2015年7月29日水曜日

1ヶ月経ってもなお飽きず

購入して1ヶ月余になるにも関わらず、NBA2K15熱は未だ冷めず。以下、にわか中のにわかNBAファンなおっさんプレイヤーの覚書。

・マイキャリア。毎日2試合(1QT12分)くらいこなす感じで、ようやく2年目のオールスターまでこぎつける。我がPGの主なスタッツは「1試合平均得点=30.9」「1試合平均アシスト=10.5」「1試合平均スティール=3.8」「1試合平均ターンオーバー=3.2」

・今のところ得点王、アシスト王、スティール王だけど、ターンオーバーも6位(1位はアンドレ・ミラーで4.0)で結構多い。でもこれは果敢にアシストを狙ったがゆえのことであって、やむを得ない数字なのだ。……といっても、さすがに1試合12TOをかましたときには、「もういいから、早く交代させてくれ!」と叫びそうになった。

・ここまで望外な結果を残しているのは、難易度が一番簡単なルーキーだからこそ。ただ、にわかとはいえ、バスケットボールのことを少しばかり理解し、プレイスタイルを「ひたすらゴールに向かってドリブルした後、ジャンプシュートを打つだけマン」から、「ペネトレイトからのレイアップやポストからパスを受けての3P、アシストにスティールからの速攻→ダンクまでをこなすペリメーターディフェンダー」へと転換したことも、このスタッツに反映されているはず。実際、1年目は得点数こそ多かったものの、アシストやスティールなんて1~2あれば御の字だったし。

・ここしばらくは、YouTubeで過去の名選手の動画を見ながら、これを再現することに精を出している。結果、スピンやフェイダウェイ、アウリープパスといったプレイのほか、敵の戦術を読んで素早くパスコースに入ってパスカット→速攻からノールックパスでアシストみたいなこともできるようになり、プレイ振りも大分サマになってきた。

・このように汲めども汲めども尽きることのない泉のように、豊穣な舞台を持つNBAとNBA2K15について、果たして飽きが来ることがあるのか? このあいだ観たアレン・アイバーソンのスーパープレイ集だけで、軽く30分は潰してしまうくらいにハマっている――てか、あんなにカッコよくて、あんな人外なプレイができるなら、そりゃ人気者になって当然だわなぁ――状況を見る限り、随分と先のことになりそうな。

・……と、思ったら9月末日にはNBA2K16が発売されるとのこと。といっても、日本はおま国で予約できず。予約特典が「2K15のVC(ゲーム内通貨)35000と、2K16のVC30000。加えてマイキャリア用にジョーダンブランドのシューズとTシャツもプレゼント」なんだから、7000円だろうが8000円だろうが即ポチるのになぁ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。


2015年6月21日日曜日

こんなに楽しいなら、もっと早くにNBAファンになっていれば良かった

このあいだに引き続き『NBA2K15』のハナシ。以下、一週間前までバスケットボールのことを何一つ知らなかったおっさんプレイヤーの覚書です。

・ゲーム設定について①:カメラは「ターボ」。コートを縦に見るカメラ設定で、最大の利点は、攻守交代やコートチェンジでも視点が一切変わらないこと。つまり「上に攻め、下を守る」スタイルが維持される。だからこそ操作も容易で、速攻で戸惑うこともなくなる。「2K」や「ダイナミック放送」も悪くないが、視点や攻め手が変わってしまうのがねぇ……。

・ゲーム設定について②:難易度は「ルーキー」、ゲームスタイルは「デフォルト」。一度スライダーをいじってみたけど、スライダーの恩恵はプレイヤーだけでなくCPUも平等に受けると知り、いわゆるチートは無理と悟ってからは手付かずに。

・この設定でマイキャリアのPGをやると、1QT=12分なら50得点は軽く超える。これまでのレコードは87点。FG率は70%前後。これが難易度「プロ」になると、途端に現実的なスタッツになる。得点は15~25点くらいで落ち着き、FG率も良くて40%前後になる。

・現在のマイキャリアは「自キャラが弱っちくても無双したい」「難易度ペナルティで取得VCが半分になっても、無双した方が得られるVCが多い」ことから、「ルーキー」、「デフォルト」、1QT=10分でプレイしている。

