野村:時間押してるから次の質問。内川のバットへの抗議は何なの?
落合:オレは知らなかった。でも、谷繁が前の日から「内川のバットに何か入ってる」って言ってたの。試合前に「抗議どうしようか」と。「お前行くか?」というと、ちょうどそういうケースだったからオレが行ってきたの。
野村:何が入ってたの?
落合:丸ではない。縦に固めたような……ノムさんゴルフやります?
野村:やらない。
落合:オレもやらないから良くわからないけど、専門家に言わしたら力の入り方が違うって言う。このシリーズに関して言えば審判がOKだしたから問題にならないけど、来年は問題になると思う。
野村:ちょっと違反だよね。
落合:と思います。丸でなきゃいけないわけだから。網目に巻く分にはいいんだけど。
野村:あのときは魔術師・三原監督を思い出してね。ああいうとき嫌がらせでいって相手をイライラさせたんだよ。
落合:あれが二死ランナーなしでもいってた。抗議するとしたらあのタイミングしかなかったもの。
野村:これからどうするの?
落合:いろんなとこ仕事に行きますよ。
野村:仕事っていろいろあるでしょ。
落合:良くご存知でしょ。
野村:講演か。野球教室?
落合:野球教室だけはできない。野球教えられないもん。野球教えるほど難しいものはない。子供は「プロ野球選手が教えてくれたんだから」といって一生アタマのどこかに残しておくものでしょ? これが邪魔になるときがある。
野村:オレ、少年野球(港東ムース)を3年間やってたけど技術的なことは一切教えなかった。教えないほうがいいと思った。だから、子供らに野球を好きになってもらうかを考えてやってた。
落合:いまの子供は“ボール遊び”をしない。すぐ“野球”に入る。いまプロに入る選手も“ボール遊び”をしてないものだから、みんな不器用ね。いろんなことに関して。
野村:オレは横浜の監督やるんじゃないかと思ってるんだ。ズバリでしょ?
落合:ありません。そんな器用じゃありません、わたしは。
野村:言い切れる?
落合:言い切れる。みんな辞める前には自分の就職先を決めておくけど……
野村:尾花の~。
落合:いや、人のハナシ聞きなさい(笑)。
――野球教室のハナシも“ボール遊び”のハナシも古くからの持論。そんなに驚くほどのことではないと思うんだけどなぁ。
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