昨日に引き続いて、読んだところまで感じたことについての覚え書き。
・元寇における寺社の働きが、間接侵略の余地を全くなくしてしまうという点で想像以上に大きかったとの見方は“兵頭節”の真骨頂。
・護良親王は「もりなが」と表記。正直、手前も「もりなが」派なんだけど、NHK大河ドラマ『太平記』の影響で、「もりよし」派が圧倒的になったんだよなぁ。
・槍の解説は、多分、本書で一番の読みどころ。手前にとっては192~196pまでだけで1000円分くらいの価値があった。
・正直、天皇とは一切関係ないけど、こういう“寄り道”も兵頭本の魅力の一つだし。
・そこから続く「42:武田信玄の登場と退場」は、ある意味でクライマックスかも。
・「長槍を揃えた集団は、強気になる。(中略)あたらしい下級の槍兵は、もはや、相手の家名や血筋や衣装などを見ただけで、気後れするようなことはなかった。(中略)彼らが怖れ、尊敬を払ったのは、敵軍の『兵数』と、命知らずな『規律』であった」(197頁)
・このことを踏まえたうえで、『孫子』のエッセンスを完全に理解し、実行できた武田信玄は、ある意味で空前絶後の日本人だったということか。
・美濃の地政学的優位性は、金華山のロープウェイでガイドが語っている内容(=司馬史観)ではなく、ああいうところにあったわけか!
・信長は恵林寺(心頭滅却すれば~のアレ)が『孫子』研究のシンクタンクと疑っていた可能性アリとのハナシについては、正直、もっと証拠が欲しいかも。
・本能寺の変については「偶然の産物」だと思っているので、事前に準備していたという見方にはちょっと首肯できないかなぁ。
さて、残りは「第6章:天下泰平からグローバル戦の時代へ」だけだ。
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