2012年3月1日木曜日

ラナうざい、クロエ最高、ロイス良し:smallville女優陣に対するミーハーな感想

ついに海外版DVDセット(シーズン7)まで注文してしまった『Smallville』(ヤングスーパーマン)。『Veronica Mars』や『MADMEN』みたく誰にでもオススメ! とは言わないけど、以下のようなミーハーな感想を書かずにいられないくらいにハマッたことは事実です。

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・ラナ・ラングはねぇ……。シーズン1~2まではルックスがテラ天使で、何も文句はなかったのよ。ちょっとダメな演技とか存外に黒い性格とかドスの利いた声とかのハンデを、仲間由紀恵をベースに安室奈美恵の美点だけを絶妙にブレンドしたようなルックスで、「こりゃクラークが狂うのも仕方がない」とねじ伏せてきた。

・でも、シーズン3あたりからおでこに猿様の皺が見え始めてきたり、シーズン1~2までで感じられた新鮮味が感じられなくなってきた――2chねらーのいうところの“劣化”が始まってきた――頃から、途端に性根のビッチさが目に付くようになってくる。

・シーズン4からはファッションがゴスっぽくなってきたことで――この番組では「性格が悪くなる=服装が黒っぽくなる」というごく単純な法則が貫かれている――ビッチ風味が120%UP! まぁ、ビッチといっても肉体的なビッチではなくて精神的なビッチってやつで、『MADMEN』でいうところのベティ・ドレイパーであり、要するに計算高くて性質が悪いってことですよ。

・演出上、このうえない美人に見せなければならないはずのシーズン4:18話でのクライマックスでも、衣装やメイクは最大限にがんばっているものの、ちっとも絶世の美人に見えず「こりゃクラークが狂うのも仕方がない」という説得力をなくしてしまっている。

・シーズン5以降は問答無用のビッチ振りを炸裂させ、「さっさと死なないかなぁ」と思いながら鑑賞。本当ならラナに感情移入するはずのシーズン6後半でさえ、「オマエは余計なことすんな」「そうよ、みんな星になってしまえ!」と毒づきながら見ていた。

・演じるクリスティン・クルックに罪はない。すべてはクラークとの色恋バナシを引き伸ばしに引き伸ばした製作者&脚本家のせいなんでしょう。てか、留学してそのまま戻ってこなければ、すごいスッキリしたような気がするんだけどなぁ。実際、ピートは消えたわけだし。

・あと、吹き替え。吹き替えが超清純派な声で、シーズン1~2についていえば最高にマッチしていた。ただ、ラナが黒くなるシーズン5以降では、なまじ声が超清純派なだけに、「カマトトぶりやがって、このビッチが!」と逆にどす黒い印象を補強する羽目に。

・次にクロエ・サリバン。シーズン1の前半では明らかに “めがね君”以上の役割は期待されていなかったにも関わらず、演じるアリソン・マックの魅力と芸達者振りに引っぱられてか、シーズン1後半からは徐々に番組内でのポジションをUP。シーズン2以降はレギュラーにタメを張る存在までに成長。

・シーズン3でルーサー一家にとことん追い詰められるところも良いし、何よりシーズン4中盤の「Oh my God!」以降の変貌振りが素晴らしい。与えられたセリフやポジションだけじゃなくて、演じている当人のチャーミングさと演技の巧さが、クロエというキャラクターの魅力を倍増をさせている。

・健気なクロエの素晴らしさについては、内外問わずありとあらゆるblogで語りつくされているので、ここでは割愛。ただ一つ言わせてもらうなら、「クロエの魅力を知るためには吹き替えではなく字幕で見るべき」ということか。

・吹き替えの声優さんも素晴らしい仕事をしているし、声も役にピッタリあっているので、不満は全くない。ただ、クロエ(=アリソン)独特の「ワーオ」――実際に見れば何を言っているのかがわかります――のバリエーションは、吹き替えでは再現しきれていないので、これを味わうためには字幕で見るのが必須。