・ただ、シュートは面白いように決まっても、アシストとスティールはなかなか決められない。1QT=12分でもアシストは3~5、スティールは1つ取れたら御の字という感じ。ダブル・ダブルの道は遠いなぁ。

・感心したこと①:リプレイ時の際にカメラがキャラに寄るけど、そのときの映像がとてもリアル。汗のかきかたや髪、髭の質感がとても良い。とりわけ汗については、疲労度によってかきかたが違うようで、前半出ずっぱりだった選手は全身汗みどろだけど、ベンチウォーマーは顔にちょっと汗をかいているという具合。

・感心したこと②:会場を埋め尽くす観客の挙動。ホームでダンクを決めたり逆転したりすると、大歓声とともに総立ちになる。あと、アウェイで大勝すると試合終了後はガラガラになるし、スター選手の出てこない試合だと空席が目立ったりする。

・感心したこと③:マイキャリアの試合では、ハーフタイムになるとコーチから前半の総括と後半の方針が示される。そこで語られる内容は極めて多彩。どのくらいのバリエーションがあるのかといえば、これまでに30試合くらいやって一度も内容がかぶらなかったくらい。一体どれくらいの指示パターンがあるのか? あるいは自動生成AIがとても賢いのか?

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。


2015年6月17日水曜日

久しぶりにゲームで徹夜

『NBA2K15』のハナシです。今年になってから購入したゲームで、通算10時間以上プレイしたのは『GTA5』を筆頭に、『Dead Rising3』『Project Zomboid』『Wining Post 8 2015』と4本あります。が、購入初日にぶっ通しで10時間以上プレイしたものは1本もありませんでした。というか、そこまで夢中になってやったゲームは、『Mount & Blade: Warband』『Civilization4』くらい(『Skyrim』だって購入初日は2時間くらいでやめた)のもの。で、今回、『NBA2K15』が、この合法ドラッグの一群に名を連ねたというわけです。

『NBA2K15』は、タイトル通りバスケットボールのゲームです。より具体的にいうなら、世界最高峰のリーグであるNBA公認のゲームで、ゲームモードには各種試合、オンラインマッチからゼネラル・マネージャーとして球団を経営するMyGM、一人の選手としてキャリアを全うしていくMyCarrier、ロスターやサラリーキャプ、プレイオフの試合数からトレーニング効果まで、あらゆる要素をカスタマイズしたうえで最大80年フランチャイズ運営ができるMyLeagueなどがあります。ざっとまとめると「NBAを舞台に一選手から監督、GM、コミッショナーまでやれちゃうゲーム」です。

「えっ!? でもアンタは30年来の野球ファンであって、バスケットボールファンじゃないでしょ?」

その通り。手前はバスケのファンどころか、バスケの知識すらありません。実際、知っているプレーといえば、小学校の体育で学んだ「トラベリング=ボールを持ったまま動いちゃダメ」くらいだし、NBAで知っている選手だって「マイケル・ジョーダン、デニス・ロッドマン、あとマジック何とか……」くらい。一応、『SLAM DUNK』全巻と『黒子のバスケ』20巻までは一通り読んでますが、だからといってポジションとか戦術なんて一っつもわかりませんからね。

こんな具合のズブの素人が、何故にバスケ? 何故に『NBA2K15』? というと――

①Steamで絶賛開催中のモンスターセールで75%オフ、1750円で買えたから
②このスクリーンショットに衝撃を受けたから
③ニコニコ動画のゆっくり実況「【ニコニコ動画】【PS4】真・ゆっくりがNBAに殴り込みPart001【NBA2K15】」がとても面白かったから

――です。開発前の期待値としては、「超リアルな映像を一通り鑑賞したら、後は積みゲーでもいいかナ」くらい。でもプレイしてみたら、単に左スティックをがちゃがちゃ動かして、ボタンを適当に押すだけで、「うわっ、こんだけリアルな挙動で人が思い通りに動くんだ。気持ちエエ!」となり、一気にもっていかれました。

