2011年5月31日火曜日

楽天貧打の元凶は田淵にあり

つまるところ楽天が12球団一の貧打に陥っている原因は、田淵幸一ヘッド兼打撃コーチの一貫しない作戦方針とデタラメな指導法にあるわけですよ。以下、田淵がコーチに就任して以降の言動を、スポニチアネックスのバックナンバーからピックアップ、検証してみます。

楽天 1メートルバッドで“うねり打法”だ:ティー打撃で「うねりバット」を使った1メートル63と小柄な内村は「下半身を使わないと、自分みたいなタイプはスイングできない。竹製なので、バットの芯に当たらないと手もしびれますし。効果が出るといいですね」と語った。――プロ相手に“竹バット”って……今時高校生でも使わないぞ。

田淵ヘッド“人骨模型”で打撃指導!?:「骨盤の使い方を説明するためのもの。バッティングもピッチングも同じ」と話した。――「骨盤打法」の初出。

楽天 骨盤の動かし方を徹底して秋季練習終了:田淵ヘッド兼打撃コーチは「下半身の使い方がみんな似てきた。キャンプが始まったらすぐにシート打撃や紅白戦ができるよう、準備してほしい」と話した。――なるほど、この時点で全員が打撃不振に陥ることは確定だったのだね。

苦手投手克服へ“田淵マニュアル”作成:楽天の田淵ヘッド兼打撃コーチは「パ・リーグにはロッテの(渡辺)俊介とか特徴のある投手がいる。攻略するためにはマニュアルが必要」とチームで意思統一を図る重要性を話した。――4点取ったのが2試合、5点取ったのが1試合、6点取ったのが1試合。あとは全部3点以下(5/30日時点)。ここまでの貧打振りを見る限りマニュアルの効果は出ていないようだ。

30本は打てる!ルイーズに打撃改造の勧め:オープンスタンスで構えると左の骨盤が三塁側に開くことを指摘し「右打者は左の骨盤が投手に対して真っすぐ向いていないと」。昨年6月に加入し、81試合で12本塁打を記録した大砲に「正しい骨盤の動きができれば30本は打てる。選球眼も良くなるはず」と期待した。――田淵の言うとおり打撃改造したルイーズは60打席で.155、2HR、 4打点を記録した。5/30時点では2軍。

田淵ヘッド熱弁!「血液型別」捕手攻略法:思いを寄せる男性との相性を気にする女性のように、田淵コーチは血液型について熱弁した。――何も言うべきことはない。

浸透するか 楽天が掲げる「13分の3理論」:田淵ヘッド兼打撃コーチは「13安打のうち、3本が追い込まれてから。10本は3球以内に出ているんだ」と説明。3球目までにスイングすることが、安打の確率を高めると考えている。――つまり早打ちしろと、そういうわけですね?

だから助けてしまった 田淵ヘッド 斎藤KOできなかったのは…:崩せそうで崩せなかったことに楽天の田淵ヘッド兼打撃コーチは「低めの変化球を見極めることができずに助けてしまった。ボール球を見逃す意識を持たないといけない」と分析した。――つまりコーチの指示(=3球目までにスイングする)に忠実に従った結果、新人にひねられたと。

星野監督、初の零敗に「和田が良すぎるわ」:「思い切りがテーマだった」と田淵ヘッド兼打撃コーチ。しかし和田がストライクを取りに来た球に手が出ない場面も目立ち、同コーチは「決断力がないというか、これと決めたら振らないと」と嘆いた。
1年生に翻弄され3三振…山崎「マナー違反。100年早いよ」:田淵ヘッド兼打撃コーチは「球を散らしてくるというより、ストライク率が高い。特に初球のストライク率が高いから、そこを狙っていかないといけない」と振り返った。――で、コーチの新たな指示(=ボール球を見逃す意識を持つ)に忠実に従った結果、2人にひねられたと。

もう一々指摘するのがバカらしくなるくらいのダメっぷり。打撃コーチとしては中畑清以下ではないか? 楽天を強くするための方法を論理的に考えれば、彼をクビにした上で、現在浪人中の打撃コーチ経験者で最も輝かしい結果を残した大久保博元を招聘するのが“正解”だと思うんだけどなぁ。

2011年5月30日月曜日

気づいたら首位

4月にはどうなることかと思ったけど、広島は鯉のぼりの季節が過ぎるとともに好調も終了。ヤクルトもスタートダッシュで息切れ(多分、春季キャンプで開幕にピークを合わせたんでしょう)。巨人、阪神は乗り切れず、横浜はいつも通り――というわけで1ゲーム差をつけて首位。実はセリーグで唯一「得失点差でプラス」のチームだったりもする。別にいまの時期に首位になったからといってどうということもないんだけど、まぁ、上に目障りなチームがいないのは素直に嬉しい。オールスターまでは5割維持でOKと頭ではわかっていても、実際に借金をすると気が気じゃなくなるし。

それにしてもジョエル・グズマン選手はもう一軍に上げないのかなぁ。彼のお陰でドングリーズが少しずつ目覚めつつあるのは嬉しいことだし、彼が下位打線から消えたことで、打線が繋がりまくっているのは事実。事実だけど、実のところ現状よりも、グズマン選手が本領を発揮した方がチームが強くなる――平田良介選手なり堂上剛裕選手なりが大活躍しても数年内に40HRを打つのは難しいけど、グズマン選手の“肉体的才能”が十二分に発揮されれば、多分、中田翔選手やT-岡田選手よりも強力な大砲になるはず――と思っているので、下でガンガン打てるようになったらすぐにでも上げて欲しいんだけどなぁ。

外国人選手はちょっとしたキッカケで化ける(例:ブーマー、フィルダー、ブライアントetc)ものだし。ビョン様やディオニス・セサル選手はいい年齢だったから底も見えてたけど、グズマン選手はまだ27歳(藤井淳志選手よりも若い!)だからね。いま打てないからといってクビにするのではなく、もう少し長い目で見てほしいものだけどなぁ。

2011年5月29日日曜日

「放射線のひみつ」という本を宣伝する

『放射線のひみつ』(中川恵一著、朝日出版社)

◆第一章:言葉と単位、これだけは!
1.放射線を語るための「言葉」から始めましょう
2.「被ばく(被曝)」は「被爆」ではありません
3.「放射能がやって来る!」はまちがいです
4.放射線・放射能・放射性物質――ロウソクの話
5.「シーベルト」は放射線が人間の体に与える影響を示す単位
6.「ミリ」「マイクロ」は「千分の1」「百万分の1」を表します
7.「シーベルト/シーベルト毎時」は「距離/速度」の関係
8.放射線の単位の使い分け――ベクレルとグレイ
9.放射線が変われば、人体への影響に違いが出てきます
10.100~150ミリシーベルト(積算)がリスク判断の基準です

◆第二章:放射線を「正しく怖がる」
11.放射線は身の回りにあります
12.放射線は、ありなし(黒白)ではなく、強さと量が問題です
13.放射線をあびる「範囲」も大事です――局所被ばくと全身被ばく
14.放射線の影響は、「花粉」をイメージするとわかりやすい
15.「花粉」と同じで、放射線の量と飛ぶ方向が大事
16.放射線の防護対策は「花粉症対策」に似ています
17.38億年間、生物は放射線の中で生きてきました
18.放射線により遺伝子がキズを受ける――確率的影響
19.放射線のダメージで細胞が死ぬ――確定的影響
20.発がんの仕組みについて――細胞のコピーミス

◆第三章:ニュースから読み取るポイント
21.「いつ・どこで・どんなものが・どの期間」に注目する
22.「100ミリシーベルトで0.5%」のとらえ方――その1
23.「100ミリシーベルトで0.5%」のとらえ方――その2
24.私たちの生活はリスクに満ちている
25.発がんリスクの代表例――甲状腺がんの基礎知識
26.チェルノブイリ、スリーマイル島で起きた健康被害
27.がんの放射線治療にみる放射線の影響
28.飲み物、食べ物、そして“土壌”の影響――外部被ばく+内部被ばく
29.妊婦と乳幼児への影響、それ以外の成人への影響
30.安全性の考え方――基準値は何のため?

◆大切ですが、少しむずかしい解説 放射線防護の考え方

――「こういう本を出したので宣伝してくれ」と頼まれたので、宣伝します。

で、この本ですが良くできていると思いますよ。素人向けの放射線解説本としては、わかりやすさという点でトップレベルにあることは間違いありません。特筆すべきは喩えの上手さ。

例えば――

「ロウソクが『放射性物質』で、火がついている状態が『放射能あり』の状態です。そこから出てくる明かり(光)が『放射線』」(23頁)
「ロウソク(放射性物質)の長さが半分になるまでにかかる時間を、『半減期』と呼びます」(24頁)
「半減期の短いロウソクは『太く短く』燃えます。この場合、放射線は短期間で一気に出るため長続きしません」(26頁)

――といった説明は、著者の“芸”の精髄といえるでしょう。

もちろん内容も(現時点における科学水準から見て)正しい内容で、科学的にケチをつけられるところはないように思います。ただ、素人(=おんなこども)向けを意識しているためか、典拠は一切ありません。なので、もう少し詳しく知りたい人には講談社ブルーバックスの『人は放射線になぜ弱いか』の方をオススメします。

著者はネット界隈では“東電御用学者”として何かと評判が悪いようですが――素人向けにわかりやすく解説し続けると、どうしても典拠を述べずに結論だけガンガンしゃべってしまい、結果、「どういう根拠があって安全なんて断言するんだ!」と思われてしまうのでしょう――、そういった先入観だけで「安全厨の書いた本なんて読む必要ナシ!」と片付けられるのであれば、これはもったいないことですよ。



2011年5月28日土曜日

色々と雑事があって時間がないので簡潔に

JAYWALK、新ボーカル&女性ドラマー加入で再出発

フランシス・ダナリー抜きで再結成したイット・バイツみたいなものか? ってわかりにくいね。前川清のいない内山田洋とクールファイブみたいなものか? に訂正。手前もいいオッサンだし、大人の事情も十分にわかっているつもりだけど、こと音楽については中二病を全然克服できてないからなぁ。バンドの“顔”抜きでやり続けることには抵抗がありますよ。もっともJAYWALKなんて昔CMで流れていた曲を耳にしたことがあるくらいにしか知りませんが。

山本太郎、反原発で事務所辞めた「これ以上迷惑かける訳いかない」

こうやって手前みたいのがblogのネタにするくらいなんだから、中長期的なビジネスという視点でみれば万々歳! あとは政治家になるだけだ!! なんてことはいいません。思想信条には何一つ共感することはないけど、行動したことは偉いと思いますよ。たとえ社会主義者であっても敬服すべき人物ってのは少なからずいるわけだから。

2011年5月27日金曜日

今年見たあらゆる写真のなかで最も衝撃を受けた

一応いっとくけどグロじゃないよ。

25年前と今のJALの入社式

ゆとりの行きつく先は結局こういうことだったということか。そういえば和製ラッパーもみんな同じような格好してるもんね。なんというか日本オワタ\(^o^)/感をビンビン感じざるを得ない一枚。

手前の6時間を返せ!

