2014年3月1日土曜日

進歩し続けるのはPCだけではなかった

そりゃもちろん、家電だって進歩するものだってのはわかっているんですよ。冷蔵庫だってエアコンだって10年前のものと比べれば、いい感じに冷えてかつ省エネだってのは、5年前の引っ越しで家電を新調したときに十分実感してますからね。でもねぇ、冷蔵庫もエアコンも全自動洗濯機も、性能は上がっても価格はだいたい据え置きっぽいでしょ。確かに安くもなってるだろうし、ハイアールのモノなんて同じ性能でバカ安だけどさ。そうはいっても5000円で買えるものじゃないでしょうよ。つまるところPCみたいに、10年前に数十万円した廃スペック品(=昨今のスマホと同等程度の性能のモノ)でも、ジャンク品を集めて組めば2000円でお釣りが来るってほどには進歩していないわけですよ。

が、この認識。ついさっき大いに間違っていると実感しました。

というのも昨日、ブラウンの電動歯ブラシのカートリッジを買いに、近所のくすりの福太郎に行ってきたんですよ。で、歯ブラシコーナーを覗いてみたら――

・ブラウンの替え歯ブラシ(カートリッジ2本入り)=1980円
・ブラウンの電動歯ブラシ新品(カートリッジ1本付属)=1880円

――ってなっていたわけですよ。

で、14~5年前から使い続けている電動歯ブラシ『Oral B 3Dexcel Type4736』は未だ健在で、買い換える必要性は全く感じていなかった――時々取り落としたりして全体に傷だらけ&カートリッジ接続部に水垢が歯石みたいに膠着しているけど、使用上は全然無問題――わけですが、「カートリッジ1本の代わりに一番安い新品を体験使用できると思えば、悪くない買い物かも」と思い、つい衝動買いしてしまったんですよ。

実のところ2万円以上かけて買った『Oral B 3Dexcel Type4736』は、使い始めて20秒後に「もう二度と普通の歯ブラシで磨くものか!」と決心させたほど、素晴らしい使用体験をもたらした名機であって、バッテリーがダメになっても交換して使い続けようと考えていたほど思い入れのあったモノだったんですよ。

なものだから、新品については「所詮、2000円でお釣りが来る品物。長年連れ添ったハイエンドモデルには性能その他の点でかなうまい。ま、それでも靴磨きとかPCの掃除専用機としては重宝するだろうから、損はすまい」なんて思っていて、その性能には全然期待していなかったわけです。ええ。

が、さきほど16時間の充電を終えフル稼働した新品の『Oral B Type3757』(=製品一覧を見る限りでは一番安いモデル)を使ってみたら、現行機よりも回転振動が断然に高速かつデリケートで、ちょっと当てるだけで歯の隅々まで確実に汚れを落としているのが実感できてしまい、「あぁ~、これで現行機はお役御免ってことか……。これからは靴磨きとかPCの掃除に役立ってくれい!」と、心で涙を流しながら育成落ちを通告した次第。

それにしても今どき2000円しないで電動歯ブラシ、しかも10数年前の最上位機種よりも断然性能の良いモノを買えるなんてねぇ。この分だと、シェーバーも物凄い進歩しているのかね?

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2014年2月15日土曜日

『ゴシップガール』のチラ裏:S5終盤~S6の超展開は許せない

ここまでGGについて、「ハナシがわかりやすい」とか「美しいシーンがてんこ盛り」とか「ダン×ブレアのカップリングが素晴らしい」とか、べた褒めしまくってきたんだけども、実のところ不満点がないわけじゃない。てか、猛烈に不満に思うところが一点だけあるのね。というのは、「S5終盤からS6通しての超展開」のこと。

えっ? ハナシの杜撰さとかご都合主義はGGの華って言ってたじゃんって!?

