2013年3月4日月曜日

読書記録:マシスンとムーアと野球マンガ

●奇蹟の輝き(リチャード・マシスン著。創元推理文庫)
●ある日どこかで(リチャード・マシスン著。創元推理文庫)

いずれも何度目かの再読。心がささくれだっているときには、こういうお話しを読んで気を静めるのが一番。クソ甘ったるいラブロマンスをクソ甘ったるいまま書いているにも関わらず、大の大人を心から感動させるマシスンの筆致は、文字通り当代一。2冊とも傑作。





●フロム・ヘル(アラン・ムーア著。みすず書房)

邦訳された直後から欲しくて欲しくてたまらなかったものの、2冊5000円超という値段に気後れしてポチれなかった本。このほどAmazonギフトを行使して中古本を購入。実はバリバリのアメコミを期待していたものの、中身はモノクロでわかりやすい巧さとはかけ離れた絵柄をベースに、衒学的で陰惨なハナシが延々と続くもので、「これは、どうだろうか?」と一旦読むのを中断。補遺Ⅱを読んでから、改めて精読した。といっても、一読しただけではよくわからなかったというのが本音。ある意味、ピカソの絵画のように“立体的”な物語なので、読み方をわきまえた上で、じっくりと再読するのが正しい作法なのだろう。





●グラゼニ・9巻(アダチケイジ著。講談社)

相変らずのテンポのよさ。ここまで巻数を重ねてきても、1試合をちんたら書かいてページ稼ぎしない潔さが凄い。よっぽどストーリーテリングに自信があるのだろう。それにしてもシーズン中の成績がうんこレベルなものの、プレーオフでMVPクラスの成績を残した選手は、NPBで近似例――2004年シーズンの西武・石井貴が一番近いけど、当時は投手陣のキャプテンで凡田とは立場が違う――がないだけに、来季年俸をどのように査定するのか? 非常に気になる。

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