2011年2月4日金曜日

ファンなら即買い! 「大日本国防史」

兵頭二十八師の新刊『大日本国防史』をようやく入手しました。軍師曰く、「字が小さい」とのことでしたが、手前が見る限り小さいと感じませんでした。確かに一世代前の文庫本くらいの字の大きさではありますが、本当に字が小さかった『軍学考』とかと比べれば、全然大きいですし。

で、内容ですが、現時点では何ともいえません。実は「さてと、ザザッと全部ナナメ読みしてからblogのネタにしてやろうか……」と不埒なことを考えていたのですが、初手からナナメ読みを許さない本なんですよ、これが。

例えばこの文章。

「政府は斉明5年にわざわざ蝦夷の男女2人を唐の首都まで連れて行って皇帝に閲覧させたほど、当時の蝦夷のルックスには顕著な特徴があったのである。されども今日、東北人に、これといった外見的な特異店は無い。これもまた、「葛城の太子」の政策の結果なのである」(54頁)

この4行に込められた情報量の濃密さ! 「原典はどこに当ってるのか?」「通説と最新の説との差はどこにあるのか?」「葛城は中大兄皇子の諱だから、これは中大兄皇子のことだよね?」「ハナシとしてはこう繋がっているけど、一般的な歴史本ではこう書かれていたはず」――と、一々頭をフル回転させて読まなければならず、とてもスイスイとは読み進められないわけです。

というわけで、本書については後日読了後に改めて取り上げたいと思います。ともあれ、兵頭ファンならば、何も考えずに買っても絶対に損しない出来であることは、14年来の兵頭ファンとして保障します。

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