・キリストのクローン/新生・上下

タイトルとアオリにそそられて読んだんですよ。「普通にSFとして面白いんだろうなぁ。評判もいいし」って感じの期待値で読んだんですが……。上巻を読み終わった後は、「なるほど、タイトルに負けずスケールの大きなハナシだし、展開もジェットコースター的だし、エンターテインメントとして十分以上に面白いナ」と思いつつも、30年以上前に書かれたようなB級国際政治小説――第三次世界大戦モノとか要するにああいうやつ――みたいな当ての外れまくった国際政治シミュレーションや、キリストの最後を巡る『ダ・ヴィンチ・コード』的な陰謀論――テンプル騎士団の秘宝とか要するにああいうやつ――が、「ひょっとしてギャグでいってるのか?」という突っ込みを想定していないような筆致で書かれていてちょっと困惑するくらいだったんですよ。

が、下巻では、「『白状しろ!』 三度目は、鋭い命令口調だった」(311頁)なんて描写の直後に悪人が悪事を洗いざらい白状するような、いまどき水戸黄門でさえやらないような幼稚な展開がクライマックスになっていたり、「ニューエイジというのは、一時の流行やきまぐれなどではない。人類という種族が、進化における最後の、そしてもっとも輝かしい段階へと進むことができるほどに成熟したという証なのだ」(280~281頁)とかいうセリフが大上段&大真面目に書かれていてもうね……

こんな本だってわかっていたら最初から読まないって! 

一応フォローしておくと、B級国際政治小説に目がなく、ニューエイジ思想に何一つ疑問を抱くことなく(もしくはニヤニヤ笑ってスルーできる)、何の必然性もなく大量死や核戦争が起きてもわくわくできるような方であれば、かなり面白く読めるエンターテインメント小説だと思うので、↑に当てはまる人は図書館で借りるなりブックオフで買うなりして読んでみてください。



2011年5月26日木曜日

敢えてトラの尾を踏んでやる

予想が外れたらこっ恥ずかしくて表を歩けないかも知れないし、海のものとも山のものともいえないなかで断言するのはとてもリスキーなことだけど、敢えて言いますよ。

ノリさんはやるよ。やるに決まってるって!

やっぱりねぇ、20年近くプロで飯を食ってきただけじゃなく、3冠タイトルを複数獲り、5年連続30HRも打ってきたような一流選手の技術をナメちゃいけませんよ。

落合博満が、「自分のものにしたバッティング技術っていうのは衰えないから」「私は12年前に引退してから本気でバット振ってないけど『こうやって打ってごらん』って言って選手達に教える時には、今でも昔のまんまの打ち方ができますよ」と言うように、バッティング技術は錆付かないわけですから。手前も15年以上スキーを滑ってませんが、いまいきなりロッキー山脈のスキー場に連れて行かれて、「こっから麓まで滑ってきて」って言われたら、とりあえずパラレルで転ばずに滑り降りるくらいはできる自信はあるもの。一度自転車の乗り方を覚えたら死ぬまで忘れないように、バッティング技術も多くの部分は身体に染み付いているものなんでしょう。

「バッティングセンターで遊んでいたような選手がプロの一線級に通用するものか?」

手前が子どもの頃にカズ山本(山本和範)という名選手がいてですね……まぁ、彼の場合は若いうちにクビになってバッティングセンターでバイトをしていたので、大ベテランになってから同じ境遇になったノリさんとはちょっと違うんですが、生きているボールに慣れれば、どうとでもなるでしょう。

心配なのはシーズン通して働けるだけの体力作りができているかどうかですが、これだって「シーズン途中加入」「レギュラー&フルイニング出場を最初から求められていない」という点から、あまり気にしなくていいと思います。使われ方としては代打屋&レギュラーのバックアップなので、基本、レギュラーとして15年以上プロ生活を過ごしてきたノリさんが順応――「4打席勝負」ではなく「1打席勝負」のバッティングスタイルに変更する。球の待ち方、テンションのあげ方などで思考方法を大きく変える必要がある――するまでは若干時間が掛かるかもしれませんが、レギュラーから代打屋への転身は過去何人もの名選手が挑戦して成功していることなので、ノリさんにだってできないわけがありません。

というわけで、ノリさんはやるよ。やるに決まってるって!

大体打たなきゃ懐が潤わないんだし、そういうときのノリさんが猛烈に仕事をすることは中日時代に証明してますからね。ましてコーチには近鉄の先輩だった中根仁(大魔神・佐々木一浩を黙らせることができる数少ない漢)もいるわけだから、調子に乗るってわけにもいかないでしょう。

中村紀洋、「noriの決断」:その1
中村紀洋、「noriの決断」:その2
中村紀洋、「noriの決断」:その3

2011年5月25日水曜日

わしのコメントが酷い!

【楽天】美馬に星野監督「恥ずかしい」

「イニングをまたぐと打たれる。課題も何も、ドラフト2位で社会人出身。恥ずかしい」

・イニングをまたぐと打たれる――ロングリリーフや敗戦処理ならいざ知らず、接戦でイニング跨ぎさせる方が非常識。てか、北京五輪での失敗(岩瀬仁紀投手をイニング跨ぎで使って炎上)を教訓にしてなかったのか?

・課題も何も、ドラフト2位で社会人出身――ドラフト2位なら打たれたいけないのか? 日曜日に滅多打ちにあった小山伸一郎投手はドラフト1位だぞ。

・恥ずかしい――打たれて恥ずかしいなんて、選手が一番良くわかっていることであって、監督があえて言い募ることじゃないでしょう。責めるのであればもっと具体的(例えば四球が多いとか、緊張すると高めに行くとか、状況判断が悪いとか)なことを指摘しないと意味ないでしょ。

てか、コメントに“計算”が一切ないでしょ。ただ感情に任せてブーたれてるだけじゃないのかなぁ。これで渡辺直人選手とノリさんが大活躍したらどうするんだろう? 手前が楽天ファンなら、「いかにフロントの補強がダメでわしの采配が酷いか」についてblogで大長編を書くかもね。

って呆れていたら……

楽天・星野監督、投手陣に「クイックの練習しろ」

>「うちは情報では負けていない。球団が、全選手にipadも配ってるんだから。そんな球団ないだろう。選手がもっとクイックの練習しないといかん」と投手陣の奮起に期待した。

もうね、突っ込みどころが多すぎて言うべき言葉がない。わしだって昔はそれなりにいいことも言ってたはずなんだけどなぁ。

追記:海水注入、首相指示2時間前に「指示出た」メモ――海水注入も停止もしらなかったってストーリーで答弁してたのにバカじゃねぇの? とにかく「俺たちには責任はない」ってことを“真実”にしようとウソにウソ、捏造に捏造を重ねて、もう何が“事実”がわかんなくなってるんじゃないか? まぁ、証拠を捏造して“真実”を創造するのは社会主義者の常套手段だからね!

2011年5月24日火曜日

またもやBloggerが調子悪い感じ

どういうわけかずっとログインできず。いろいろ手を尽くしてアップロードしてみたけど、どうなんだろう? 早く正常になってくれないかなぁ。

2011年5月23日月曜日

横浜は中日の三軍?

いま帰ってきて日刊スポーツのサイトを見てビックリ!

【横浜】378発、ノリの獲得を発表

ここ数シーズンの人の流れを見る限り、中日のいらない子(小山伸一郎投手、川岸強投手、中村紀洋選手etc)が楽天に行き、楽天のいらない子(渡辺直人選手、中村紀洋選手)が横浜に行くってことか?

まぁ、楽天についていえば補強の大失敗であって、決していらない子じゃぁなかったってことは、メジャー帰りの二人の惨状が物語っているからなぁ。そう考えれば、楽天のフロントは掌中の珠を勝手にぶん投げただけであって、それを引き受けた横浜が楽天の“二軍”とか“植民地”ってわけでもないんでしょう。

ホント、去年そこそこの成績(.266、13HR、64打点)を残したノリさんを戦力外にしたことが大間違いなわけであってね。技術面では日本屈指――バッティング技術だけについていえば、現在の日本球界で彼に匹敵するのは和田一浩選手、小笠原道大選手くらいだろう――なんだから、使ってさえいればそれなりの成績は残すし、相手投手にもプレッシャーを与えるわけですよ。

てか、みんなノリさんのことをナメ過ぎ。

捨て試合にするなら2回以降も続投させりゃ良かったのに

・資質を正確に見抜いてリリーフとして育てた山田
・岡本がいたから心置きなく放出した落合
・リリーフとして使わざるを得なかった田尾
・「先発させるくらいならオレは監督室から出ない」と言った野村
・実績のあるリリーフとしてそれなりに使いこなしたブラウン
・落合に意趣返しをしたいためだけに先発させたわし

こうして並べてみると、小山伸一郎投手を使った歴代監督はわし以外全て正確に資質を見抜いていたのだなぁ。奇策それ自体を悪く言うつもりはないけど、それにしたって何か手を打つのであれば根拠は必要なわけでね。

昨日の小山投手の先発は、確かに12球団随一のスコアラーと落合博満監督を完全に欺くことに成功したけど、そりゃどんな理由があろうが「10年以上先発経験がない=先発投手としての資質が決定的に欠けている」ような投手を先発させるとは思わなかっただけでしょ。他のケースで先発を読み間違えたら大変なことだけど、昨日の件で田中彰、安田秀之の両スコアラーが責められることはないと思うけどなぁ。実際、本来でてくるべきではない投手が出てきた結果は、初回の打者一巡という形で結実したわけだし。

仮に(0.1%くらいの確率だろうけど)小山投手が好投して勝てたとしたら、「わしが育ててオチが追い出した小山が、わしのおかげでオチを見返したんや!」みたいなことが確実にスポニチに載っていたんだろう。でも、そういうことをしたいためだけに最善の手を打たない――あまつさえ手前みたいな素人にすら邪まな動機を見透かされるような手を打つ――と、遠からず選手から見放されるんじゃないだろうか?