・最後にロイス・レーン。初登場シーンを見たときには、あまりにオバサン臭いルックスと、ブルネットじゃない頭髪に「ない、これはない!」「まぁ、ケイト・ボスワースよりはマシだけど」と一瞬憤慨するも、その後の登場シーンを見続けるうちに、「これ、手前的には過去最高のロイスだったテリ・ハッチャーよりも良いかも」と見直す。

・インテリっぽさ皆無、戦わせればシドニー・ブリストウ並みに強くて、喋らせればヴェロニカ・マーズよりも口が悪い――という新生ロイスは……イイネ! 何より「父親がマイケル・アイアンサイド」ってだけで、手前的には好感度MAX。

・元々ロイスはツンデレの元祖――クラークにはツンツンするも、スーパーマンにはデレる――みたいなキャラで、テリ・ハッチャーのロイスは「ツンデレのテンプレート」みたいな感じだった。今回のエリカ・デュランスのロイスは、単純なツンデレキャラではなくって、「蓮っ葉でビッチながらも心の奥底に乙女回路がある」という幾分複雑な感じに設定されている。

・この乙女回路の発動の仕方が一筋縄ではなくて、「軍人に育てられたファザコン娘なら、どんなことにロマンチシズムを感じるのか?」を徹底的に考え抜いて導き出された「ロイスの乙女っぷり」が、予想を裏切り期待を裏切らないモノで、キャラクターに一層の深みを与えている。

・『Smallville』におけるエリカ・デュランスは、止め絵だと微妙なものの、動き出すと俄然魅力がUP、喋りだすと更に倍UP! という役者。暗いエピソードでも、彼女が画面に出てくるだけでパッと華やぐだけのパワーがある。ゲームキャラみたいなダイナマイトボディといい、肉体的にはビッチだけど精神的には乙女であることといい、ことごとくラナと対照的なキャラであるところも大きな魅力。



4 件のコメント:

  1. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  2. 今頃のコメで恐縮ですが、アメリカTVドラマファンです。
    このところヤングスーパーマンを観ているので、情報が欲しくて検索していましたら、こちらの記事に漂着できました。

    さて、
    ラナの八方美人な行動には当初、失笑しつつ観ていましたが、
    よってくる男ならだれにでもすぐイイ顔をみせるキャラにかなり食傷気味になってしまいますね・・・


    そもそも、演じているクリスティンは今人気の「CHUCK」に3~4編出演した際、初めて認識したのですが、
    身勝手でひとりよがりの自信過剰キャラだったために、キレイだけれど好きなタイプじゃないなあと、偏見イッパイ状態で観てしまっているのが原因かも知れませんw

    逆に言えば、物凄くうまい女優さんなのでしょうか。
    でなければ10年前に白雪姫、そして最近は美女と野獣の主役なんていうキャスティングのオファがくるわけないですものね。


    こちらの記事、あちこち拝見させて頂き、すっかり楽しくなっております。
    またお邪魔させて頂きます。


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    1. 随分前にコメントを頂いていたのに、返事が遅れて申し訳ありませんでした。

      クリスティン・クルックにとっては“ウザいラナ”こそがハマり役だったのだと思います。『Smallville』のラナ・ラングは、ep3でチアリーダーを辞めてからは、他のどのスーパーマンにもない独自の進化を遂げた結果、“ウザいラナ”へと収束しましたが、これに彼女の個性がマッチしていたんじゃないでしょうか。

      この手のハマり役の代表例は、『MADMEN』のベティ・ドレイパーでしょう。演じたジャニュアリー・ジョーンズは、全米の視聴者から本気で反感をかっていましたからね。それくらい脚本と個性がピッタリとハマっていたと。

      ただ、ハマることと演技の巧拙は別のハナシで、ジャニュアリー・ジョーンズの演技がアレであることは、『X-MEN』や『Unknown』などのハリウッド映画を見れば一目瞭然ですからね。クリスティン・クルックの演技の巧拙については何とも言えませんが、少なくとも演技スキルについていえば、アリソン・マックの方が断然上とは思います。

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  3. こんにちは

    私はシーズン4までみましたが、レックスは結局根はいいやつかそれとも良いやつのふりをしていたのかよくわかりません。
    結局どちらだったのでしょうか。

    できればご返答お願いします

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