いえね、何事にも限度ってのがあるんですよ。妊娠させたままだと別れさすのが面倒くさいから、ここは一つ交通事故で流産させちゃえ! とか、何度も何度もくっついたり離れたりする理由のストックが切れちゃったから、ここは一つ神頼みってことにしちゃえ! とかいうご都合主義に基づく超展開は許してるんだ。だって、こういうのがないとダン×ブレアのカップリングができないからね。このお陰で良いシーンも生まれたことだし。

でも、S5終盤で実はバートが生きてました……って展開は、さすがにない。だって、↑のは単なるご都合主義だけど、バートの物故については、チャックがS2後半通して悲しみ抜いて人格破綻寸前までいったわけでしょ。ドラマとはいえ、人様の死でここまでハナシを動かしているんだから、これを事実上なかったことにするような後出しジャンケンはねぇ……。しかも、バートが生きていたからって劇的にハナシが進むわけでもないしね。

まぁ、バートが復活したことで、チャックが全てを失ったり、リリーとルーファスの婚姻が無効になったりとね、それなりに事態は進んださ。でも、これって別にバートが生き返らなくたってどうにでもなるハナシでしょ。例えばチャックについていえば、自身の致命的なスキャンダル発覚か何か――パッと思いつくのはブレアの持参金を負担したことが、役員会で問題視される――で社長を解任されるとかね。それにリリーとルーファスなんて、バートとは一切関係なく結婚生活は破綻寸前だったわけだし。

で、S6は、視聴率悪化を受けて10エピソードしかない短縮版だったわけだけど、ハナシの進み方はこれまで以上に急加速。結果、急展開やご都合主義、説明不足なシーンが頻出するんだけど、そういった不都合を含めた悪いことは全てバートに押し付けるのね。もう「何もかも悪いことは全てバートのせい」って感じで、ハナシが進むわけなのよ。

こっぴどく振られてUESへの復讐鬼と化したはずのダンも、ブレアとの失恋に整理をつけないまま、ずるずるとセリーナとくっつくし。くっついてからは一応波乱もあるし、その原因が田舎者と都会人との根本的な立場・認識の違いだったりするのはいいんだけど、その辺の事情についてはあまりにも説明不足だし、視聴者が納得出来ないままどんどんハナシが進んでいくのね。ダン×ブレアのカップル成立までに丸々1シーズンかけたとは思えないほど乱暴なんだ。

もちろん、「10エピソードで綺麗に風呂敷を畳まにゃならんのだから、説明不足や超展開には目を瞑ってくれ」ってことかも知れないけど、それにしたって納得出来ないものは納得できないのよ。それにね、バート復活は置いておくとしても、S5最終回の締め方は結構好きだったのよ。

・セリーナは、過去にこだわり自分を変えられなかった結果、全てを失い、S1開始前の荒んだ状態に戻る。
・ブレアは、会社を継いで“有力者”という目標を達成したうえで、チャックを追いかける。
・ダンは、UESの人々にこっ酷く裏切られ、これに復讐すべく暴露本を執筆する。
・ネイトは、マスコミ人士としてGGの正体を明かすべく決意を新たにする。
・チャックは、その臆病な気質故に愛に溺れ、経営の鬼に徹しきれず、全てを失う。

って感じで、ハッピーエンドでは全然ないんだけど、5シーズン、100エピソードかけて好き放題歩んできた人生の決算としての“ほろ苦い結末”というのがね、実に妥当に思えてね。と考えていたら、「あるべきS5終盤とS6」というのを思いついてしまって……。

……って、いい加減、思いついたことをそのまま書くのを止めないと、2月一杯GGのどうでもいいハナシを書くことになりそうだから、もっと言いたいことはあるんだけど、ひとまずここで強引に打ち止め。散々ネタバレかましておいてこんなことを言うのも何だけど、もし、これからGGを見るのであれば、「せめて最初の3話まで我慢して見て」ってこと。

正直、パイロットの出来は微妙――登場人物の紹介に終始している感じで、ハナシのスジ自体はそこまで面白いわけじゃない。予算がないので全体的に安っぽいし、ダンの丸刈りもキモい――なので、「パイロットはS1E2との連続モノで、2つ合わせて“第1話”」と思った方が良いかも。で、次のS1E3にて黄金パターンが炸裂するので、これを見て面白いと思わなかったら、以降も面白いと感じられないはず。逆に言えば、パイロットだけで見限るには勿体ないと思いますですよ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2014年2月14日金曜日

『ゴシップガール』のチラ裏:交際まで1シーズン超かける気概

ダン×ブレアのどのシーンがいいとか、どこにグッとくるとかいうハナシは、書いても詮のないことなので割愛しますですよ。ただ、作品のテーマと造形されたキャラクターの相性から、絶対に相容れないはずの二人をくっつけるため、製作者サイドが要した努力については、一言以上いいたい。てか、べた褒めしたい。