そう、本当に挙動がリアルなんですよ。いや、本当はそうじゃないかもしれないけど、手前はNBAの試合を観たことがないので、仮におかしいところがあったとしても、それに気づかず「スゲーリアルじゃん!」と思っているだけなのかもしれません。てか、多分、そうなんでしょう。実際、野球ゲームだと、プロスピはもとより『MLB The Show』でさえ不自然に感じますからね(6-4-3のダブルプレー時における、セカンドのベースカバーの滑るような動きetc)。

この点、『NBA2K15』は、とにかく人間的でリアルに見えます。

まぁ、バスケットボールを手足のように操って、後ろに倒れながらジャンプシュートしている時点で人間離れしているんですけどね。それでも2mにならんとするほどのスーパージャンプは決めないし、全力で走れば急に止まれないし、サッカーゲームのキャラみたいに弾かれるように急ターンはできないし、左右にディフェンスしても慣性に引っ張られるので、そろばんの玉みたく軽々とは動けなないし――という感じで、挙動一つ一つに説得力があります。だからこそ試合展開も実にリアルに見えるというわけです。加えて観客一人一人も別々にモデリングされていて、動きも違っているので、スタジアムの書き割り感はゼロ(グラフィック設定を最高レベルに設定したときの美しさはため息が出るほどで、R9 280Xの威力を再認識しました)。

……と、ここまで書いてきたようなリアル感、臨場感で喜ぶのは、多くの場合、ゲームを始めて30分から1時間くらいのもの。そこから先は、ゲーム性が高くなければプレイしません。

だったらゲーム性はどうかといえば、これが素晴らしい。てか、『NBA2K15』が優れているというよりは、バスケットボールというスポーツそのものの面白さ、ゲーム性が高いんでしょう。この「バスケの面白さ」について書いていくとキリがありませんし、特段面白いことも書けないので省略します。結論を言えば、「スピーディでエキサイティングで奥深い戦術が繰り広げられるハイレベルなバスケに夢中!」ってこと。加えて、40年以上生きてきて全く知らなかった世界のことを一つ一つ知っていくことの悦びも大いに感じているところです。本や映像ではなく、ゲームを通して擬似的に身体を通して知る悦びってやつです。

それこそ、このゲームをやるまでステフィン・カリーなんて人のことは、名前どころか存在すら認識していなかったわけですが、MyCarrierでマッチアップしたものの、ガンガン抜かれてバシバシ3Pシュートを決められてチンチンにされた結果、「何なんや、この怪物」と、ググって見たら、現役最高レベルのスターだったという――こんな発見の悦びが、スター選手だけではなくて、ルールや戦術、リーグ運営に至るまであるんだから、これが楽しくないわけがない!

確かに操作は複雑で初見殺しっぽい感もなくはないのですが、一頃の格ゲーのコマンドのような理不尽さはないので、プレイを続けていくうちに自然と覚えていけます。てか、手前は基本的なシュートとパス、ディフェンス、ブロックしかできませんが、それでもそれなりの試合――あ、難易度はルーキーですよ――にはなるので、つまらないということは一切ありません。

手前が思うに、『NBA2K15』こそは、あらうるスポーツゲームの最高峰と思うので、Steamのモンスターセール最終日の復活セールで見かけたら、バスケのしらない野球ファンかサッカーファンであっても、すべからく開発すべしと確言します。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2015年5月27日水曜日

軍師の歴史読み物の完成形『アメリカ大統領戦記』

◆タイトル:『アメリカ大統領戦記 1775▶1783~~独立戦争とジョージ・ワシントン[1]』
◆目次
・開巻の辞
・1:若きジョージ・ワシントン
・2:ノースブリッヂの銃声
・3:ボストン包囲戦
・4:独立宣言
・5:イギリス軍の南部作戦
・6:ニューヨークの攻防
・7:ニュージャージー退却戦
・8:名将ハウの退場
・9:サラトガの快勝
・第一巻あとがき

兵頭二十八師の新刊『アメリカ大統領戦記 1775▶1783~~独立戦争とジョージ・ワシントン[1]』(草思社)を読みました。タイトルに[1]とあるように、同書はこれから続々と刊行されるであろう『アメリカ大統領戦記シリーズ』の第一巻です。オビによれば――