中日時代はオーナーを凌ぐほどの権力があったからこそ選手も唯々諾々と従っていたけど、いまは「絶対的オーナーにこき使われる雇われマダム」だからね。

2011年5月22日日曜日

今シーズンで初めて先発を読み間違えたね

要するにわしが落合に対して「してやったり!」ってドヤ顔したいためだけに先発させたんだろうなぁ。吉見相手じゃ誰が投げたって同じわけだし。それにしても96年ドラフト1位vs2位同士の対決か。胸熱だな。

追記:初回からいきなり打者一巡て……策士策に溺れるの典型だなこりゃ。いまさらだけど、野村克也って人格は最低だけど良い監督だったんだなぁ。

何事もタイミングが大切なんだねぇ

ネタなのかマジなのか見当がつかないんだけど……。

5 名前:名無しさん@恐縮です[sage] 投稿日:2011/05/21(土) 11:06:41.33
アナウンサー
「全力プレイができない選手がいたら、首脳陣はそこのところをよく考えて欲しい」
矢野
「そうですね。ブラゼルを下げて欲しいですね」
アナウンサー
「レフトが狙い打たれるという状況はおかしい」
矢野
「そうですね。ブラゼルを下げて欲しいですね」
アナウンサー
「思い切ってかねもry」
矢野
「そうですね。ブラゼルを下げて欲しいですね」

ここまで出来すぎていると99.9%ネタ認定したうえで、スッキリと眠りにつくものだけど、大阪のマスコミならあり得なくないからなぁ。まぁ、思い切ってアレを外してみたものの成果は出なかったからなぁ。

やっぱりこういうのはタイミングがあるんでしょう。この点、佐伯貴弘選手をスタメンに抜擢してヒーローにした落合博満監督の機を見る眼は、球界随一ってことなんだろう。真弓明信監督が悪い監督とは思わない――アレの使い方について言えば、誰が監督でもどうにもならんでしょう。少なくとも「選手にホームランのサイン」を出した田淵幸一や、スタメンをあみだくじで決めた石毛宏典のような球界屈指のダメ監督でないことだけは確か――けど、少なくとも現時点では名将とは思えないなぁ……って優勝してないんだから当然っちゃぁ当然なんだけど。

2011年5月21日土曜日

『神』は、昨日の佐伯とマイケル・シェンカーだけです!

まずあらかじめ書いておきます。佐伯貴弘選手のスタメンには納得していましたよ。

てか、納得してなかったら、17:30に実況板D専のスレをコピペして一緒に毒吐いてましたって。だいたい牧田和久投手が出てくることはわかっていたわけで、だったらドングリーズに打たせるよりはベテランを出した方がマシだろうし、1カ月無安打が続くなか、ここでも無安打なら容赦なく二軍に落とせるし――というわけで、スタメンにするならこの試合と思ってはいたのですが……。

猛打賞どころか4安打&決勝打って活躍しすぎ! 神! 神! 神!!

てか、この試合だけで年俸分仕事したよ。あとは二軍で寝ててもイイヨってくらい。

それにしてもここでダメなら選手生命もお終いってところまで追い込まれて、一転奮起、大活躍するとはね。河原純一投手の復活――これ以上ない緊迫した場面で初登板。打たれたら即二軍→引退のプレッシャーのなかで見事に抑えきり、いまに至る――のときもそうだけど、落合博満監督は本当にベテランの操縦方法を知り尽くしているなぁ。

レコチョクの「神だと思う洋楽アーティスト」に、レディー・ガガ、マイケル

だから『神』は、昨日の佐伯選手とマイケル・シェンカーだけだって!



【ニコニコ動画】【LIVE】 MSG 〔Michael Schenker Group〕 - ROCK BOTTOM  LIVE '81 

ガガはまぁいいよ。いや本当はよくないけど、手前が12歳くらいで初めて洋楽を聴き始めたときにガガを聴いていたら、「神ktkr!」ってなってたかも知れないし。初心な音楽ファンにそう思わせるだけのモノがあるんだろうなぁとも思うから。MJも神でOK。でもさぁ、アヴリル・ラヴィーンが神ってどういうこと? これ以上書くと悪口ばかりになるので自重するけど、本当に何が良くて、何が受けているのかがサッパリわからない。まぁ、顔だけはイイけどね!

2011年5月20日金曜日

<絶版兵頭本>紹介@日本人のスポーツ戦略:その5

・古代5種競技の最終競技となるパンクラチオンでは、チョークを逃れるための指折り、指股割きなどはごく当たり前に行われた。スパルタでは目潰し、噛み付きOKで、記録されている最も極端なケースでは、指を肋骨の間にひっかけて皮膚を割き、内臓を掴み出してしまった選手もいたらしい。『曾我物語』の「角觝」(すまふ。相撲のこと)のシーンでも、「肋骨二三枚掴み破りて捨つべきものを」という台詞がある。

・大昔の神前試合は命がけの再試合のきかぬ真剣勝負として行われたのだろう。それも文明化とともに死亡率を減ぜられ、一方では闘牛や御柱祭のような「熱中行事」(まじめにやれば死にかねないが、自主的に危険を回避できるイベント)に変わり、他方では鍛錬中心で平時の真剣試合を避ける「武道」になった。

・グレコローマン式のレスリングは、成人同士がいくら全力を尽くしても、それで大怪我することは考えられない。しかし、戦場で敵兵にフルネルソンをかけたり、相手の肩を地面に押し付けたところで、敵兵は降参することなどなく刺し殺そうとするだけだ。そこからたとえば「剣道は重さ1.5kgの刀で敵を斬ろうとする武道なのか、それともフェンシングよりもさらに15g軽い485gの竹刀で当てっこするスポーツなのか」といった悩み深い論争も生ずる。

・「もし、身長190cm前後で、体重が最低130kg以上の、筋肉自慢の大男同士が、思い切り押したり突いたり捻ったり、絡み合ったまま土俵から転げ落ちたりして次々に本気で争ったなら、鍛えた者同士、死にはせずとも、負傷者は続出するのではなかろうか。これを15日間も続けられる今の大相撲が実は『イカサマ』をやっているのではないかと疑われるのは、自然である」(140頁)

・佐山聡氏の『ケーフェイ』(1985年)によれば、レスリングシューズで蹴ると、蹴ったほうも3日間は痛みが引かない。よって、選手が常に良いコンディションで格闘技の試合を見せることのできる最短サイクルは4日に1回くらいがギリギリであるという。日本人キックボクサーの証言によれば、1週間で痛みが取れて戦意が回復するらしい。ただし、普通は10日、たまには20日経たないと治らないこともあるという。

・若き嘉納治五郎はチビだった。予備校時代、同窓生に暴力的にからかわれ、「チビでも強くなりたい」というルサンチマンから東大1年生の彼をして柔術家の門を叩かせ、後の講道館と「柔道」を生み出した。もし、嘉納が昭和13年に死なず、昭和15年に東京オリンピックが開催され、新種目として柔道が行われたら、階級別制の競技としてスタートしなかった蓋然性はあるだろう。

・「おそらく嘉納は、海外に柔道が拡散し始める途中で、すでに『日本柔道の敗北』を予期できたはずである。要素を分解すれば、柔道は単なる着衣のレスリングに近付く。チビの嘉納が、柔道を真面目に学んできた身長198cmのオランダ人による柔道界制覇という必然の結果を見せつけられずに逝ったのは、幸せであった」(154頁)

・セオドア・ローズヴェルトも単純な柔道ファンではなかった。彼の懸念は、ボクシングやレスリングだけで柔道に勝てないなら、大統領としてその対策を考えねばならないと思ったのだ。半年におよぶ観察と実験の末、白人と日本人には体格差がまだあるので、米国人が柔道を覚えずとも、兵士になったとき不利になることはないと結論した。

・近代とは、数学を専攻するような頭脳的エリートが、大学で自発的にハードなスポーツに取り組むことが推奨される時代。ラムズフェルドもチェイニーも東部の一流大学でレスリング部に所属していた。チビの夏目漱石は、近代の全てを理解しかけていたが、ここだけは掴めなかった。

・「『K-1』の最大の貢献は、東洋人は打撃系の無差別級試合では、いくら長年まじめに道場で努力を重ねたところで、白人や黒人の身長190cmの若い用心棒に勝つことは不可能なのだよと、日本の若者に冷静に納得させてしまったことであるように、この私には思える」(166頁)