やっぱりねぇ、いの一番に褒めたいのは、二人の関係を恋人同士にするために、じっくりと時間をかけたこと。これが素晴らしい。ダン×ブレアが完全に恋人になるまでに要した時間は、話数にして――S4E11のドライブからS5E17でブレアがダンと呼んでキスするまで――実に29エピソード。事実上の布石であるS3E17から数えれば、丸々2シーズンくらいかけてくっつけてるのよ。

海外ドラマでカップルがくっつく場合って、多くの場合は、ケーブルTV製作の四半期13エピソードのドラマなら3~4エピソード、ネットワーク製作の半年24エピソードのドラマでも6~7エピソードくらい掛かるものなのね。もちろん例外はあるよ。でも21世紀以降、展開の早いドラマがトレンドになっていることを考えれば、あるカップルを成立させるために丸々1シーズンかけるケースってのはほとんどないはず。

翻ってダン×ブレアは、S4E11で初めて長時間二人きり――コネチカットへのドライブ旅行。劇中では全く触れられていないけれど、片道2時間近くのドライブ中、絶対に映画や美術についてのハナシをしなかったわけがない。で、このお喋りこそが二人が急接近する一番の理由であるはず、と脳内補完――にして、そこから6エピソードかけて初キス。その後は18エピソードかけて、ダンが片思いで身を焦がすところと、ブレアが少しづつダンを信頼していく過程を見せて、そこからさらに5エピソードかけてカップルを成立させるという念の入れようだもの。

しかも、シーズン3まで無頓着だったダンへの呼びかけ方も、シーズン4からは「ハンフリー」に統一。そうやって30エピソード近くに渡って「ハンフリー」と呼ばせた上で、S5E17で「ダン」と言いながらキスさせる心憎さ! 時間をかければいいってものじゃないけど、少なくとも絶対に相容れないはずの二人がなぜ恋人同士になったのか? について、その過程を丁寧に見せているところは他のドラマにはない、フレッシュかつ優れている点ですよ。

もっとも、その過程でかなり無理矢理な超展開があったりするんだけどさ。でもね、結果として成立したカップルが織りなす、甘ったるくてカワイイ名シーンの数々を目にしてしまえば、超展開もご都合主義もどうだっていいじゃん! と全面降伏するしかないもの。

実際、ダン×ブレアのいちゃつきシーンは、どれをとっても珠玉の出来なので、オススメのシーンを挙げろと言われたら、「そりゃ全部ッス」としか答えようがない。でもまぁ、強いて一つだけ挙げるならコレかなぁ。

The Movie Date

なんつーか文系インドア派の男の子ならば、死ぬまでに一度は経験してみたい甘酸っぱいシチュエーションですよ。……って『ローズマリーの赤ちゃん』についてしっかり突っ込みが入れられるほど映画の知識があって、かつ美人で金持ちで意味のある会話を成立させられる女なんて、空想の世界にしかいないわね。
(つづく)

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2014年2月13日木曜日

『ゴシップガール』のチラ裏:ダン×ブレアが作られた製作上の都合

正直、GG開始当初からダン×ブレアの組み合わせが考えられていたとは思えない。S1E4でダン×ブレアのイイ感じのシーンがあるけど、あれはあくまでもメインキャスト同士の絡みを深めるための一手であって、あれから恋愛関係にまで発展させようとまでは考えてなかったはずなのね。実際、S1~S2まではダン×ブレアの関係は基本険悪――S2E8で恋愛相談に乗るけど――だし、S3でもE2でキツく反撃しているし。

でも、S3のドロータの結婚式で布石を打ち、S4後半からダン×ブレアのカップル成立に向けてハナシが作られたことには、以下のような製作上の都合があったんじゃないかと。

①できるだけドラマを引き延ばしたいという事情=物語としてはS2で語りつくし、S3で一通りメインキャスト同士のカップルを作ってしまった以上、ハナシを引き伸ばすにはチャック×セリーナかダン×ブレアをやるしかなかった。

②ブレイク・ライブリーの力量不足という事情=演技スキルの足りないブレイク・ライブリーに、高度な演技が求められるシーンを任せられないため、代わりにTV俳優としては一定水準の演技スキルを持つレイトン・ミースターのポジションが高まっていった。

