経済の専門家でもないし、どのようなことなのかもさっぱりわからないので、とりあえず勉強と思って読んでみました。
・TPP研究会報告書(キヤノングローバル戦略研究所)
で、TPPに参加する一番のメリットは、結局のところ「早く参加しておけば、ルール作りの面で先行者としての利益が得られる」ってことに尽きるんでしょう。これは正しいと思います。ただ、その他のメリットについては……。
以下、読書メモ風に抜粋しつつ、手前の感想も付記してみます。
「我が国が米の関税を維持することは、人口減少時代を迎え国内市場が縮小する中で、相手国の関税を撤廃し、米の輸出によって農業を振興するという道を阻むことになる」
――まず第一に、「ジャポニカ米を喜んで食べるのは日本人しかいない」っていう単純に事実に気づいてませんか? つまるところ、現状のコシヒカリ一辺倒(=農林一号の系譜にある米)な生産をしている以上、日本の米に国際的競争力なんてあったものじゃないってことですよ。
「震災からの経済復興のためにも、寸断された生産ネットワークを速やかに復旧するとともに、TPP に参加することによって、生産、消費の両面のみならず、社会改革の面においても海外の成長活力を取り込むことが重要である」
――要するに、「いつまで経っても構造改革が進まないから、この際、TPPという“外圧”を頼って一気に進めましょう」ってことですね?
「もし、各国が1990 年から2008 年までと同じ成長率を続けると、次の図が示すように、2020 年までに日本は一人当たりGDP で韓国、台湾に追い抜かれ、そのはるか後塵を拝することになる。日本は途上国のマレーシアとほぼ同じ水準となる。日本が途上国化してしまうのである」
――ウソ。バイトの自給でビックマック一つ買えない国になり、かつ、ギリシャ以上にヤバイことになっている国が、このまま成長するとでも? 故宮沢喜一曰く「日本はタンカー」なので速足や急転換はできないけど、簡単には沈まないんですよ。韓国、台湾は漁船みたいなものでね。そこから先は敢えて言葉を足さなくてもいいでしょ。
「しかし、通商国家と言われながら、我が国の輸出がGDP に占める割合は16%と大きなものではないOECD31 カ国中30 位であり、対内直接投資も30位、対外投資は24 位である。中には、「だから日本にとってTPP のメリットは小さい」という主張も見られるが、むしろ、TPP への参加等の積極的な政策をとれば、日本にはまだ輸出を伸ばす余地がある、と考えるべきであろう」
――対内直接投資の低さは、近隣にキチガイ国家がいるからです。日本の位置がハワイ当たりにあれば、多分、対内直接投資は高かったと思いますよ。
「我が国の伝統的な農産物である米については、減反の廃止による米価の低下と主業農家に限定した直接支払いによって構造改革を行い、規模拡大と単位面積当たりの収穫量の増加によってコストをさらに低下できれば、米産業を輸出産業に転換できる」
――だからジャポニカ米は(略。
ここまでで報告書の半分。残りは世に出ている「TPP反対論」に対する反論です。そこまで突っ込んでいくと長くなるので、とりあえず今日のところはここで打ち止め。
TPPについて2chで面白いレスを見つけました。
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53 名無しさん@涙目です。(コンデ砦) 2011/10/16(日) 23:42:35.02 ID:AzXvSLut0
「ラブホテルに行くだけ!セ○クスはしない!」
こんな男に騙される女がいるのが今なら信じられる
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なかなか上手いこと言うなぁ、と思いましたが、とりあえず現時点では「交渉に参加」することを決めたのであって、「これを批准する」わけじゃぁないですからね。でもまぁ、交渉の当事者が無能を絵に書いた民主党なので、「交渉に参加=批准する」と見られてしまうのも仕方がないといえば仕方がないのかも。
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