・剣道/剣術が、幕末以来の近代日本のサバイバルを助けた3つの理由。

・一つ、日本の政府要人の姿勢と目つきをよくした。外国人はその目つき物腰を見ただけで、ナメてかかることができないと悟った。能力主義は薩長だけの専売特許ではない。

・二つ、日本の知識人の肚を据えさせた。勝海舟、福沢諭吉も一見、飄然としたイメージだが、腕に覚えがあるからこそ脅しに屈せず、万事に心の余裕も持てた。

・三つ、最前線の指揮官に不屈の攻撃精神を与えた。小隊を叱咤して敵陣に突撃させる若い少尉~中尉が、もし早くから剣術を捨てていたなら、日本の敗戦はあと数十年早かったろう。そこからの復興は未だに不可能だったかも知れない。

2011年5月19日木曜日

<絶版兵頭本>紹介@日本人のスポーツ戦略:その4

・近代オリンピックに関与する唯一のアマチュア集団は、「観客」と「マスコミ」。古代ギリシャのオリンピックは、テニスの4大大会やサッカーW杯に近く、そこで見物している観客は全員競技をよく知る見巧者だった。場合によっては、だらしない選手の代わりを務めてやろうという、競技者と一体化しているような見物人が観客だった。

・一方、近代オリンピックは、ふだんは全く興味も予備知識もない競技スポーツを観戦しようと、突然、何億もの「見物のアマチュア」がテレビの前に集まってくるイベント。かかる近代オリンピックで尊重されるべきは、少数のプロではなく圧倒的多数の「見物のアマチュア」であろう。

・「この愚かな大衆とマスコミに、虚構のスポーツドラマをあてがうことで、金を稼いではならない。それこそは、クーベルタン男爵に対する最大の裏切りである」
「それには、たった1項の規定を新たに加えるだけでよかろう」
「『1人の選手は、1つの種目について、生涯に1度だけ、五輪にエントリーすることができる。ただし、前回のエントリー大会後に国籍が変わり、新国籍の取得後10年以上経ている者は、同一種目への生涯2度のエントリーが許される』――」(104頁)

・これによりオリンピックに登場する選手は全員ニューフェイスになる。観客も、五輪選手以外にもっと優れた選手が他にいるのだろうと知ることになる。ならば、金メダルはプロ選手が生涯かけて追い求めなければならない目標ではなくなる。生涯に1度の出場だからこそ、参加したことの意味はとても大きくなる。下位の者も、参加したという経歴だけで世界から注目されるだろう。

・全国高校野球大会というシステムが良くないと、立花龍司氏は警告している。コーチが16歳かそこらでの過早な仕上がりを求め、少年の身体と技量に破壊的でとりかえしのつかぬ作用を及ぼす結果、アメリカ人やキューバ人のように20代以後に大成できないという。
*都築注――現在では半分正しく半分間違っているように思える。沖縄水産の大野倫(イチロー世代)が“壊されて”以降、選手の故障や連投に対するチェック(=連盟、ファン、後援者からの監視)が厳しくなった結果、少年に無理をさせる風潮は少しずつ正され、現在では「高卒入団時にぶっ壊れていた」ようなことはほぼなくなった。仕上がりの早い高卒即戦力の選手がかつてほどおらず、選手の寿命も延びているように思える。かつては「高卒即戦力選手は30代前半、それ以外は30代後半で引退」というのが普通だったが、いまでは「30代後半は働き盛り。40代で活躍している選手も珍しくない」状況にある。もっとも、甲子園優勝投手の選手寿命が短いのは昔もいまも同じ。松坂大輔投手は今年で31歳だが、このところの不振は、スランプや体重増加など以上に「単純に選手寿命が尽きかけているのでは?」と疑える。

・体格の差がパフォーマンスにさほど影響を及ぼさないように見える競技スポーツの一つに、射撃がある。日本人として国際スポーツ大会に挑み、優勝した最初の日本人も射撃の選手だった。「村田銃」を発明した薩摩士族、村田経芳だ。銃器を用いる趣味は、特権階級のものであってはならないというのが、村田がスイスの国民皆兵制度を視てきてからの確信だった。

・村田は「村田銃」の改良・普及に意を尽くすが、これは商売を目的としたわけではない。安い近代ショットガンを田舎に普及させることが、自ずと国民の射撃訓練になり、スイス流の国民皆兵制度に近づくと考えてのことだ。結果、「村田銃」は1950年代までマタギが使うほど普及したが、銃による狩猟が低所得の大衆に根付くことはなかった。

・「これはある老舗の銃砲店主からうかがった話だが、戦前は所得に応じた狩猟免状があり、胸につけるバッヂの色でクラスを区別していた。最も納税額で上位のクラスの者だけが、所謂『旦那猟』ができるという仕組みだったそうである」(124頁)

2011年5月18日水曜日

何なんだろうこの安心感は

岩瀬仁紀投手がコールされなかったときの安堵感は異常。というか、こういうことで安心しているようでは、まだまだドラファンとして訓練が足らないんだろうなぁ。敵地で連勝、おまけに初貯金。ここまで打てないなかでは出来すぎな結果。

それにしても平田良介選手の逆方向のホームランは芸術品だな。これがあるから期待しちゃうんだよなぁ。インタビューは本当にバカっぽいけど。

<絶版兵頭本>紹介@日本人のスポーツ戦略:その3

・鳩山一郎の『スポーツを語る』(昭和7年)によれば、いま、アメリカの大学アメフトで年間20~30名が死んでいる。タフト大統領の息子もその一人だったが、タフト曰く、「年にたった30名の犠牲でアメリカ精神が養われているのは安い」と。米国にサッカーが広まらなかったのは、サッカーがカトリック文化と結びついているように見えたからという見方もある。

・日本のスポーツが大衆のものになったのは大正時代のこと。日本一を決める全日本選手権大会は、ゴルフが明治40年にアマ選手権を開催したのが最初。偉い人が「天下一」の称号を授けたり、庶民が勝手に「番付表」をつくったりするのではなく、オープンかつ公正な試合で「日本一」を決するという発想が近代的。

・なぜ、サッカーではなく野球だったのか? その理由について。一つはボールをどこまでも蹴っていける土地がないこと。平地のことどとくが水田か畑で、誰も自由に立ち入れない。いま一つは多雨であるため、平らな荒地がないこと。

・かつて関東の台地では、2.5mのススキが生い茂っていた。和弓が上下非対称となる照準技術上の不利を忍んでも2mもある長い道具として受け継がれてきたのは、狩猟の際、葦のあいだから先端が出て、仲間の合印となる便宜が大きかったからだろう。

・もちろん土地や気候だけが全てではない。中谷重治の『体育運動の起源と発達』(昭和4年)によると、野球は明治11年の日本人にとって、初めて野外&団体で行うゲームだった。それまでは武道の稽古か狩猟、神事しか集団スポーツはなかった。

・「チーム全員のポジションと役割が幾何学的・システマチックに決まっている舶来の遊びを見て、当時の日本人は『これこそ学ぶべき近代だ』と思ったのだ。われもわれもとボールを奪い合うような他の舶来スポーツは、とても近代的とは見えなかったのだろう」(61頁)

・支那事変直前に職業野球がスタートしたことは幸運だった。戦時中、他の享楽的消費が規制されていたおかげで、野球人気はプロ・学生とも異常に盛り上がったからだ。支那事変が起きなかったとすると、昭和9年に本格的にスタートしたアメフトが、一部の大学に根付いたかもしれない。

・『巨人の星』はタイ・カップのエピソードと重なるところが多い。「子ども時代のルールはぶっつけあり(=魔送球)」、「スライディングキャッチをするので親指はいつも血まみれ=血染めのボール」、「這ってホームイン=花形が大リーグボール1号を打ったとき」、「逆スピットボールで、バットは必ずその下を空振りしてしまう魔球ナックル=ダイリーグボール3号」。梶原一騎は、大リーグをよく取材してストーリーを組み立てていたのでは?

ビーンボールと死球についての提案。「投球が打者を直撃したとき、打者は一塁への進塁ではなく、本塁打を1本放ったのと同じ扱いを受けるようにすることである。打者が投手のせいで稀に重傷を負うリスクと、打者に球を当てれば必ず本塁打を献上したのと同じことになるピッチャー側のリスクとは、何シーズンかを通して均せば、つり合う。したがって、乱闘の必要はなくなる。この新ルールの下でもビーンボールを投げてしまうような投手は、自分の成績やチームの成績をおそろしく不利にするから、すぐに起用されなくなる」(77頁)。
*都築注――いかにも軍師らしい提案。「死球全部ではなく危険球(=頭を直撃する死球)を対象に導入して、あわせてマウンドを数十cmホームベース寄りに近くする」というルールにすれば、より適切ではないかと。マウンドをホームベースを近づけるのは、危険球ルールの厳罰化によりインハイの投球が減り、より打者が踏み込みやすくなり、結果として打高投低になってしまうことを防ぐため。

2011年5月17日火曜日

岩瀬のお戯れに動揺するのはドラファンだ

動揺しないやつは良く訓練されたドラファンだ。ホント、9回の守りを見続けるのは地獄だぜ!

2ch野球実況板・ドラ専スレより

195 名前:どうですか解説の名無しさん[] 投稿日:2011/05/17(火) 21:44:35.41 ID:xWSGvJc+
4/13 横浜戦 一点差で登板し無失点
4/16 阪神戦 0点差で登板し無失点
4/17 阪神戦 0点差で登板し無失点
4/26 横浜戦 三点差で登板し二失点
4/30 広島戦 一点差で登板し無失点
5/01 広島戦 二点差で登板し一失点
5/14 阪神戦 二点差で登板し一失点
5/17 ロッテ戦 三点差で登板し二失点 New!

見よ、この神業。防御率が5点台? 気にしない気にしない。なんたって今年になってから一回も救援失敗してないんだから!