このうち①については、通算100回を超える長寿ドラマならばどんな番組でもあり得ること。敢えて言うなら、なぜ、チャック×セリーナがなかったかといえば、「チャックがリリーの養子になった」から。この義兄弟問題でダン×セリーナが破局した以上、チャックとセリーナをくっつけるという選択肢はあり得なかったはず。

問題は②。実際ねぇ、ブレイク・ライブリーの演技力ってエビせんべいくらいに薄っぺらいからなぁ。いや、演技が下手っていうと言い過ぎかも知れない。例えばS1E7の終盤で恥じらいを見せるところとか、S2E1でダンとキスしたあとに嬉しがる表情なんかは素晴らしいからね。でも、芸達者かといえば決してそんなことはなくて、演技スキルについて言えば、TV俳優としても物足りないって思うのよ。

具体的に言うとね、S3最終回でネイトに「一度時間を置きたい」って告白する場面で、I love youっていうけど、このセリフの言い方のなげやりさと来たらねぇ……。確かにアノ場面は、心のこもってないセリフを言うのが正しいんだけど、それでもあそこまで明確に捨鉢な言い方をしちゃダメじゃね? と思うわけよ。実際ねぇ、同じ場面を吹き替えで見ると、口では愛していると言い、実際、ネイトを捨てるのを惜しみながらも、心はダンに惹かれていて……というセンシティブな情感が良く出ていて、「製作者が意図した演技って、実は吹き替えの方だったのかもなぁ」と思うわけよ。

じゃぁレイトン・ミースターの演技が上手いのかっていうと、決してそんなことはないのよ。『ヴェロニカ・マーズ』(ちょっと陰のある女子高生)と『ドクター・ハウス』(ストーカー化した女子高生)で演じているのを見る限り、演じ分けは全然出来てないもの。今にして思えば、「あ、これ二人ともブレアじゃん」と。役柄により全く違う人格に見せるハリウッド俳優に比べれば、どう見たって演技スキルは足りない。それでも状況に応じて必要な表情や情感を込めたセリフを言うことはできているし、TV俳優としては十分な演技スキルはあるように見えるのね。

つまるところレイトン・ミースターはブレイク・ライブリーと比べて相対的に芸達者であって、それ故に、ドラマでのポジションが向上していった――ってこと。演技の巧拙や華の有無でゲストから準レギュラー、レギュラーへと昇格するってのは、海外ドラマでは当たり前にあることだし。

といった事情からダン×ブレアのカップルが作られたのだ! と、勝手に邪推しているわけだけど、そういった製作上の都合はどうあれ、結果的に出来上がったハナシを見てみれば、GG中随一どころか、手前的にはこれまでに見た古今東西の映像作品のなかでも屈指に甘ったるく、かつ、これ以上なく念入りにカップルになる過程を描いていて、ベタなラブコメに目がないおっさんには辛抱たまらん出来になっているんですよ。
(つづく)

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2014年2月12日水曜日

『ゴシップガール』のチラ裏:ダンとは相容れないブレアのキャラ

ブレアのことを都会人の中の都会人っていったけど、実のところブレアは、UESにおいてトップクラスのセレブというわけじゃない。作中におけるトップクラスのセレブは、大富豪・ローズ家の一員であるセリーナ、バス産業の御曹司であるチャック、名門政治家一族・アーチボルト家の後継者であるネイトの3人しかいない。

セリーナは、当初の設定でこそ「大富豪との結婚を繰り返して金持ちに成り上がったリリーの娘」だったけど、この設定は、「父親がハーバード大卒(シーズン3で出てくる実父・ウィリアムはコロンビア大卒)」という設定とともに闇に葬られ、シーズン2以降は、「アメリカ屈指の大富豪であるローズ家の当主・シシーの孫娘」に書き換えられた。ローズ家の資産がどれくらいかはわからないけど、シーズン2でガブリエルの詐欺を弁済したり、ブレア曰く、「ルーファスがリリーと結婚したら、ジェニーはあんたたち全員合わせたより金持ちになるのよ」というハナシを前提とすれば、少なくとも数十億ドル以上の資産はあるんだろう。

チャックについて言えば、「マンハッタンの半分を掌中に収めるバス産業」の御曹司なので、こちらも半端ない富豪であることは間違いない。ネイトの一族であるアーチボルト家は150年前に炭鉱を見つけて一財を成した高祖父以降、州知事、下院議員などを輩出している政治家一族なので、セリーナやチャックのような大富豪ではないものの、社会的ステータスは極めて高い。

