2010年12月29日水曜日

*読書メモ:テレプシコーラ第2部・第5巻

手前が最も尊敬する漫画家である山岸涼子御大の最新刊を読んだわけですが……これで完結かよ!

事実上のあとがきである『テレプシコーラ番外編/六花のHバレエ学校ルポ』の最初のページに、「おかげさまで 完結とあいなり ました」とあって、思わず三度見(出崎統演出©)。10年続けてこんな、こんなに中途半端なところで完結? この消化不良っぷりは『ヒカルの碁』レベルじゃねぇぞ。1冊でコンクールの残りを全部描写しなきゃならなかったからか、本編のほとんどは踊りのシーンばかりで、ハナシがほとんど進んでないし。いや、もちろんここ数年の『ガラスの仮面』みたいな酷いことにはなっていなくて、面白いことは面白かったんだけど、ここで終わるかねぇ。

ローラ・チャンの正体については、あのくらいの明かし方で全然OK――コーヒーをぶっかけたデブの成金親父が義父としたら現在進行形で酷い生活を送っているのだろうなぁ、と想像させる間接的な描き方が素晴らしい――だけど、テレプシコーラは千花、六花、空美のサーガなんだから、最後は「コリオグラファーになった六花の振付でローラが踊り、二人で千花を超える」ってクライマックスがないと終わるに終われんでしょうよ。これで終わりなら1部10巻のマンガ史上に残る悲劇は一体何だったのか? 御大のことは尊敬しているけど、この終わり方には納得できない。断じて納得できないぞと。

というわけで、しばらく休養した後、タイトルを変え心機一転して「その後の展開」を書くに1万ペリカ。本当は健康を害していて描き切るだけの体力がないなんてことはないよなぁ……。

0 件のコメント:

コメントを投稿