実況板トラ専より、いつものお約束

DHじゃないとか…。もうね、本気でトラファンの皆様に同情しちゃうね。

625 名前:どうですか解説の名無しさん[] 投稿日:2011/05/17(火) 17:35:10.40 ID:ftFneRXL [1/4]
1 (二) 平野 0 0 0 0 .305 0
2 (遊) 上本 0 0 0 0 .667 0
3 (指) 鳥谷 0 0 0 0 .270 1
4 (三) 新井貴 0 0 0 0 .330 4
5 (右) マートン 0 0 0 0 .273 3
6 (左) 金本 0 0 0 0 .188 2
7 (一) ブラゼル 0 0 0 0 .214 3
8 (捕) 城島 0 0 0 0 .221 5
9 (中) 俊介 0 0 0 0 .289 1
Pスタンリッジ

630 名前:どうですか解説の名無しさん[sage] 投稿日:2011/05/17(火) 17:35:25.41 ID:gzAKdJ7Z [3/7]
あああああ

631 名前:どうですか解説の名無しさん[sage] 投稿日:2011/05/17(火) 17:35:32.91 ID:J5mBhPPy [3/8]
レフトアレややっぱり アフォやもう

632 名前:どうですか解説の名無しさん[sage] 投稿日:2011/05/17(火) 17:35:33.62 ID:l8xfSvht [23/36]
ショート上本
DH鳥
左にアレ

647 名前:どうですか解説の名無しさん[sage] 投稿日:2011/05/17(火) 17:36:00.76 ID:nlVbmyRY [5/5]
上本を2番に置いただけで今日の真弓は許せるわ
金本はもうしゃーない
真弓には決定権がないんだろう

659 名前:どうですか解説の名無しさん[sage] 投稿日:2011/05/17(火) 17:36:40.67 ID:gzAKdJ7Z [5/7]
上本はショフトじゃないんだぞ・・・
しかも本職セカンドだし

689 名前:どうですか解説の名無しさん[] 投稿日:2011/05/17(火) 17:38:13.66 ID:3naxQ1fN
何でアレがレフト守っとるんや ノ`Д´)ノ彡┻━┻゛:∴

724 名前:どうですか解説の名無しさん[sage] 投稿日:2011/05/17(火) 17:40:32.76 ID:l8xfSvht [28/36]
なんか阪神って勝利のために試合してるんじゃなくて
記録のために試合してるんじゃないだろうか・・・

<絶版兵頭本>紹介@日本人のスポーツ戦略:その2

・戦時中の陸軍や1960年以前のスポーツ界では、「汗をかくことは疲れることに繋がる。よって水を飲むのを我慢して汗を出さないのが良い」と短絡的に教訓化されていた。その淵源は、明治30~40年代の日本陸上長距離界の「脂抜き」という練習理論まで辿れる。

・「脂抜き」とは、日常において水を摂取せず、練習の走り始めは夏でも厚着して発汗を促し、走った後も水を飲まないというもの。これを何週間も続ければ体が軽くなり、楽に走れると考えられていた。最初の近代五輪マラソンにエントリーした金栗四三もやってみたが、3日目からは体温が上昇して冬でも冷水を浴びねば耐え難く、4日目で断念した。

・一方、昔から真夏の沖仲仕や造船工は、塩をなめながら作業をしていた。水も飲むが電解質も補給しているので全然問題ない。こうした知識や体験が、選手やコーチにあったならば、水を飲まないというオキテの合理性を疑うものを現れたろう。アメリカスポーツ界では、1960年代後半にはこのオキテから抜け出した。しかし、日本では80年代になってもオキテが存在していた。

・「『勝つために何が最善か』の情報は年々更新されていくのに、日本のスポーツ界では、それにリアルタイムで対応することがなく、なぜかコーチが去年と同じ練習を続けさせている。その間に、外国の選手が新知識で武装を済ませてしまうのだろう」
「おおよそスポーツのプロは読書量が足らず、読書量の多い者はスポーツでの成功を目指さない。だから大昔に誤りを正されているべき迷信的なメソッドが、半世紀以上も代々伝承されてしまうことも、スポーツ界ではよくあるのだろうと想像ができるのである」(18頁)
*都築注――これはプロ野球界においては全く正しい。原辰徳は新人時代、スポーツライターの玉木正之氏から、「原君は本を読まないの?」と訊かれ、「目が悪くなりますから」と答えている。これは原が特別なのではない。ほとんどのプロ野球選手がそうなのだ。実際、新幹線の車中で小説を読んでいた桑田真澄は、それだけで「インテリ振りやがって」と悪口を言われていた。

・リラクゼーションの単語と意義が日本に伝わったのは、60年代以降にゴルフが普及したことによる。同時に五輪強化策として外人コーチが来るようになった。日本の場合、力闘しているように仲間に見えることが大事で、リラックスによる最速、最効率持久ができない。

・日本型農村では、一枚の田んぼに無制限の労力を注入することが各人の責務だったから、それを格好でうまく示してる限りは、結果が大不作となっても周囲は許す(=だからリラックスできない)。ところが筋肉疲労を軽視してはいけないのだという練習理論が権威を持つと、今後は過剰マッサージの問題が出てきた。

・「人間のスポーツ選手のトレーニング法の発展には、軍馬や競走馬の調教で得られた知見が、直接的に貢献している。何世紀にもわたる馬の実験と観察なくして、今日のような超人的記録があり得るのかどうかは疑わしいのである」(32頁)

・大正5年から馬政官を拝命している石橋正人少将が、昭和6年に上梓した『競馬読本』には、「かつて3マイルレーサーに連日4マイル以上の走りこみをさせていたが、いまやそれも旧式トレーニングになった」とある。

・石橋によると、今は実距離以上の走りこみはさせず、むしろ1マイルの短い練習をさせ、決して馬を疲れ切るようなメニューは組まず、ようやく本番直前に実距離をレース形式で走らせて状態をピークに持っていく。しかも隔日に軽い調整運動だけの休養日をはさむようにする――という。人間のアスリートのトレーニング理論よりも30年先を行き、実績を残しているのだ。

・発汗ウェアを着てランニングする減量法も、19世紀から行われている競馬の調教の応用に他ならない。そもそもTrainingという英語自体が、馬を筆頭とする牽引畜類の調教を意味していることも、改めて言うまでもないだろう。

・イギリスでは、1904年に禁じられるまで動物レースに興奮剤を使うのは当たり前だった。アメリカでは1970年になって、競馬に薬品を使うことが制限されたらしい。つまり、1960年代に、馬にクスリを使わないようになると同時に、人間のアスリートには広くクスリが使われるようになったのだ。

2011年5月16日月曜日

<絶版兵頭本>紹介@日本人のスポーツ戦略:その1

●基本データ
・書名:『日本人のスポーツ戦略――各種競技におけるデカ/チビ問題』
・著者:兵頭二十八
・発行:四谷ラウンド
・初版発行:02年8月15日

●目次
◆第一章:陸上で有望なのはマラソンだけ?
◆第二章:すべては競馬から始まっている
◆第三章:野球という結論
◆第四章:それぞれに特異な「フットボール」
◆第五章:「五輪プロ」さえ排除すれば採点競技はマトモになる
◆第六章:射撃ならチビでも勝てる……!?
◆第七章:だったら格闘技で白黒を付けようじゃないか

――このあいだこの動画を見て、この本のことをふと思い出しました。

中国少林第一武僧被美国警察一拳击倒! *本編は6:15から。決定的場面は9:35くらいから。

少林寺の名人が白人警官にKOされる動画なわけですが、結局のところ「チビ」は「デカ」に勝てないのか? と思い、改めて再読してみたんですよ。

「プロスポーツ選手でもない私が書いたものである以上、本書は日本の現代スポーツ論の決定版では全くない。本書を、よほど批判的に読まないと、貴方の明日の試合のための『戦略』などは生じもしないだろう」
「が、私は十年も前から、インターネット時代に活字に印刷して読者から代金を取っても許される情報とはどんなものかを考えてきている。だからここに書いた論説は、この書籍を貴方が書店で購入する費用と同じ費用を以て、他の媒体から得ることはできないことを、このまえがきにおいて予言できる」(4~5頁)

と断っている通り、その内容には正直首をかしげるところも多々あったりする――と、偉そうに書けるのも、軍師にとって守備範囲外であるものの手前にとってはメインフィールドである野球について取り上げているから――わけですが、そういった瑕疵を軽く凌駕するだけの興味深い指摘満載の本です。

追記:さすが東スポ! こういう記事は絶対に手前を含む素人には書けません。マジな話、スポーツマスコミの鏡ですよ。

2011年5月15日日曜日

統一球の効果は本当に凄いようだ

2011年5月14日時点の順位表です(日刊スポーツのサイトより)。ここまでで大体25試合前後を終えたわけですが、両リーグとも上位2チーム以外は打線が例年以下の調子な感じです。実際、小笠原道大選手、和田一浩選手といった日本球界最強レベルの打者が打率1~2割台をウロウロしていたり、中日、オリックスのチーム打率が.220に届かなかったり、パリーグのエースの防御率が軒並み1点台だったりと、何というか50年前のプロ野球界にタイムスリップしたような状況――1962年、セリーグの投手成績(野球バンクより)。なお、同年の国鉄スワローズのチーム打率は2リーグ制以降最低記録となった.201――だったりします。

「『統一球=飛ばないボール』とはいわれていたけど、ここまでテキメンに効果が出るものかね?」

と思い、日刊スポーツの順位表の下の方を見たら、去年の交流戦成績があるじゃありませんか。交流戦の試合数は24試合。現時点で25試合前後を終えている2011年シーズンとほぼ同じくらいの試合数。ザッとではあるものの、「統一球の効果」を比べてみるには丁度良い対象といえるでしょう。

で、打率と防御率、本塁打数を見てみたわけですが――

・チーム打率.250以上は「2011年の5チームに対して2010年は10チーム」
・チーム防御率2点台は「2011年の5チームに対して2010年はゼロ」
・チーム本塁打20本以上は「2011年の6チームに対して2010年8チーム」

――となっています。もちろん対戦相手が違うリーグなので、対照的な比較とは全然いえません。ただ、全体的な傾向というかザッと比べてみて、「明らかに投高打低の傾向にあるようだナ」とはいえそうです。

