2012年5月1日火曜日

Vic2AHDを完走しての感想

先月、Amazonより届いた『ヴィクトリア2:ハウス・ディヴァイデッド』。海外投資ができたり、市民運動を抑圧できたり、国力集中で特定政治勢力の連帯感を高めることができたりと、パラドゲーの第一弾拡張パックとしては無類のパワーアップを遂げたVic2AHDを、1861年スタートのスペインで完走しました。以下、とりとめのない感想です。

・インターフェイスが素晴らしい。兵力と占領期間を示すアイコンとか、人口密度、文明国マップとかが便利すぎ。EU3DWもそうだったけど、一度、こういう快適な環境に慣れちゃうと、もう前には戻れないね。てか、EU2なんか、一々毎年の歳入/歳出をメモしながらちまちまやってたものなぁ。いまやったら、「何でポップアップで説明が出てこないんだよ!」ってなるんだろうなぁ。

・1861年スタートの目玉である「南北戦争」は、2年後くらいにアメリカ南部連合が財政破綻して、いつのまにか終わっていた。その後のアメリカの強さは史実に迫る強さで、結局、ゲーム終了まで列強1位の座を明け渡さなかった。

・1935年にイギリスからニューイングランド獲得の戦争――なぜか戦争名は「アメリカ独立戦争」になっていた――を仕掛けられていたけど、その時のカナダ戦線を埋め尽くす歩兵の数ときたら! この戦争が5年早ければ、アメリカの同盟国だった我がスペインがジブラルタルを獲っていたのになぁ。

・で、スペイン。1861年では識字率が13.0%と念願の2ケタからスタート! しかも、文化技術で「観念論」(研究ポイント+50%)、「国家と政府」(国力集中上限+1)、工業技術で「交換可能部品」(工場処理効率+10%。機械部品工場解禁)まで開発済みとか! 勝つる! これは勝つる!!

・スタート時の序列は9位。列強は序列順にイギリス、アメリカ、プロイセン、フランス、ロシア、オーストリア、オスマン、イタリア。今回のプレイ目標は「列強に入る」「初期植民地は全て確保する」「アフリカ植民地を取り捲る」の3つ。旧大陸で暴れまわらなかったときの列強の行方が気になるので、なるべく戦争は起こさないようにする。

・という初期方針の下、プレイを進めていった結果、印象に残ったのは次の点。

・カネが足りねぇ。てか、儲からねぇ。
・財政破綻起きまくり。中堅国家はすぐにクビが回らなくなるみたい。
・フランスが弱い。そしてそれに輪を掛けて新大陸国家が弱い。
・フランスは普仏戦争に一回負けたら、一度もリベンジしないでベネルクスに目を向けるし。
・結果、ドイツもおとなしくなり旧大陸ではかつてのように頻繁に戦争が起きなくなった。
・メキシコもブラジルもベネズエラも列強入りする気配ゼロ。強いのはアメリカだけ。
・その代わり文明化した日本が強くなり、ロシアを文字通りボッコボコにしていた。

・ゲーム終了までの世界の流れは、以前よりも史実に忠実な感じ。とりわけ列強の保有艦船が減ったことは嬉しい。前は「1000隻を超えてから一人前」みたいな感じだったけど、今回はそこまでのインフレはない。これは多分、各国とも財政が厳しく、無茶な軍拡ができないためなんだろう。実際、弩級戦艦を10隻作っただけで維持費が激増して即増税したし。

・こんな感じで財政状態が厳しいことから、税率の変更と商業技術のレベルアップが殊の外重要に感じた。実際、以前のプレーであれば、「商業技術は2列まで発明したら放置」「工業化が軌道に乗ったら関税はゼロでOK」だったけど、今回は商業技術を最後まで開発したもの。しかも、識字率がアレで文化技術を最優先に開発すべきスペインプレーで!

・結果、技術開発の優先順位にアタマを悩ませることになり、非常に面白くなった。「ここ10年は戦争するつもりないから陸軍技術はおあずけ」「工業化が軌道に乗ってきたから商業技術じゃなくて工業技術を開発しとこう」「これ以上の軍拡には徴税効率アップが欠かせないから商業技術をとならアカン」――みたいに、他国との外交関係と国力、財政事情などの諸々を考慮しながら、バランス良く技術開発しなければならないところが良い。

・「金融監査委員会」を開発して、劇的に税収がアップしたときの喜びは、これまでのVic2プレイでは味わえなかったからなぁ。実際、幾度となくプレーしてきたけど、「投資銀行」まで開発したことなんて一度もなかったし。

・今回、スペインが行った戦争は5回。第一次、第二次モロッコ戦争、エチオピア征服戦争、エジプト戦争、そして対フランス戦争。フランスとの戦争は1912年のこと。フランスがベルギーに対してワロニー獲得の侵略戦争を興したことから、同盟国であるスペインに参戦要請が来て、これを受けて戦争に突入した。

・このフランスが強い強い。特に毒ガス。商業技術開発にかまけて陸軍技術が足りなかったこともあって、初めてまともに喰らったけど、ホント、反則レベルの強さ。ピレネー山脈の要塞群で迎え撃ってもボロボロに負けるんだものなぁ。

・というわけで、初めにイギリスに参戦要請して、彼らが単独和平したら今度はアメリカに参戦要請して、彼らが単独和平したら今度はポルトガルに参戦要請して、彼らが単独和平したら今度はオーストリア・ハンガリーに参戦要請して……という時間差参戦によりフランスを消耗戦に導く。

・で、対毒ガス防御を開発した頃に、オーストリア・ハンガリーの大軍が東から殺到して、彼らを使って包囲殲滅に成功。スペイン軍がパリ目前まで進軍したところで、フランスの反動主義者による大規模な反乱が発生。これが決定打となって痛み分けの和平と相成る。

・結局、常備軍を全て殲滅されたフランスに、反乱鎮圧などできるわけがなく。終戦から3年後くらいに反動主義者のクーデターが成功。フランスの国体は絶対王政に変わり、国旗もトリコロールカラーからブルボン王朝の白い旗に変わり、列強8位へと落伍した。以前のゲーム終了直前まで列強1位でいるのがデフォルトだったフランスとは大違い。アルザス・ロレーヌ地方をドイツに獲られても、第二次普仏戦争を仕掛けないしなぁ。

・あと、アフリカへの殖民。殖民中に兵士を置くと、殖民スピードが見る見るアップするというので、調子に乗って殖民しまくったら、ほぼアフリカ全土を支配することに成功。これはこれでいいんだけど、できればAIも兵士を有効に使って欲しかったなぁ。

・結局、列強4位でゲーム終了。積極的に戦争を仕掛けず、基本、待ちの姿勢でゲームを進めた割には良い成績が残せた感じ。とはいえ、準列強レベルの国を普通に運営していれば、誰でもどこでもこのくらいの成績は残せるんだろう。市民運動と抑圧と社会改革についても書きたかったけど、これ以上長くなってもアレなので割愛。

























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