で、ブレアに話を戻すとだね、ウォルドーフ家ってのは、母親のエレノアが一代で築いたアパレルブランド「エレノア・ウォルドーフ・デザイン」しかない成り上がりの富豪なわけ。ブランドの知名度自体は、マーク・ジェイコブスに勝るとも劣らない設定だけど、決して儲けまくっているわけじゃない。実際、スーパーに商品を卸すハナシを蹴っているし、業界への影響力も限定的――ブレアのインターン先(=ファッション誌)を紹介できなかった――なので、その総資産は、恐らくユニクロの柳井(=8000億円)には遠く及ばないはず。ビジネス規模から考えれば、数億ドルもあれば御の字だと思うのよ。

つまり何がいいたいのかというと、作中においてブレアは「メインキャストの中で最も貧相なセレブであり、そのことがコンプレックスになっている」ってこと。だいたい親友であるセリーナが、生まれながらの勝ち組で、かつルックスとスタイルも完璧で愛嬌もあるってという「セレブの中のセレブ」だもの。

だからこそブレアが人生で目指しているのは、「プリンセスになるという夢」か「Powerful Woman(=有力者。ヒラリー・クリントンやインドラ・ノーイみたいな“世界屈指の影響力を持つ女性”のこと)になるという目標」を実現することで、セリーナ以下のUESの面々に逆転勝利することであって、これに向けてガリ勉もすれば、策略も駆使すれば、公子や公爵のことも頑張って好きになる努力をするわけ。で、この人生の夢と目標を阻むのが、「チャック・バスの恋人になるという抑えがたい欲望」なんだけど、ここではハナシが違うので割愛しますですよ。

ともあれブレアは、ハイクラスなセレブに憧れ、コンプレックスを抱いているが故に、「自分こそが真のUESの住人であり、セレブなのだ」という自負心は誰よりも強烈に持っているんであって、だからこそ誰よりも都会人の中の都会人であろうとしているのね。

そんなUESの権化であるブレアは、決して田舎者のダンを認められないのよ。それに作品のテーマである、「田舎者が都会人になろうとあがくハナシ」を前提に考えれば、ダンがブレアと恋人同士になった時点で、田舎者が都会人の中の都会人から認められたってことになるわけで、その時点で作品として終了ってことになる。

えっ? ダンはセレブの中のセレブであるセリーナと付き合ってるじゃんって?

セリーナは、「都会人でありたくない都会人」であって、UESの嫌なところを忌み嫌うキャラでしょ? だからこそ田舎者にも偏見は持たず、ダンとも別け隔てなく付き合っているわけ。なのでダンがセリーナと付き合ったとしても、それがそのまま田舎者が都会人に認められたってことにはならないんじゃねぇかと。要するに、外形的には「変わり者の都会人が田舎者と付き合った」ってことであって例外ってこと。
(つづく)

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2014年2月11日火曜日

『ゴシップガール』のチラ裏:ダンは製作者の“業”の産物

手前が思うに、GGの主人公はダンです。で、GGがどんなハナシかといえば、「田舎者が都会人になろうとあがくハナシ」ですよ。確かにクレジット上ではトップにブレイク・ライブリー(=セリーナ)、次いでレイトン・ミースター(=ブレア)と来るので、「主人公はセリーナであって、恋多き女であるセリーナの恋愛遍歴を見るドラマなのだ」といっても間違いじゃないですよ。ええ。でも、このドラマの主人公は間違いなく“孤独なぼく”であるダンですよ。

これは●●が実は……云々というハナシだからってわけじゃ全然ありません。製作者であるジョシュ・シュワルツのテーマであり“業”に直結するハナシだからですよ。そのテーマってのは、「内向的な青年が、高嶺の花であるブロンド美人に一目惚れされるけど、お互いの立場の違いから恋が成就せずにヤキモキする」ってやつ。これ、クリエイターとしての事実上のデビュー作である『The O.C.』、スマッシュヒットした『CHUCK』にも通じるものなのね。