とりわけ巨人の本塁打数は、2011年22本に対して2010年は41本とほぼ半減しています。これについては「東京ドームをほとんど使えず、ドームランが減った」こともあるんでしょうが、それにしてもインパクトの強い数字であることは確かといえましょう。

2011年5月14日土曜日

浅尾の実力と岩瀬に対するリスペクト振りは三国一

「8番打者からの登板か。三凡なんて小指一つでできるけどなぁ……」
「でも、三凡しちゃったら岩瀬さんが上位打線を撫で斬りされるのか」
「岩瀬さんに上位打線を切っていただくなんて、そんな手間を掛けさせちゃいけない」
「それに3点差でバトンタッチするとお戯れ過ぎて逆転されるかも知れない」
「シーズンは長い。岩瀬さんには『ここぞっ!』という試合で活躍していただかなければ」
「というわけで、不肖浅尾が上位打線を片付けつつ2点差にします。岩瀬さん、下位打線を頼みます! あとお戯れは程々にしてください!!」

もうね、スコアを見ただけで↑のような浅尾拓也投手の脳内独り言がビンビン聞こえてきましたよ。

で、実際に3連打浴びてから本気を出して、平野恵一選手、鳥谷敬選手をバサッと斬った後、新井貴浩選手に四球、クレイグ・ブラゼル選手を三振。岩瀬仁紀投手には6番以降を任せるという神業――新井選手に対する四球が心憎い。一番面倒くさいブラゼル選手を自分で片付けるために“調整”したのかねぇ――を披露。

この浅尾投手の配慮に応えて、岩瀬投手もお戯れなしの三凡。高橋聡文投手の不在を感じさせない後ろの安定感は、全て浅尾投手の“ウデ”に掛かっているといっていいんでしょう。てか、本当にこういう配慮をしているのであれば、いまの浅尾投手の実力は往年の江夏豊レベル(奪三振記録を王貞治から奪うためだけに、8人の打者から三振以外でアウトを獲った)ってことか?

ついに毎日更新が途絶える

Bloggerの障害のせいで丸一日更新できず。PCがクラッシュしたときも、地方に行ってたときもネットカフェから更新し続けてたのになぁ。右上のカレンダーの空白が恨めしい。

2011年5月12日木曜日

常識で考えろ! バカ!!

「福島小学生が原発放射線で死亡」 坂本龍一ツイッターでデマ「拡散」

この際、ハッキリ言い切ってやるよ。

3月11日から5月12日までのあいだに、日本国内において放射線障害で死亡した人は1人もいません!

こんな一般人が急性放射線障害で死ぬくらいなら、どれだけ多くの人が死ぬか。これが真実なら絶対に死亡者が1人だけってことはあり得ない。放射性物質は拡散するものだし、死んだ子どもの近くにいた人の何人かは確実に致死量の放射線を浴びていたってことになる。

仮に原発のすぐ近くにある双葉町の住民1%――デマによると「鼻血などを出して死んだ」という。急性放射線障害による出欠したということを前提とすれば、実効線量で2000mSv以上浴びていたことになる。局所的に2000mSvもの放射線を出す放射性物質が溜まっていたとは考えにくい。双葉町以外にも広く拡散していたと考えられる。この辺を考え出すと収集がつかなくなるので、ここでは、とりあえず「双葉町」だけに濃密に放射性物質が集まったと仮定。2000mSv浴びた際の死亡率5%という数字も低く見積もって腰だめで1%と設定――が死んだとしても60人以上は死ぬ計算になるし、その他の住人にしても、「急性放射線障害で死ぬほどの濃度の放射性物質」(実効線量で1000mSv以上であることは確実)を浴びるわけだから、ほぼ全員が急性放射性障害を患うことは確実でしょう? だったらニュースにならないわけないじゃんよ。

原発推進派の陰謀で隠されているのだって? 60人以上の死者を隠し通せる陰謀が存在するなら、多分、『ゼイリブ』は真実なんだろうし、ニャントロ人は実在するんだろうし、9.11はアメリカの陰謀だろうし、来年には世界も滅亡するんだろう。それ以上、何も言うことはない。

反原発な人には残念なハナシだけど、「ユッケで4人死んでも、原発じゃぁ1人も死んでない」(11年5月12日現在)ってのが事実だからねぇ。原発作業員にすら1人の死者もいないのに、一般人が急性放射線障害で死ぬわけないじゃん。「今回の地震は地震兵器で起こされたもの」とかいう陰謀論より酷いデマ。単純にひっかかったのであれば知性がひとかけらもないってことだし、確信犯なら最低の行為。いずれにしてもろくな奴じゃない。

>ただ、フォロワーから「医学的にありえない」と指摘されても「自然界にあり得ないことはないと思うけどね。福島原発だって『絶対』安全だって言われてきたでしょう。放射能の表れ方は確率的だそうですし」と呟いていた。

バカ。菅以上のバカ。「放射能の表れ方は確率的だそうですし」って、笑わせたいのか? 低容量被曝による各種疾病の発症率上昇と急性放射線障害を混同するってのは、「毎日20gの塩分を摂取した際の高血圧になる可能性と、一度に500gの塩分を摂取したら死亡する」のを混同するくらいバカなことでしょ?

すでに全世界で「急性放射線障害の症状と被曝量」「放射線の致死量」については十分なデータが取られてるんだよ。こういう疫学データが信用できないってんなら、同じように科学的な手法で反証しなきゃダメでしょ? 中学2年生……いや、ちょっと勉強のできる小学生よりも無知でバカだよ。こいつは。

2011年5月11日水曜日

中田翔とホフパワーがケガしたらどうするの?

高橋直樹、木田勇、西崎幸広、金村暁投手と、「使えなくなった生え抜きを追い出すこと」が、「ドラフトで甲子園のヒーローに執着すること」と同じくらい“伝統芸”になりつつある日本ハムですが、よもや高橋信二選手をトレードに出すとは思いませんでした。ドラフト下位で入って、長い時間をかけて成長して、レギュラー→四番と中軸を張るまでになった選手を金銭で巨人に出すとはなぁ……。

確かにチーム事情を考えれば、今年のハムに高橋選手の居場所がないことは確か――中田翔選手が「右の中軸」の座をゲットし、マイカ・ホフパワー選手が「一塁手」の座をゲットし、二岡智弘選手が「右の代打」の座をゲットしている――で、このままでは二軍で飼い殺し状態になっていたであろうことは間違いないんでしょう。出場機会を与えるために断腸の思いでトレードに出したというのも、まぁ、わかりますよ。

でもねぇ、シーズン始まったばかりでしょ。これから何があるかわからないじゃんよ。中田選手だって実質1年目みたいなものだからね。このままケガorスランプなくシーズンを乗り切れると考えていたとしたら、それはあまりにも甘い想定だし、他の選手にどんなアクシデントがあるかもわからない。そんなときに「二軍無双の元四番」がいればどんなに心強いか! シーズンオフにトレードに出すのであれば、レギュラーやバックアップなどの構想も含めていろいろな絵が描けるだろうけど、この時期に出すのはねぇ……。

まぁ、ハムの生え抜きに異常に厳しい体質は“伝統芸”だから、これからも変わることはないんでしょう。金子誠選手なんかは、他球団であれば絶対に追い出されることのない筈の選手なんでしょうが、ことハムに限っていえば絶対はないですからね。

なのであらかじめ言っておきます。

田中賢介選手だけは絶対に出さないでくれ! せめて彼くらいはハムのユニフォームを着たまま引退させてくれ!

あと、巨人。これで元日ハムと元四番は何人になったんだろう。やっぱり「巨人が勝てないのは四番が足りないからだ!」という真理に到達したんでしょうかね。

・2chプロ野球板の名物スレ:巨人が勝てないのは四番が足りないせいだ 第4章

2011年5月10日火曜日

Bloggerの障害によりごく簡潔に

昨日の午後から「投稿ページ」がず~っと読み込み中で更新できず。2chのブログ板/Blogger.comスレを見ると、どうやらみんな一緒らしい。

Bloggerの障害報告にも――

We're aware of the issue preventing the post editor from loading for some users. Our team is investigating this right now and we hope to have this sorted out as soon as possible.

Thanks for your patience in the meantime.
— latest update on Monday, May 09, 2011

――とある。

というわけで、いろいろと設定を変えて投稿して見ることに。上手く投稿されていればいいんだけど……。

2011年5月9日月曜日

グスマン死球にガッツポーズした人ノシ

ジョエル・グスマン選手には申し訳ないけど、あの死球で出塁した時点で、思いっきりガッツポーズしました。その後、gdgdな展開があったものの結局終わってみれば4連打で5点。あそこで出塁できていなかったら先に川井雄大投手が捕まっていたであろうことは必定だったからなぁ。それにグスマン選手が出塁できるとすれば、死球一択――四球は選べないし、当たればゴロorフライアウト――だったろうしね。あと、調整登板で8回2/3から登板した岩瀬仁紀投手が2安打打たれたことに懸念を示す向きもあるけど、あれはお戯れでしょう。一点差なら無失点、三点差なら二失点で納めるのが2010年以降の“死神クオリティ”ですから。

追記:格安BTOが悪いのか、電源容量300wのところにグラボを挿したのが悪いのか、ATIの最新デバイスが悪いのか、いきなりブルースクリーンに遭遇。3.1、95、NT、2000、XPと使ってきたけど、こういう真っ当なBSoDに遭ったのは初めてのこと。振り返ってみると、前に使っていたEPSONのPCは本当に信頼性が高かったのだなぁ。

2011年5月8日日曜日

熱闘パワフル甲子園日記:その5

夏の甲子園を目指すチャレンジがスタート。新入生も入部する。
創部メンバーが全員卒業し、各大会の流れも一通り把握したので、ここからは大会ごとの成績は省略。

・春季熱闘大会=制覇
・夏の道大会=制覇

結果、南北海道の頂点に立ち、夏の甲子園大会に出場することに。

というわけで夏の甲子園大会。

・1回戦=人吉北:熊本県、C――4-1○
――2年生島村が完投。3回、富樫、峰のアベックHRが最後まで効いた。地力通りの勝利。
・2回戦=串間工業:宮崎県、A――0-2●
――センバツで勝った相手だが7回までゼロ行進。8回ノーアウト1、2塁でダブルスチールされ、キャッチャーがサードへ送球するも、これが逸れてしまう。ボールがレフト前を転がっているうちに全てのランナーが帰ってしまい、これが決勝点となった。ミスからの自滅だけに残念。サードの峰の守備力をもっと鍛えていたら、こういうことにはならなかったのかも。主軸だからといってパワーばかり鍛えていてはダメなのだなぁ。

心機一転して秋の道大会は軽く制覇。しかし、翌年のセンバツを決める秋の地区大会では格下の士別学院に0-2の完封負け。エース島村がまさかの被弾。なんというか甲子園に出るのが“義務”とすら考えていたので、この敗北はショック。でもまぁ、このくらい勝ったり負けたりしないとリアルじゃないよなぁ。この点、縛りはいい具合に効いているのかも。

なお、この年のドラフトでは、1位で大西(捕)、4位で浦野(外)、石本(内)、5位で林(投)が指名される。同学年で4人プロ入りってどこのPL学園だよ!

