今日からゴールデンウィーク(GW)ってことですが、貧乏な自営業である手前の場合、毎日がGW(仕事がない=貧乏)なので、正直、休みだのなんだのといってもあんまり関係ない感じです。それでもTVを見ていれば、特番の連発とかで「なるほど、世間一般ではGWなのだナ」と思い起こすこともあるのでしょうが、このあいだ電話でNHKにキレて以来、TVを見てませんしね。
例年通りであれば、「GW=行楽」だったんでしょうが、東日本大震災を受けた今年のGWは、自粛ムードやら不景気やらで、案外、家で昼寝しながら過ごすという人も多いのかも知れません。
というわけで、そうした疑似ニート状態なGWを過ごす予定の人に向けて、昨年秋から40~50近くの海外ドラマを見て、“にわか海外ドラマ通”を気取っている手前が、1週間近くを無駄に過ごすのに最適な海外ドラマを紹介することにします。
と、本編に入る前に言っておきますが、普段海外ドラマをほとんど見ないという人は、とりあえず定評のあるヒット作から見ることをおススメします。『24』とか『LOST』とか『CSIシリーズ』とかです。いずれも手前的には肌の合わない作品でしたが、あらゆる点でクオリティが高く、誰でもだいたい楽しめるであろうことは間違いありませんからね。
・『ROME』
「NHK大河ドラマが好き」「最近話題の傑作マンガ『テルマエ・ロマエ』にハマっている」「骨太な人間ドラマが見たい」「とにかく血と剣とエロには目がない」――いずれかに該当する人は、迷わずレンタルDVD店に走って1~6巻までを借りましょう。レンタルDVD店で旧作100円or半額フェアみたいのをやっていないのであれば、Amazonで廉価版DVDをポチるのも手です。
これまでいろんな「ローマ」の映像を見てきましたが、このドラマほど「ちゃんとしたローマ」を描いている作品は古今東西どこにもありません。戦争もちゃんとしてる――『グラディエーター』の冒頭みたいに「野戦でカタパルト? しかも油壷って……」な失笑モノの描写や、『スパルタカス』みたいに兵士がスニーカーを履いているようなことは一切ナシ!――し、大道具から小道具まで時代物に見えるし、何より脚本が素晴らしい(前編まで。後編はちょっと苦しい)。配役&演技も良くて、カエサルはカエサルらしいし、ポンペイウスは妙に大物感に溢れているし、アントニウスはちゃんと粗野で小利口だし。オクタヴィアヌスの描き方だけは違和感があったけど、あれはちゃんと“狙った”こと(最後まで見れば分かる)のでOKですよ。
ここまで読んでも見てみようと思わなかった人の背中を押すために、最後に一つ言っておきます。「アマゾンレビューじゃ絶賛されまくってるけど、これって信者の工作じゃね?」と疑う向きも多いでしょう。なので敢えて言います。前編のレビューに書かれている絶賛の嵐は、全て真実です。
・『MADMEN』
見始めたときは、「まぁ、向こうで人気らしいし」とか「時代考証の細かさは見所かも」みたいな感じで、ほとんど期待せずに見ていたんですが、主人公とメンケン社の社長令嬢――演じるのはマギー・シフ。手前の女性の好みでいえば、ストライク中のストライク! なお手前は、シェリル・クロウについて、その音楽以上にルックスをこよなく愛するような偏った嗜好の持ち主です――との色恋沙汰が本格化するところから正座して見るようになりました。
という感じで、正直、シーズン1の最初の方は、「好みの女優が出てくるから見るか」というモチベーションだけで見続けていたのですが、中盤くらいから女優とかストーリーとかと関係なくハマりました。
実際、ドラマとしては別にどうということのない話ばかりで、展開も平板ですし、もちろん爆発も銃撃戦もありません。ただ、このドラマで描いている「あるべき60年代」に浸るのが、案外気持ちいいんですよ。
~~以下、なぜ「あるべき60年代」に浸るのが楽しいのか? について590字に渡って説明してみたのですが、改めて読み返してみると実に趣味の悪いハナシになっていたので、敢えて封印します。10年後に読み返されて「都築ってのはヒドイ奴だ! ケシカラン!」といわれるのも業腹ですし~~
ただし、こういったハナシはあくまでも展開が平板なシーズン1中盤までのこと。キャラが固まってきて、それぞれのキャラに愛着がわきだして来た頃には、シーズン通した大展開&それなりに劇的な展開が連発され、ドラマとして普通に面白くなるので、そこまで見続けてしまうと、あとはシーズン3まで引きずられること必定です。とりわけシーズン2中盤からシーズン3最終回までは、本当に面白い(シーズン3最終回はいわゆる“神回”)ですからね。逆に言えば、ドラマの描く「あるべき60年代」にのれなければ、最後までのりきれないともいえるので、レンタルするのであれば「とりあえずシーズン1の1巻のみ」をレンタルすることをおススメします。
・『Veronica MARS』
海外ドラマの7~8割は「超人捜査モノ」である――というのが手前の持論ですが、この作品は数少ない「非超人捜査モノ」の傑作です。どこが面白いのか? については別のエントリで書きます。
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