2010年11月23日火曜日

ビッグコミックスピリッツ:水島×落合対談

[あぶさん]連載900回記念スペシャル対談・「ふたりの三冠王」より、水島新司の発言と対談前半部(二人の出逢いに関するエピソード)を省いたもの。

・(三冠の中で一番獲るのが難しいのは)本塁打です。打点と打率は、プロ野球選手なら誰でも可能性がある。ただ本塁打だけはボールを遠くに飛ばす才能がなければ狙えない。まぐれでホームランは、そうそう出るものではないんですよ。

・(あぶさんについて)それなら、もう一回、現役に復帰させてみては? 「現役でやる」という“その気”にさえなれば、私は今でも現役の連中と五分以上に渡り合える自信がある。コレ、最近つくづく思うんですよ。というのも一度、自分のものにしたバッティング技術っていうのは衰えないから。

私は12年前に引退してから本気でバット振ってないけど「こうやって打ってごらん」って言って選手達に教える時には、今でも昔のまんまの打ち方ができますよ。ただ体力が続かないだけ。

・(ヒットだけ狙ってたら四割打てたのでは?)こんなこと言うと、また何か言われそうだけど「打てた」と思います。でも、三冠王を獲るんなら、ホームランを狙わなくてはダメでしょう。

・(現役時代のライバルは?)ライバルっていうのはいなくて、みんな敵。特に当時のピッチャーなんかは「コイツに打たれるくらいなら、ぶつけてやる」っていう考え方でしたからね。昔は、やるかやられるか、食うか食われるか……私は、そういう時代の野球をやってきたんですよ。

・(あぶさんの現役復帰を提案されるとは思わなかった)例えば、こんなのは、どうですか? 「あぶさん」は今、ファームで助監督をやってるでしょ。その練習試合とか親善試合なんかで選手に見本を見せるために「じゃあ、一回打席に立ってみようか」とか言って、バッターボックスに立つ。そこから復活していくっていう展開……

・(その場面で落合さんが話していた「体力が続かない」ってセリフを言わせる!)そうです! 全部の打席に立たなくてもいいんですから、「あぶさん」が“こうやって打つんだ”って見本を見せるんです。教えるのには、見せるのが一番。

だって、引退したのは去年でしょ。一年間休養したと思えばいいじゃないですか。

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