2011年5月7日土曜日

もうバカとか無能とか書き飽きたよ

言うに事欠いて「この夏は国民全員で節電して乗りきろうね!」って……これって指導者が言う言葉じゃないでしょ。青森県の美人すぎる市議会議員が「菅は町内会長でもやっていればいい」って言ってたけど、町内会長の器ですらない。町内会長だって、「この夏は設備の不備でご迷惑をかけるかも知れないけど、私の責任で●●までには町内全域で電気が使えるよう、なんとかメドをつけます」くらいは言うんじゃないの? 国民に責任を転嫁してどうするよ。お前に責任をとってもらうために投票――念のために言っておきますが、手前は前回の総選挙では自民党に投票しました。なので手前としては菅に政権を託したつもりはないんですが、選挙時点における多数の有権者の意見とその結果については尊重すべきですからね――したんだよ!

大津波が怖いから原発を止めますって“結論”は、まぁいいよ。確かに稼働中に大津波が来たら、浜岡原発が福島の二の舞になる可能性が十分に考えられるし、そうなったら本当に“わや”だから。だったら、同時に代替案として「●●に火力発電所を増設する」とか「代わりに◆◆の原発を再始動する」みたいな具体策を講じなきゃダメでしょ。あと、大津波が怖いから――って論理であれば、新幹線も同時に停めるのがスジでしょ。いくら地震の前兆を読みきって運転停止できるといっても、静岡と小田原のど真ん中で停止したところに大津波が来たら何百人と犠牲になりかねないんだし。

つまるところ具体的な代替案もなく、法的根拠も何もなく、ただただ感情的(=反原発が善きことという“お茶の間社会主義”的)に決断したうえに、その責任を国民に押し付けるっていう最低の施策じゃないの。これ。

こんな言わずもがなのことなんて書きたかぁないけど、菅って本当にバカで無能で無責任で……何というか有史上、最低の宰相じゃないかなぁ。首相退任後、SPがつかなくなっても日本で生きていけるのかね? blogでは威勢のいいことを書きつつも、リアルな社会では極めて遵法的でおとなしい手前でも、もし菅が近所で応援演説していたら、その場に出向いて延々と大音声で罵声を浴びせたいって気持ちを抑えられる自信がないもの。

追記:小笠原道大選手が2000本安打を打ったってことで、昭和名球会が5月11日の試合前にブレザー贈呈セレモニーをやるっていうけど、高橋慶彦と斎藤雅樹のいない昭和名球会なんて何の意味もないでしょ。名球会入りした選手のことを貶めるつもりはないけど、敢えていわせてもらえば「田中幸雄や故皆川睦夫がいて、何でこの二人がいないんだ?」ってハナシですよ。

2011年5月6日金曜日

活の入れ方、我慢の仕方の見本かも

中日落合監督 「連敗でも打線変えない」

誰もが打線組み換えの誘惑に駆られそうになるなか、耐えに耐えた結果、天敵中の天敵である館山昌平投手をKO。「3番と6番の差」と奮起を促した森野将彦選手とジョエル・グズマン選手は猛打賞。おまけに和田一浩選手にもHRと、久しぶりにスカっとする勝ち方。そりゃ打てば勝てるんだよ、打てば。森野選手と和田選手は、使っていれば必ず一定の数字を残すので全然心配していないけど、グズマン選手はまだ未知数だからなぁ。まぁ、これを契機として波にのってもらいたいものだけど、ディオニス・セサル選手だって猛打賞を記録してるしねぇ……。

まぁ、ここまでのヤクルト戦の連敗は、「苦手」というよりは「チーム状態の差」なんでしょう。それくらいヤクルトのチーム状態は手がつけられなかったわけで、中日以外のどこも敵わなかったわけだから。ともあれ、「3タテ阻止」「巨人戦前の景気づけ」「後がない状況での吉見一起投手の登板」――という絶対に勝たなければならないフラグがビンビンたった試合をモノにしたのは大きい。

2011年5月5日木曜日

想像以上に面白かった

GW明けに仕上げる仕事がありながらも、「まぁ、納期まで一週間あるんだし、そのあいだどこに行くわけでもないから、空いた時間にちゃちゃっと片付けちゃえばいいじゃん!」とゆったり構えながら『CODWaW』をやっていたんですが……ダメだ! これ! ハマってハマって抜け出せないって!!

・ゲーム紹介:よりダークかつシリアスになったシリーズ最新作――Call of Duty:World at War

つまるところ、「米兵として南太平洋から沖縄」、「ソ連兵としてスターリングラードからベルリン」までを転戦するFPSですよ。なんで戦う相手は日本兵とドイツ兵。人によっては「自分の爺ちゃんかも知れなかったキャラ」を撃ち殺すことに抵抗があるのかも知れませんが、所詮フィクションですからね。手前は全然気になりませんでした。

で、いま難易度Hardend――Veteranでやり通すほどの実力&根気のないヘタレであるものの、Normalではヌル過ぎるんですよ。ええ――で沖縄の日本兵と戦っているんですが、マキン環礁やペリリュー島と違って草深い地でのバンザイアッタクは鬼畜(>_<)。

*ブラウニングM1919を腰だめで構えながら、日本兵のバンザイアタックに脅えるの図



どこに敵がいるのか? どこから撃ってくるのかが全然わからない。もちろん何度も死に続ければパターンがわかってくるので、あと何回かやればクリアできることは必定なんですが、やっぱり初プレイの手探り状態でこういう緊張を強いられるのはイイね。てか、ここまで来るのに軽く100回は死んでるし(「一発食らったらアウト」で換算すると1000回は死んでるかな)。

といっても本当の戦場では、顔の見える距離で打ち合いすることなんてないし、そもそも相手の顔が見える場所に歩兵に送り込むことすらしない――徹底的な準備砲撃で“原始時代”に戻してから、ゆるゆると行軍。途中、散発的な抵抗があったら滅多やたらに打ちまくって沈黙させる――ので、戦場気分を味わうもクソもないんですが。まぁ、「オレが放り込まれたい戦場フィクション(=映画で言えば『ランボーⅡ』であり『コマンドー』)」の一つとしてFPSを楽しんでるので、楽しむ以上はこういった“お約束”を受け入れた方が得ですからね。

それにしても『CODWaW』に出てくる日本兵は、戦争フィクション史上最強でしょ。数々の映画、ドラマ、マンガ、小説で精強な日本兵が描かれてきたけど、ここまで怖くて強いのはそういないもの。 5.1chヘッドホンをかけてやったら、「前から後ろから弾が飛んでくるなか、バンザ~イ! の雄たけびに脅えつつ手当たりしだいにBARを撃ちまくる新兵」の気分が十二分に感じられるんだろうなぁ。

【ニコニコ動画】【猿が爆発】Call of Duty: World at War - 日本兵戦闘音声集β版【UFO】

2011年5月4日水曜日

一皿100円の焼肉を出す店にモラルを求めるのがおかしい

例の“殺人焼肉”の件。店や卸が悪いのは改めて言うまでもない。でもねぇ、敢えて言うけど食った客もダメでしょ。これ。

現代日本の常識で考えれば、どうやったって「一皿100円(=90~100g当り100円)」で焼肉を供するなんてことは不可能でしょ? 大手スーパーのバーゲニングパワーをもってしても牛肉を100g100円で販売するのは特売に限られるんだから、地方の焼肉店なら何をかいわんやでしょう?