・独立戦争とジョージ・ワシントン[2]
・対英抗争から主権拡大時代
・南北戦争とエイブラハム・リンカーン
・ラテンアメリカの制圧と太平洋への進出
・第一次世界大戦から暗黒の木曜日まで
・第二次世界大戦とフランクリン・D・ルーズベルト
・核時代の大統領
・ソ連の消滅と世界経営

――という形で続刊を刊行する予定とのことです。

軍師の年齢から考えると、ある意味でライフワークと言えそうな一大シリーズを始めた理由はどこにあるのか? その意図について軍師は開巻の辞で以下のように書いています。

「アメリカの強大さの秘密は、なによりその、恵まれすぎた資源地理的な所与条件にある――と、頭から信ずることは簡単であった」
(中略)
「だが、その把握は、米国建国史の実相とは乖離している。アメリカが英帝国に宗主権を放棄させ、たちまちに世界強国となった理由は、有権者の質が高かったからである」
「質の高い有権者が、質の高い州政府や連邦政府を作った。質の高い政府は、適切な戦争指導ができた。その戦争指導が、一七七五年から一七八三年にかけては、ジョージ三世とその廷臣たちの戦争指導よりも、うまくいったのだ」
「かりにもし北米十三殖民地に入植していたのがシナ人や朝鮮人たちであたなら……と考えたら、分かるだろう」
「米国政府を代表する人格は、合衆国大統領だ。しかしその大統領に緊張感を持たせ続け、常に大国指導者らしく振る舞わせているのは、周囲の有権者たちなのである」
(中略)
「そうした『政府の質』がいちばん端的にあらわれる、戦史を追うのが、初学者としては適当かもしれない」(3~4頁)

つまるところ、日本のみならず世界中に多大な影響を与え続けている超大国・アメリカについて、兵頭流軍学の基本通りに“ゼロから考えてみる”ことを目指した本である――と、手前は考えています。開巻の辞の冒頭にある通り、「アメリカ合衆国は、今日なお継続中の『実験』である。同国がスーパーパワー(超大国)化するより前から、その実験には、文明化された全人類を代表するような趣があった」(1頁)わけですから、このアメリカについて“ゼロから考えてみる”ことで、現代社会における諸々のこと(日本及び世界レベルの安全保障から、アメリカ流の企業経営指針、社会制度、果ては種々の流行まで)を深く知ることができるといえましょう。もっといえば、日本と世界の近過去、現在、未来について考えたり、論じたりするのであれば、アメリカについて深く知らねばハナシにならないってことです。

では、その内容はどのようなものなのか?

一言で言うと「潤色を廃した独立戦争に関する歴史読み物」です。兵頭ファンの方限定に、もう少し詳しく紹介するなら、「『大日本国防史』より遥かに詳しいけど、『箱館戦争』よりもわかりやすい独立戦争史」というところでしょうか。軍師はこれまで様々な歴史読み物を上梓してきましたが、手前が思うに今回の新刊は、この路線の完成形です。塩野七生氏や井沢元彦氏の著作のような“歴史小説”ではないので、流し読みするように気軽に読めるものではありません。が、誤解を恐れずに言うなら、「いい意味で、限りなくこの手の“歴史小説”に近いリーダビリティ」が確保されています。

例のごとく、新たな知見、軍師らしい鋭い洞察も盛りだくさん――フリントロック式銃の限界(不発率は実に50%!)に規定された戦列歩兵の戦術。独立宣言に先立つヴァージニア憲法=宣戦布告書。独立宣言にいたる欧州における思想の変遷etc――なので、兵頭ファンであれば昼食を抜いても絶対に買うべき本です。実際、これが売れなければ続刊もないわけですからね。

兵頭本の未読者にはオススメできないのかって? ……確かに何の予備知識もない人には、読み通すことが難しいかもしれません。が、中学校の歴史の副読本(世界史部分)程度の知識があるならば、本を開いたら最後、夜が更けても止められなくなるほど夢中になって読めることを約束しますですよ。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。


2015年5月19日火曜日

GTA5はどのくらいのグラボで満足に動くのか?

