2012年1月20日金曜日

<野球本メモ>「ダルビッシュ有の変化球バイブル」、ダルビッシュ有

●目次
・スペシャルインタビュー~~奥深き変化球の世界へようこそ
・変化球誌上レッスン
・テクニカルアナライズ~~魔球が生み出されるメカニズムを徹底解析(解説:芝草宇宙)
・証言者たち~~天才エースを語る
・球界主力打者50人徹底アンケート~~ダルのすごいボールと対処法
・ダルビッシュ変化球診断(解説:光山英和)
・ダルビッシュのルーツを訪ねて(インタビュー:若生正廣、真壁賢守)
・ヒューマンストーリー
・記憶と記録をプレイバック
・数字が物語る驚異の力

◆巻頭スペシャルインタビューより

・9種類の変化球のほとんどは、自分で考えて自然に投げられるようになった。ボールをどう回転させればどっちに曲がるとか、だいたいわかるもの。だったらどこの縫い目に指をかければ一番回転をかけやすいかという感じで。

・中学で硬式野球を始めたとき、正直、最初のうちは好きではなかった。しかし、自分で試行錯誤しながら変化球を覚え、試合で空振りを取れるようになってから面白くなった。当時の持ち球はカーブ、スライダー、シュート、シンカーぐらい。練習や遊びではナックルも投げていた。

・小学生の頃、スピードガンコンテストに挑戦したが、小6の頃は最高で90km/h。それが中3のときに140km/hぐらいになった。中3夏には144km/hまで上がっていた。中2の冬にアキレス腱を痛めていて走れなかったので、肩のインナー(筋トレ)ばかりをやっていた。春になって痛みが取れて投げたら137km/h出て、それから少しずつ上がっていった。

・ストレートに力があり、速く、キレがあれば、それだけボールにちゃんと力が伝わっているということ。そういう投球フォームであれば変化球を投げるときにもボールを曲げられる正しい力のかけかたができる。「ストレートが良い」は変化球のキレにも直結する。

・投球フォームは完全に自己流。ああせい、こうせいと言われたが全然聞かなかった。歪な動きは脳が許してくれない。ここまで来るには時間がかかったが、一日やそこらでできるものではない。

・これは持論だが、ブルペンで練習するより実戦で試した方が絶対に身につくもの。ブルペンでの100球より実戦での1球。そして投げることをもっと楽しんでもらいたいし、遊び心も忘れないで欲しい。

◆変化球の自己評価(5段階で採点)
・スライダー(タテ):キレ4/制球3/完成度4
・スライダー(ヨコ):キレ3/制球4/完成度4
・カーブ:キレ2/制球5/完成度5
・カットボール:キレ4/制球2/完成度3
・フォークボール:キレ2/制球2/完成度2
・SFF:キレ4/制球4/完成度4
・チェンジアップ:キレ3/制球2/完成度2
・シンカー:キレ4/制球4/完成度4
・ツーシーム:キレ2/制球3/完成度3
・ストレート:キレ4/制球4/完成度4

――Amazonでバカみたいなプレミアがついていたので。アイドル本としては中身が異様に充実していて、何より現役最高のピッチャーが自ら持ち球を余すところなく紹介する――フロント、バック、サイドからの握り方の写真に加え、腕の動きリストの動きまでを図解。さらに自身の感覚までを詳細にコメントしている――という空前絶後の企画なので面白くないわけがないんですが、正直、普通のプロ野球ファンにとっては定価以上の価値はありません。ただ、草野球でピッチャーをやっている人やこれからダルビッシュ投手と対戦するライバルにとっては、百万円だしても損はない本ではあると思います。

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