2011年10月19日水曜日

私家版・スポーツ報知2011年優勝特集メモ

◆吉見一起独占手記

監督に言われたんですよ。春先に「1キロ太ったら勝てなくなると思え」と。宿舎の食事会場でも野球の話をしてくれんですが、太ったら短命になるぞ、という意味だと思いました。だから野菜はがっつり食べ、脂ものはほぼ食べない。好物の唐揚げも我慢。家では納豆とか、酢の物を必ず食べます。去年は95キロぐらいだった体重が、今は86、7キロ。体が動くのを感じてます。

プロに入る時、右肘を手術してたのにドラフト(05年希望枠)で取ってもらったのが落合監督でした。すごく覚えているのが、(初めて10勝した)3年目に「リハビリするにも、プロで2年やるのと、やらないのとでは治りが違うだろ? だから(ドラフトで)取ったんだ」と。経験して得られるものが違うし、感謝してます。ここまで育ててくれて、忘れられない6年間です。その間に「(感情を)顔に出すな」と何十回も言われました。

(都築注~10月13日の登板後)ヒーローインタビューが終わってダッグアウトを出たところで、握手を求められたんです。「今日は内海を意識して投げたんだろ?」って。「意識しました」と答えたけど、いままでそんなことがなかったので、驚きました。やっぱり最後だからなのかな、と。



◆名スコアラーが見た落合中日強さの秘密

就任1年目から「監督付」として落合監督を支えた田中彰スコアラー(57)。オリックス時代に故・仰木彬氏(享年70歳)の下で95、96年とリーグ連覇を経験した名スコアラーから見た落合野球の強さを分析した。

①担当スコアラー制導入
就任1年目、セ・リーグ5球団すべてに担当スコアラーを配置。キャンプ初日からシーズン終了まで密着させた。
「担当制を敷いたのはすごい。考える球団もなかった。先乗り(次カードの対戦球団を視察)から始まった時代。情報は全部知った方がいい、キャンプ初日から見なさい、と。球界にとっても衝撃的だったと思う。毎日リポート用紙2~3枚は書き、8年間である程度の情報は持っている。先乗りだけで試合しか見てなかったら分からないことも、すべて答えられる。2軍の練習も見る。そううことが当たり前になったのがうちの球団」

②データ重視
「仰木さんとよく似て、データ重視。四六時中情報を頭に入れ、数字を大事にしている。それまでシーズン中の(投手、野手の)対戦成績だけだったが、毎年3年間の分は常に手元に置いてる。それと記憶力がすごい。最近は試合が終わったら手帳にメモしているみたい」

③妥協しない
「キャンプで雨が降っても“半休”もない。そういうチームにしたのは素晴らしいと思う。退任が決まってからも何も言わないけど、選手は何かを感じている。よく遠征先の食堂で和田や荒木とかをつかまえ、深夜1時2時まで話す。野球の話ばかりね。妥協しない、選手を怒らない。その2つがトップに立つ人、落合さんのすごみかな」

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