実際、『The O.C.』、『CHUCK』、GGの大雑把なプロットを並べると、こんな感じになるもの。

・The O.C.=貧困地区であるチノ出身のライアンは、ケンカは強いけど無口で内向的な心優しい少年。いろいろあって高級住宅街であるオレンジカウンティに住むことになるが、そこで隣に住むブロンドの美少女・マリッサに心奪われる。内向的で上手くアプローチできなかったものの、実はマリッサはライアンに一目惚れしていて、結局、二人は付き合うことに。しかし、チノ出身のライアンと、オレンジカウンティ出身のマリッサには、根本的な価値観の違いがあり、結局、二人は一緒になれなかった。

・CHUCK=時給11ドルの店員であるチャックは、生粋のオタクで内向的な青年。とある事件から、ブロンドの美女スパイ・サラに四六時中護衛されることになり、二人は偽の恋人を演じる。内向的で上手くアプローチできなかったものの、実はサラはチャックに一目惚れしていて、結局、二人は付き合うことに。しかし、一般人のチャックとスパイのサラには、根本的な立場の違いが有り、結局、二人は別れてしまう(その後、チャックが自らスパイになることで二人は結婚する)。

・GG=ブルックリン出身のダンは、奥手な文学青年。ある事件を契機にUESのセレブ・セリーナに片思いする。2年後、偽デートを契機にいい関係になる。内向的で上手くアプローチできなかったものの、実はセリーナはダンにべた惚れで、結局、二人は付き合うことに。しかし、ブルックリン出身のダンと、UES出身のセリーナには、根本的な価値観の違いがあり、結局、二人は別れてしまう(その後、いろいろあって復縁。二人は結婚する)。

こんな感じで大体同じハナシを作っているってこと。だから、チャック×ブレアとか、セリーナやネイトの恋愛遍歴とか、ローズ家やバス家を巡る真相とかは、あくまでもサブプロットに過ぎない。メインのハナシは、ダンというブルックリン出身の中産階級の青年が、世界随一の富豪が集うUESの住人になろうとあがくハナシなんですよ。

このテーマってのは、S1E2のクライマックスでダンがセリーナに言ったセリフ――「君だけはUESの人間とは違うと思っていたけど、結局、同じだったんだな」――に集約されているのね。で、このアンタとは住む世界が違うっていう“根本的な価値観の違い”の問題は、S1最終回の別れの理由であり、S2の別れの理由であり、S5最終回の絶交の理由であり、S6後半の葛藤の理由であって、ダンを巡る全ての状況に通底する問題だったりするわけ。もっといえば、ルーファス(=ダンの父)、ジェニー(=ダンの妹)、ヴァネッサ(=ダンの親友)、ジュリエットetcといった田舎者が、最終的にUESから放逐された理由でもある。

ここでようやく本題のダン×ブレア問題に触れていきたいんだけどね。ここまで書いてきた通り、ダンってのは作中における田舎者の象徴なわけ。一方でブレアは、S1E4でダンがルーファスに語っていたように、「UESの嫌なところを凝縮したような女の子」であって、いわば都会人の中の都会人なのよ。つまり、水と油、陰と陽、北斗と南斗etcという感じで絶対に相容れない組み合わせなわけ。『The O.C.』で喩えるなら、「ライアンとサマーが付き合う」くらいに驚天動地なことで、本ッ当にあり得ないカップルなのよ。
(つづく)

*補足――ダンの出身地であるブルックリンは決して田舎ではない。ニューヨーク州の中心地にあり家賃もそれなりに高い。実父のルーファスは、ローリングストーン誌による「90年代の忘れられたバンドTOP10の9位」にランキングされたリンカーン・ホークのリーダー兼ソングライターで、ビルボードTOP10クラスのシングルを何枚か出している。ロフトとアートギャラリーを含めた総資産は、恐らく100万ドルは下らないだろう。実際、イェール大学の奨学金を断られるくらいには裕福なんであって、つまるところ「ハイクラスの中産階級」ということ。それでもなお田舎者で貧乏人とされるのは、数億~数十億ドルの資産を持つ富豪中の富豪が集うUES住人と比べられているため。ダンは度々「ブルックリン」と呼び捨てにされるが、これを日本で喩えるなら、青山学院に通う埼玉県出身の生徒が、山の手の生徒から「おい、さいたま!」と呼び捨てにされるようなものだろう。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2014年2月10日月曜日

