2010年2月14日日曜日

MLBとNPBのレベル差

高橋尚成投手がメッツとマイナー契約を締結したとのこと。FA氷河期真っ只中のメジャーリーグだけに、条件はどうあれ無事契約できて良かったというところかな。

巨人時代の成績がズバ抜けていないことや、そのキャラクターに対する印象――祝勝会でケツを出したり、年俸更改の席で「中継ぎに勝ちを消された」といったことを報じられたり――の悪さもあってか、メジャーで大活躍する! と予測する人はほとんど皆無に近い。実際、高橋投手よりも遥かに素晴らしい成績を残した井川慶投手が、現時点においてメジャーで通用していないことを考えると、

“ケツ”(高橋投手のこと)ごときがメジャー? m9(^Д^)プギャー

とバカにする人の意見にも首肯せざるを得ないんだよなぁ。

全く個人的な主観だけど、メジャーリーグ(MLB)と日本プロ野球(NPB)のレベル差は、「日本プロ野球の一軍と二軍の差に等しい」と思っている。いうまでもなくメジャーが一軍で、プロ野球が二軍だ。

いうまでもないことだけど、二軍で“圧倒的な成績”を残した選手は、一軍で活躍する可能性が高い。もちろん芽が出ない=二軍の帝王で終わる選手もいる。ただ、一つだけハッキリしていることは、「二軍で“好成績”を残しただけの選手では、一軍レギュラーの壁を破るのは相当難しい」ということだ。

この関係性を日本人メジャーリーガーに当てはめてみると、

イチロー選手:NPBで7年連続の首位打者。
野茂英雄:NPBでルーキーイヤーから4年連続最多勝。
松井秀喜選手:NPBで3度の二冠王と1度の首位打者。

文句なく成功したといえる3人は、NPBで長きに渡って圧倒的な成績を残していた。2年連続2ケタ勝利を記録した松坂大輔投手や、3年間チームのクローザーを務めた佐々木主浩も、NPBでは圧倒的な存在だった。

でも、これ以外の選手となるとMLBで文句なく成功したとは言い難い……と思う(NPBで期待の若手だった大家友和投手は除く)。いずれもNPBのタイトルホルダーであったり、チームの主軸であったりしたけど、上記5人のような圧倒的な存在ではなかった。つまり、二軍(NPB)で“好成績”を残しただけの選手ということだ。

彼らのMLBでの役回りを見れば、「ローテの一角」「中継ぎ」「レギュラー」だったりするけど、チーム内での選手の序列で、間違いなくベストテンに入っている! と言い切れる選手はほとんどいないんじゃないかな?

こうして見ると、二軍で.300程度、二軍で防御率3点台の選手の多くは、エレベーター選手だし、よしんば一軍に定着してもレギュラーを張るまでには数年かかることが多い。というかチームにケガ人がいなければ一軍に昇格できないことの方がほとんどだ(いうまでもなく例外もある)。

でも、二軍で年間通して.350近く打っている、1カ月近く.400以上を打っているor防御率0点台を記録しているような選手は、すぐ一軍に昇格するし、その後、活躍するケースも多い(こちらも例外はある)。

で、この図式に高橋投手を当てはめてみると、どう考えても「MLBじゃ無理!」という結論しかでないんだよなぁ。

ともあれ、手前が主張する「NPB選手のMLBでの成功率は、NPB時代の成績に比例する」という“定説”も、岡島秀樹投手が既に打ち破っている(ただし、NPBで最後に在籍した日本ハム時代の成績は素晴らしかった)ともいえる。それに高橋投手は左腕だし、比較的コントロールも良いし、ああいうスクリューボールを投げる投手はMLBでは珍しそうだし、なんだかんだで経験豊富だから投球術も磨かれていそうだし……。

実際のところはどうなるかわかんないか? って無責任だねぇ。

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