このあいだに続いてPC版GTA5の話。また、このハナシかって? といわれても、発売日から今日まで、空いた時間はだいたいサンアンドレアスにいますからね。このハナシしか話題にしようがないんだからしょうがない。

さて、前回のエントリで手前は、「4Kテクスチャを含むグラ強化MODをしこたま入れ、クソ重いENBセッティングをしたSkyrim」なんて例えを書いたものですが、当Blogを読み続けているような奇特な人のなかには、「あれ? このあいだSkyrimの公式ハイレゾパック第3弾を入れたらCTDを起こしたって行ってなかったっけ? そんなしょぼいPCなのに、どうして↑のような例えを書けるわけ?」ということに思い至る、察しの良い人もいるものと思います。

そう、購入時につけていたHD7870では、↑のように4Kテクスチャを含むグラ強化MODを入れただけで、グラボのメモリの許容範囲を超えてしまい、起動すらできません。じゃぁ、なんで↑のような例えを書いたのかといえば、「グラボを新調して、 4Kテクスチャを含むグラ強化MODをしこたま入れ、クソ重いENBセッティングをしたSkyrim」を遊んだからです。

というのも、先月末にHD7870が完全にいかれてしまい、夜のうちに近所のPCパーツショップにて展示品のR9 280Xを購入(税抜き29000円。相場よりかなり安い)。このグラボは、一世代前のAMD最強のシングルカードであるHD7970GEの省電力版的なカードで、性能はほぼ同等。つまるところ「ちょっと前のハイエンドカード」ってことです。グラフィックメモリは3GB。なので、SkyrimであればMODをてんこ盛りにしてもCTDすることはなく、ヌルヌル動きます。

実際、HD7870では最高設定でカクツキ(雨の日と渋滞時に限る)が見られた『Watch Dogs』も、R9 280Xの下では最高設定&ENBでもヌルヌル。クソ重いと評判の『Shadow Of Mordool』も右に同じという感じです。恐らく、フルHDで遊ぶ分には、現時点で販売されているほとんどのソフトについて、最高設定でヌルヌル動かせるグラボといえましょう。

翻ってGTA5について見ると、R9 280Xでさえ最高設定で遊ぶことができません。なぜかといえば、全ての設定を最高にしてしまうと、使用するビデオメモリが3GBが超えてしまうからです。なので、いくつかの設定で妥協することで、使用するビデオメモリを3GB以内に収める必要があるわけですよ。

で、↑のような感じで「ほぼ最高設定」にした状態で動かしてみると、スポーツカーをかっ飛ばしていきなりドリフトするときにカクツキが見られるほかは、何の問題もなくサクサク動きます。ベンチマークでは30~50fpsくらい。これをグラボの推奨設定(=ほぼ最高設定から、さらに少々妥協する)にすると、カクツクことなくヌルヌル動きます。ベンチマークも多くの局面で60fpsを叩き出します。

よって、フルHDでストレスなく最高設定で遊ぶには、最低でもビデモメモリが4GB必要といえましょう。更にヌルヌル動かすには、10万円以上のハイエンドカードか、2枚挿しが求められそうです。その上で、ここまでの事実から推測するに、公式の推奨スペックにあるHD7870(ビデオメモリは2GB)では、グラフィック設定で更なる妥協が求められるでしょう。それでもPS4より綺麗であることは間違いないと思いますが。

というわけで、これはあくまでも手前の感覚を前提としたハナシ(検証? なにそれおいしいの?)ですが――

・PS4と同等以上のグラフィックで遊ぶなら2GBのグラボ(GeForce GTX750 Ti、Radeon R9 270X以上)
・PS4よりハッキリ上のグラフィックで遊ぶなら3GBのグラボ(Radeon R9 285以上)
・最高設定のグラフィックで遊ぶなら4GBのグラボ(GeForce GTX980、Radeon R9 290以上)
・最高設定のグラフィックでヌルヌルに遊ぶならハイエンドグラボ(GeForce GTX TITAN X 、Radeon R9 295X2)

――という感じになると思います。
ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2015年4月17日金曜日

これはやらなきゃウソ!