「開店フェア」とか「先着50名様」とかみたいなキャンペーン抜きの通常価格でこんな非常識な価格設定をしているって時点で、まともなビジネスをやっているわけがないってことは、少し頭を働かせればわかると思うけどなぁ。まともな焼肉屋として出せる最低価格は、全国チェーンでスケールメリットをフルに活かせる『牛角』の価格設定くらいが精一杯だもの。

で、こんな地雷臭がプンプンする“殺人焼肉”のお店で、生肉を食べる(あまつさえ子どもに食べさせる!)って時点で客のアウトじゃないかなぁ。立川談志師匠の言葉を借りるなら、「北海道に行って鮭を食わされた!」って怒るようなもんでしょ。

だからといって食肉卸も“殺人焼肉”店も免責されるわけじゃないですよ。どんな事情があったにせよ、食べ物を提供するビジネスを展開していて食中毒を出すってことは、それだけで社会的に抹殺されてしかるべきだから。

2011年5月3日火曜日

『Veronica MARS』のクリフハンガーを克服する方法(ネタバレ)

シーズン1が大傑作、シーズン2も好作ながら、シーズン3の出来が残念な『Veronica MARS』。これから視聴するのであれば、「悪いことはいいません。シーズン1で止めた方がいいっすよ」「どうしても続きが見たいならシーズン2で止めるのが幸せになれますよ」と忠告したいところなんですが、シーズン1、2とも最終話のクリフハンガーが鬼畜でねぇ……。普通に見ていたら、誰だって続きが気になる作りになっているわけですよ。

というわけで、シーズン1、2のクリフハンガーの“その後”をここで紹介しますので、もし、シーズン1及び2で自主的に視聴を止めて幸せな気分のまま日々の生活を過ごしたい方は、以下のネタバレをご覧ください。





・シーズン1最終話のクリフハンガー:シーンは「外からヴェロニカの自宅のドアを見る視点」からスタート。自宅のドアを開けるヴェロニカ。ヴェロニカの顔に浮かぶ笑顔。ここでセリフ。「ああ、アナタだったのね」――暗転。

「アナタって誰だよ!」と気になる引きで終わっていますが、正直、ここは想像で補ってもらっても全然かまいません。答えは「ダンカン」ですが、別にローガンだったと脳内補完してもらっても全然OKなシーンだったりします。てか、ここで出てくるシーンは、正直、シーズン2のカギを握るシーンでも何でもなく、ごく単純な意味での“引き”でしかないですから。なので、シーズン1で自主的に視聴を止めたい人は、「ああ、全て終わった後、ダンカン(及びローガン)と幸せに暮らしましたとさ」と脳内補完すれば、無駄なお金と時間を費やさずにすみます。

・シーズン2最終話のクリフハンガー:シーンは「空港の搭乗手続きカウンターに背中を預けているヴェロニカを見る視点」からスタート。大きな荷物を持ち、これから飛行機に乗ろうとしているヴェロニカの表情は不安げに見える。なぜなら、空港で待ち合わせしていた父親が来ないからだ。なぜ、父親は空港にこないのか? 不安げに出入り口を見つめるヴェロニカの姿からズームアウトして暗転。

「何でパパは空港に来ないのか?」「ケンドールの持ち込んできた依頼って、ヴェロニカよりも大事なことだったのか?」と気になる引きで終わっていますが、これもシーズン3開始早々に膝カックンな事実が明らかになります。というのも、結局、パパは空港に来なかったものの、3日後れでニューヨークに着きヴェロニカと合流。何事もなかったかのように卒業旅行を楽しみました(3日遅れの埋め合わせにパパは新車をプレゼントした)。ケンドールの依頼は不穏なものでしたが、結局、巨大な陰謀に発展することなく、なし崩し的になかったことっぽくされたので、あんまり気にしなくていいと思います。なので、シーズン2で自主的に視聴を止めたい人は、「ああ、不安気にしているけど、結局、パパは無事だったし、ヴェロニカと旅行してハッピーだったんだねぇ」と脳内補完すれば、無駄なお金と時間を費やさずにすみます。

追記:周りが叩いているときに尻馬に乗って叩くのは好きじゃないけど、アノ“殺人焼肉”の社長の会見はヒドいね。もっとも、あのくらい恥知らずじゃないと、1皿100円なんていうクズ肉を客に出すなんて発想が出てこないんだろうけど。



2011年5月2日月曜日

『Veronica MARS』には感心した:その2

DVDパッケージや公式サイトのプレビューを見る限り、「どこが本格的な探偵モノなんだ、コラ!」と思われることでしょう。実際、手前もパッケージを見て、「ああ、学園モノ&超人捜査モノね。それはもうおなか一杯だから」と敬遠していたものですが、実際に見てみたら、スタイルからハナシの展開まで、気持ちイイくらいに古典的探偵モノをやっていて、すぐにハマりました。

まず、第1話から第3話くらいまでに連発される主人公のモノローグ。これは明らかにレイモンド・チャンドラー(というかフィリップ・マーロウシリーズ)へのオマージュですよ。父親が探偵になった事情なんかも「まんまマーロウやんけ!」という具合。このほかにも作品の細部で、古典的探偵モノのオマージュをちりばめている――あからさまでないところが好ましい――ので、古典的探偵モノにハマったことのある人であれば、こういうスタイルだけを見ても、「うん、いいんじゃね!」と思うこと必定です。

で、ハナシの展開も、昨今流行に流行っている「エルロイ風の“陰惨フレーバー”を振りかけて社会派ぶったミステリ」では全然なくて、語り口はあくまでも豊かで、起きる犯罪も牧歌的なんですよ。舞台が高校で主人公が女子高生という制約のなかで解決できる事件が起きているので、強盗や殺人はハナから対象にならないということもあるんですが、よくよくハナシを吟味している見ると、なかなかにヘヴィな事情があり……というのが基本パターンです。

古典的探偵モノをベースにしているため。ミステリ部分については、「なるほど、これが伏線ね」みたいに結構バレバレだったりするのですが、そこに至る背景の描写(ヘヴィな事情)には思い切り力を入れているようで、初見であれば、「なるほど、こう来るか!」と感心するものと思います(手前的には、3話の展開とオチに膝を打ちました。あの脚本は本当に上手い!)。

あと、声を大にしていいたいのは、主人公の声の素晴らしさ。カワイイけどドライ、ドライだけどハスキーではない独特の声質――強いていえば「のび太の声をやっていた小原乃梨子を思いっきり若くしたような声」という感じか?――が実にイイ塩梅で、もうモノローグを聞いているだけでどんぶり飯三杯はいけるほどイイものなんですよ。手前は海外ドラマや洋画をDVDで見る際には、ほぼ全てのケースで吹き替えにしてみていますが、こと、この作品だけは字幕で見ています。吹き替えの声優もかなり上手ですが、クリステン・ベルの地声が聞けなければ、作品の魅力の半分くらいは台無しになりますからね。

まぁ、シーズン通してみれば瑕疵もいくつかあるんですが(一番ダメなのは、シリーズ通しての大事件の犯人が、1~2話をみただけでは絶対にわからないこと)、それ以上に美点の多いドラマなので、「『Glee』とか『24』もいいけど、もう少しマイナーで面白いのもみてみたい!」と思ったら、迷わずレンタルDVD店に駆け込んで1巻を借りると幸せになれるはずです。



2011年5月1日日曜日

チーム打率1割台で勝率5割のチームがあるらしい

最近6試合の成績が5勝1敗というのは置いといて、得点18、失点17ってどういうことよ? 勝ちと負けが逆になっても全然不思議ではない数字。てか、省エネすぎ。春先の不調は想定済みとはいえ、ここまで打線が湿っている状況を作り出してしまったことを責めるべきなのか? それともこの状況でもトントンに持っていける神業のような采配を激賞すべきなのか?

『Veronica MARS』には感心した:その1

TSUTAYAオンラインでシーズン1のBOXセットが2000円(上・下それぞれが1000円)という安価で販売されていた『Veronica MARS』。シーズン全部をレンタルするよりも安い価格だったので即買いしたものを、このほど全部見終わりました。

感想は、「シーズン1は大傑作!」「シーズン1のBOXセット購入は、ここ10数年で一番賢い2000円の使い方だったかも」です。

『Veronica MARS』は、一言でいうと「『The O.C.』を舞台にした捜査モノ」です。海外ドラマに疎い人向けにいうなら、「“ビバヒル”で女子高生が探偵をやるドラマ」といった方が通りが良いでしょうか。とにかく、海外ドラマで一番ありがちな捜査モノなので、「あぁ、『BONES』みたいなのね。そういうのはもうお腹一杯!」と思われる向きもあるかも知れません。でもこれがですねぇ、他の海外ドラマの捜査モノとは比べ物にならないくらいに本格的なもので、ある意味、古典的な探偵モノが大好きな人間にとっては感涙モノの出来なんですよ。

他の捜査モノとどこが違うのか? といえば、「主人公が超絶能力を持っていない凡人」であることが一番の違いです。

最近の捜査モノのほとんどは「主人公の超絶能力で難事件を解決する」というプロットの超人捜査モノ(都築有©)です。例えば、『BONES』なら主人公は「骨を見て全てがわかる超人」ですし、『Lie To Me』なら「100%嘘を見抜ける超人」。『NUMB3RS』なら「数を見て全てがわかる超人」、『TRU CALLING』なら「死人の記憶を探れる超人」……と、まぁ、海外ドラマで流行っている捜査モノのほとんどは、主人公が超絶能力を持っていて、その力を巡るサスペンス――どう使うのか、使わないのか、使えないのか、使いたくないのか、使う度胸もないのか(椎野四段活用©)――でハナシを引っ張っていくものといっていいでしょう。

これはこれで面白いんですが、あまりに超絶能力が多用されると見続けているうちに食傷気味になってしまうのも事実で、超絶能力のインパクトが薄れてきたり、ハナシがマンネリ化した後は、登場人物間の色恋バナシで視聴率を稼ぐというパターン(最近の『BONES』は捜査モノですらないでしょう?)に陥ることが多いわけです。

『Veronica MARS』の主人公であるヴェロニカは、こういった超絶能力は何一つ持ち合わせていません。得意なスキルは「写真撮影」くらいで、車の運転もパソコンも人並み程度のスキルしかなく、格闘能力に至っては、その小柄な体格から同年齢の女子高生よりも低めな感じに設定されています。もちろん銃なんて扱えません。つまり、主人公単体では、せいぜい「写真撮影が上手くて頭が良く回るだけの、ちょっとカワイイ女子高生」でしかありません。しかも、物語のスタート時点では、あるバッドイベントにより学園内カーストの最下層に落とされ、ハブられているという境遇にいるわけです。

で、そんな主人公が、頭とコネをフル回転させて相手の弱みや証拠をつかみ、こんがらがった人間関係を巧みに操って悪い奴を追い詰め、学園内カーストを再び駆け上がる――という、「古典的探偵モノ+『The O.C.』的青春ドラマ+知恵とコネで成り上がる太閤記カタルシス」を足して2で割ったようなハナシだから面白くないわけがない! ってことですよ。

追記:積みDVDにしていた『バーレスク』。良い意味で期待を裏切る怪作だった。これは劇場で見たかったなぁ。いまからリバイバルやるんだったら絶対見に行くだろうな、コレ。