木曜日

超党派で逃げないでいただきたい

菅ってのは常に自分が優位に立たなきゃ気がすまないんだね。劣勢に立たされたらデカい声を出して恫喝すればいいと思っているだよなぁ。しかし、与党応援団の総本山でキレるって……煽り耐性なさ過ぎだろ。しかも収録だし。そりゃ9党党首討論から逃げるわな。

また途中で寝ちゃったし

昨日(一昨日だっけ?)のパラグアイ戦。今度こそは寝ないゾ! と気合を入れて観戦していたものの、後半10分くらいでダウン。結果は翌朝のヤフーニュースで知りましたよ。

なわけで、試合についてどーのこーとと言える立場にありませんし言う気もないのですが、ネットで試合観戦記をザザッと見たところ、後藤健生氏のコラムが秀逸と感じました。

【後藤健生コラム】日本代表のサッカーはアンチフットボールなのか?

手前がもやもや考えていたことを余すところなく言語化してもらったというか、つまりその後藤先生の言うとおりですよ。リーグ戦なら金を出して外国人選手を買えるけれども、代表戦ではそうもいかないからね。持っている駒の“強さ”を考えれば、今大会の成績は望外の結果でしょう。

02年大会(まぁ、地元開催だから参考記録だろうけど)のことも考えると、日本代表にはガチガチの組織サッカーが向いているってことなんじゃないでしょうかね。てか、向いている向いてないというより、「185cm以上のDF2人」さえいれば、引きこもりサッカーでも世界に通じる守りが実現できるということかも。今大会の躍進も中澤とトゥーリオがいてこそだろうし。あとは、クローゼがいればベスト4も夢じゃなかったんだろうなぁ。

まぁ、そういう選手が安定的に出てくるためには、育成とか戦術云々という問題ではなく単純にリーグのレベル向上が絶対条件なんでしょう。となれば、グルード先生の主張に従うなら、あと、40年近く経たないと海外リーグのレベルに肉薄することは難しいということか……。手前が生きているうちに優勝できるのかなぁ。

と、新橋の飲み屋でクダまいている酔っ払い中年サラリーマンみたく偉そうに言ってみました。