というわけでPC版GTA5の話です。思えばこの1月末日に、「2月1日までに予約すれば、ゲーム内通貨で150万ドルとGTASAをオマケにつけます」という阿漕なキャンペーンに完全に乗せられてしまい、定価の10%引きで開発。以後、発売日までの2ヵ月を、一日千秋の思いで待ち続けていたものです。

事前にプリロードを終えていたので、「4月14日の発売日にはすぐに遊べるンだろうナ」とワクワクしていたものの、実はアップグレード&データの解凍で1時間弱かかってしまうという罠が発動。これを甘受しつつ、箱コンを挿していざプレイ!

……で、あっという間に5時間。なぜ、5時間で止まったのかといえば、メインミッションの初めての強盗の件で詰んだ――Bプランを選び、ガス弾強奪を目指したものの、トラックを奪うだけでガス弾そのものを手にせずにミッションを進めた結果、Fがガス弾を持たずに屋上に上がってしまい進退不能。オートセーブなので直前のミッションに戻れなかった――ので、「ここでやり直す前に、一度ゲームを止めよう」と思ったから止まっただけの話。もし、これがスムースに進んでいたら、確実に徹夜していたはず。

このようにSkyrimに勝るとも劣らない時間泥棒なソフトなわけですが、その出来については改めて何か言う必要はないでしょう。もはや現代コンピュータゲームの最高峰のみならず、現代エンターテインメントの最高峰――実際、開発費と売上高は、大方のハリウッド映画を軽く凌ぐ。もちろん出来も――とさえ評価されていますが、この評価は大体正しいといえます。TPSとしてもFPSとしてもレーシングとしてもオープンワールドRPGとしても環境ソフトとしても、あらゆる点で水準以上の出来ですからね。で、これらの要素を、超一流の脚本家によるシナリオと、ハリウッド俳優による演技でまとめているんだから、ケチをつけるところはまぁ見当たりません。

ただ、手前が劇的にハマっている理由は、↑のようなことではありません。その理由は、「操作性が素晴らしすぎること」にあります。どういうことかというと、「TPSとFPSをいつでも変更できること」と「マウスとコントローラーをシームレスかつ同時に使えること」です。

いわゆるアクションゲームやレーシングゲームについて、手前がどのようにプレイするのかといえば――

「車の運転はWASDじゃ無理。マウスとWASDでどうやってドリフトすんのよ」
「飛行機の運転もWASDじゃ無理。アナログスティックがあればエースになれる」
「FPSは絶対にWASD。だってコントローラーじゃまともに狙いをつけられないでしょ」
「TPSはギリWASDでも我慢するけど、やっぱりコントローラーを使いたい」

――という感じです。つまるところ、「アクション全般はコントローラーでTPS。でも、射撃についてはFPSでマウスを使いたい」ということ。実際、TPSのゲームはまぁまぁ楽しく遊んでいるわけですが、やっぱり銃や矢の照準をつけるときに、アナログスティックでは上手く狙いがつけられなくて、むざむざと敵の餌食になることが多くてですね。それこそ、ちょっと前までほぼ毎日1時間遊んでいた『アサシンクリード4』にしても、コントローラーで派手なアクションをガンガン決めているときは本当に気持ちいいものの、いざ、銃や吹き矢を撃つ段になると、アナログスティックをちまちま動かさざるを得なくなり、ハイになっていた気分が途端に冷めてしまうという具合。

GTA5についていえば、これらのストレスはゼロ。TPSの一番遠い視点でコントローラーを駆使してカーチェイスをしつつ、車から降りてきた相手が殴りかかってきたら、TPS視点とコントローラーを駆使して叩きのめす。いざ、銃撃戦となったらFPS視点にして左手にコントローラー、右手にマウスを持って撃ちまくる……と、WASDを使わず手前にとって最も都合の良い視点、操作方法でキャラを動かせるわけですよ。


いろいろ規制があったり、低スペックな本体に合わせた結果、グラフィックが残念なレベルだったPS3版のGTA5。これに比べてPC版は、規制ゼロ、4K対応で60fps対応の超美麗グラフィック表示可能という完全版です。実際、「ほぼ最高設定のフルHD」で遊んでいると、「4Kテクスチャを含むグラ強化MODをしこたま入れ、クソ重いENBセッティングをしたSkyrim」に勝るとも劣らない感じです。てか、公式でハイレゾ超のテクスチャとENBを実装しているようなものですからね。前作とは世界への没入感がまるで違います。現在、ゲーム用PCを持っている人は、定価だろうが何だろうが、すべからく買うべきでしょう。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。

2015年3月29日日曜日

なぜ本邦の軍事評論家は、殊更に中共の脅威を訴えるのか?