『ゴシップガール』のチラ裏:主要キャストのオレ得メモ@その3

*以下、シーズン1~6までの強烈なネタバレしかありません。未見の人は見ないでください。

◆ダン・ハンフリーの6年間

・シーズン1:2年間片思いを続けてきた高嶺の花であるセリーナが、マンハッタンへ帰ってきた。彼女にアタックをかけた結果、ひょんなことから成功。ほどなく恋に落ち、順調に交際を進める。しかし、セリーナの過去の悪行を知るジョージーナに誘惑され、キスしてしまう。二人の間に亀裂が走り、結局、この件で平然とウソを重ねるセリーナに愛想がつきたダンは、夏休みを前に別れを告げる。

・シーズン2:夏休み中は、セリーナのことを振り切るため女遊びを繰り返していた。セリーナへの思いに気づきヨリを戻すも、二人の立場の埋めがたい差に気づき別れる。セリーナを思い続け、冬休み明けにヨリを戻すが、ルーファスとリリーの間に子供がいることを知り、かつ大学で離ればなれになることから、二人の関係は気まずくなり、冬のうちに別れる。その後、国語教師のレイチェルと肉体関係を持つが、レイチェルは退職。プロムにはセリーナと出席したが、彼女への未練は完全に断ち切った。

・シーズン3:NYUで一緒になったジョージーナと肉体関係に発展するも、すぐに別れる。映画スターのオリヴィアと恋に落ち、順調に交際を進めるが、ある夜、ヴァネッサと3Pを敢行したことで、関係が気まずくなる。別れた後はヴァネッサと交際するが、彼女はCNNのインターンでハイチへ行くことに。逃亡を図るウィリアムの下へセリーナを連れて行き、一晩語り明かした後、セリーナへの思いを再認識する。衝動的にパリまで追いかけようとしたその時、妊娠したジョージーナが現れ、ダンはパリ行きを断念する。

・シーズン4:ジョージーナの子を実の息子と勘違いさせられたダンは、良きパパとなるべくヴァネッサとの同棲を決め、甲斐甲斐しく育児に専念する。ジョージーナが息子を連れ去ると、再びセリーナへの思いに懊悩するが、ネイトやコリンに目移りするセリーナの姿勢に失望する。セリーナがジュリエットの罠にハメられたことを知り、ブレアから共同戦線を組む提案を受ける。その作戦の一環としてコネチカットへドライブしている中で、ブレアに好意を持ち始める。W誌のインターンとして働き始めたブレアとは、映画や美術について語り合う友人となり、次第に関係が深くなる。恋愛関係にあるか否かを確認するためにキスした結果、ダンは恋に落ちた。しかし、ダンのことを友人としか見なしていないブレアは、ルイとの婚約を決める。セリーナのいとこのチャーリーと交際するが、すぐに破局。夏休みはハンプトンズの別荘で過ごす。

・シーズン5:ヴァネッサが無断で出版社に持ち込んだ私小説『インサイド』が出版される。その内容はブレアをヒロインに仕立てたものだった。ダンに恋するセリーナは内容にショックを受ける。一方ブレアは、自分をモデルにした濡れ場をだけを読んで激怒。中身は通読しなかった。ブレアへの叶わぬ恋に身を焦がすダンは、徹底的にブレアに奉仕を続ける。ブレアとルイの結婚式でセリーナから愛を告白されるも、返事をせずに受け流す。ブレアとルイの結婚はすぐに破綻。『インサイド』を読んだブレアは、ダンの思いを知り熱烈なキスをする。二人は順調に関係に深め、ダンは愛を告白する。しかし、ブレアはそれに応えられず、チャックの下へと行く。完膚なきまでに振られた傷心のダンは、セリーナと肉体関係を持つが、それが罠と気付き激怒。セリーナと絶交した後、ジョージーナとともにローマに行き、UESの暴露本を執筆する。

・シーズン6:暴露本を書いたダンは、少しづつその内容を公表していく。友人から軽蔑され、行き場をなくした結果、ブレアの家に泊まるが、その直後にダンとのセックステープが公表され、ブレアから絶交される。傷を舐め合う形でセリーナとヨリを戻し、高校時代に叶わなかった「理想のデート」を経て深い関係になる。しかし、セリーナの軽薄振りを余すことなく書いた小説を公表した結果、セリーナは激怒し、LAへの移住を決断。ダンはセリーナの荷物に、15歳の頃から愛し続けていたことと、ゴシップガールの真実を書いた小説を潜り込ませる。これを読んだセリーナはLA行きを取りやめ、長い時間をかけて話し合い和解。5年後、二人は結婚する。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。