◆タイトル:『こんなに弱い中国人民解放軍』
◆目次
・プロローグ
・第一章:こんなに弱い中共空軍
・第二章:大日本帝国海軍とそっくりな中共海軍
・第三章:中共の核は使えない、軍は統御できない
・第四章:中共陸軍の酷い実力
・第五章:弱い中共軍が強く見えるカラクリ

兵頭二十八師の新刊『こんなに弱い中国人民解放軍』(講談社α新書)を読みました。さすがに超メジャー出版社の有名なレーベルだけに、発売日には都内某駅構内の書店にすら商品が並んでいました。また、206頁というお手軽な厚さであるにも関わらず、写真は17点も載っていて、そのいずれもがキッチリとした報道写真――殲31の飛行写真や、尖閣諸島の領海に入ってきた海警を阻止する巡視船など、魅せる写真が多い――だったりするなど、良い意味で軍師の本らしくない取り扱いだったりします。

その中身はといえば、『予言 日支宗教戦争』以降書き続け、ここ最近では軍師の代名詞となりつつある「対シナ防衛」のハナシです。といっても、この「対シナ防衛」ネタについていえば、正直、『日本人が知らない軍事学の常識』において、ほぼ完璧な形で意見を開陳し尽くしてしまっています。ですから、文庫化も成った同書以降の「対シナ防衛」ネタの本については、「新たなネタ(最新の政治情勢or兵器に合わせた意見の微修正)」か「新しい切り口(客層に合わせて文体や重点要素を変える)」を楽しむのが、兵頭ファンの嗜みといえるでしょう。

この点、新刊はどのようになっているのか? 

結論から言えば、「新たなネタもあるし、新しい切り口もある。でも、そこまで目新たしいものじゃないかも」です。確かに随所に汲むべき警句が並んでいます。また、シナの呼称について、「中国という階級的特権を誇示する呼称は使わず、価値中立なシナを使うべき」と主張。これまで読者に強いることのなかった呼称問題に大きく踏み込んだところなど、古参の兵頭ファンにとって必見のパートといえます。加えて、フォース・マルチプライヤーの粋であるAWACSの実力について、これ以上なくわかりやすく解説しているところや、中共海軍の出自と政治性が、まんま大日本帝国海軍であることを論証したところなどは、既著にはないフレッシュなポイントといえましょう。個人的には、多くの軍事評論家(とりわけ空軍に関して)が、「中国軍は強いヨ。2020年には自衛隊もかなわなくなるヨ」といった能書きを垂れることについて、その政治的・経済的背景から理由を探った第五章が楽しめました。

とはいえ、概括的な解説としては『日本人が知らない軍事学の常識』があり、具体的なテーマとしては、『北京が太平洋の覇権を握れない理由』がありますからね。これらの本を全て読んだ人にとっては、対シナ防衛に関する「本人公認のまとめサイト」のように感じられるかも……というか、少なくとも手前はそう感じました。ただし、超メジャー出版社の有名なレーベルの新書ということを考えるなら、丁度良い内容といえるのかも知れません。実際、いつもの兵頭節では手軽な新書にそぐわないほど難解でしょうからね。                                                                                            

さて、ここ数年、年に数冊ペースで出版されてきた兵頭本も、ここ1年くらいは、「対シナ防衛」ネタの新刊及び文庫化が続き、他のネタ――歴史モノを筆頭に、ロボットから農業、スポーツまで――の本が出ていません。この不自然な出版スパンを見ると、ほぼ20年来の兵頭ファンとしては、経験的に「あっ、これはしばらく大ネタの調査or執筆に掛かりきっているナ」と感じてしまうわけです。次なるネタがどのようなモノになるのか? グリーンミリテクとか農業安保とか、全く予想のできないアプローチの新刊を出してきた軍師だけに、次の一冊が気になるところです。

ともあれ手前は、韓国は仏像を返還すべきであると思う。